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KISER政策レポート第4号「たばこ税に関する調査研究結果」

DATE:2009-12-21

財団法人関西社会経済研究所では、「たばこ税に関する調査研究」を実施、成果を発表いたしました。
尚、本研究に際しては抜本的税財政改革研究会(主査:関西大学経済学部教授 橋本恭之氏)の協力を得ています。

1.喫煙者500人へのアンケートによるたばこ価格引き上げの影響に関する分析
・たばこ小売価格が350円になった場合は約10%、500円になった場合は約42%、1000円では約83%の人が禁煙すると回答
・喫煙者の48%が過去に禁煙を試み失敗、喫煙再開後の喫煙本数は「変わらず」が64.4%、
「減った」が20.3%、「増えた」は15.3%
・喫煙場所では、「勤務先等の喫煙場所」との回答が喫煙者の46.2%から寄せられた
「自宅のバルコニー等の戸外」で喫煙する「ホタル族」は高年収層に多い
・年収やこづかいと喫煙本数の関係では、高年収あるいはこづかいが多いほど喫煙本数が多い

2.たばこ税収入の推計
・小売価格300円から350円の引き上げによるたばこ税の増収は1890億円から4050億円と推計される。喫煙者の1日あたりの喫煙本数は従来あまり変化がないとされるが、今回は値上げ幅が大きく減少の可能性がある
今回のアンケート結果にもとづき2.17本の減少を織り込んだケースで1890億円のたばこ税増収となる
1日あたり喫煙本数の減少がない場合は4050億円の増収となると推計される
(参考:平成21年度のたばこ税収見込み、約2兆1000億円)

3.コメント
・税収確保の観点からは、たばこ価格引き上げの余地はあると判断される

KISER政策レポート第3号「水都大阪のさらなる発展をめざして−『水都大阪2009大阪府民500人調査』結果を踏まえ−」

DATE:2009-12-09

財団法人関西社会経済研究所は、本年8月22日から10月12日にかけて開催された「水都大阪2009」に関する大阪府民500人調査を実施し、その結果を踏まえ、「水都大阪2009」の成果と今後の継続・発展にむけた課題と期待をレポートにまとめました。

Ⅰ.総括
1.アンケート調査では、府民(市民)は「水都大阪2009」や「水の都」ブランドに対し好意的で、今回の催しは、府民(市民)の「水都大阪」に対する気づきのきっかけづくりとして十分な成果をあげ、成功裡に終了したと高く評価できる。とりわけ、催しにより実際に水辺を体感した人の水都に対する評価・関心・共感は顕著で、ムーブメントの第一歩として催しが果たした役割は大きい。
2.今後の継続・継承・発展に向けては、①多くの人に実際に体感してもらうための広報強化、②水辺の景観整備や河川の水質改善など川と水を身近にするための本質的課題への取組み、③水都の具体的工程表、縦割り打破による総合的施策展開、常設かつ法人格をもつ推進組織など府・市の施策と体制の強化、④資源や人のネットワーク・住民の自発的取組みなどの仕掛けづくりが必要。

Ⅱ.『水都大阪2009大阪府民500人調査』結果概要
①水都大阪2009への認知・参加
  府民(市民)の認知度(76%)、参加・鑑賞・通りかかったの割合(21%)は高かった。
②水都大阪2009の効果
 「参加・鑑賞した」「通りかかった」人の83%が効果があったと評価。
③大阪のブランドイメージの評価
 「参加・鑑賞した」「通りかかった」人の81%が「水の都」を「最も適切」「適切」と評価。
④「水都大阪2009」(事業費9億円)のようなイベントの今後の開催
 「参加・鑑賞した」「通りかかった」人の74%が継続を選択。
⑤大阪の魅力アップやにぎわいづくりなどの活性化の方策
 「遊歩道・街路などの景観整備」47%、「都心の緑地などの景観整備」55%、
「河川の水質改善」55%で、観光資源開発やライトアップ等のソフトの仕掛け以上に、潤いのある景観や水質改善など 景観・環境のための基盤整備が必要とする意見が多い。

「関西エコノミックインサイト」最新の関西経済見通しを発表

DATE:2009-12-07

関西経済の改訂見通し:2009年度の関西(福井を含む近畿2府5県)の実質域内総生産(GRP)成長率は前年度比▲2.3%、2010年度同+1.6%と前回(9月)予測からそれぞれ0.2%ポイント、0.8%ポイント上方修正した。関西社会経済研究所(所長 本間正明)の関西経済予測モデル(監修:甲南大学稲田義久教授・関西学院大学高林喜久生教授)による、最新の「関西経済予測」を発表した。民主党政権の経済政策の効果は、2010年度以降の関西経済にほとんど影響を与えない。2011年度は同+2.3%とみている。

    リ・アクティブ 関西ビジョン−DISTRICT(地区)中心による都市創生の提案

    DATE:2009-12-02

    財団法人関西社会経済研究所(会長:下妻博関西経済連合会会長)では、アメリカ都市における有力な都市再生政策である、District(地区)に主眼をおいた都市の賦活策に着目し、ニューヨーク、クリーブランドといった都市におけるBID(Business Improvement District)やCDFI(Community Development Financial Institutions)などの制度・組織・資金等、エリア・マネジメントに関する一連の取り組みを調査しました。

    そこで、これらの調査を踏まえて関西の都市創生を展望するうえで、大阪の都心をモデルに現状の課題を捉えつつ、大阪の都市創生のポテンシャルを読み解き、その賦活策として、大阪版BIDシステムの導入により大阪・ミナミを再び劇場地区(Theater District)として再構築するなど、大阪に様々な個性ある地区(DISTRICT)を核として、重層的な大阪の都市イメージの強化をはかり、自律的なエリア・マネジメントが実行しうるサイクルを生み出す政策へと転換していくことを提案すべく、「リ・アクティブ 関西ビジョン−DISTRICT(地区)中心による都市創生の提案−」を発表しました。

    関西社会経済研究所「都市創生」研究会メンバー
    主 査:嘉名 光市 大阪市立大学大学院工学研究科都市系専攻准教授
    委 員:矢作  弘 大阪市立大学大学院創造都市研究科教授
    委 員:金  淳植 大阪市立大学都市研究プラザ特別研究員

    お問合わせ先:
    財団法人 関西社会経済研究所 政策グループ 大野裕司、井上建治
    TEL:06-6441-0550 FAX:06-6441-5760

    KISER政策レポート第2号「子ども手当等に関する調査研究結果」

    DATE:2009-12-01

    ◎財団法人関西社会経済研究所(所在地:大阪市北区中之島6−2−27)では抜本的税制改革研究会(主査:関西大学経済学部教授 橋本恭之氏)を中心に子ども手当などの新政策の影響や子ども手当が生涯所得に与える影響に関する調査研究を実施しましたので、成果を発表いたします。

    1. アンケートによる子ども手当や定額給付金などの経済へのインパクト推計

    (1)各論
    ○子ども手当の賛否
    ・「賛成」及び「どちらかといえば賛成」が53.4%で、国民の高い期待が伺える。
    (アンケート結果3ページ参照)
    −前回調査(2009年8月)に比べて、7.5%ポイントの増加(45.9%→53.4%)で、国民の期待は高まっている。

    ○子ども手当の経済効果
    ・追加的消費の消費性向は平均12.6%程度であり、 通常の消費性向の約70%に比べると、経済効果は限定的と考えられる。(同上4ページ参照)

    ○子ども手当の使途
    ・子ども手当の使途は、「将来に備えた貯蓄」が最多となった。(同上5ページ参照)
    これは支給の時期が適切でないため、実際の資金需要期への備えとするものと考えられる。
    或いは貯蓄比率が高いのは資金需要を上回る手当てとなっている可能性が考えられる。
    ・年収別にみた子ども手当の使途は、高所得層は教育向けの割合が高いのに対し、低所得はレジャー向けの割合が高く、支給の手段が適切でないと考えられる。(同上6ページ参照)
    −教育格差の拡大、そして階層の固定化も懸念され、教育クーポン等の検討も必要と考えられる。

    ○子ども手当と出生率
    ・合計特殊出生率に与える効果は+0.038程度(参考:H⑳1.37)である。(同上7ページ参照)
     今回の子ども手当を少子化対策の一環ととらえる考え方があるので出生率上昇効果を推計したが、効果は限定的であり、少子化対策としては有効な施策とはいいがたいと考えられる。

    (2)今後への示唆
    ・子ども手当は国民の支持を得ている政策と考えられる。
    ・しかし、効率的な施策とするために、支給金額、支給対象時期、支給方法の3つの観点から
     吟味を行うことが、国民経済的に求められているのではないか。

    2. 子ども手当が生涯所得に与える影響
     ・これから子育てを行う場合、全ての階層で生涯手取り所得は増加する。
      *子ども手当による増収と配偶者控除及び扶養控除の廃止による増税を考慮。
     ・子どもがいない大卒・大企業の既婚世帯の場合、生涯手取り所得は270万円減少。
     ・現時点で42〜47歳に達している世帯では生涯手取り所得がマイナスになる。

    (財)関西社会経済研究所 島 章弘、呉 善充 
    お問い合わせ先 TEL:06-6441-0550

    最新の日本経済見通しを発表

    DATE:2009-11-26

    日本経済の改訂見通し:2009年7-9月期の実質GDP(1次速報値)は前期比+1.2%、同年率+4.8%と2四半期連続のプラス成長となった。これを受けて、財団法人関西社会経済研究所(所長 本間正明)のマクロ経済分析プロジェクト研究チームでは、最新の「日本経済四半期予測」を発表した。実質GDP成長率は2008年度の▲3.2%から2009年度は▲2.3%とマイナス幅が縮小、また2010年度は大型補正予算の効果は剥落するものの、民間企業設備の底打ち、世界経済の回復により、+1.4%と3年ぶりにプラスに反転する。

      「新型インフルエンザの関西経済への影響調査」

      DATE:2009-10-09

      「新型インフルエンザの関西経済への影響調査」報告
      ((社)関西経済連合会委託調査)

      監修:跡田直澄  嘉悦大学経営経済学部 副学長・教授
      高林喜久生 関西学院大学経済学部 教授

      本年5月以降の新型インフルエンザの感染拡大により、関西では休校、イベントや旅行のキャンセル等により、観光分野を中心に風評被害ともあいまって大幅な影響が生じた。
      そこで、(社)関西経済連合会が、新型インフルエンザが再び感染拡大した場合、あるいはさらに事態が深刻化した場合の対応について政府への提言活動等を行っていくための基礎調査(委託調査)として、今般の感染拡大による関西経済への影響を調査した。

       1.調査概要
       2.新型インフルエンザ感染状況
       3.関西経済への影響
       4.行政の対応に関する意見
       <資料>新型インフルエンザ感染拡大の影響に関する消費者アンケート調査結果

      お問い合わせ先:
      財団法人 関西社会経済研究所
      分析チーム 武者、活性化グループ 仲川、浜藤、井上
      TEL 06-6441-0144または6441-0550  FAX 06-6441-5760

      KISER政策レポート第1号「第45回衆議院選挙を終えて」

      DATE:2009-09-10

      財団法人関西社会経済研究所では、新たに「KISER政策レポート」を発刊することになり、本日その第1号「第45回衆議院選挙を終えて」がリリースされました。その要点は次の通りです。

      1.「新しい国のかたち」の模索
        我が国の抱える課題を、(1)経済構造の脆弱さ、(2)政治、行政に対する不信感、(3)巨額の財政赤字 と指摘し、その解決の切り口を明示しております。

      2.マニフェストに求めること
        7月21日に衆議院が解散され、各党がそれぞれのマニフェストを軸に政策議論を展開しましたが、その内容について(1)行政サービスと財源、(2)セーフティネット、(3)金融政策、(4)環境問題目標、(5)税制改正、(6)地方分権の観点から評価しております。

      3.日本の未来を示し得る政策への期待を込めて
        グローバル化、高齢化、人口減少に直面する日本の存続に向けて、民主党新政権がマニフェストを如何に誠実に実行していくかウオッチしていくことが肝要としています。

      4.有権者意識調査
        当研究所が8月8〜9日に実施した全国有権者1000人調査の分析結果を見れば、何故民主党が支持されたのかが、容易に読み取れます。その中でも政策に関する結果をグラフにしてみました。

      <個別のマニフェスト評価>
      <経済・財政運営方針に対する有権者の賛否>

      お問い合わせ先: 財団法人 関西社会経済研究所 浜藤 豊、島 章弘、長尾正博
      TEL: 06-6441-0550

        2009年版関西経済白書「関西新時代の可能性‐グリーン・グロースのトップランナーとして‐」

        DATE:2009-09-09

        財団法人関西社会経済研究所はこの度、「2009年版 関西経済白書−関西新時代の可能性−」を発行しました。2009年版白書では、先ず、金融危機の構造的要因に迫るとともに、世界同時不況下での日本経済、関西経済の動向、並びに至近の見通しを示すことに努めました。その上で関西が自らの手で新時代へと向かうために①新時代の成長戦略の要となる「グリーン・グロース(緑の経済成長戦略)」、②独自の高度な技術を有する中小企業、③地域の生活と産業を支えるインフラ環境整備を担う公的部門の姿、の3つのポイントに注目し、編集しました。
        第1章  金融危機・世界同時不況と日本 
        米国発金融危機が発生した構造とその影響を解説しています。金融危機の背景として、重層的に仕組み債が組成され、リスク分散により高リスク商品への投資が膨らんだこと、BIS規制の対象外である投資ファンドや投資銀行が「シャドー・バンク」としてレバレッジ(他人資本で利益をあげる)を高め信用バブルを発生させたことなどをあげています。結果バブル崩壊により、分散していたリスクの大量同時破産に見舞われ、それが世界同時不況につながりました。
        第2章  日本経済・関西経済の危機と回復のゆくえ
        日本経済がまさに「フリーフォール」となった要因として外需依存経済を明らかにし、関西経済への影響、さらに回復へ向けてのシミュレーションをしています。また関西の府県別の構造分析も試みており、関西の02年〜06年度の経済成長のうち、大部分が京都、大阪、兵庫の寄与(関西全体5.66%成長のうち3府県の寄与は4.97%(約9割弱))にあることを視覚的に明らかにし、中でも大阪府の寄与が約4割弱となり、大阪府経済の動向が関西経済全体の浮沈に大きく影響することがわかりました。
        第3章  関西復権のチャンス
        関西が自らの手で新時代へと向かうために注目される動きとして、新たな産業集積としての「パネル・ベイ」から「グリーン・ベイ」、技術力ある関西の中小企業、そして産業を支えるインフラ投資について最近の動向を示しています。
        第4章  関西発のグリーン・グロース−緑の経済成長戦略−
        「脱化石エネルギー」にむけての産業革命を「負担」ではなく「新たなビジネスチャンス」と捉え、発想の転換と新技術で経済成長をねらう「グリーン・グロース(緑の経済成長)戦略」を取り上げています。中でも新エネルギー産業(太陽光発電、風力発電、水力発電)、電気自動車産業、サービサイジング事業、再利用事業(再資源化事業)などの有望産業について、現状と関西におけるポテンシャルを示しています。特に関西では太陽電池で国内の8割を生産しているほか、電気自動車に使用されるリチウムイオン電池についても大きなポテンシャルを有しています。また関西では小型風車やマイクロ水力発電などユニークな発想と既存の技術力を応用した中小ベンチャー企業の動きも注目されています。
        第5章  関西中小企業の実像—その強みと弱み—
        関西の中小企業をできるかぎり定量的に分析し、強み弱みを整理しています。関東や中部と比較して製造業の付加価値における中小企業比率が61.2%と最も高いこと、また下請け比率が60.1%と最も低いこと、さらに部品から産業用最終製品、食品・生活用品まで多様な製造業がバランスよく存在していることなどから、関西中小企業の「独自性」「独立性」「多様性」を強みとして整理しています。一方、企業間信用が発達していることで、関西の中小企業は運転資金が大きく資金繰りが厳しい状況にあり、売上に対する借入金や金融費用の比率も高く、財務体質が脆弱であることなどを弱みとして整理しています。
        第6章  関西自治体の行政改革への取組
        国の財政からの自立が求められる今日では、自治体も効率的な財政運営が求められます。本章では、自治体の経常収支から財政運営の健全性を、また労働コストから、生産性を分析しています。

        仕様:A5判 547ページ
        9月中旬、大手書店で発売。定価1500円(税込み)

          最新の日本経済改訂見通しを発表

          DATE:2009-08-25

          日本経済の改訂見通し:2009年4-6月期の実質GDP(1次速報値)は前期比+0.9%、同年率+3.7%と5四半期ぶりのプラス成長となった。これを受けて、財団法人関西社会経済研究所(所長 本間正明)のマクロ経済分析プロジェクト研究チームでは、最新の「日本経済四半期予測」を発表した。大型補正予算の影響で、実質GDP成長率は2008年度の▲3.2%から2009年度は▲2.2%とマイナス幅が縮小、また2010年度は大型補正予算の効果は剥落するものの、民間需要の悪化幅の縮小、世界経済の緩やかな回復により、+0.6%とプラスに反転し3年連続のマイナス成長は回避できるであろう。