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2009年版関西経済白書「関西新時代の可能性‐グリーン・グロースのトップランナーとして‐」

DATE:2009-09-09

財団法人関西社会経済研究所はこの度、「2009年版 関西経済白書−関西新時代の可能性−」を発行しました。2009年版白書では、先ず、金融危機の構造的要因に迫るとともに、世界同時不況下での日本経済、関西経済の動向、並びに至近の見通しを示すことに努めました。その上で関西が自らの手で新時代へと向かうために①新時代の成長戦略の要となる「グリーン・グロース(緑の経済成長戦略)」、②独自の高度な技術を有する中小企業、③地域の生活と産業を支えるインフラ環境整備を担う公的部門の姿、の3つのポイントに注目し、編集しました。
第1章  金融危機・世界同時不況と日本 
米国発金融危機が発生した構造とその影響を解説しています。金融危機の背景として、重層的に仕組み債が組成され、リスク分散により高リスク商品への投資が膨らんだこと、BIS規制の対象外である投資ファンドや投資銀行が「シャドー・バンク」としてレバレッジ(他人資本で利益をあげる)を高め信用バブルを発生させたことなどをあげています。結果バブル崩壊により、分散していたリスクの大量同時破産に見舞われ、それが世界同時不況につながりました。
第2章  日本経済・関西経済の危機と回復のゆくえ
日本経済がまさに「フリーフォール」となった要因として外需依存経済を明らかにし、関西経済への影響、さらに回復へ向けてのシミュレーションをしています。また関西の府県別の構造分析も試みており、関西の02年〜06年度の経済成長のうち、大部分が京都、大阪、兵庫の寄与(関西全体5.66%成長のうち3府県の寄与は4.97%(約9割弱))にあることを視覚的に明らかにし、中でも大阪府の寄与が約4割弱となり、大阪府経済の動向が関西経済全体の浮沈に大きく影響することがわかりました。
第3章  関西復権のチャンス
関西が自らの手で新時代へと向かうために注目される動きとして、新たな産業集積としての「パネル・ベイ」から「グリーン・ベイ」、技術力ある関西の中小企業、そして産業を支えるインフラ投資について最近の動向を示しています。
第4章  関西発のグリーン・グロース−緑の経済成長戦略−
「脱化石エネルギー」にむけての産業革命を「負担」ではなく「新たなビジネスチャンス」と捉え、発想の転換と新技術で経済成長をねらう「グリーン・グロース(緑の経済成長)戦略」を取り上げています。中でも新エネルギー産業(太陽光発電、風力発電、水力発電)、電気自動車産業、サービサイジング事業、再利用事業(再資源化事業)などの有望産業について、現状と関西におけるポテンシャルを示しています。特に関西では太陽電池で国内の8割を生産しているほか、電気自動車に使用されるリチウムイオン電池についても大きなポテンシャルを有しています。また関西では小型風車やマイクロ水力発電などユニークな発想と既存の技術力を応用した中小ベンチャー企業の動きも注目されています。
第5章  関西中小企業の実像—その強みと弱み—
関西の中小企業をできるかぎり定量的に分析し、強み弱みを整理しています。関東や中部と比較して製造業の付加価値における中小企業比率が61.2%と最も高いこと、また下請け比率が60.1%と最も低いこと、さらに部品から産業用最終製品、食品・生活用品まで多様な製造業がバランスよく存在していることなどから、関西中小企業の「独自性」「独立性」「多様性」を強みとして整理しています。一方、企業間信用が発達していることで、関西の中小企業は運転資金が大きく資金繰りが厳しい状況にあり、売上に対する借入金や金融費用の比率も高く、財務体質が脆弱であることなどを弱みとして整理しています。
第6章  関西自治体の行政改革への取組
国の財政からの自立が求められる今日では、自治体も効率的な財政運営が求められます。本章では、自治体の経常収支から財政運営の健全性を、また労働コストから、生産性を分析しています。

仕様:A5判 547ページ
9月中旬、大手書店で発売。定価1500円(税込み)

    最新の日本経済改訂見通しを発表

    DATE:2009-08-25

    日本経済の改訂見通し:2009年4-6月期の実質GDP(1次速報値)は前期比+0.9%、同年率+3.7%と5四半期ぶりのプラス成長となった。これを受けて、財団法人関西社会経済研究所(所長 本間正明)のマクロ経済分析プロジェクト研究チームでは、最新の「日本経済四半期予測」を発表した。大型補正予算の影響で、実質GDP成長率は2008年度の▲3.2%から2009年度は▲2.2%とマイナス幅が縮小、また2010年度は大型補正予算の効果は剥落するものの、民間需要の悪化幅の縮小、世界経済の緩やかな回復により、+0.6%とプラスに反転し3年連続のマイナス成長は回避できるであろう。

      自治体財政健全性の研究結果概要を発表しました

      DATE:2009-07-28

      7月28日、自治体財政健全性の研究結果概要をプレス発表いたしました。
      研究結果概要は添付ファイルをご覧ください。

      「関西エコノミックインサイト」最新の関西経済見通しを発表

      DATE:2009-06-09

      関西経済の改訂見通し:2009年度の関西(福井を含む近畿2府5県)の実質域内総生産(GRP)成長率は前年度比▲1.8%、と前回(2月)予測から1.3%ポイント上方修正した。関西社会経済研究所(所長 本間正明)の関西経済予測モデル(監修:甲南大学稲田義久教授・関西学院大学高林喜久生教授)による、最新の「関西経済四半期予測」を発表した。政府の追加経済対策による1.9%ポイントの押し上げ効果が織り込まれている。2010年度は同▲0.3%で、本格的な回復は2011年度以降とみている。

        関西のプロジェクト動向調査2008年報告を発表

        DATE:2009-05-28

        この度、文献調査とアンケート調査をもとに、2008年(2008年1〜12月)における関西(2府5県)のプロジェクトの実態を調査し、結果をとりまとめました。
        ・2008年12月末時点のプロジェクトの件数は495件であった。
        新規収録は78件、完了83件、構想白紙化・中止29件で、前年よりトータルで34件の減少となり、1996年1月の917件をピークに減少を続けている。

        最新の日本経済見通しを発表

        DATE:2009-05-26

        日本経済の改訂見通し:2009年1-3月期の実質GDP(1次速報値)は前期比▲4.0%、同年率▲15.2%と戦後最大の落ち込みとなった。これを受けて、財団法人関西社会経済研究所(所長 本間正明)のマクロ経済分析プロジェクト研究チームでは、最新の「日本経済四半期予測」を発表した。大型補正予算により大不況は回避できるものの、2009年度の実質GDP成長率は▲2.2%、またその反動で2010年度も▲1.1%と、3年連続のマイナス成長となろう。本格的な景気回復は2011年第1四半期以降と見込まれる。

        お問合わせ先:
        財団法人 関西社会経済研究所 経済分析グループ 西山、藤田
        TEL:06−6441−0145 FAX:06−6441−5760

          経済危機対策(2009年度補正予算案)に関する1000人アンケート

          DATE:2009-05-13

          財団法人関西社会経済研究所(所長:本間正明)では、麻生内閣による経済危機対策(2009年度補正予算案:エ コカー購入への補助、グリーン家電普及促進、太陽光発電システム購入への補助、住宅などの購入にかかわる贈与税の減免など)についてインターネット調査を 実施した。
          今回の対策は、乗用車や家電の買い替えといった具体的な商品の購入意欲を高める振興策が中心となっているが、全国の一般消費者を対象とした1000人を抽出して実施したアンケート調査からは、全ての施策で大きな需要創出効果があるという結果となった。
           <アンケートの実施方法>
            ・調査方法:    ウェブアンケート形式
            ・実施日:    2009年4月28日〜4月30日
            ・調査サンプル:・層化抽出法(年齢区分を全国平均に近づける調整)により抽出した1000名。
             
          【質問と回答(抜粋)】 
          設問1.エコカーへの普及促進策(車齢13年超車からの買換えは、普通車で25万円の補助等)について、あなたの考えは下記のうちどれに一番近いですか。

          (1)車齢13年以上の車を保有している回答者(90名)の内、「新車購入の予 定はなかったが、この政策により新車を購入することにする」と回答したのは16名(17.8%)、「この政策が発表されたので当初考えていた車より高価な 車を選ぶ」と回答したのは6名(6.7%)、「H21年4月10日以降で新車を購入したので補助を受けたい」と回答したのは5名(5.6%)であり、今回 の補助政策で購入行動を変えたものは27名に上る。これは車歴13年以上の車を保有している回答者の30%にあたる。旧式の燃費の悪い車をエコカーに転換 するという今回の政策が有効であることを示している。

          (2)国土交通省「初年度登録年別自動車保有車両数」によると平成20年3月末現在、乗用車の登録車両数は4147万台であり、うち車歴13年以上は817万台と19.7%を占める。
          今回のアンケート結果に基づく購入行動が開始されれば、817万台×17.8%=145万台(1年間)の追加的需要創出効果が可能となる。1台平均単価を200万円とすれば、145万台×200万円=2兆9000億円となる。

          設問2.グリーン家電(テレビ、エアコン、冷蔵庫のうち省エネラベル4つ星以上の製品)の普及促進策について、あなたの考えは下記のうちどれに一番近いですか。

          <テレビ>
          (1)2009年度の補正予算の普及促進策によって、グリーン家電(テレビ)を購入と回答したのは、153名であり、15.3%の追加的需要創造が可能となる。
          (2)これを全国世帯数3600万世帯(二人以上世帯)に引き伸ばせば、3600万世帯×15.3%=551万台(1年間)に相当する。1台平均単価を13万円とすれば、551万台×13万円=7163億円となる。
          (3)ジーエフケーマーケティングサービスジャパン㈱の「2008年度家電およびIT市場の販売動向調査」によれば、テレビの販売台数は1007万台である。これは、この政策が、総需要を50%以上引き上げることが可能であることを示している。

          <冷蔵庫>
          (1)今回のグリーン家電促進策で冷蔵庫を購入すると答えたのは90名(9.0%)である。
          (2)テレビと同様に、グリーン家電(冷蔵庫)の追加的需要を試算すると、3600万世帯×9.0%=324万世帯(1年間)となる。1台平均単価を9万円とすれば、324万台×9万円=2916億円となる。
          (3)ジーエフケーマーケティングサービスジャパン㈱の「2008年度家電およびIT市場の販売動向調査」によれば、冷蔵庫の販売台数は460万台である従ってこの政策により需要を70%引き上げることが可能となる。

          <エアコン>
          (1)今回のグリーン家電促進策でエアコンを購入すると答えたのは89名(8.9%)である。
          (2)テレビ、冷蔵庫と同様に、グリーン家電(エアコン)の追加的需要を試算すると、3600万世帯×8.9%=320万世帯(1年間)となる。1台平均単価を8万円とすれば、320万台×8万円=2500億円となる。
          (3)(社)日本冷凍空調工業会「2008年 国内出荷実績」によれば、エアコンの販売台数は775万台である。従ってこの政策によって需要を40%引き上げることが可能となる。

          ※以下詳細については別紙資料を参照願います。

          お問い合わせ先:
          財団法人 関西社会経済研究所 政策グループ 長尾正博、島 章弘、丸山喜茂
          TEL:06−6441−0550 FAX:06−6441−5760

          2008年度特別研究「にぎわう関西に向けた地域観光戦略」を発表

          DATE:2009-03-05

          2008年度マクロ経済分析プロジェクトの成果として、特別研究「にぎわう関西に向けた地域観光戦略」を発表した。今回は平城遷都1300年記念事業の経済波及効果試算も行っている。

          (主査: 稲田義久・甲南大学経済学部教授、高林喜久生・関西学院大学経済学部教授 )
          当研究所のマクロ経済分析プロジェクトチームでは、在阪の大手企業・団体の若手スタッフの参加による研究会を組織し、稲田主査指導のもとマクロ計 量モデルによる景気予測を行なうとともに、高林主査指導のもと時宜に適ったテーマを取り上げ、特別研究を実施している。2008年度の特別研究は関西の魅 力ある観光資源の活用というテーマに取り組み、2009年3月5日にその成果を公表した。

          <<要旨>>
          【関西の観光をとりまく状況】
          (1)観光資源の量・質ともに充実
          ・特AおよびAランクの観光資源(日本交通公社「観光資源評価台帳」による)の件数。
          ①関西91件(23%),②関東63件(16%),③東北58件(15%), 全国399件(100%)
          (2)アジア人観光客、欧米人観光客両方の嗜好に対応できる観光資源
          ・アジア人はショッピング・テーマパーク、欧米人は伝統文化・歴史的施設を嗜好。
          (3)修学旅行のメッカ
          ・関西以外の国民の72%が修学旅行で関西を訪問した経験あり。
          (4)外国人観光客への対応は発展途上(当研究所アンケートによる)
          ・駅・バス停標記や案内板標記の外国語表記は大手・関東が先行。
          駅・バス停の英語表記:関西75%,関東100%, 同 中国語表記:関西13%,関東33%。
          ただし、関西は大手5社に限ると英語は100%。
          ・「外国人向けサービスを今後強化する方針」と回答した割合は関西25%,関東50%。
          【観光の経済効果】
          (1)2010年に向けて行われる平城遷都1300年記念事業が奈良県に与える経済効果は990億円。
          (2)奈良県を含む関西全体への効果は1560億円。内訳は大阪府320億円、兵庫県95億円、京都府74億円等。
          (3)産業別にみると、いずれの府県でも食料品・飲料部門への影響が大。
          【にぎわう関西に向けた観光戦略のカギ −連携−】
          (1)「地域住民・民間・行政の連携を」
          ・心斎橋筋商店街と周辺店舗、他業種(金融機関等)、行政等が取り組む「大阪ミナミおいでやすプロジェクト」の成功。
          (2)「同業種間の連携を」
          ・大型小売店舗での外国語ホームページの充実や、交通機関における外国語表示などの整備。
          (3)「自治体間の連携を」
          ・トップセールスによるプロモーションや、道路・空港などのインフラ整備。

          お問合わせ先:
          財団法人関西社会経済研究所 経済分析グループ 西山、武者、入江
          TEL:06−6441−0145 FAX:06−6441−5760 e-mail:macro@kiser.or.jp

          最新の日本経済および関西経済の見通しを発表

          DATE:2009-02-24

          日本経済の改訂見通し:2008年10-12月期の実質GDP(1次速報値)は前期比▲3.3%、同年率▲12.7%と大幅なマイナスを記録した。これを受けて、財団法人関西社会経済研究所(所長 本間正明)のマクロ経済分析プロジェクト研究チームでは、最新の「日本経済四半期予測」を発表した。リーマンショック以降の急速な経済の悪化を反映し、2009年度の実質GDP成長率は▲3.7%で、2年連続のマイナス成長となろう。また関西経済についても予測を行い、2009年度は▲3.1%と予測した。

          お問合わせ先:
          財団法人 関西社会経済研究所 経済分析グループ 西山、藤田
          TEL:06−6441−0145 FAX:06−6441−5760

            関西経済の2009年度見通し(関西経済レポート特別号)を発表

            DATE:2009-01-20

            財団法人関西社会経済研究所(所長:本間正明)では、関西経済の現況を全国の動きと比較しながら分析し、その動向を探るというスタンスから、2006年より「関西経済レポート」を開始している。今回は新たな試みとして、関西経済の将来予測を特別号としてまとめた。関西経済は、全国と比較して設備投資が相対的に底堅いことから、緩やかに調整されるとみられていた。しかし、投資と並んで関西経済を牽引してきたアジア向け輸出にも翳りが見られることや、国内他地域の景気悪化に伴い、それらの地域との取引の落ち込みを考慮すると、2009年度の関西経済はマイナス成長となると見込まれる。