「2004」の検索結果(28件)

熊坂 侑三
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今月のトピックス(2008年7月)

[ コメンタリー ] AUTHOR熊坂 侑三 DATE2008-07-16

Abstract/Keywords

日米超短期予測(月次)

<予測の精度または誤差とその特徴:コンセンサス予測vs.超短期モデル予測> はじめに 今月の米国超短期予測でも述べられているように、景気判断で大事なことは、ニュースに惑わされずに、常に客観的に経済統計を扱い”Go by the Numbers”で判断することである。今月のトッピクスでは、”Go by the Numbers”の代表である超短期モデル予測とコンセンサス予測の精度と特徴を考える。 コンセンサス予測 四半期GDP予測の歴史は比較的浅いが、そのなかで、経済企画協会は2004年4月から民間エコノミストのマクロ予測(「ESPフォーキャスト調査」 (以下、ESPFと呼ぶ) )を毎月調査・公表している。ESPFでは調査項目の予測値の平均値、いわゆるコンセンサス予測を発表している。主要な調査項目には、実質GDP成長率 (前期比年率換算)、消費者物価指数上昇率及び失業率が含まれる(いずれも四半期ベース)。 ここでは四半期実質GDP成長率に的を絞り、コンセンサス予測と超短期予測の精度を比較しよう。比較期間は2004年4-6月期から2008年1-3月期まで16四半期である。 まずコンセンサス予測の予測誤差の動態が図表1に示されている。民間エコノミスト(予測者)がある時点で行ったある四半期の実質GDP成長率(前期比年 率換算)の予測値と実現値(公表値)の乖離を予測誤差とする。コンセンサス予測は、各エコノミストの予測値の平均を取ったものであり、コンセンサス予測の 誤差は、「公表値−予測値平均」で定義されている。河越(2007)によれば、四半期実質GDP成長率のコンセンサス予測をESPF参加エコノミストの 各々の予測値と比較してみると、予測精度のランキングは比較的高いことがわかっている。 図表1の縦軸にはコンセンサス予測誤差が、横軸には予測時点すなわち公表値(一次速報値)発表の何ヵ月前かが示されている。すなわち、コンセンサス予測 の予測時点と予測誤差の関係を見たものである。一般的には、コンセンサス予測の予測誤差はGDP速報値の公表時期が近づくほど小さくなる傾向が見受けられ るが、非常に安定的で緩やかであることがわかる。 コンセンサス予測のパフォーマンスは比較的良好である。16四半期の試合(公表値と公表値発表直前の両予測の誤差を比較)で、コンセンサス予測対超短期モデル予測の勝負は7勝、7敗、2引き分けのイーブンである。 超短期予測vs.コンセンサス予測 本フォーラムの月次見通しは超短期モデル予測に基づいている。超短期モデル予測は、月次データと四半期GDP項目との間の統計的関係を確定して、時系列 モデルを用いて機動性の高い予測を意図するものである。純粋に計量経済学的手法のもとに確立されており、データに関して如何なる個人的な調整も入り込まな い。月次データを逐次取り込み、1週間ベースで予測が行われ、今四半期ないし次四半期予測を修正していくものである。 図表2は超短期モデル予測の予測誤差の推移を見たものである。超短期モデル予測は実績値公表の3ヵ月前から予測誤差が急速に縮小することが見て取れる。 超短期予測は非常にダイナミックである。これは超短期予測の手法的特徴からきており、月次データの実績値が入手可能になるにつれて予測精度が一段と高くな るからだ。 含意:両予測の使い方 詳しい両予測の精度の研究は後に譲るが、ここで両予測の特徴を整理しておこう。図表3からわかるように、公表値が発表される6ヵ月から4ヵ月前までの平 均予測誤差はコンセンサス予測の方が小さいことがわかる。しかし、3ヵ月前になるとパフォーマンスは逆転し、圧倒的に超短期予測の方がよくなる。実績発表 の2-3ヵ月前に予測誤差が急激に小さくなることは、超短期予測はマーケットを2-3ヵ月リードすると見てよい。ここに、常に客観的に経済統計を扱い ”Go by the Numbers”で景気を判断することの特徴がよくあらわれている。 参考文献 河越正明(2007)、『コンセンサス予測は単なる平均的な予測か?』、ESRI Discussion Paper Series No.180 日本 <4-6月期はほぼゼロ成長、今後の民間消費の動向がポイント> 今回の予測では、5月の月次データと一部の6月の指標が更新された。4-6月期経済の特徴は、インフレ期待が高まってきており、雇用条件も悪化している ことだ。このため消費者のセンチメントは急速に悪化しており、民間最終消費関連指標は弱い。輸出物価は前年比でマイナスが続いている一方、輸入物価は大幅 な上昇が続いている。このため交易条件は著しく悪化している。金額ベースでの純輸出は縮小傾向を示しているのに対して、実質の純輸出は拡大しており経済成 長率を下支えしている。内需の落ち込みを純輸出が補っている。 今週の支出サイドモデル予測によれば、4-6月期の実質GDP成長率は、内需が小幅縮小するが純輸出が拡大するため、前期比0.0%、同年率0.2%と 予測される。ほぼゼロ成長ないしは小幅のマイナス成長とみてよい。市場コンセンサス予測(7月ESPフォーキャスト)も小幅のマイナス(同年率 -0.74%)を見込んでいる。 4-6月期の国内需要を見れば、実質民間最終消費支出は前期比-0.3%となる。実質民間住宅は同+3.1%と2期連続で増加するが、実質民間企業設備は 同+0.2%と小幅増加にとどまる。実質政府最終消費支出は同0.5%増加、実質公的固定資本形成は同-1.9%と減少する。このため、国内需要の実質 GDP成長率(前期比0.0%)に対する寄与度は-0.3%ポイントとなる。 財貨・サービスの実質輸出は同-1.7%と減少し、実質輸入は同-5.2%と減少する。純輸出の実質GDP成長率に対する貢献度は+0.3%ポイントとなる。交易条件の悪化が影響している。 7-9月期の実質GDP成長率については、内需と純輸出がともに拡大するため、前期比+1.0%、同年率+4.0%と高めの成長を予測している。 上述のとおり、日本経済は4-6月期にゼロ成長ないしはマイナス成長に陥る可能性が高い。問題はこれが一時的な停滞にとどまり、7-9月期以降回復に向か うかどうかの判断であるが、超短期予測としては6月のデータを待ちたい。ポイントは民間消費支出の今後の動向であり、7-9月期以降にむけて回復の兆しを 見せるかどうかが重要である。 GDPデフレータは4-6月期に前期比-0.3%、7-9月期に同-0.6%となる。マイナス幅の拡大には、交易条件の悪化が大きく影響している。国内需 要関連デフレータでは、民間最終消費支出は4-6月期に同+0.1%、7-9月期に同+0.1%となる。緩やかなインフレが見込まれている。 [稲田義久 KISERマクロ経済分析プロジェクト主査 甲南大学] 米国 <景気判断にはGo by the Numbers −指標は4-6月期の景気底入れを示唆−> 下落を続ける住宅価格、底の見えない住宅市場。上昇し続けるガソリン価格、天井の見えない原油市場。そのため、ほとんどのエコノミスト、消費者は景気の 先行きに悲観的である。6月のミシガン大学の消費者センチメントは過去28年において最低となっている。しかし、深刻なリセッション懸念があった 2008年1-3月期の実質GDP成長率(前期比年率)の確定値は1.0%と、リセッションとは程遠い伸び率となった。もちろん、景気のスローダウンは生 じている。貿易収支統計が4月分までしか発表されず、輸入価格が4月、5月に前月比でそれぞれ2.4%、2.3%と非常に大きく伸びたことから、超短期予 測は4-6月期の実質輸入を過小評価している可能性がある。そのため、グラフではGDP以外の統合指標を示してある。このグラフで最初に気づくことは、景 気が5月の半ばに底を打って回復に向かっていることである。さらに、直接の輸入の影響を除いた統合指標の実質国内需要、実質総需要、実質最終需要 (GDP−在庫増−純輸出)のそれぞれの伸び率は同2.5%程度になっている。 このように、4-6月期の米国経済は市場のリセッション懸念とは大きくかけ離れた成長率となることが考えられる。5月の個人所得・個人消費支出の統計を 更新した結果、超短期予測は4-6月期の実質個人消費支出をそれ前回の1.3%から2.1%へと上方修正し、また個人所得の伸び率を同3.6%から 7.1%へと上方修正した。明らかに還付税が経済に影響を与え始めたことを示している。さらに、住宅建設支出の統計が過去にさかのぼって大きく改定された ことから、実質住宅投資の伸び率は同-25%から-9%へと大きく上方修正された。 このように、景気への悲観的な見方が継続している中で、客観的に経済統計を扱う超短期予測はグラフにみるように景気の底入れを示している。実際、人々が 懸念しているほど経済が悪ければ、失業率の急速な上昇がみられるはずである。景気判断において大事なことは、様々な情報に惑わされずに、常に客観的に経済 統計を扱い"Go by the Numbers"で景気を判断することである。今月末に発表される4-6月期の経済成長率も市場のコンセンサスよりかなり高くなると思われる。 [熊坂有三 ITエコノミー]
熊坂 侑三
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今月のトピックス(2008年6月)

[ コメンタリー ] AUTHOR熊坂 侑三 DATE2008-06-11

Abstract/Keywords

日米超短期予測(月次)

四川大地震の経済的含意 【甚大な被害】 今月の中国経済の見通しでは、四川大地震(2008年5月12日)の経済的影響について詳しい説明がされている。最新の推計によれば、地震の直接 被害額は5,000億元(約7兆5,000億円)を上回ると見込まれており、年初の雪害の被害額1,517億元を大きく超える。影響は甘粛省・陝西省・四 川省の重慶市など19都市・県に及んだ。公式の死亡者数は6万9,127人(6月5日現在)となっている。 四川省 32年ぶりの大地震(1976年唐山大地震以来)は中国の穀倉である四川省の 農業生産に甚大な被害をもたらした。四川省は、中国最大の養豚地域 (全国合計の10%)であり、菜種や米の生産(穀類の生産量の全国シェア6%)でも有数の地域である。地震は50万ムー(畝)(約3万3,000ヘクター ル)の作物に被害をもたらした。また、地震で死んだ豚は約80万頭に上るようである。 四川省の工業部門の損失も甚大である。四川省の工業企業の経済的直接損失は5月19日の時点で670億元(約1兆円)に達したようである。実際の損失は これよりはるかに大きくなる。注目すべきことは、非鉄金属生産の被害が大きいことである。業界の推計によれば、中国の亜鉛の生産能力の11%が被害を受け たようである。また当局は安全上の理由で四川省での石炭生産を停止している。この結果、工業・情報化省によれば、鉱工業企業の損失は2,047億元(約3 兆700億円)>に膨らんだ(6月5日発表)。 地震により地方政府は省都・成都と重慶市での建設工事の停止を命令したため、不動産業に与える影響も大きい。多くの不動産会社がまだ工事中で耐震基準を 満たしていないビルを再設計することが必要になり、今後、追加的なコストが発生する可能性が高い。高層建築に厳しい基準が適用されるにつれ、昨年、記録的 な高価格で土地を手に入れた開発業者の資金繰りはさらに悪化すると考えられる。また、西部地域の都市開発に関してリスクの認識が変わり、これが地価下落の 引き金となると思われる。実際、1月以降、成都の住宅市場は下降局面に入っており、1-3月期の取引は前年同期比23%減少している。不動産価格の低迷が 長期的なリスクとして成都と重慶市の不動産市場に影を落としている。 【経済的含意】 以上、農業、工業、不動産業に絞って地震の影響を見たが、現在のところ、中国経済に与える影響の正確な把握には困難が伴う。年初の雪害の影響を受 けた地域は中国のGDPのおよそ14.3%を占めるが、四川省のGDPは全国比4%程度で、これから判断する限りでは、経済への震災の影響は限定的とみら れている。 ただ復興は困難を極め、同地域の生産停滞は長引くであろう。いくつかの経路を通じて地震のマイナスの影響が中国経済に発生してくる。重要な経路としては、(1)食糧需給、(2)労働供給、(3)大手不動産会社のバランスシートである。 農業と養豚の全国に占める四川省の寄与の大きさを考えると、その甚大な損害は、中国の食糧面の制約をさらに強め、10年来のインフレを加速させる可能性 がある。4月の消費者物価(総合)指数は前年同月比+8.5%で3月の同+8.3%から加速している。中央銀行の金融引き締め政策にもかかわらず、この 10年間で最も高いインフレ率となっている。消費者物価指数の構成品目全体の約1/3のウエイトを占める食料価格は同22.1%上昇している。1月以降、 穀類の価格上昇圧力が高まり、4月は同+7.4%と3月から加速している。また食肉価格の上昇率は同+47.9%ときわめて高い。特に、豚肉は同 68.3%と上昇している。今後数ヵ月、インフレの加速が懸念されよう。中国のインフレ加速が世界の商品価格インフレ期待を高めるリスクには十分注意が必 要である。 短期的には、労働市場への影響が懸念材料である。四川省は中国の出稼ぎ労働者の最大の供給源の1つであるが、復興支援のために多くの出稼ぎ労働者が四川 省に急いで戻ることが予想されるため、中国の労働供給に重要な影響を与えそうである。ただ、長期的には震災の復興が進むにつれて、この問題の影響は薄れる であろう。 問題は、四川省と重慶市の不動産市場のハードランディングシナリオが現実のものになった場合、地価下落のリスクは中国の他の地域に伝播し、投資家や不動 産開発業者のバランスシートの悪化をもたらすであろう。中国金融当局は直接の金利を引上げではなく預金準備率の引上げによって金融引き締めを図っている が、不動産バブル崩壊が全国的に拡がった場合、インフレ抑制と経済復興の両極面で厳しい金融政策が要求されることになろう。ハードランディングシナリオも 低くない確率で想定しておく必要がある。 日本 今週の予測では、4月の多くのデータが更新された。支出サイドモデル予測によれば、4-6月期の実質GDP成長率は、内需と純輸出がともに横ばい となるため、前期比-0.2%、同年率-0.9%と予測される。4-6月期の経済はここにきてマイナスの領域に入ってきたといえよう。 4-6月期の国内需要を見れば、実質民間最終消費支出は前期比-0.1%と前期(同+0.8%)の反動でマイナス成長となる。1-3月期の民間消費は閏 年効果でかさ上げされていたようである。実質民間住宅は同+4.7%と2期連続のプラスとなるが、実質民間企業設備は同1.5%減少する。民間最終消費支 出と民間企業設備が減少し、民間需要は縮小しよう。一方、公的需要は、実質政府最終消費支出、実質公的固定資本形成ともに同+0.4%と増加する。このた め、国内需要の実質GDP成長率(前期比-0.2%)に対する寄与度は-0.2%ポイントとなる。 一方、財貨・サービスの実質純輸出の成長率に対する貢献度は0.0%ポイントとなる。実質輸出が同-1.8%、実質輸入が同-2.8%減少するためである。 このように、4-6月期はマイナス成長になるが、7-9月期の実質GDP成長率は、内需・純輸出ともに拡大するため、前期比+0.7%、同年率+2.7%と予測している。 GDPデフレータは、4-6月期に前期比-0.3%、7-9月期に同-0.2%となる。民間最終消費支出デフレータは、4-6月期に同-0.2%、 7-9月期に同0.0%となる。4月に暫定的にガソリン価格が低下したことが影響している。雇用者所得は4-6月期に同-0.2%、7-9月期は 同+0.3%となる。 主成分分析モデルは、4-6月期の実質GDP成長率を前期比年率-1.3%と予測している。また7-9月期を同+0.5%とみている。GDPデフレータは4-6月期に前期比0.0%、7-9月期に同+0.4%とみている。 この結果、支出サイド・主成分分析モデルの実質GDP成長率(前期比年率)の平均は、4-6月期が-1.1%、7-9月期が+1.6%となる。GDPデ フレータは4-6月期が前期比-0.2%、7-9月期が同+0.1%である。両モデルの平均で見れば、4-6月期のマイナス成長がはっきりしてきたが、一 時的なものと予測している。 [稲田義久 KISERマクロ経済分析プロジェクト主査 甲南大学] 米国 6月5日、ウォルマートやコストコなどのチェーンストアーの5月の販売高が前年同月比+3%となったことが発表され、還付税が個人消費支出にまわ る期待からダウ株価はその日に214ポイント上昇し、景気回復のきっかけになるかとも思われた。しかし、翌6日の5月の雇用統計の発表により前日の米景気 に対する期待は崩れた。雇用は5ヵ月連続で減少し、失業率は前月の5.0%から5.5%へと大幅に上昇した。これは2004年10月以来の高さである。ま た、同日に原油価格が139ドル/バレルの高値を更新したことから、ダウ株価は395ポイントも下落し、再びリセッションへの懸念が広まった。 6月6日の超短期予測では、4-6月期の実質個人消費の伸び率を前期比年率+0.7%、実質民間資本形成の伸び率を同+1.7%、実質在庫を同207億 ドルの減少と予測しており、急速な景気回復を期待することはできない。しかし、グラフにみるように、景気は5月の始めに底を打ち非常に緩慢ながらも回復に 向かっていると思われる。失業率が景気に対する遅行指数であり、5月の失業率上昇の主な理由が若者のサマージョブへの応募による求職者の増加であることを 考えれば、5月の雇用統計から米景気に対して過剰に悲観的になることはないだろう。 6月24日、25日に連邦準備理事会(FRB)のFOMCミーティングが開かれるが、FRBは金利を据え置くだろう。その理由としては、すでに十分な金利 引下げをしてきたこと、インフレを懸念せざるをえなくなったこと、そして還付税を中心とする1,680億ドルの家計、企業を通した景気刺激策が今年後半に は景気に好影響を与えてくると考えているからである。 [熊坂有三 ITエコノミー]
著者不明
ディスカッションペーパー

多世代重複ライフサイクル一般均衡モデルによる2004年年金改革の分析

[ ディスカッションペーパー ] AUTHOR- DATE2007

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年金改革

著者不明
経済予測

第65回 景気分析と予測

[ Quarterly Report(日本) ] AUTHOR- DATE2006

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景気分析,景気予測

「日本経済のマクロ経済分析」研究成果報告 (主査: 稲田義久・甲南大学経済学部長・教授 高林喜久生・関西学院大学経済学部教授 ) 当研究所のマクロ経済分析プロジェクトチームでは、在阪の大手企業・団体の若手スタッフの参加の下で研究会を組織し、予測に必要な景気の現状分析、外生変 数の想定について共同で作業を行っている。「景気分析と予測」については、四半期ごとに年4回(2003年度までは年2回)発表している。四半期予測作業 において、2005年度より日本経済超短期予測モデル(CQM)による、直近2四半期のより正確な予測値を取り入れている。第65回景気分析と予測は、5 月19日の政府四半期別GDP一次速報の発表を受けた2006〜2007年度の経済見通しとなっている。 ポイントは以下の通り。 * 2006年1〜3月期実績の評価‥‥ 当期の実質GDP成長率(一次速報)は、民間最終消費(寄与度+0.2%ポイント)と民間企業設備(同+0.2)が牽引役となり、前期比+0.5%(年 率+1.9%)。前年同期比は+3.1%で2年連続3%超と、潜在成長率を上回る堅調な成長となった。この背景として、①10〜12月期原系列GDPデー タの下方修正(▲5,440億円、0.4%引き下げ)、②2004年度確報値による季節調整の変更により、10〜12月GDP成長率が+5.4%か ら+4.3%に下方修正されたことが挙げられる。 * 2006年度の見通し‥‥ 民間需要の寄与は前年度に比べ若干弱まるものの、純輸出の貢献度が高まり、2006年度の実質GDP成長率は+2.4%を見込む。消費は安定的な拡大が期 待でき、企業収益も高水準を維持する。米国経済は緩やかな減速トレンドに移行するものの、中国経済は10%近くの高成長を維持、EUも回復に転じることか ら、輸出環境は堅調に推移し、景気拡大期間は11月に「いざなぎ景気」を超えるであろう。 * 2007年度の見通し‥‥ 家計の負担増や世界経済の減速に伴う企業収益の圧迫など民間需要を支えてきた好条件が徐々に失われ、実質GDP成長率は+2.0%に減速する。
著者不明
経済予測

第68回 景気分析と予測

[ Quarterly Report(日本) ] AUTHOR- DATE2006
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景気分析,景気予測

「日本経済のマクロ経済分析」研究成果報告 (主査: 稲田義久・甲南大学経済学部長・教授 高林喜久生・関西学院大学経済学部教授 ) 当研究所のマクロ経済分析プロジェクトチームでは、在阪の大手企業・団体の若手スタッフの参加の下で研究会を組織し、予測に必要な景気の現状分析、外生変数の想定について共同で作業を行っている。 「景気分析と予測」については、四半期ごとに年4回(2003年度までは年2回)発表している。 2005年度より四半期予測作業において、日本経済超短期予測モデル(CQM)による、直近2四半期のより正確な予測値を取り入れている。 2月15日の政府四半期別GDP一次速報の発表を受け、2006年度〜2007年度の改訂経済見通し、並びに2008年度の経済見通しを行なっている。 ポイントは以下の通り。 * 2006年度10〜12月期実績の評価‥‥当期の実質GDP成長率(一次速報)は前期比+1.2%、年率換算で+4.8%となり、2006暦年の成長率 は+2.2%と2005暦年+1.8%を上回った。2004年1〜3月期以来の高成長となったが、これはほぼゼロ成長であった7〜9月期からの反動増に過 ぎない。景気は循環的には減速傾向にある。 * 2006年度、2007年度の見通し‥‥2006年度後半から日本経済が緩やかな減速過程にあることが鮮明になってきた。家計所得の改善には時間がかか り、民間消費が大きく拡大していく局面にはなく、加えて企業設備が循環的に減速局面に入る。今回、2006年10〜12月期GDP一次速報値を織り込み、 2006年度の実質GDP成長率予測を+2.0%に改訂。2007年度は小幅減速の1.8%とした。 * 2008年度の見通し‥‥2008年度は、人出不足が本格化する中、原油価格が低下し安定することから、多くの企業は賃上げ受容に向かわざるを得ないとみ られるため、民間最終消費は回復力を増す。さらに、2008年には米国経済が3%成長に戻り、世界経済が成長を加速するため、日本の輸出が拡大する。 2008年度の実質GDP成長率は2.5%への加速を予測。
著者不明
研究プロジェクト

交流深まる関西と東アジア?検証:関西経済へのインパクト?(2005年3月)

[ 2004年度 ] AUTHOR- DATE2005-03
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東アジア

「日本経済のマクロ経済分析」特別研究成果報告 (主査: 伴金美・大阪大学大学院経済学研究科教授 高林喜久生・関西学院大学経済学部教授 ) 当研究所のマクロ経済分析プロジェクトチームでは、在阪の大手企業・団体の若手スタッフの参加の下で研究会を組織し、伴主査指導のもとマクロ計量モ デルによる景気予測に必要な景気の現状分析、外生変数の想定についての共同作業、また高林主査指導のもと時宜に適したテーマ選定による特別研究調査を実施 している。 特別研究については、年2回の研究調査報告、発表を予定している。今回は、東アジアとの交流拡大が日本・関西経済に及ぼす影響について調査・分析を実施し、本年上期の特別研究成果として取りまとめた。 また報告書には、当研究所「関西経済分析モデル研究会」にて開発された「関西地域間産業連関表」を活用した「日韓FTAの経済効果」についてのシミュレーション結果も盛り込まれている。
著者不明
経済予測

第60回 景気分析と予測

[ Quarterly Report(日本) ] AUTHOR- DATE2005

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景気分析,景気予測

「日本経済のマクロ経済分析」研究成果報告 (主査: 伴金美・大阪大学大学院経済学研究科教授 高林喜久生・関西学院大学経済学部教授 ) 当研究所のマクロ経済分析プロジェクトチームでは、在阪の大手企業・団体の若手スタッフの参加の下で研究会を組織し、予測に必要な景気の現状分析、外生変数の想定について、共同で作業を行い、伴主査がマクロ計量モデルにより予測している。 「景気分析と予測」については、本年度より四半期ごとに年4回の発表(昨年度までは年2回)とした。 2月16日の政府四半期別GDP一次速報の発表を受けた2005-2006年度の経済見通しとなっている。 ポイントは以下の通り。 * 2005年度経済見通し…2004年度の日本経済は10〜12月期も3期連続のマイナスとなり、景気後退局面に陥ったのではないかとの懸念が高まってい る。年度を通じては実質国内総生産(GDP)1.6%成長となるが、平成17年度(2005年度)には消費支出・設備投資の減速による民間需要や純輸出の 押し下げを受け、成長率は1.0%に減速するとみられる。しかし減速は一時的であり、平成18年度(2006年度)の成長率は1.9%の潜在成長力見合い の巡航速度へ回帰すると見込まれる。
著者不明
経済予測

第61回 景気分析と予測

[ Quarterly Report(日本) ] AUTHOR- DATE2005

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Abstract/Keywords

景気分析,景気予測

「日本経済のマクロ経済分析」研究成果報告 (主査: 稲田義久・甲南大学経済学部長・教授 高林喜久生・関西学院大学経済学部教授 ) 当研究所のマクロ経済分析プロジェクトチームでは、在阪の大手企業・団体の若手スタッフの参加の下で研究会を組織し、予測に必要な景気の現状分析、外生変数の想定について共同で作業を行っている。 「景気分析と予測」については、四半期ごとに年4回(2003年度までは年2回)発表している。 大阪大学伴金美教授から稲田教授への主査交替に伴い、2005年度より四半期予測作業においても、甲南大学日本経済超短期予測モデル(CQM)による、直近2四半期のより正確な予測値を取り入れている。 5月17日の政府四半期別GDP一次速報の発表を受けた2005-2006年度の改訂経済見通しとなっている。 ポイントは以下の通り。 * 2004年度の日本経済実績‥‥2005年1-3月期のGDP成長率は前期比+1.3%、年率換算で+5.3%となり、市場エコノミストの予測平均の2% 台半ばを大きく上回った。この結果、2004年度の成長率は+1.9%となり、3年連続のプラス成長を記録した。もっとも、この高成長は前期の反動的増加 という側面が強く、モメンタムは持続しない。超短期モデル(CQM)の予測によれば、2005年4-6月期の成長率は年率1%台の低調にとどまる。 * 2005年度、2006年度の予測‥‥雇用環境は緩やかながら引き続き改善し、消費者心理の悪化は見られない。交易条件の悪化により企業収益の伸びは低下 するも、企業設備の増加基調は続く。中国経済の高成長は持続するものの、日本の対中輸出は減速する。これらの状況から、2005年度の成長率は1.4%の 伸びとなろう。より停滞色を強める2006年度の実質GDP成長率は0.9%に低下する。
著者不明
経済予測

第64回 景気分析と予測

[ Quarterly Report(日本) ] AUTHOR- DATE2005

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Abstract/Keywords

景気分析,景気予測

「日本経済のマクロ経済分析」研究成果報告 (主査: 稲田義久・甲南大学経済学部長・教授 高林喜久生・関西学院大学経済学部教授 ) 当研究所のマクロ経済分析プロジェクトチームでは、在阪の大手企業・団体の若手スタッフの参加の下で研究会を組織し、予測に必要な景気の現状分析、外生変 数の想定について共同で作業を行っている。「景気分析と予測」については、四半期ごとに年4回(2003年度までは年2回)発表している。大阪大学伴金美 教授から稲田教授への主査交替に伴い、2005年度より四半期予測作業においても、甲南大学日本経済超短期予測モデル(CQM)による、直近2四半期のよ り正確な予測値を取り入れている。 2月17日の政府四半期別GDP一次速報の発表を受けた2006-2007年度の経済見通しとなっている。 ポイントは以下の通り。 * 2005年度10-12月期実績の評価‥‥当期の実質GDP成長率(一次速報)は前期比+1.4%、年率換算で+5.5%となり、2005暦年の成長率 は+2.8%と2004暦年+2.3%を上回る高成長となった。国内需要の寄与度はプラス0.8%ポイント(4四半期連続プラス)、純輸出はプラス 0.6%ポイント(2四半期ぶりのプラス)とバランスの取れた景気回復パターンであった。 * 2005年度の見通し‥‥ 引き続き民間需要が主導し2005年度の実質GDP成長率は+3.5%を見込む。 * 2006年度の見通し‥‥ 家計の負担増や石油価格高止まりによる企業収益の圧迫など民間需要を支えてきた好条件が徐々に失われる。中国経済は高成長を維持するものの、米国経済を牽 引してきた消費と住宅が勢いを失うとみられることから、実質GDP成長率は+2.1%に減速する。しかし緩やかな景気回復は持続し「いざなぎ景気」を超え るであろう。この動きは2007年度に引き継がれるとみる。
著者不明
研究プロジェクト

三位一体改革の促進に向けて (2004年11月)

[ 2004年度 ] AUTHOR- DATE2004-11
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Abstract/Keywords

三位一体改革

「国・地方の行財政健全化に関する研究」研究成果報告 (主査: 齊藤 愼・大阪大学大学院経済学研究科教授) 当研究所では、地方分権の時代に対応した三位一体改革に関する研究に取り組んでいます。その成果の一つとして、調査結果がまとまりましたので、ここにご 報告いたします。 三位一体改革については、昨年末、4兆円の補助金削減と3兆円の税源移譲を今後3年間で実施すること、平成16年度に、1兆円の補助金 削減と6600億円の税源移譲を先行実施することが決まった。改革は始まったものの、来年度からの補助金削減や税源移譲の具体的な中身については、省庁間 の調整の難航から中央だけで確定せず、地方団体からの提案を受けることにした。しかし、地方6団体による改革案のとりまとめ(8月20日公表予定)も膠着 状態に陥っている。 そこで、三位一体改革の真の実現に向けてさまざまな改革案を分析し、改革の本来の目的に立ち戻り、①地方の自由度の向上と②プライマリーバランスの改善に照らして、メリット・デメリットを明らかにしてみた。(平成16年8月11日記者発表)。