2009年度の文献一覧(51件)

著者不明
研究プロジェクト

マクロモデル研究合宿を開催(2010年3月)

[ 2009年度 ] AUTHOR- DATE2010-03

Abstract/Keywords

マクロモデル,合宿

テーマ:日本経済財政中期モデルの開発ならびに関西経済予測モデル(2010年版)の検討 開催日:平成22年(2010年)3月11日(木)〜13日(土) 会 場:兵庫県豊岡市城崎町 まつや会議室 今回の研究合宿は、関西社会経済研究所に設置された計量モデル研究会の活動の一環であり、日本経済財政中期モデルを新規構築するためのキックオフミー ティングとして実施された。当研究所は、1976年から短期モデルによる日本経済の四半期予測(短期予測)を公表しているが、近年は、税財政改革等の中期 的な経済問題への対応の必要性が高まっていた。そこでこの度、マクロ経済部門と財政部門の中期見通しおよび政策シミュレーションを目的とする、日本経済財 政中期モデルの構築を開始することとした。 2010年3月11日(木) 当研究所が管轄する複数の経済モデルについて、分析対象や分析期間、モデルの目的等の比較・検討が行われた。そのうえで高林主査からは、「財政の持続可 能性を明示化するのであれば、日本が高齢化のピークを迎える2025年ごろが重要なターゲットになる。そのためにはモデルのシミュレーション期間は 2030年ごろまでがよいのではないか」という意見が出された。 また、稲田主査からは参考文献として、環境政策分析用に開発された3Eモデルの概要が説明された。3Eモデルはオーソドックスなマクロ計量モデルにエネ ルギーバランス表とエネルギー需要ブロック、国内エネルギー価格ブロックが接続されており、原料価格やエネルギー税率、炭素税、エネルギー技術改善のシ ミュレーションが可能なモデルである。中期予測を前提としたモデルであるため、サブブロックとの直接手法を含め、本研究会が目指す中期モデル構築の参考と なると思われる。 2010年3月12日(金) 午前中は、当研究所が四半期ごとに公表する「関西エコノミックインサイト」の基盤となる、関西予測モデルについて議論が行われた。特に、モデルを構成す る方程式のうち、輸出関数の改訂が主な議題となった。アジア経済との結びつきを深める関西経済の特色を考慮し、輸出関数の説明変数をどのように設定するか について活発な意見交換がなされた。高林主査からは、「アジアで部材を組み立て、最終財を米国に輸出するという経路を考慮すると、対アジア輸出関数(除く 中国)の所得変数としては米国のGDPを追加するのはどうか」という提案がなされた。 なお、今回は中国、中国除くアジア、アジア除く世界をそれぞれ被説明変数とした場合の輸出関数の修正が行われた。これらの輸出の所得弾力性については、 後日、当研究所が公表する「日米中超短期予測(3月見通し)」および「エコノミックインサイト6号」で解説が行われる予定である。 午後からは下田委員が合流し、再び日本経済財政中期モデルについて議論がなされた。稲田主査からは、2003年に公表された電力中央研究所による財政モ デルの概要が説明された。内生変数が89本と中規模であり、制度の正確性も担保されていることから、本研究会が目指す日本経済財政中期モデルの財政ブロッ ク部分の参考となると思われる。特に、一般政府の部門別所得勘定表の説明は、SNAによる財政部門の理解には欠かせないものであった。 最後には、研究会として中期モデルのワーキングペーパーを1本完成させること、8-9月ごろをめどに一旦中期モデルを確定させることなどが確認された。 (文責 武者)
著者不明
研究プロジェクト

『人流で創る関西経済の未来-潜在需要を掘り起こせ!-』(2010年3月)

[ 2009年度 ] AUTHOR- DATE2010-03
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Abstract/Keywords

潜在需要

(主査:稲田義久・甲南大学経済学部教授、高林喜久生・関西学院大学経済学部教授 ) 当研究所のマクロ経済分析プロジェクトチームでは、在阪の大手企業・団体の若手スタッフの参加による研究会を組織し、稲田主査指導のもとマクロ計 量モデルによる景気予測を行なうとともに、高林主査指導のもと時宜に適ったテーマを取り上げ、特別研究を実施している。2009年度の特別研究は、人口減 少が進む中での関西における『交流人口』の拡大をテーマに取り組み、2010年4月5日にその成果を公表した。 <<要旨>> (1)本報告書は、人口減少が進む中で、関西経済の持続的成長には交流人口の増加が不可欠との問題意識に基づき、交流人口増加の要因について事例研究中心に考察。 (2)いずれの事例も新たな人の流れをつくり「潜在需要」の掘り起こしを効果的に行っているが、とりわけ、行政、民間企業、地域住民といった関連主体の『連携』による取組みが、より大きな成果をもたらすカギになることを確認した。 【報告書で取り上げた事例=掘り起こした潜在需要】 ・京都市「まちなか観光案内所」、大阪市「大阪あそ歩」など=認知度の低い観光資源の魅力創出 ・高野山(金剛峯寺,南海電鉄)=観光需要創出 ・阪急西宮ガーデンズ=地域における生活利便性の向上 ・企業誘致(大阪府)=新たな雇用の創出 ・阪神なんば線=交通のボトルネックを解消 ・高速道路料金割引=観光需要創出 ・神戸医療産業都市構想=阪神淡路大震災をきっかけに新産業の拠点を構築 ・兵庫県立芸術文化センタ=阪神淡路大震災をきっかけに、文化拠点として需要創出 ・酒ぐらフェスタ=阪神淡路大震災をきっかけに、地場産業による観光需要創出 (3)上記事例の一部については計量分析を行い、その効果を実証した。 ①阪神なんば線の開通は、アクセシビリティの向上により沿線地価を引き上げる効果をもたらす。大阪難波駅までの改善効果に集約して分析すると、その効果は年率平均5.3%ポイントとなる(着工開始となる2003年以降7年間、沿線8駅の平均値)。 ②高速道路料金割引(休日1,000円定額制)は、関西を目的地とする観光消費を増加させ、関西経済(GRP)を0.1%押し上げる効果となる見込み。ただし2010年度に無料となる路線は関西では限定的であり、効果はさほど大きくない。 ③ 2009年5月の新型インフルエンザ感染拡大による損失額は、関西経済(GRP)の0.15%に相当する。雇用喪失効果でみると約18,000人分に相当する。
著者不明
研究プロジェクト

「2008?2009年度 国と地方の制度設計研究会」報告書-地域の将来を踏まえた都道府県財政の予測と制度改革-(2010年3月)

[ 2009年度 ] AUTHOR- DATE2010-03-31
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Abstract/Keywords

制度設計

国と地方の制度設計研究会にてとりまとめた報告書、「地域の将来を踏まえた都道府県財政の予測と制度改革」では、地方財政を根本から立て直すための条件 を、地方税財政制度改革、地域経済の活性化という視点で明らかにすることを目的とし、そのために、地域が置かれている現状、過去から現在までのトレンド、 そして将来の姿を見据えた地方税財政制度改革のあるべき姿を検証することが研究の主たる内容となっています。 研究結果は下記ファイルをご覧ください。

熊坂 侑三
インサイト

今月のトピックス(2010年3月)

[ コメンタリー ] AUTHOR熊坂 侑三 DATE2010-03-18

Abstract/Keywords

日米超短期予測(月次)

関西経済にとって益々アジア経済、特に中国経済の重要性が高まりつつある。リーマンショック以降、2四半期連続の2桁マイナス成長の後、日本経済は外需 (海外市場)の回復に支えられて緩やかな回復局面にある。輸出市場として、新興国市場、特に中国を中心とするアジア経済の役割は非常に大きい。当研究所が 四半期ごとに発表する「関西エコノミックインサイト」において、関西予測モデルに基づいて関西地域の総生産(GRP)やその構成項目の短期予測を公表して いる。同時期に公表される日本経済の予測と比較して、民間企業設備や輸出が全国に比して強く出るというのが最近の特徴であった。今月のトピックスでは、関 西予測モデルの輸出関数に注目して、関西の輸出構造の特徴を見てみよう。 まず地域別の輸出のシェアを全国と関西とで比較しよう。2008年度の通関輸出をみると、全国ベースで、アジア、中国、米国、その他地域のシェアは、そ れぞれ50.0%、16.5%、17.0%、33.0%となっている。関西ベースでは、それぞれ60.6%、20.5%、12.6%、26.8%となって いる。関西では輸出市場としてアジアのウェイトが全国に比して10%ポイント程度大きいのである。2009年度ではさらに拡大していることが予想される。 また中国市場のウェイトは全国に比して4%ポイント大きくなっている。 関西予測モデルの輸出関数(GRPベース)では、所得変数としては中国、米国、EUの実質GDPの加重値を採用してきたが、輸出関数は地域別に分割して いなかった。今回、アジア、中国の重要性を考慮して、輸出関数を地域別に推計した。推計期間は1980-2006年度である。輸出関数は、通常、所得弾性 値と価格弾性値によって特徴づけられる。所得変数は輸出相手国の実質GDP、価格変数は世界輸出価格と日本の輸出価格の相対比である。なお、対アジア輸出 関数(中国以外)の所得変数として米国の実質GDPを採用しているのは、アジアで部品を組み立て、最終財を米国に輸出するという経路を考慮しているためで ある。また、その他地域では、所得変数として米国とEUの実質GDP加重値を採用している。 下表が推計結果の要約である。これまで使用してきた関西の輸出関数(対世界)では、所得弾力性が1.196、価格弾力性が-0.298となっている。輸 出関数を中国、中国以外のアジア、その他地域(アジア以外)に分割すると、所得弾性値は、1.964、1.101、0.380とそれぞれの国や地域の成長 率の高さに対応した値となっている。また、価格弾性値も中国(-0.783)と中国以外のアジア(-0.869)ではよく似た値をとるが、その他地域では 低い弾性値(-0.190)となる。このように、輸出関数を関西にとって重要な地域に分割することにより、中国財政政策の関西経済に与える影響といった、 より現実に即したシミュレーションが可能となる。(稲田義久) 日本 <1-3月期の予測は対照的:超短期vs.コンセンサス予測> 3月15日の予測では、3月の第2週までの月次データと2009年10-12月期GDP統計(2次速報値)を更新している。この結果、2010年1-3 月期の実質GDP成長率を支出サイドモデルは前期比+1.2%、同年率+5.0%と予測している。内需と純輸出がともに拡大するバランスのとれた成長と なっている。また4-6月期を同年率+2.9%と見ている。 3月11日に発表されたGDP2次速報値によれば、10-12月期の実質GDP成長率は同年率+3.8%となり、1次速報値の+4.6%から0.8%ポ イント下方修正された。下方修正の主要因は民間在庫品増加の下方修正である。1次速報値では民間在庫品増加の実質GDP成長率に対する寄与度(年率) は+0.3%ポイントであったが、2次速報値では-0.6%ポイントへと下方に修正された。すなわち、民間在庫品増加の変化(-0.9%ポイント)が実質 GDP成長率の下方修正を説明していることになる。たしかに成長率は下方修正されたものの、一段と在庫調整が進んだという意味では、先行き見通しにとって は明るい材料である。 さて、問題の先行きの見通しである。2次速報値発表前の3月9日に発表されたマーケットコンセンサス(3月ESPフォーキャスト調査)によれば、1-3 月期の実質GDP成長率は前期比年率+1.17%となっており、超短期予測に比べ非常に悲観的な見方となっている。グラフからわかるように3月8日以降、 超短期予測は+2%から+4%〜+5%にシフトしてきている。 上方シフトの主要因は、実質民間最終消費支出の予測が上方修正されたことによる。実質民間最終消費支出をよく説明する消費総合指数は、1月に前月比 1.0%増加している。一方、消費総合指数よりカバレッジの狭い全世帯実質消費支出は同-1.3%減少している。反対の結果となっている。マーケットコン センサスは全世帯実質消費支出の結果に影響されているようである。カバレッジの広いデータでみる限り、依然として実質民間消費は政策効果に支えられて堅調 なようである。2-3月の動向次第であるが、現時点では、日本経済に対して悲 [[稲田義久 KISERマクロ経済分析プロジェクト主査 甲南大学]] 米国 3月12日の予測では、3月の第2週に発表された2月の小売業、1月の貿易収支、企業在庫などを更新している。超短期予測モデルは2010年1-3月期の米国実質GDP成長率を前期比年率+1.7%、4-6月期を同+1.6%と予測している。 米景気は緩やかに回復しているが、その成長率はせいぜい2%程度である。1-3月期の景気回復をもたらす主な要素は個人消費支出である。賃金・俸給が伸 び始めたものの2%程度(同)であり、一方、実質個人消費支出の伸び率は3%程度(同)が予想されている。このように、給与の伸びを上回って、個人消費支 出が伸びる背景には家計の純資産の回復がある。 家計の純資産は今回のリセッション前のピークには65.9兆ドルにまで拡大したが、2009年1-3月期には株価・住宅価格の下落から48.5兆ドルに まで減少した。しかし、昨年の3月以来の株式市場が上げ相場(bull market)に転じることにより、純資産は2009年4-6月期、7-9月期、10-12月期とそれぞれ前期比4.5%、5.5%、1.3%増加し、 10-12月期末には54.2兆ドルにまで回復した。ピーク時の純資産の水準に戻るまでまだ21%上昇しなければならないが、このような純資産の回復が個 人消費支出の3%程度の伸び率に寄与しているといえよう。 個人消費支出が今後も堅調に伸びるかの一つの鍵は、株式市場の上げ相場がどのくらい長く続くかである。上げ相場の始まった2009年3月9日より1年間 で、ナスダック、SP500、ダウの株価指標はそれぞれ85%、69%、61%上昇した。過去15回の上げ相場の平均継続年数は約4年と長く、2年以下で 終わった時は3回しかない。幸いにも、株価の上昇にとって最もネックとなる”インフレの加速化”、”金利の上昇”は当分みられそうもない。このことから、 上げ相場の継続には幾分楽観的になれる。しかし、なんといっても、景気回復が本格的な軌道に乗るためには、”雇用増−所得増”の好循環が始まることであ る。すなわち、米国経済は未だ自律的な景気回復には至っていない。 [[熊坂侑三 ITエコノミー]]
入江 啓彰
経済予測

第5号 関西エコノミックインサイト

[ Quarterly Report(関西) ] AUTHOR入江 啓彰 / 武者 加苗 DATE2010-02-25

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Abstract/Keywords

エコノミックインサイト

著者不明
経済予測

関西エコノミックインサイト 第5号(2010年2月25日)

[ Quarterly Report(関西) ] AUTHOR- DATE2010-02-25

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Abstract/Keywords

景気分析,景気予測

「日本経済のマクロ経済分析−関西経済の現況と予測−」研究成果報告 (主査: 稲田義久・甲南大学経済学部教授 高林喜久生・関西学院大学経済学部教授) 「関西エコノミックインサイト」は、関西経済の現況の解説と、計量モデルによる将来予測を行ったレポートです。関西社会経済研究所が公表する日本経済予測と連動しており、原則として四半期ごとに公表いたします。 第5号(2010年2月)の概要は以下の通りです。 1.2009年10-12月期の実質GDP成長率は前期比年率+4.6%で3四半期連続のプラスとなった。関西経済もまた、緩やかではあるが回復の兆しを見せつつある。ただし政策効果と海外経済の復調による回復であり、持続性には疑問符がつく。 2.アジア経済の堅固な回復によって外需は好調である。その結果、生産の回復のペースは緩やかながら全国を上回っている。家計部門は、所得環境の悪化や消 費者心理の停滞にもかかわらず、政策効果で下支えされている。企業部門は、外需という追い風はあるものの、依然設備と雇用の過剰感に直面しているため、雇 用情勢の急速な改善は期待できない。 3.日本経済の最新予測を織り込み、関西の実質GRP成長率を2009年度 -2.8%、2010年度同+1.8%、2011年度同+2.0%と予測した。前回予測から2009年度は0.6%ポイントの上方修正となった (2010,2011年度は大きな修正はない)。修正の主要因は、より具体性を増した政策効果の反映である。2010年度以降の関西経済の成長を支えるの は民間需要と外需である。 4.民主党政権の経済政策の効果は、関西の実質GRPを2009年度0.02%、2010年度0.21%、2011年度0.10%引き上げる。2010年 度以降は、子ども手当の支給など本格的に新政策の効果が表れるが、政府支出の削減と相殺され、関西経済に対する影響は相対的に小さい。
稲田 義久
経済予測

第82回 景気分析と予測(2010年02月22日)

[ Quarterly Report(日本) ] AUTHOR稲田 義久 / 高林 喜久生 DATE2010-02-22

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Abstract/Keywords

景気分析,景気予測

「日本経済のマクロ経済分析」研究成果報告 (主査: 稲田義久・甲南大学経済学部教授 高林喜久生・関西学院大学経済学部教授) 当研究所のマクロ経済分析プロジェクトチームでは、在阪の大手企業・団体の若手スタッフの参加の下で研究会を組織し、予測に必要な景気の現状分析、外生変数の想定について共同で作業を行っている。 「景気分析と予測」については、四半期ごとに年4回(2003年度までは年2回)発表している。 2005年度より四半期予測作業において、日本経済超短期予測モデル(CQM)による、直近2四半期のより正確な予測値を取り入れている。 2月15日の政府四半期別GDP一次速報の発表を受け、2009-2011年度の改訂経済見通しとなっている。 ポイントは以下の通り。 *2009年度10-12月期実績の評価‥‥実質GDP成長率(一次速報)は、前期比+1.1%、同年率+4.6%と、3四半期連続のプラス成長となっ た。寄与度で見ると、純輸出が+2.2%ポイントと3四半期連続のプラス寄与となるとともに、国内需要が+2.4%ポイントで、7四半期ぶりに経済成長率 を引き上げ、内需と外需がバランスのとれた回復といえる。 *2009年度の改訂見通し‥‥10-12月期の実績が上ぶれしたことにより、2009年度の実質GDP成長率を前回予測(▲2.6%)から0.6%ポイ ント上方修正し▲2.0%と予測する。2年連続のマイナス成長であるが、大規模な財政支出と2009年後半からの世界経済の持ち直しにより08年度 (▲3.7%)よりは改善する。 *2010年度および2011年度の改訂見通し…2010年度の実質GDP成長率は+2.0%と、3年ぶりのプラス成長を予測する(前回予測1.6%から 上方修正)。また、11年度も+1.9%と2年連続のプラス成長となるであろう。実質民間住宅や実質民間企業設備が底打ちすることと、堅調なアジア経済の 回復を中心とした外需の拡大が成長に寄与する。しかしその成長の水準は緩やかで、11年度末になっても、実質GDPはリーマンショック前のピークに至らな い。このため、需給ギャップの縮小には時間がかかり、デフレはしばらく継続する。 *今回も、2009年度二次補正予算および10年度予算案や税制改正大綱を反映している。新政策は民間最終消費支出や民間住宅を拡大し、10-11年度に 0.7%程度の景気拡大効果を持つ。しかし一方で、財政悪化は深刻で、11年度末には政府債務残高は900兆円を超えることが見込まれる。歳入確保の議論 と成長戦略の具体化が急務となろう。
熊坂 侑三
インサイト

今月のトピックス(2010年2月)

[ コメンタリー ] AUTHOR熊坂 侑三 DATE2010-02-18

Abstract/Keywords

日米超短期予測(月次)

当研究所では、先行き2年程度の経済予測を四半期ごとに発表しているが、同時に、このホームページで、毎月足元を含め2四半期先の予測(超短期モデルに よる月次予測)を発表している。四半期ごとの予測では超短期予測の情報を加味して、特に足元の予測精度の向上も図っている。各四半期の予測時点において は、足元に限られてはいるものの月次情報があり、それを有効に予測に利用しようというのが、超短期予測の発想である。 超短期予測のメリットの一例を示そう。2月15日に10-12月期のGDP1次速報値が発表された。同期の実質GDP成長率は前期比+1.1%、同年 率+4.6%となり、3四半期連続のプラスとなった。1次速報値発表前の超短期予測(支出サイドモデル)は+4.8%と実績値にほぼ等しくなっている。ち なみに直前のコンセンサス予測(ESPフォーキャスト調査、2月9日発表)は+3.46%となっている。超短期予測は週次ベースでコンセンサス予測は月次 ベースで景気見通し(実質GDP成長率)を発表しているため、四半期毎ではなく、より頻繁に景気を見直すことができるといメリットがある。また超短期予測 は予測の精度が高く、速報値が発表される2-3ヵ月前でも十分精度の高い予測が提供できるという特徴がある。 図は超短期モデルの予測の動態を示しており、予測パフォーマンスをコンセンサス予測と比較している。10-12月期の実質GDPの予測は速報値が発表さ れる6ヵ月前からスタートする。10-12月期の最初の月次データが予測に利用可能となる11月初旬に超短期モデル予測は3%台半ば(支出サイド、主成分 分析モデル平均)となり、12月には6-7%台まで上昇した。1月には予測は5%台半ばで推移し、最終週での支出サイドモデル予測は4.8%とほぼ公表値 に近い値となった。 一方、コンセンサス予測は速報値発表直前において急速に実績値に収束するが、それまではほとんど変化しない。2009年4−6月期GDP速報値発表後の 8月から1月までの予測の幅は1.3%から1.8%の0.5%ポイントである。過去の予測データを比較しても同じ傾向が見られる。このことは、コンセンサ ス予測では、当該期のGDP推計の基礎データが揃う速報値発表直前とそれ以前とでは予測の手法が異なるということ示唆するものである。 また興味深いのは、コンセンサス予測がマーケットのムードに左右され易いことだ。例えば、ドバイショック後の12月では、コンセンサス予測はマーケット の悲観的なムードに影響を受け下方修正(1.5%→1.3%)されたが、1月は株価が持ち直し円高が修正されるのを受けて上方修正(1.3%→1.8%) された。 このように超短期予測もコンセンサス予測も1次速報値発表前には精度の高い予測を提供できることが分かったが、超短期予測は1次速報値発表の2-3ヵ月前でも十分精度の高い予測を提供できることが確認された。(稲田義久) 日本 <1-3月期はコンセンサスとは異なり高めの成長率を予測> 2月15日に2009年10-12月期のGDP統計1次速報値が発表された。同期の実質GDP成長率は前期比+1.1%、同年率+4.6%となり、3四 半期連続のプラスとなった。前回1月の超短期モデルの予測値+4.6%であり実績値にピンポイントであった。また9日発表のESPフォーキャスト調査によ れば、同期の成長率コンセンサスは+3.46%であった(超短期予測とコンセンサス予測のパフォーマンスについては、今月のトピックスを参照)。 10-12月期の実質GDP成長率(前期比年率)への寄与度を見ると、国内需要は+2.4%ポイントと7四半期ぶりに成長率を引き上げた。また純輸出 は+2.2%ポイントと3四半期連続のプラス寄与となった。内需が回復し始めたものの、依然として外需と政策に支えられた回復であり、景気回復の持続性に は不確実性が伴う。 2月16日の予測では、10-12月期のGDP統計に加え、1月の国内企業物価指数、輸出入物価指数、投入産出物価指数、12月の鉱工業生産指数(確報値)、民間機械受注、情報サービス業売上高までが更新されている。 超短期モデルは1-3月期の実質GDP成長率を前期比+0.7%、同年率+2.6%と予測している。また4-6月期の成長率を前期比+0.6%、同年率+2.5%とみている。この結果、2009年度の実質GDP成長率は-2.1%となろう。 1-3月期の実質成長率(前期比年率)への寄与度をみれば、実質国内需要は+1.2%ポイント、実質純輸出は+1.4%ポイントと比較的バランスのとれた回復となっている。 国内需要を見れば、実質民間最終消費支出は前期比+0.3%、実質民間住宅は同+0.9%とプラス成長となるが、実質民間企業設備は同-0.7%と小幅の マイナスを予測している。実質政府最終消費支出は同+0.7%、実質公的固定資本形成は同+0.6%となっている。一方、純輸出では、財貨・サービスの実 質輸出は同+3.8%、同実質輸入は同+1.2%と引き続き輸出の伸びが輸入を上回っている。 一方、コンセンサス予測(ESPフォーキャスト調査)によれば、実質GDP成長率は1-3月期+0.80%、4-6月期+0.75%と低めの予測となっ ている。超短期予測が2%半ばと比較的高めの成長を予測しているのに比して、コンセンサスはゼロ成長に近く景気は踊り場局面に入るとみているようである。 超短期予測は、内需がマイナスに落ち込むことなく、また外需が引き続き拡大するとみている。 [[稲田義久 KISERマクロ経済分析プロジェクト主査 甲南大学]] 米国 1月29日に発表された2009年10-12月期の実質GDP成長率(速報値)は前期比年率+5.7%と最終の超短期予測の同+5%、市場のコンセンサ スの同+4.5%を上回った。しかし、持続的な景気回復となると、在庫増が成長率に+3.6%ポイントも寄与していることから慎重にならざるを得ない。1 月27日の連邦公開市場委員会(FOMCミーティング)においても、FRBは在庫による10-12月期の高い経済成長率を予想しており、政策金利は据え置 かれた。このFOMCミーティング後のステートメントでFRBは“economic activity has continued to strengthen… inflation is likely to be subdued for some time”との景気判断を行っている。 図に示すとおり、確かに景気(実質経済成長率)は1%程度から2%程度にまで徐々に上向くと思われる。FRBは、景気は引き続き強くなっていると言う が、おそらくこの程度のことであろう。インフレに関して、超短期モデルはGDP価格デフレーター、個人消費支出(PCE)価格デフレーター、コアPCE価 格デフレーターのすべてが1-3月期、4-6月期において同+1.5%程度の伸び率を予測しており、FRBの言うようにしばらくの間インフレは抑制されて いるだろう。 10-12月期のGDP統計と1月の雇用統計、12月の建設支出を更新した2月5日の超短期予測でのサプライズは2つある。良いニュースは製造業の賃 金・俸給の伸び率が2010年1-3月期に2007年10-12月期以来始めて前期比プラスになる可能性がでてきたことだ。サービス業の賃金・俸給も 同+5%程度とかなり高い伸び率が予測されている。このように、賃金・俸給が増加してくれば、今後の個人消費支出の増加にも期待が持てる。一方、悪い ニュースもある。それは2009年7-9月期、10-12月期とせっかくプラスの伸び率となった実質住宅投資が、2010年1-3月期に再びマイナス成長 になる可能性がでてきた。しかし、住宅投資のダブルディップを十分に補うほどに、米国の情報処理投資が堅調に伸び始めていることから、今の景気回復の腰が 折れるようなことはないだろう。 [[熊坂侑三 ITエコノミー]]
著者不明
研究プロジェクト

自治体行政の生産性に関する研究結果を発表しました

[ 2009年度 ] AUTHOR- DATE2010-02-04
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Abstract/Keywords

自治体行政

自治体生産性研究会では、行政サービス(徴税業務、窓口業務、ゴミ収集・処理、 保育サービス)、人件費(労働コスト)および外部委託に関する研究結果を発表いたしました。 *各自治体の個別事情は組み込んでおりませんので、結果の読み取りにはその点の留意が必要です。 研究結果は下記ファイルをご覧ください。
著者不明
研究プロジェクト

異能人材に関する調査(2010年2月)

[ 2009年度 ] AUTHOR- DATE2010-02

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Abstract/Keywords

異能人材