経済予測

日本と米国の景気の現況と先行きについて、週間・月間ごとに予測します。特に日本と関西については、四半期ごとに景気分析と予測を行っています。

稲田 義久

経済予測

日本経済(月次)予測(2017年9月)<7-9月期の実質成長率予測、支出・生産サイドともに小幅のマイナス成長>

[ Monthly Report(日本) ] AUTHOR稲田 義久 DATE2017-10-02

PDF_direct

Abstract/Keywords

日本経済, 月次レポート, 超短期予測

稲田 義久

経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.53-景気は足下、先行きともに緩やかな回復が続く-

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 木下 祐輔 / CAO THI KHANH NGUYET / 生田 祐介 DATE2017-09-26

PDF_direct

Abstract/Keywords

関西経済, 月次レポート, KEIM

-景気は足下、先行きともに緩やかな回復が続く- ・7月の鉱工業生産指数は2カ月ぶりに前月から下落し、4-6月平均と比べても下落した。近畿経済産業局は「総じてみれば、生産は横ばい傾向で推移している」と判断している。 ・8月の貿易収支は7カ月連続の黒字。アジア向けの科学光学機器等の輸出額の増加が半導体等電子部品等の輸入額の増加を上回ったことから、前年同月比でも黒字幅は拡大した。 ・8月の消費者態度指数は前月比横ばい。一方、景気ウォッチャー現状判断DIは4カ月ぶりの悪化。インバウンド消費や猛暑による季節商材の好調も、依然消費者の節約志向は強く、全体は低下。インバウンド消費への期待は高いものの、海外リスクへの懸念から、先行き判断DIは2カ月ぶりの小幅上昇。 ・6月の関西2府4県の現金給与総額は4カ月連続で増加。「関西コア」賃金指数も2カ月連続の改善。賃金の伸びが今後も定着するかどうか、注視が必要であろう。 ・7月の大型小売店販売額は2カ月ぶりの減少。百貨店ではインバウンド需要が好調だったが、バーゲン前倒しの反動により売上が減少した。スーパーでは鮮魚と農産品が苦戦した。 ・7月の新設住宅着工戸数は2カ月連続の減少。利用関係別にみると、持家は5カ月連続、貸家は3カ月ぶりの減少。一方、分譲は6カ月ぶりの増加となった。 ・7月の有効求人倍率は6カ月連続の改善。新規求人倍率は2カ月ぶりの上昇となり、労働需給が引き締まった状態が続く。完全失業率は横ばいで、雇用情勢は依然好調である。 ・8月の公共工事請負金額は3カ月連続の減少。季節調整値で見ると、2カ月連続の増加となったものの、今後補正予算の効果剥落が懸念される。 ・8月の関空を利用した訪日外客数は61万6,020人で6カ月連続の増加。5カ月連続で2桁増が続いている。 ・中国8月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は2カ月ぶりに前月から改善し、13カ月連続で景気判断の分岐点である50を上回った。一方、不動産市場は低調で、主要70都市のうち不動産価格が上昇したのは46都市で、前月から10都市減少した。
稲田 義久

経済予測

日本経済(月次)予測(2017年8月)<7-9月期の実質成長率予測、前期高成長の反動減が表れる>

[ Monthly Report(日本) ] AUTHOR稲田 義久 DATE2017-09-04

PDF_direct

Abstract/Keywords

日本経済, 月次予測, 超短期予測

稲田 義久

経済予測

第113回景気分析と予測<足下堅調な景気回復を確認するが、先行き持続性に難点>

[ Quarterly Report(日本) ] AUTHOR稲田 義久 / 下田 充 DATE2017-08-30

PDF_direct

Abstract/Keywords

日本経済予測, 四半期レポート, 超短期予測

足下堅調な景気回復を確認するが、先行き持続性に難点 1.GDP1次速報値によれば、4-6月期実質GDP成長率は前期比年率+4.0%(前期比+1.0%)と6四半期連続のプラス。潜在成長率を上回る成長が続いている。実績は市場コンセンサス(2%台前半)から大幅に上振れた。CQM最終予測は、支出サイドが同+2.8%、生産サイドが同+3.0%、平均同+2.9%である。 2.基礎統計の追加と推計方法の変更の結果、過去値が遡及改訂された。16年度の四半期実質成長率のパターンを前回と比較すると、4-6月期こそ下方修正されたものの、7-9月期、10-12月期、1-3月期、いずれも上方修正された。結果、2016年度の実質成長率は+1.3%と前回から上方修正された。また17年度にかけての実質成長率の下駄が+0.6%と前回から上昇している。 3.4-6月期実質GDP成長率への寄与度を見ると、国内需要は前期比年率+5.1%ポイントと3四半期連続のプラス、純輸出は同-1.1%ポイントと6四半期ぶりのマイナス。これまで成長を牽引してきた輸出は4四半期ぶりのマイナス、民間最終消費支出の大幅拡大、民間企業設備の好調、補正予算の影響が出だした公的固定資本形成の大幅増加が特徴といえよう。 4.4-6月期GDP1次速報値を織り込み、2017年度の実質GDP成長率を+2.0%、18年度+1.2%と予測する。前回(第112回)予測に比して、17年度は+0.6%ポイントの大幅上方修正、18年度は+0.1ポイントの小幅上方修正。17年度にかけての成長率の下駄の影響もあり、大幅な上方修正となった。 5.1-3月期、4-6月期に見られた民間最終消費支出の回復は消費性向の急上昇に支えられている。問題は好条件に支えられた消費性向の持続性である。緩やかな所得環境の回復に対してエネルギー価格の上昇から消費者物価が上昇し、実質可処分所得の伸びは減速する。合わせて消費性向が低下するため17年度後半から18年度の民間最終消費支出の伸びは減速しよう。 6.原油価格の上昇幅を前回予測から下方修正した。これらの変化を織り込み、消費者物価コア指数のインフレ率は、2017年度+0.5%、18年度+0.8%と予測。前回から下方修正となっている。また国内企業物価指数は+2.1%、+1.6%となる。GDPデフレータは+0.3%、+0.3%と予測している。日銀は7月の展望レポートの中で、消費者物価コア指数の見通しを、17年度+1.1%、18年度+1.5%と引き続き下方修正しているが、この予測実現には困難が伴うと思われる。
稲田 義久

経済予測

Kansai Economic Insight Quarterly No.35 <緩やかな改善が続く関西経済>

[ Quarterly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 入江 啓彰 / 木下 祐輔 / CAO THI KHANH NGUYET / 生田 祐介 DATE2017-08-30

PDF_direct

Abstract/Keywords

関西経済, 四半期予測, 早期推計

緩やかな改善が続く関西経済 1.2017年4-6月期実質GDP成長率は前期比年率+4.0%(前期比+1.0%)と6四半期連続のプラスとなった。市場コンセンサスから大幅に上振れた。国内需要の寄与度は前期比年率+5.1%ポイントと3四半期連続のプラス、純輸出は同-1.1%ポイントと6四半期ぶりのマイナス。内需主導型の堅調な回復となった。 2.2017年4-6月期の関西経済は、緩やかな改善が続いている。家計部門、企業部門ともに持ち直しており、特に企業部門の景況感は先行きも明るい。またこれまで関西では改善が遅れていた所得環境でも、まだ楽観視はできないものの、ようやく上昇の気配が見えてきた。対外部門では、対アジアを中心に輸出輸入とも持ち直してきており、貿易収支は黒字基調が続いている。ただし公的部門は、弱い動きとなっている。 3.関西の実質GRP成長率を2017年度+1.9%、18年度+1.7%と予測する。前回の予測結果と比較すると、関西経済の足下での底堅さと日本経済予測の上方修正を受けて、17年度+0.5%ポイント、18年度+0.4%ポイントとともに上方修正とした。なお過年度の実績見通しについては、前回予測から大きな修正はない。 4.実質GRP成長率に対する各需要項目の寄与度を見ると、2017年度は民間需要が+1.1%ポイント、公的需要+0.2%ポイント、外需+0.7%ポイントと、各項目がバランスよく成長に貢献する。18年度は民間需要+0.9%ポイント、公的需要+0.1%ポイント、外需+0.7%ポイントと前年度に比べるとやや内需が減速するが、前年度に続いてバランスの良い成長パターンを見込む。 5.日本経済予測と比較すると、2015-16年度の回復の立ち遅れから転じて17年度は全国並み、18年度は全国を上回る成長率で推移しよう。内需の寄与は日本経済予測より小幅にとどまるが、外需はアジア向けを中心とした輸出の伸びが旺盛なことと純移出の貢献から、全国よりも寄与が大きくなる。 6.インバウンド消費の関西経済に対する影響について分析した。訪日外国人消費は2016年の関西GRPを約0.86%、就業者を約1.25%押し上げる効果をもたらした。インバウンド需要は「爆買いから新たな拡張局面へ」移行したといえる。
稲田 義久

経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.52-景気は足下、先行きともに緩やかな回復を見込む-

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 生田 祐介 / CAO THI KHANH NGUYET DATE2017-08-24

PDF_direct

Abstract/Keywords

関西経済, 月次レポート, KEIM

-景気は足下、先行きともに緩やかな回復を見込む- ・6月の鉱工業生産指数は2カ月ぶりの前月比プラス。結果、4-6月期は2四半期ぶりの増産となった。 ・7月の貿易収支は6カ月連続の黒字となった。しかし、黒字幅は2か月連続の前年比マイナス。中国向けの科学光学機器を中心に輸出額が増加したが、エネルギーを中心に輸入額も増加したためである。 ・7月の消費者態度指数は前月比横ばいだが、景気ウォッチャー現状判断DIは3カ月連続の改善。インバウンド消費や天候要因等が景況感を押し上げた。一方、酷暑による客足の減少や秋物商戦への影響懸念から、先行き判断DIは4カ月ぶりに悪化。 ・5月の関西2府4県の現金給与総額は3カ月連続で増加。「関西コア」賃金指数も2カ月ぶりに改善したものの、依然として賃金の伸びは弱い。 ・6月の大型小売店販売額は2カ月ぶりの前年比プラス。うち、百貨店はインバウンド需要の好調に加え、夏のバーゲンの前倒しが売上に貢献した。スーパーは、平年より低温の影響で夏物衣料と季節の農産品が苦戦した。 ・6月の新設住宅着工戸数は前年同月比-5.4%となり、先月から再び減少に転じた。利用関係別にみると、持家は4カ月連続のマイナス。分譲は5カ月連続のマイナス。一方、貸家は2カ月連続の増加となった。 ・6月の有効求人倍率は5カ月連続で改善。新規求人倍率は3カ月ぶりに低下したものの、労働需給は引き締まった状態が続く。完全失業率は2カ月ぶりに改善し、雇用環境は好調である。 ・7月の公共工事請負金額は前年同月比-31.3%と2カ月連続のマイナス。季節調整値で見ると、前月比+7.1%となり、3カ月ぶりのプラス。 ・7月の関空への訪日外客数は65万5,140人と前年比+13.0%となり、5カ月連続のプラス。4カ月連続で2桁増が続いている。 ・中国7月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は51.4と4カ月ぶりに前月から低下したが、12カ月連続で景気判断の分岐点である50を上回った。
稲田 義久

経済予測

日本経済(月次)予測(2017年7月)<4-6月期の実質成長率は強い内需に支えられ年率2%台後半の可能性が高い>

[ Monthly Report(日本) ] AUTHOR稲田 義久 DATE2017-08-04

PDF_direct

Abstract/Keywords

日本経済, 月次レポート, 超短期予測

稲田 義久

経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.51-景気は足下改善が続くも、先行きは足踏みの兆し-

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 木下 祐輔 / 生田 祐介 / CAO THI KHANH NGUYET DATE2017-07-25

PDF_direct

Abstract/Keywords

関西経済, 月次レポート, KEIM

-景気は足下改善が続くも、先行きは足踏みの兆し- ・5月の鉱工業生産指数は2カ月ぶりの前月比マイナス。しかし4-5月平均は1-3月平均比上昇した。1-3月期は一時的な減産となったが、4-6月期は増産が期待できよう。 ・6月の輸出は5カ月連続で前年比増加、輸入も4カ月連続で同増加。円安や原油高の影響などから輸入の伸びが輸出を上回り、貿易収支は黒字となったものの、黒字幅は縮小した。 ・6月の消費者態度指数、景気ウォッチャー現状判断DIはともに改善。好調なインバウンド消費や天候要因等が景況感を押し上げた。また、猛暑予想による季節商品の売上増加への期待から、先行き判断DIは3カ月連続で改善した。 ・4月の関西2府4県の現金給与総額は前年比2カ月連続で増加したものの、「関西コア」賃金指数は2カ月ぶりの悪化。賃金の伸びは弱い。 ・5月の大型小売店販売額は2カ月ぶりの前年比マイナス。百貨店はインバウンド需要などが好調であったが、スーパーは食料品の低調が続いた。結果、大型小売店販売額は前年比減少。 ・5月の新設住宅着工戸数は4カ月ぶりの前年比プラス。持家と分譲はマイナスとなったが、貸家は大幅増加したことによる。 ・5月の有効求人倍率は4カ月連続の改善。労働需給は非常に引き締まった状態が続く。新規求人倍率は2カ月連続の上昇。完全失業率は3カ月ぶりに悪化したが、雇用環境は好調である。 ・6月の公共工事請負金額(季節調整値)は2カ月連続の前月比マイナスだが、4-6月期は4四半期ぶりの前期比プラスとなった。 ・6月の関空への訪日外客数は58万4,730人となり、4カ月連続で増加。一方、4-6月期の訪日外客の平均支出額は、6四半期連続で減少だが、マイナス幅は縮小している。 ・中国の4-6月期の実質GDP成長率は、前年同期比+6.9%となり、1-3月期と同水準を維持した。
稲田 義久

経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.50-景気は足下改善が続くも、先行き悪化の兆しか-

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / James Brady / CAO THI KHANH NGUYET / 生田 祐介 DATE2017-06-27

PDF_direct

Abstract/Keywords

関西経済, 月次レポート, KEIM

-景気は足下改善が続くも、先行き悪化の兆しか- ・4月の鉱工業生産指数は2カ月ぶりに前月から上昇し、1-3月平均と比べても上昇した。これは、4-6月期の最初の月としては好調な結果であり、生産は持ち直しの動きで推移している。 ・5月の輸出は4カ月連続の前年比増加、輸入も3カ月連続で同増加。輸入の伸びが輸出の伸びを上回ったものの、貿易収支は4カ月連続の黒字となった。 ・5月の消費者態度指数は3カ月ぶりに悪化したものの、景気ウォッチャー現状判断DIは5カ月ぶりの改善。猛暑の予想による季節商品の売上増加への期待から、先行き見通しは2カ月連続で改善した。 ・3月の関西2府4県の現金給与総額は2カ月ぶりの増加、「関西コア」賃金指数も3カ月ぶりの改善となったものの、今後賃金が増加していくかについては注視が必要である。 ・4月の大型小売店販売額は9カ月ぶりの前年比プラス。気温が低めのため春物衣料が不振であったが、訪日外国人向け販売が好調であった。 ・4月の新設住宅着工戸数は3カ月連続の前年比減少。 ・4月の有効求人倍率は前月比上昇し、3カ月連続の改善。1974年6月以来の高水準だが、有効求職者数の減少が全体を押し上げた。新規求人倍率は2カ月ぶりの上昇。完全失業率は3カ月ぶりの改善で、雇用環境は引き続き好調である。 ・4-5月平均の公共工事請負金額(季節調整値)を1-3月平均と比較すると、関西、全国ともに増加しており、補正予算の効果は着実に出ているとみられる。 ・5月の関空への訪日外客数は56万4,070人と3カ月連続で増加した。訪日外客数は引き続き上昇トレンドが見られる。 ・中国5月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は前月比横ばい。鉱工業生産は前年同月比+6.5%と前月と同水準。
稲田 義久

経済予測

日本経済(月次)予測(2017年5月)<民間企業在庫品増加、4-6月期実質成長率を前期比+0.4%ポイント程度押し上げる>

[ Monthly Report(日本) ] AUTHOR稲田 義久 DATE2017-06-06

PDF_direct

Abstract/Keywords

超短期予測, 日本経済, 月次レポート

●5月発表データのレビュー ▶1-3月期実質GDP成長率(1次速報値)は前期比年率+2.2%と5四半期連続のプラス。潜在成長率を上回る成長が続いている。実績は市場コンセンサスから上振れ、CQM支出サイド予測より下振れ、ほぼ支出・生産サイド平均予測と等しくなった。 ▶6月2日までに発表された基礎月次データは、4-6月期GDPの約1/3を説明する。 ▶4月の生産指数は前月比+4.0%上昇し、1-3月平均比+3.8%上昇した。結果、生産水準は消費増税前の駆け込み需要が発生した14年1月の水準を超えた。 ▶4月の生産者在庫指数は前月比5カ月連続のプラス。在庫水準拡大のスピードは想定を上回っている。 ▶公共工事の先行指標である請負金額は、4月に1-3月平均比+10.0%と大幅増加した。1-3月期に続き、4-6月期も好調のようである。 ▶4月の貿易統計を1-3月期平均と比較すれば、輸出数量指数は-3.2%、実質輸出指数は-1.5%、いずれも低下。一方、輸入数量指数は-2.2%低下、実質輸入指数は+2.9%上昇した。純輸出は数量・実質ベースともに前期比悪化した。   ●4-6月期実質GDP成長率予測の動態 ▶データ更新の結果、今週のCQMは支出サイドで前期比+0.6%、年率+2.6%、一方主成分分析モデル(生産サイド)は同+1.3%と予測。両サイド平均は同+1.9%である。 ▶国内需要は実質GDP成長率に対して前期比+0.6%ポイント、うち実質民間企業在庫品増加のスピードは速く同+0.4%ポイントの寄与度。一方、純輸出は同+0.0%ポイントと寄与度はゼロである。   ●4-6月期インフレ予測の動態 ▶4月の生鮮食品及びエネルギーを除く消費者物価指数は前年比3カ月連続の横ばい。エネルギーを除けば、消費者物価は上昇のモメンタムを欠いている。 ▶今週のCQMは4-6月期の民間最終消費支出デフレータを前期比-0.2%と予測。GDPデフレータを同-0.0%と予測。
稲田 義久

経済予測

第112回景気分析と予測<着実な回復を予測するが、リスクは輸出の停滞とインフレの加速>

[ Quarterly Report(日本) ] AUTHOR稲田 義久 / 下田 充 DATE2017-05-31

PDF_direct

Abstract/Keywords

日本経済予測, 四半期レポート, 超短期予測

着実な回復を予測するが、リスクは輸出の停滞とインフレの加速 1.GDP1次速報値によれば、1-3月期実質GDP成長率は前期比年率+2.2%と5四半期連続のプラスとなった。潜在成長率を上回る成長が続いている。実績は市場コンセンサス(ESPフォーキャスト5月調査:+1.71%)から上振れた。CQM最終予測は、支出サイドが同+3.4%、生産サイドが同+1.5%、平均同+2.5%であった。実績は支出サイド予測より下振れ、両サイド平均にほぼ等しくなった。 2.1-3月期実質GDP成長率への寄与度を見ると、内需は前期比年率+1.5%ポイントと3四半期ぶりのプラス、純輸出は同+0.6%ポイントと3四半期連続のプラスとなった。内需外需バランスよく実質GDP成長率に寄与した。輸出の3四半期連続のプラス、民間最終消費支出の回復、減少が続いていた在庫投資のプラス転換が今回の特徴といえよう。結果、2016年度の実質GDP成長率は+1.3%と2年連続のプラス、名目GDP成長率は+1.2%と5年連続のプラス成長となった。 3.1-3月期GDP1次速報値を織り込み、2017年度の実質GDP成長率を+1.4%、18年度+1.1%と予測する。前回(第111回)予測に比して、17年度は変化なし、18年度-0.1ポイント下方修正となった。予測結果に大きな変更はないが、内容的にはより輸出拡大に支えられた回復である。 4.この数年、世界貿易の伸びが世界GDPの伸びを下回る状況が続いていたが、2017年以降はこの関係が逆転する。これを予測に反映して、日本の輸出の伸びは前回予測より強めとなった。ただし、米トランプ政権による貿易戦争や深刻な政策ミスがないという条件付きである。 5.1-3月期に見られた民間最終消費支出の回復は、2017年度はあまり期待できない。雇用者数は増加するが、賃金の伸びが減速することに加えエネルギー価格の上昇から消費者物価が上昇し、結果、実質賃金の伸びがマイナスに転じるためである。着実な回復は18年度となろう。先述した米国発の貿易戦争に加え、消費者物価インフレの加速が回復シナリオにとってリスクとなろう。 6.原油価格の上昇幅を前回予測から下方修正した。これらの変化を織り込み、消費者物価コア指数のインフレ率は、2017年度+0.7%、18年度+0.8%と予測。前回から下方修正となっている。また国内企業物価指数は+1.9%、+1.0%となる。GDPデフレータは-0.1%、+1.0%と予測している。日銀は4月の展望レポートの中で、消費者物価コア指数の見通しを、17年度+1.4%、18年度+1.7%としているが、この予測実現には困難が伴うと思われる。
稲田 義久

経済予測

Kansai Economic Insight Quarterly No.34 <停滞を抜けて内外需とも好材料が見られる関西 先行きの力強い改善に期待>

[ Quarterly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 入江 啓彰 / 木下 祐輔 / James Brady / CAO THI KHANH NGUYET / 生田 祐介 DATE2017-05-31

PDF_direct

Abstract/Keywords

関西経済, 四半期予測, 早期推計

停滞を抜けて内外需とも好材料が見られる関西 先行きの力強い改善に期待 1.2017年1-3月期の実質GDP成長率は前期比年率+2.2%(前期比+0.5%)となった。5四半期連続のプラス成長で、潜在成長率を超える成長率が続いている。GDP成長率に対する寄与度をみると、国内需要が+1.5%ポイント、外需が+0.6%ポイントとバランスの良い成長となった。特に輸出と消費が成長を牽引した。 2.2017年1-3月期の関西経済は、内需・外需の両方に好材料が見られはじめ、先行きの力強い改善に期待を持たせる内容となった。家計部門、企業部門ともに持ち直している。対外部門についても、対アジアを中心に輸出輸入とも持ち直してきており、貿易収支は黒字基調が続いている。一方、公的部門は、弱い動きとなっている。また所得環境については、前年割れが続き、全国の伸びと比べて低調である。 3.関西の実質GRP成長率を2017年度+1.4%、18年度+1.3%と予測する。足下での景気指標の持ち直しの動きを反映して、前回予測から17年度+0.3%ポイント、18年度+0.2%ポイントのそれぞれ上方修正とした。また過年度の実績見通しについては県内GDP早期推計の改定を反映し、15年度は修正なし、16年度は-0.6%ポイントの下方修正とした。 4.実質GRP成長率に対する各需要項目の寄与度は、2017年度は民間需要が+0.6%ポイント、公的需要+0.2%ポイント、外需+0.6%ポイント、各項目がバランスよく成長に貢献する。18年度も内需外需ともに成長を牽引するパターンが続き、民間需要+0.6%ポイント、公的需要+0.2%ポイント、外需+0.6%ポイントと見込む。 5.日本経済予測と比較すると、関西の成長率自体は全国に近い結果となるが、需要項目の寄与のパターンは異なる。民需は所得環境の回復の動きが緩慢であることから、民間消費の貢献が全国に比べて小さく、公的需要も日本経済予測に比べて小幅にとどまる。一方外需については、アジア向けを中心とした輸出の伸びが旺盛なことと純移出の貢献から、全国よりも寄与が幾分大きくなる。 6.2015-16年度の県内GDP早期推計を改定した。関西2府4県の実質GRP(生産側)の合計は、2015年度が84.98兆円、16年度が84.80兆円となり、実質成長率では2015年度-0.06%、16年度-0.21%と予測される。全国でプラス成長が続いたのとは異なり、15-16年度の関西経済は、横ばいで停滞したことになる。
稲田 義久

経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.49-景気は足下、先行きともに改善が続く-

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / James Brady / CAO THI KHANH NGUYET / 生田 祐介 DATE2017-05-23

PDF_direct

Abstract/Keywords

関西経済, 月次レポート, KEIM

-景気は足下、先行きともに改善が続く- ・3月の鉱工業生産指数は2カ月ぶりに前月から低下したものの、1-3月期は前期比+1.8%と5四半期連続の拡大。これは、2009年4-6月期から11年1-3月期以来の拡大である。 ・4月の輸出は3カ月連続の前年比増加、輸入も2カ月連続で同増加。輸入の伸びが輸出の伸びを上回ったため、貿易収支は3カ月連続の黒字だが、黒字幅は3カ月ぶりに縮小した。 ・4月の消費者態度指数は5カ月ぶり、景気ウォッチャー現状判断DIは4カ月連続の悪化。インバウンド関連需要に加え、猛暑の予想もあり、先行き見通しは2カ月ぶりに改善した。 ・2月の関西2府4県の現金給与総額は3カ月ぶりに減少、2月の「関西コア」賃金指数も2カ月連続で悪化。賃金は再び減少している。 ・3月の大型小売店販売額は8カ月連続の前年比マイナス。訪日外国人向けの販売は依然として堅調であるが、低温の影響で春物衣料が不振となり、販売が落ち込んだ。 ・3月の新設住宅着工戸数は2カ月連続の前年比減少。貸家は堅調であったものの、持家および分譲は減少した。 ・3月の有効求人倍率は前月比小幅上昇し、2カ月連続の改善。依然として高水準である。新規求人倍率は2カ月ぶりに下落したものの、前月の反動であろう。完全失業率は前月比横ばいで、雇用環境は引き続き好調である。 ・4月の公共工事請負金額は7カ月連続の前年比マイナスだが、前月比では3カ月連続プラスとなっており、補正予算の効果が出てきた。 ・4月の関空への訪日外客数は63万2,120人と2カ月連続で増加し、歴史的高水準となった。春の行楽シーズンと、今年はGWの日並びが良かったこと等が背景にあるとみられる。 ・中国4月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は3カ月ぶりの前月比悪化。鉱工業生産も減速が目立つ。
稲田 義久

経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.48-景気は足下、先行きともに改善の方向にある

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / James Brady / CAO THI KHANH NGUYET / 生田 祐介 DATE2017-04-25

PDF_direct

Abstract/Keywords

関西経済, 月次レポート, KEIM

-景気は足下、先行きともに改善の方向にある- ・2月の鉱工業生産指数は2カ月ぶりの前月比上昇。結果、1-2月平均は10-12月平均比+2.3%増加しており、1-3月期も5四半期連続の拡大が期待できる。 ・3月の輸出は2カ月連続の前年比増加、輸入も2カ月ぶりに同増加した。結果、貿易収支は2カ月連続の黒字となった。 ・3月の消費者態度指数は2カ月ぶりに改善した一方で、景気ウォッチャー現状判断DIは3カ月連続の悪化。春の行楽シーズンを控え、インバウンド需要増加への期待感はあるが、全体を押し上げるだけの強さはなく、先行き見通しは2カ月ぶりの悪化。 ・12月の関西2府4県の現金給与総額は6カ月ぶりに増加した。2016年通年では、小幅増加にとどまった。一方、1月の「関西コア」賃金指数は2カ月ぶりの減少。再び減少が続く可能性も出てきた。 ・2月の大型小売店の販売額は7カ月連続の前年比マイナス。うち百貨店は、訪日外国人の影響で販売が堅調であったものの、スーパーでは、前年がうるう年の影響から販売が落ち込んだ。 ・関西2月の新設住宅着工戸数は前年同月比-4.0%となり、4カ月ぶりの減少。全国は分譲住宅が大幅に減少したため、8カ月ぶりのマイナスとなった。 ・2月の有効求人倍率は前月比小幅上昇し、2カ月ぶりの改善。依然として高水準である。新規求人倍率も2カ月ぶりに上昇しており、企業の求人意欲は旺盛である。完全失業率は6カ月ぶりに悪化したものの、雇用環境は好調が続く。 ・3月の公共工事請負金額は前年比マイナスとなったものの、前月比ではプラスに転じており、補正予算の効果が出ているようである。 ・3月の関空への訪日外客数は54万4,020人となり、2カ月ぶりに増加した。一方、1-3月の訪日外客の平均支出額は、5四半期連続で減少が続いている。 ・中国の1-3月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.9%となり、前期より+0.1%ポイント小幅加速。工業成長の回復と不動産市場の好調により、成長率は15年7-9月期の値まで回復した。
稲田 義久

経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.47-景気は足下、先行きともに改善が続く

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 豊原 法彦 / 林 万平 / 木下 祐輔 / CAO THI KHANH NGUYET / James Brady DATE2017-03-24

PDF_direct

Abstract/Keywords

関西経済, 月次レポート, KEIM

-景気は足下、先行きともに改善が続く- ・1月の鉱工業生産指数は3カ月ぶりのマイナスだが、10-12月平均比+1.8%となっており、近経局は「生産は持ち直しの動きが見られる」と判断している。 ・2月の輸出は2カ月ぶりの前年比増加、輸入は2カ月ぶりに同減少した。結果、貿易収支は2か月ぶりの黒字となった。 ・2月の消費者態度指数は3カ月ぶり、景気ウォッチャー現状判断DIは2カ月連続で、いずれも悪化した。依然として消費者の節約志向は強いものの、インバウンド需要の増加への期待もあり、先行き見通しは3カ月ぶりに改善した。 ・11月の関西2府4県の現金給与総額は5カ月連続で減少し、下落幅も拡大。一方、12月の「関西コア」賃金指数は6カ月ぶりの増加。一時的な増加かどうか、今後の動きに注視が必要。 ・1月の大型小売店の販売額は6カ月連続の前年比マイナス。農産品の相場高や、訪日外国人に対する販売が堅調だったものの、天候不順等により衣料品等が不振であったため。 ・1月の新設住宅着工戸数は3カ月連続の前年比増加。全国は東京五輪・パラリンピックの選手村建設による特殊要因が影響したため、関西よりも高い伸びであった。 ・1月の有効求人倍率は前月比横ばいだが、依然として高水準が続く。新規求人倍率は3カ月ぶりに低下したものの、企業の求人意欲は旺盛である。完全失業率は3カ月ぶりに改善し、1998年以降で最も低水準となった。雇用環境は好調が続いている。 ・2月の公共工事請負金額は5カ月連続の前年比マイナスとなったものの、前月比ではプラスに転じており、補正予算の効果が出始めたようである。 ・2月の関空への訪日外客数は49万9,570人となり、2013年1月以来、49カ月ぶりの減少となったものの、引き続き高水準で推移している。 ・中国の2月の生産者物価指数(PPI)の伸びは2016年9月にプラスに転じてから、6カ月連続で加速。原油価格の上昇に加え、需給バランスの改善からデフレ圧力は緩和している。
稲田 義久

経済予測

日本経済(月次)予測(2017年2月)<五輪関連で1-3月期の民間住宅は大幅増加、実質GDP成長率を押し上げる>

[ Monthly Report(日本) ] AUTHOR稲田 義久 DATE2017-03-06

PDF_direct

Abstract/Keywords

日本経済, 月次レポート, 超短期予測

稲田 義久

経済予測

第111回景気分析と予測<新推計GDPを反映し成長率予測を上方修正>

[ Quarterly Report(日本) ] AUTHOR稲田 義久 / 下田 充 DATE2017-03-01

PDF_direct

Abstract/Keywords

日本経済予測, 四半期レポート, 超短期予測

新推計GDPを反映し成長率予測を上方修正 1.GDP1次速報値によれば、10-12月期実質GDP成長率は前期比年率+1.0%(前期比+0.2%)と4四半期連続のプラスとなった。潜在成長率を上回る成長が続いている。実績は市場コンセンサス(ESPフォーキャスト2月調査)から幾分下振れた。なおCQM最終予測は、支出サイドが前期比年率+1.0%、生産サイドが同+1.3%、平均同+1.1%と、ピンポイントの結果であった。 2.10-12月期実質GDP成長率への寄与度を見ると、内需は前期比年率-0.0%ポイントと小幅ながら2四半期連続のマイナス、純輸出は同+1.0%ポイントと2四半期連続のプラスとなった。内需は引き続き低調であるが、輸出の大幅プラスが実質GDP成長率プラスの主要因といえよう。 3.米国大統領選後から就任式まで続いていた円安・株高の好調な風は幾分変化の兆しを見せている。トランプ大統領のダイナミックな政策対応が今後の国際環境をめぐる見通しの不確実性を強めているからだ。多くの米国経済のベースライン予測にみられるように、政策効果が表れる2018年は17年より成長加速が期待されている。ただし、貿易戦争や深刻な政策ミスがないという条件付きである。 4.10-12月期GDP1次速報値を織り込み、2016年度の実質GDP成長率は+1.2%、17年度+1.4%、18年度+1.2%と予測する。前回(第110回)予測に比して、16年度0.2%ポイント、17年度0.3%ポイント、18年度0.3ポイント、いずれも上方修正となった。上方修正の主たる理由は、GDP推計方法の変更である。 5.財政政策として「未来への投資を実現する経済対策」及び第2次補正予算の効果を期待したが、10-12月期の公的固定資本形成は2四半期連続の前期比マイナスとなった。公的需要は17-18年度にわたり景気を下支えしよう。18年度は保守的な当初予算を想定するため影響は幾分減じるが、これまでのパターンからすれば新たな補正予算成立の可能性が高い。 6.12月のガソリン価格は25カ月ぶりに前年比プラスとなった。これらの変化を織り込み、消費者物価コア指数のインフレ率は、2016年度-0.2%、17年度+0.8%、18年度+1.0%と予測。前回から上方修正となっている。また国内企業物価指数は-2.4%、+1.8%、+1.0%となる。GDPデフレータは-0.1%、-0.1%、+0.8%と予測している。日銀は1月の展望レポートの中で、消費者物価コア指数の見通しを、16年度-0.2%、17年度+1.5%、18年度+1.7%としているが、この予測実現には困難が伴うと思われる。