日本経済(週次)予測(2013年4月15日)<気になる民間企業設備の弱さ。いまだ輸出拡大→生産拡大→投資拡大の好循環に企業は自信がない。>

2013-04-15

関連論文

稲田 義久
経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.50-景気は足下改善が続くも、先行き悪化の兆しか-

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / James Brady / CAO THI KHANH NGUYET / 生田 祐介 DATE2017-06-27

PDF_direct

Abstract/Keywords

関西経済, 月次レポート, KEIM

-景気は足下改善が続くも、先行き悪化の兆しか- ・4月の鉱工業生産指数は2カ月ぶりに前月から上昇し、1-3月平均と比べても上昇した。これは、4-6月期の最初の月としては好調な結果であり、生産は持ち直しの動きで推移している。 ・5月の輸出は4カ月連続の前年比増加、輸入も3カ月連続で同増加。輸入の伸びが輸出の伸びを上回ったものの、貿易収支は4カ月連続の黒字となった。 ・5月の消費者態度指数は3カ月ぶりに悪化したものの、景気ウォッチャー現状判断DIは5カ月ぶりの改善。猛暑の予想による季節商品の売上増加への期待から、先行き見通しは2カ月連続で改善した。 ・3月の関西2府4県の現金給与総額は2カ月ぶりの増加、「関西コア」賃金指数も3カ月ぶりの改善となったものの、今後賃金が増加していくかについては注視が必要である。 ・4月の大型小売店販売額は9カ月ぶりの前年比プラス。気温が低めのため春物衣料が不振であったが、訪日外国人向け販売が好調であった。 ・4月の新設住宅着工戸数は3カ月連続の前年比減少。 ・4月の有効求人倍率は前月比上昇し、3カ月連続の改善。1974年6月以来の高水準だが、有効求職者数の減少が全体を押し上げた。新規求人倍率は2カ月ぶりの上昇。完全失業率は3カ月ぶりの改善で、雇用環境は引き続き好調である。 ・4-5月平均の公共工事請負金額(季節調整値)を1-3月平均と比較すると、関西、全国ともに増加しており、補正予算の効果は着実に出ているとみられる。 ・5月の関空への訪日外客数は56万4,070人と3カ月連続で増加した。訪日外客数は引き続き上昇トレンドが見られる。 ・中国5月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は前月比横ばい。鉱工業生産は前年同月比+6.5%と前月と同水準。
稲田 義久
研究プロジェクト

インバウンド先進地域としての関西

[ 2017年度/日本・関西経済軸 ] AUTHOR稲田 義久 DATE

Abstract/Keywords

第2フェーズ, 個票データに基づく分析, 産業としてのツーリズム

リサーチリーダー

数量経済分析センター長 稲田義久 甲南大学教授  

研究目的

世界に通用する観光圏「関西」形成の必要性:日本経済が人口減少化の下で、将来に亘って持続的な経済成長を実現するためには、新たな成長戦略が必要となる。特に関西経済においては、インバウンド・ツーリズムの戦略的価値が高い。今や、その戦略のステージは、第1フェーズから「インバウンド先進地域としての関西社会をいかに設計していくのか」の第2フェーズにある。昨年度は、持続的経済成長を支える第2フェーズのテーマである「産業化」実現のキラーコンテンツとなり得る「健康」と「観光」を掛け合わせたウェルネス・ツーリズムの可能性について研究した。。

研究の3つの方向:関西における第2フェーズのインバウンド戦略を検討するにおいて、本年度は以下の3つの軸を中心にバランスよく研究を進める。

①  関西基礎統計の整理

②  マイクロデータによる分析

③  観光戦略の在り方

特に研究の中心は、②である。具体的には、観光庁が訪日外国人客の消費実態等を把握し、観光行政の基礎資料とする目的で実施してきた訪日外国人消費動向調査個票を用いたマイクロデータの分析である。  

研究内容

第2年度となる2016年度は、TPPがASEANおよび東アジアの経済社会に与えうる影響、それに伴うASEAN経済統合やRCEPの変容、それらを踏まえての日本・関西企業のビジネスチャンスに焦点を絞り、国際政治学、国際経済法、国際貿易論、アジア経済論の気鋭の研究者を集め、議論を深めていく。  

リサーチャー

大井達雄 和歌山大学観光学部 教授  松林洋一 アジア太平洋研究所主席研究員  高橋保裕 アジア太平洋研究所担当部長 

研究協力者

角谷敬二郎 国土交通省 近畿運輸局観光部 計画調整官 森 健夫 関西観光本部 事務局長 濱田浩一 関西観光本部 事務局次長 角倉洋介 日本旅行業協会 事務局長 筒井千恵 関西エアポート㈱ グループリーダー  

期待される成果と社会還元のイメージ

・関西インバウンド基礎統計の整備

・マイクロデータによる分析成果

・関西観光戦略の課題の共有化

 ・関西の観光産業の成長戦略の立案

・観光ハードとソフトのインフラ整備の選択・集中

・DMOのKPIとその検証  

<研究会の活動>

研究会 ・2017年6月13日   キックオフミーティング開催
稲田 義久
経済予測

日本経済(月次)予測(2017年5月)<民間企業在庫品増加、4-6月期実質成長率を前期比+0.4%ポイント程度押し上げる>

[ Monthly Report(日本) ] AUTHOR稲田 義久 DATE2017-06-06

PDF_direct

Abstract/Keywords

超短期予測, 日本経済, 月次レポート

●5月発表データのレビュー ▶1-3月期実質GDP成長率(1次速報値)は前期比年率+2.2%と5四半期連続のプラス。潜在成長率を上回る成長が続いている。実績は市場コンセンサスから上振れ、CQM支出サイド予測より下振れ、ほぼ支出・生産サイド平均予測と等しくなった。 ▶6月2日までに発表された基礎月次データは、4-6月期GDPの約1/3を説明する。 ▶4月の生産指数は前月比+4.0%上昇し、1-3月平均比+3.8%上昇した。結果、生産水準は消費増税前の駆け込み需要が発生した14年1月の水準を超えた。 ▶4月の生産者在庫指数は前月比5カ月連続のプラス。在庫水準拡大のスピードは想定を上回っている。 ▶公共工事の先行指標である請負金額は、4月に1-3月平均比+10.0%と大幅増加した。1-3月期に続き、4-6月期も好調のようである。 ▶4月の貿易統計を1-3月期平均と比較すれば、輸出数量指数は-3.2%、実質輸出指数は-1.5%、いずれも低下。一方、輸入数量指数は-2.2%低下、実質輸入指数は+2.9%上昇した。純輸出は数量・実質ベースともに前期比悪化した。   ●4-6月期実質GDP成長率予測の動態 ▶データ更新の結果、今週のCQMは支出サイドで前期比+0.6%、年率+2.6%、一方主成分分析モデル(生産サイド)は同+1.3%と予測。両サイド平均は同+1.9%である。 ▶国内需要は実質GDP成長率に対して前期比+0.6%ポイント、うち実質民間企業在庫品増加のスピードは速く同+0.4%ポイントの寄与度。一方、純輸出は同+0.0%ポイントと寄与度はゼロである。   ●4-6月期インフレ予測の動態 ▶4月の生鮮食品及びエネルギーを除く消費者物価指数は前年比3カ月連続の横ばい。エネルギーを除けば、消費者物価は上昇のモメンタムを欠いている。 ▶今週のCQMは4-6月期の民間最終消費支出デフレータを前期比-0.2%と予測。GDPデフレータを同-0.0%と予測。
稲田 義久
経済予測

第112回景気分析と予測<着実な回復を予測するが、リスクは輸出の停滞とインフレの加速>

[ Quarterly Report(日本) ] AUTHOR稲田 義久 / 下田 充 DATE2017-05-31

PDF_direct

Abstract/Keywords

日本経済予測, 四半期レポート, 超短期予測

着実な回復を予測するが、リスクは輸出の停滞とインフレの加速 1.GDP1次速報値によれば、1-3月期実質GDP成長率は前期比年率+2.2%と5四半期連続のプラスとなった。潜在成長率を上回る成長が続いている。実績は市場コンセンサス(ESPフォーキャスト5月調査:+1.71%)から上振れた。CQM最終予測は、支出サイドが同+3.4%、生産サイドが同+1.5%、平均同+2.5%であった。実績は支出サイド予測より下振れ、両サイド平均にほぼ等しくなった。 2.1-3月期実質GDP成長率への寄与度を見ると、内需は前期比年率+1.5%ポイントと3四半期ぶりのプラス、純輸出は同+0.6%ポイントと3四半期連続のプラスとなった。内需外需バランスよく実質GDP成長率に寄与した。輸出の3四半期連続のプラス、民間最終消費支出の回復、減少が続いていた在庫投資のプラス転換が今回の特徴といえよう。結果、2016年度の実質GDP成長率は+1.3%と2年連続のプラス、名目GDP成長率は+1.2%と5年連続のプラス成長となった。 3.1-3月期GDP1次速報値を織り込み、2017年度の実質GDP成長率を+1.4%、18年度+1.1%と予測する。前回(第111回)予測に比して、17年度は変化なし、18年度-0.1ポイント下方修正となった。予測結果に大きな変更はないが、内容的にはより輸出拡大に支えられた回復である。 4.この数年、世界貿易の伸びが世界GDPの伸びを下回る状況が続いていたが、2017年以降はこの関係が逆転する。これを予測に反映して、日本の輸出の伸びは前回予測より強めとなった。ただし、米トランプ政権による貿易戦争や深刻な政策ミスがないという条件付きである。 5.1-3月期に見られた民間最終消費支出の回復は、2017年度はあまり期待できない。雇用者数は増加するが、賃金の伸びが減速することに加えエネルギー価格の上昇から消費者物価が上昇し、結果、実質賃金の伸びがマイナスに転じるためである。着実な回復は18年度となろう。先述した米国発の貿易戦争に加え、消費者物価インフレの加速が回復シナリオにとってリスクとなろう。 6.原油価格の上昇幅を前回予測から下方修正した。これらの変化を織り込み、消費者物価コア指数のインフレ率は、2017年度+0.7%、18年度+0.8%と予測。前回から下方修正となっている。また国内企業物価指数は+1.9%、+1.0%となる。GDPデフレータは-0.1%、+1.0%と予測している。日銀は4月の展望レポートの中で、消費者物価コア指数の見通しを、17年度+1.4%、18年度+1.7%としているが、この予測実現には困難が伴うと思われる。