Kansai Economic Insight Quarterly No.25 <緩やかな回復基調にある関西 さらなる力強い成長には好循環の持続が不可欠>

2015-02-27

<要  旨>

1. 2014年10-12月期の実質GDP成長率は前期比年率+2.2%で、3四半期ぶりのプラス成長となった。成長率の内訳は、内需が+1.4%ポイント、純輸出が+0.9%ポイントであった。内需の増加に寄与したのは民間最終消費支出と民間在庫品増加で、これら以外の内需項目は成長に対する貢献がほとんどなく、自律的な力強い回復とは言えない。

2. 2014年10-12月期の関西経済は、緩やかな回復の動きを継続している。特に企業部門については、関西は生産・投資計画ともに全国を上回る水準で推移しており、足下の景況感も回復してきている。輸出も堅調に推移している。しかしながら先行きの見通しには不透明感を伴っており、所得環境や雇用環境への大幅改善には至らず、家計部門の動向は全国並みにとどまっている。

3. 最新の日本経済予測の結果を織り込み、関西の実質GRP成長率を2014年度-0.4%、15年度+2.0%、16年度+2.1%と予測する。前回から、14年度は0.3%ポイントの下方修正、15年度・16年度はそれぞれ0.2%ポイントずつの上方修正。また県民経済計算確報値の公表に伴い、実績見通しを修正した。

4. 成長率に対する寄与度をみると、2014年度は民間需要の寄与が-0.8%ポイントと景気押し下げ要因となる。15年度は民間需要+1.0%ポイント、公的需要+0.1%ポイント、外需+0.9%ポイントと民間需要と外需がバランスよく経済成長に貢献する。16年度には、民間需要が+1.4%ポイントと景気をけん引する。

5. 関西を訪れる外国人旅行者の急増とその購入行動に注目が集まっている。シミュレーションによると、訪日外国人旅行者の関西訪問率を40%まで引き上げられれば、関西経済に対して年間約579~4,645億円の効果が期待できる。

6. 今後の関西経済の回復に着実にするために、企業部門から家計部門への還元とそれに伴う民間消費拡大が重要なポイントとなる。上述の訪日外国人観光客の消費による底上げと、中小企業における賃上げが鍵となろう。

関連論文

稲田 義久
経済予測

日本経済(月次)予測(2018年1月)<10-12月期の実質GDP成長率の下方修正リスクは民間最終消費支出の予測に依存>

[ Monthly Report(日本) ] AUTHOR稲田 義久 DATE2018-02-06

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日本経済, 月次レポート、超短期予測

稲田 義久
経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.57-景気は足下、先行きともに悪化の兆し-

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 生田 祐介 / CAO THI KHANH NGUYET / 馬 騰 DATE2017-01-24

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関西経済, 月次レポート, KEIM

-景気は足下、先行きともに悪化の兆し- ・11月の鉱工業生産指数は2カ月連続の前月比上昇だが、10-11月平均を7-9月平均と比べると小幅下落した。近畿経産局は「生産は横ばい傾向で推移している」と判断している。 ・12月の貿易収支は11カ月連続の黒字となったが、黒字幅は2カ月ぶりに前年比縮小。スマートフォン需要が旺盛なため輸出が伸びたが、一方でエネルギー輸入が増加したため。 ・12月の景気ウォッチャー現状判断DIは4カ月連続で改善した。好調な季節商品の売れ行き、堅調なインバウンド消費、株高による高額消費増加などが改善に寄与。なお、同月の消費者態度指数は3カ月ぶりに悪化。 ・10月の関西2府4県の現金給与総額は8カ月連続の前年比増加。実質現金給与総額も3カ月連続で上昇しており、所得環境は改善が続いている。 ・11月のスーパーは苦戦したものの、百貨店が依然好調な結果、大型小売店販売額は2カ月ぶりに前年比増加した。 ・11月の新設住宅着工戸数は3カ月連続の前年比減少。利用関係別にみると、持家は9カ月連続、貸家と分譲はそれぞれ3カ月ぶりにいずれも減少した。 ・11月の有効求人倍率は2カ月連続の前月比上昇。完全失業率は2カ月ぶりに小幅悪化したものの、労働力人口と就業者数の増加がみられ、雇用環境は好調である。 ・12月の公共工事請負金額は3カ月連続で前年比増加し、結果10-12月期は5四半期ぶりに増加した。 ・11月の建設工事出来高は4カ月連続の前年比減少。オリンピック・パラリンピックの影響で、増加が続いている関東と異なり、低調で推移している。 ・12月の関空への訪日外客数は10カ月連続で前年比増加し高水準を維持。結果、2017年は716万人となり、6年連続の前年比プラス。 ・中国10-12期の実質GDP成長率は前年比+6.8%となり、前期と同じ伸び。結果、2017年実質GDP成長率は+6.9%となり、政府の目標である6.5%成長を上回った。
稲田 義久
経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.56-景気は足下、先行きともに足踏み基調で推移か-

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 木下 祐輔 / 生田 祐介 / CAO THI KHANH NGUYET / 馬 騰 DATE2017-12-27

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KEIM, 関西経済, 月次レポート

-景気は足下、先行きともに足踏み基調で推移か- ・10月の鉱工業生産指数は2カ月ぶりに前月から上昇したものの、7-9月平均と比べると下落した。近畿経産局は「生産は横ばい傾向で推移している」と判断している。 ・11月の貿易収支は10カ月連続の黒字であり、黒字幅は2カ月ぶりに前年比大幅拡大。アジアのスマートフォン市場の好調により、輸出では半導体等電子部品が増加し、輸入では通信機等が増加した。 ・11月の消費者態度指数は2カ月連続、景気ウォッチャー現状判断DIは3カ月連続で改善。気温が低く季節商品が好調だったこと、堅調なインバウンド消費などが上昇に寄与。一方、先行き判断DIはインバウンド消費の持続性への不安などから下落。 ・9月の関西2府4県の現金給与総額は7カ月連続の前年比増加。「関西コア」賃金指数も5カ月連続の同改善。実質賃金も2カ月連続で上昇しており、所得環境は改善がみられる。 ・10月の大型小売店販売額は3カ月ぶりの前年比減少。百貨店は化粧品や時計等の高額品が依然好調だが、スーパーは悪天候による来客数の減少と野菜の相場安を受け、低調であったため。 ・10月の新設住宅着工戸数は2カ月連続の前年比減少。利用関係別にみると、貸家は2カ月連続で増加したものの、持家と分譲は8カ月連続と2カ月連続でいずれも減少した。 ・10月の有効求人倍率、新規求人倍率ともに前月比改善。完全失業率も2カ月ぶりに同改善した。雇用情勢は依然堅調である。 ・11月の公共工事請負金額は2カ月連続で前年比増加したものの、季節調整値では5カ月ぶりの前月比減少となった。 ・10月の建設工事出来高は3カ月連続の前年比減少。全国と異なり、低調で推移している。 ・11月の関空を利用した訪日外客数は9カ月連続の前年比増加。また、8カ月連続で2桁増が続いており、好調である。 ・中国11月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は2カ月ぶりに改善し、16カ月連続で景気の分岐点である50を上回っているが、工業生産は2カ月連続で減速している。
稲田 義久
経済予測

日本経済(月次)予測(2017年11月)<10-12月期の実質GDP成長率予測プラスに転じる>

[ Monthly Report(日本) ] AUTHOR稲田 義久 DATE2017-12-04

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Abstract/Keywords

日本経済, 超短期予測, 月次レポート