関西エコノミックインサイト 第8号(2010年12月3日)

2010-12-03

「日本経済のマクロ経済分析−関西経済の現況と予測−」研究成果報告
(主査: 稲田義久・甲南大学経済学部教授
高林喜久生・関西学院大学経済学部教授)

「関西エコノミックインサイト」は、関西経済の現況の解説と、計量モデルによる将来予測を行ったレポートです。関西社会経済研究所が公表する日本経済予測と連動しており、原則として四半期ごとに公表いたします。

第7号(2010年12月)の概要は以下の通りです。

1.足下の関西経済は、回復を支えてきた2つの外生要因が後退したため、足踏みの状態が続いている。すなわち、政策効果の縮小と海外経済の減速が景気押し下げ要因に転じている。

2.先行きについては、政策変更による複数の駆け込み需要と反動減などで家計消費が乱高下しており、基調が読みづらくなっている。足下減速しつつある海外 経済は、2011年央には拡大経路に復する。そのため、関西経済はその恩恵を受けて景気後退を回避することができ、二番底には陥らないであろう。。

3.日本経済の最新予測を織り込み、関西の実質GRP成長率を2010年度+2.6%、2011年度+1.6%、2012年度+1.4%と予測した。補正予算の効果を反映したため、前回予測より上方修正である。

4.2010年度の成長率寄与度をみると、民需が+1.3%ポイント、外需が+1.1%ポイントと、バランスよく関西経済の成長を支える。2011年度の 民需の寄与度は+0.8%ポイント、2012年度+0.9%ポイントと緩やかな伸びとなる。外需の寄与度は2011年度+0.5%ポイントと前年より減速 するが、2012年度+0.9%ポイントまで回復する。

5.補正予算が実施されることで、関西経済の実質GRPは2010年度0.45%、2011年度0.51%押し上げられる。しかし、補正予算の下支えが消滅する2012年度は0.03%押し上げにとどまる。