経済予測

日本と米国の景気の現況と先行きについて、週間・月間ごとに予測します。特に日本と関西については、四半期ごとに景気分析と予測を行っています。

稲田 義久

経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.44-足下景気は減速傾向。先行き改善も持続性に力強さを欠く

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 豊原 法彦 / 林 万平 / 木下 祐輔 / James Brady / CAO THI KHANH NGUYET DATE2016-12-27

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Abstract/Keywords

関西経済, 月次レポート, KEIM

-足下景気は減速傾向。先行き改善も持続性に力強さを欠く- ・10月の鉱工業生産指数は前月比3カ月ぶりのマイナス。ただし、10月実績を7-9月平均と比較すれば+1.2%の伸びとなっており、回復の兆しがみられる。 ・アジア向け輸出の回復により、11月の輸出は14カ月ぶりの前年比プラス。輸入は15カ月連続の同マイナス。結果、貿易収支は10カ月連続の黒字となった。 ・11月の消費者態度指数は構成4指標が全てマイナス、2カ月連続の悪化。一方、景気ウォッチャー現状判断DIは2カ月連続の改善。今冬は低気温が続くとの予想から、冬物商材の売上増への期待は高く、先行き見通しは2カ月ぶりに改善した。 ・8月の関西2府4県の現金給与総額は2カ月連続の低下。9月の「関西コア」賃金指数も3カ月連続の低下。賃金は減少が続いている。 ・10月の大型小売店の販売額は3カ月連続の前年比マイナス。スーパーは好調であったが、百貨店は婦人服を中心に衣料品の販売が不振であったため、引き続き減速が続いている。 ・関西10月の新設住宅着工戸数は前年同月比3カ月連続の減少。利用関係別にみると、貸家、分譲を中心に低迷が続いている。 ・11月の有効求人倍率は3カ月連続の小幅上昇。新規求人倍率も2カ月ぶりの上昇。完全失業率は3カ月ぶりに小幅悪化したものの、雇用情勢は好調が続く。 ・11月の公共工事請負金額は2カ月連続の前年比マイナス、季節調整値は4カ月連続の前月比マイナス。全国の拡大ペースは一時的に停滞しており、関西は減速が続いている。 ・11月の関空への訪日外客数は前年比+9.1%と46カ月連続のプラスで依然高水準を維持しているものの、伸びは減速傾向である。注目すべきは10月の中国からの外客数が2カ月のマイナスとなったことである。 ・中国11月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は2カ月連続の改善。10月のリコノミクス指数(APIR試算)は9カ月連続のプラスとなり、先行き改善の兆しが見られる。
稲田 義久

経済予測

第110回景気分析と予測<7-9月期純輸出の上振れを反映し成長率予測を上方修正>

[ Quarterly Report(日本) ] AUTHOR稲田 義久 / 下田 充 DATE2016-11-29

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Abstract/Keywords

日本経済予測, 四半期レポート, 超短期予測

7-9月期純輸出の上振れを反映し成長率予測を上方修正 1.GDP1次速報値によれば、7-9月期実質GDP成長率は前期比年率+2.2%(前期比+0.5%)と3四半期連続のプラスとなった。実績は市場コンセンサスやCQM予測からから上振れ、ポジティブサプライズとなった。 2.7-9月期実質GDP成長率への寄与度を見ると、内需は前期比年率+0.4%ポイントと小幅ながら3四半期連続のプラス、純輸出は同+1.8%ポイントと2四半期ぶりのプラスとなった。純輸出の大幅プラスが実質GDP成長率プラスの主要因である。 3.国際環境を見れば、BREXITに加えドナルド・トランプ氏の大統領選勝利は、世界経済に新たな不確実性とボラティリティ―をもたらした。トランプ大統領誕生の世界経済に与える影響の度合いは、(1)保護主義のポピュリズム、(2)成長加速のポピュリズムのどちらが、彼の主要なテーマとなるかで決まる。われわれは後者をメインシナリオと考えるが、いずれのテーマの実現にもしばらく時間がかかり、先行き不確実性は極めて高いといえよう。足下、日本経済にとっては円安・株高の好調な風が吹いているが、これがいつまで続くかの見極めが重要である。 4.7-9月期GDP1次速報値を織り込み、2016年度の実質GDP成長率は+1.0%、17年度は+1.1%、18年度は+0.9%と予測する。前回(第109回)予測に比して、16年度0.3%ポイント、17年度0.1%ポイント、いずれも上方修正となった。なお、今回新たに18年度を予測した。16年度は7-9月期の好調な純輸出を反映して前回予測から上方修正した。 5.財政政策として「未来への投資を実現する経済対策」及び第2次補正予算の効果を考慮した結果、公的需要は16-17年度にわたり景気を下支えする。18年度は保守的な当初予算を想定するため影響は幾分減じる。 6.足下消費者物価コア指数は前年比マイナスが続いている。これを織り込み、同指数のインフレ率は2016年度-0.4%、17年度+0.5%、18年度+1.0%と予測。国内企業物価指数は-2.7%、+0.4%、+0.3%となる。GDPデフレータは-0.1%、-0.4%、-0.1%と予測している。日銀は10月の展望レポートの中で、消費者物価コア指数の見通しを、16年度-0.1%、17年度+1.5%、18年度+1.7%としているが、実現には困難が伴うと思われる。
稲田 義久

経済予測

Kansai Economic Insight Quarterly No.32 <足下は停滞局面続くも先行きに緩やかな持ち直しの兆し>

[ Quarterly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 入江 啓彰 / 林 万平 / 木下 祐輔 / James Brady / CAO THI KHANH NGUYET DATE2016-11-29

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Abstract/Keywords

関西経済, 四半期予測, 早期推計

足下は停滞局面続くも先行きに緩やかな持ち直しの兆し 1.2016年7-9月期の実質GDP成長率は前期比年率+2.2%(前期比+0.5%)となった。3四半期連続のプラス成長で、事前の市場コンセンサスを大きく上回る結果となった。家計消費をはじめとする国内需要は振るわなかったが、純輸出が高い伸びを示し、GDP成長率を押し上げた。 2.足下の関西経済は、停滞局面を抜けて、先行きに緩やかな回復の兆しが見られはじめた。家計部門は、弱めの動きとなっている。消費者心理は改善しつつあるが、所得環境は足下で伸び悩んでいる。雇用環境では依然堅調な改善が続いているとはいえ、ペースはやや鈍化傾向にある。一方企業部門は、景況感や生産などで弱い動きから持ち直しの動きが見られる。域外取引では、貿易収支は黒字基調であるものの、輸出と輸入はともに停滞が続いている。 3.関西の実質GRP成長率を2016年度+0.6%、17年度+0.8%、18年度+1.1%と予測する。前回の予測結果と比較すると、2016年度は小幅の下方修正、17年度は修正なしである。今回から18年度の予測を新たに追加した。 4.日本経済予測と比較すると、関西の成長率は2016-17年度にかけて日本経済予測の結果より下回って推移すると見込む。所得環境の回復の動きが弱いこと等から民需の伸びは比較的緩慢である。また輸出の停滞から外需の寄与も全国に比べて小さい。一方18年度は、中国経済の復調で外需が伸び、全国よりも高い成長率を見込む。 5.2016年度は民間需要が+0.4%ポイント、公的需要+0.2%ポイントと内需が成長を押し上げるが、外需は成長に対して寄与しない。17年度は小幅ながら各項目がバランスよく成長に貢献する。18年度は、民間需要+0.5%ポイント、公的需要+0.2%ポイント、外需+0.4%ポイントと、民需と外需の貢献が拡大する。 6.県内GDP早期推計(2014-15年度実績見通し)を改定した。関西2府4県の実質GRP成長率(生産側)は2014年度+0.28%、15年度が-0.09%と予測。一部に堅調な成長を続ける府県があるものの、経済規模の大きい大阪府の景気が振るわないことなどにより、回復軌道になかなか乗れない状況にあったと見込まれる。
稲田 義久

経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.43-足下の景気は緩やかな減速も、先行きは回復を見込む

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 豊原 法彦 / 林 万平 / 木下 祐輔 / James Brady / CAO THI KHANH NGUYET DATE2016-11-22

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Abstract/Keywords

関西経済, 月次予測, KEIM

-足下の景気は緩やかな減速も、先行きは回復を見込む- ・9月の鉱工業生産指数は前月比2カ月連続のプラス。結果、7-9月期は3期連続のプラスも、伸びは前期より縮小した。 ・10月の輸出は13カ月連続の前年比マイナス。輸入は14カ月連続の同マイナス。結果、貿易収支は9カ月連続の黒字となった。 ・10月の消費者態度指数は収入の増え方や、暮らし向き指標の低下から、3カ月ぶりの悪化。一方、景気ウォッチャー現状判断DIは3カ月ぶりに改善。冬物商材の売上増への期待は高いものの、不透明感が強く、先行き判断DIは4カ月ぶりに悪化した。 ・7月の関西2府4県の現金給与総額は2カ月ぶりの低下。8月の「関西コア」賃金指数も2カ月連続で下落した。賃金は伸び悩んでいる。 ・9月の大型小売店の販売額は2カ月連続の前年比マイナス。百貨店は9カ月連続、スーパーは2カ月連続の減少である。猛暑や台風等で衣料品、農産品の消費が減少した。 ・9月の新設住宅着工戸数は2カ月連続の前年比マイナス。10月のマンション契約率は2カ月ぶりに70%台を上回った ・9月の有効求人倍率は2カ月ぶりの小幅上昇。新規求人倍率も2カ月連続で上昇。完全失業率は2カ月ぶりに小幅低下しており、雇用情勢は好調が続く。 ・10月の公共工事請負金額は4カ月ぶりの前年比マイナス、季節調整値でみれば3カ月連続のマイナス。 ・10月の関空への訪日外客数は前年比+10.5%と45カ月連続のプラスで依然高水準を維持している。しかし、最近では中国からの訪日客の減少により、伸びは減速している。 ・中国10月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は2カ月ぶりの改善。9月のリコノミクス指数(APIR試算)は10カ月連続で改善している。
稲田 義久

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Kansai Economic Insight Monthly Vol.42-足下の景気は停滞、先行きは緩やかな低下を見込む-

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 豊原 法彦 / 林 万平 / 木下 祐輔 / James Brady / CAO THI KHANH NGUYET DATE2016-10-28

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Abstract/Keywords

関西経済,月次レポート,KEIM

-足下の景気は停滞、先行きは緩やかな低下を見込む- ・8月の鉱工業生産指数は5カ月ぶりのプラスも、7-8月平均は4-6月期比-1.6%となっており、生産の基調は弱い。 ・9月の輸出は12カ月連続の前年比マイナス。輸入は13カ月連続の同マイナス。結果、貿易収支は8カ月連続の黒字だが、今後の基調については原油価格の動向に注意が必要である。 ・9月の消費者態度指数は雇用環境や収入の増え方指数の改善により、2カ月連続の改善。一方、景気ウォッチャー現状判断DIは2カ月連続で悪化したが、秋の行楽シーズンや冬物商材の売上増加への期待から、先行き判断DIは3カ月連続で改善。 ・6月の関西2府4県の現金給与総額は2カ月ぶりの上昇。一方、7月の「関西コア」賃金指数は6カ月ぶりに下落した。 ・8月の大型小売店の販売額は2カ月ぶりの前年比マイナス。百貨店は8カ月連続の同マイナス、スーパーは3カ月ぶりの同マイナス。猛暑の影響等により秋物の衣料や農産品、水産品などが不振であった。 ・8月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりの前年比マイナス。9月のマンション契約率は4カ月ぶりに70%台を下回った ・8月の有効求人倍率は、2014年9月以来23カ月ぶりに小幅下落。一方、新規求人倍率は3カ月ぶりに上昇した。完全失業率は2カ月ぶりに悪化したものの、雇用情勢は堅調である。 ・9月の公共工事請負金額は3カ月連続の前年比プラスも、季節調整値でみれば2カ月連続のマイナス。 ・9月の関空への訪日外客数は前年比+13.8%と44カ月連続のプラスで依然高水準を維持している。2016年に入り、訪日外客の平均支出額は、円高の影響もあり減少傾向にある。 ・中国7-9月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.7%となり、3四半期連続で同水準となった。
稲田 義久

経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.41-足下緩やかな回復が続くも、鈍化傾向-

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 林 万平 / 木下 祐輔 / James Brady / CAO THI KHANH NGUYET / 豊原 法彦 DATE2016-09-26

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Abstract/Keywords

関西経済、月次レポート

-足下緩やかな回復が続くも、鈍化傾向- ・7月の鉱工業生産指数は4カ月連続のマイナス。4-6月平均比-2.1%となっており、生産の基調は弱い。 ・8月の輸出は11カ月連続の前年比マイナス。輸入は12カ月連続の同マイナス。大幅な円高進行により輸入減が輸出減を上回る状況が続いている結果、貿易収支は7カ月連続の黒字。 ・8月の消費者態度指数は雇用環境や収入の増え方指数の改善により、2カ月ぶりの改善。一方、景気ウォッチャー現状判断DIは2カ月ぶりに悪化したものの、公共工事受注増加等、売上増加への期待から、先行き判断DIは2カ月連続で改善した。 ・5月の関西2府4県の現金給与総額は4カ月ぶりの小幅下落。一方、6月の「関西コア」賃金指数は2カ月ぶりに上昇した。 ・7月の大型小売店の販売額は5カ月ぶりの前年比プラス。百貨店は7カ月連続の同マイナスも、スーパーは2カ月連続の同プラス。百貨店の減速が続いている。 ・7月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりの前年比プラス。8月のマンション契約率は3カ月連続で70%台を上回った。 ・7月の有効求人倍率は、6カ月連続の小幅上昇。新規求人倍率は2カ月連続で下落したものの、高水準を維持。完全失業率は2カ月ぶりに改善しており、雇用情勢は堅調である。 ・8月の公共工事請負金額は2カ月連続の前年比プラスも、季節調整値でみれば3カ月ぶりのマイナス。 ・8月の関空への訪日外客数は51万8,880人で43カ月連続のプラス。国籍別にみると、6月の中国からの訪日外客数の伸びはマイナスであった前月から一転し、2カ月ぶりのプラス。 ・中国8月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は5カ月ぶりの改善。リコノミクス指数(APIR試算)は前年比8カ月連続で上昇しているものの、伸びは小幅にとどまる。
稲田 義久

経済予測

Kansai Economic Insight Quarterly No.31 <関西経済は弱い基調が定着、先行きも好材料に乏しい>

[ Quarterly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 入江 啓彰 / 林 万平 / 木下 祐輔 / James Brady / CAO THI KHANH NGUYET DATE2016-08-31

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Abstract/Keywords

関西経済, 四半期予測, 早期推計

関西経済は弱い基調が定着、先行きも好材料に乏しい 民需外需は牽引力不足、景気対策の効果も関西では期待薄 1.4-6月期の実質GDP成長率は前期比年率+0.2%(前期比+0.0%)と2四半期連続のプラスとなった。閏年要因を除けば年前半は小幅のプラス成長であり、日本経済は緩やかに回復しているといえる。寄与度を見ると、内需は前期比+1.2%ポイントと2四半期連続のプラスだが、純輸出は同-1.0%ポイントと4四半期ぶりのマイナス。 2.関西経済は、足下弱い基調が定着しつつあり、かつ先行きも好材料に乏しい。家計部門は、前期から引き続いて弱含んでいる。企業部門は、景況感や生産などで足下では弱い動きが見え始めている。域外取引では、輸出と輸入の失速が続いており、かつマイナス幅が拡大し続けている。 3.関西の実質GRP成長率を2016年度+0.7%、17年度+0.8%と予測する。前回予測と比較すると、2016年度は0.1%ポイントの下方修正、17年度は0.2%ポイントの上方修正となった。また景気対策の影響の大小の違いにより、関西の成長率は日本経済予測の結果より若干下回って推移すると見込む。 4.成長に対する寄与度を見ると、2016年度は民間需要が+0.4%ポイントと3年ぶりにプラスに転じる。公的需要も+0.2%ポイント、外需も+0.1%ポイントと小幅ではあるが各項目ともプラスの寄与となる。17年度も、民間需要+0.3%ポイント、公的需要+0.2%ポイント、外需+0.3%ポイントと各項目ともプラスの寄与となる。しかしいずれも小幅にとどまり、景気を牽引するような力強さには物足りない。 5.8月2日、政府は新たな景気対策を閣議決定した。民需や外需の牽引力に期待しづらい関西経済において、公的需要が景気を幾分下支えする役割を果たそう。ただし関西では景気対策の影響が限定的となることから、公的需要の寄与は全国に比べると小幅にとどまる。 6.2015年の関西経済におけるインバウンド需要の影響は歴史的なものであった。(1)訪日外国人消費は2015年の関西GRPを0.76%程度説明している。関西におけるインバウンド・ツーリズムの影響力は年々高まっているが、特に、15年のGRPに対する寄与は前年の1.73倍となっている。(2)就業者についてみると、15年は1.10%程度押し上げたことがわかる。15年の雇用押し上げ効果は前年比1.67倍である。
稲田 義久

経済予測

第109回景気分析と予測<新経済対策を考慮し予測を小幅上方修正>

[ Quarterly Report(日本) ] AUTHOR稲田 義久 / 下田 充 DATE2016-08-31

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Abstract/Keywords

日本経済, 四半期予測, 早期推計

新経済対策を考慮し予測を小幅上方修正 1.GDP1次速報値によれば、4-6月期実質GDP成長率は前期比年率+0.2%(前期比+0.0%)と2四半期連続のプラスとなった。実績は市場コンセンサスから幾分下振れた。内閣府は季節調整において閏年調整を行っておらず、その分4-6月期の成長率を押し下げたようである。閏年要因を均せば、年前半2四半期は小幅(1%程度)のプラス成長となり、景気は緩やかな回復といえよう。 2.4-6月期実質GDP成長率への寄与度を見ると、内需は前期比+1.2%ポイントと2四半期連続のプラスだが、純輸出は同-1.0%ポイントと4四半期ぶりのマイナスとなった。民間最終消費支出と民間住宅が伸び公的固定資本形成も増加する一方で、民間企業設備と輸出が減少したのは懸念材料である。 3.2015年以降足下まで、財貨・サービス輸出の伸びは前期比プラス・マイナスを繰り返しており、均せば横ばいの動きとなっている。BREXITの影響は当面は限定的だが、今後は一定の影響が出てくる。米国経済の回復は緩やかで、中国経済も低迷から脱出できていない。しばらくは、日本経済にとって輸出市場の回復見込みは薄い。 4.4-6月期GDP1次速報値を織り込み、2016年度の実質GDP成長率は前年を幾分下回る+0.7%、17年度は+1.0%と予測する。前回(第108回)予測に比して、16年度0.2%ポイント、17年度0.3%ポイント、いずれも上方修正となった。16年度は純輸出が世界経済の低迷、円高の進行から前回予測から下方修正、一方民間需要と公的需要が上方修正された。民間最終消費支出や民間住宅が幾分回復するが、企業設備が低調で輸出が減少し、成長牽引役が不在の状況となる。 5.前回予測における財政政策の想定は、消費増税の再延期と補正予算の効果のみであった。今回は新たに経済対策(「未来への投資を実現する経済対策」)の影響を考慮した結果、公的需要は16-17年度にわたり景気を下支えする。純輸出は横ばいだが、民間需要と公的需要が成長を支えるパターンである。 6.足下消費者物価コア指数は前年比マイナスが続いている。これを織り込み、同指数のインフレ率は2016年度-0.2%、17年度+0.6%と予測。国内企業物価指数は-2.7%、+0.1%となる。GDPデフレータは+0.2%、+0.2%と予測している。日銀は7月の展望レポートの中で、消費者物価コア指数の見通しを、16年度+0.1%、17年度+1.7%としているが、実現には困難が伴うと思われる。
稲田 義久

経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.40-足下景気は緩やかな回復も、先行き不透明感が高まる-

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 林 万平 / 木下 祐輔 / James Brady / CAO THI KHANH NGUYET DATE2016-08-23

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Abstract/Keywords

関西経済, 月次レポート, 景気動向指数

-足下景気は緩やかな回復も、先行き不透明感が高まる- 〇4-6月期の鉱工業生産指数は2期連続のプラスだが、6月は3カ月連続の前月比マイナスとなった。依然、生産の基調は弱い。 〇7月の輸出は10カ月連続の前年比マイナス。輸入は11カ月連続の同マイナス。大幅な円高進行により輸入減が輸出減を上回る状況が続いている結果、貿易収支は6カ月連続の黒字。 〇7月の消費者態度指数は収入の増え方指数の悪化もあり、3カ月ぶりに悪化した。一方、景気ウォッチャー現状判断DIは3カ月ぶりの改善。金融市場の落ち着きと政府の経済対策への期待から、先行き見通しも大幅に改善した。 〇4月の関西2府4県の現金給与総額は3カ月連続の上昇。一方、5月の「関西コア」賃金指数は横ばいであった。 〇6月の大型小売店の販売額は4カ月連続の前年比マイナス。スーパーは2カ月ぶりの同プラスも、百貨店は6カ月連続の同マイナスとなり、減速感が強まっている。 〇6月の新設住宅着工戸数は6カ月ぶりの前年比マイナス。7月のマンション契約率は2カ月連続で70%台を上回った。 〇6月の有効求人倍率は、5カ月連続の上昇。新規求人倍率は前月からの反動もあり、3カ月ぶりに下落した。完全失業率は2カ月ぶりに悪化したが、雇用情勢は堅調が続く。 〇7月の公共工事請負金額は3カ月ぶりの前年比プラス、季節調整値でみれば、2カ月連続のプラス。 〇7月の関空への訪日外客数は57万9,850人で42カ月連続のプラスであったが、5月の中国からの訪日外客数の伸びはマイナスとなった。 〇中国7月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は2カ月連続で前月から悪化。リコノミクス指数(APIR試算)は前年比7カ月連続で上昇しているものの、顕著な改善は依然として見られない。
稲田 義久

経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.39

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 林 万平 / 木下 祐輔 / James Brady / CAO THI KHANH NGUYET DATE2016-07-26

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Abstract/Keywords

月次レポート,関西経済

-雇用は好調も、厳しさを増す消費動向- ・5月の鉱工業生産指数は2カ月連続の前月比マイナス。生産は依然停滞基調である。 ・6月の輸出は9カ月連続の前年比マイナス。輸入は10カ月連続の同マイナス。結果、貿易収支は5カ月連続の黒字。資源価格・為替レートも変動しており、今後貿易黒字の持続性については、注意が必要である。 ・6月の消費者態度指数は消費増税が延期されたこともあり、2カ月連続の改善。一方、関西の景気ウォッチャー現状判断DIは2カ月連続の悪化。英国のEU離脱への不安やインバウンド関連の減速から、先行き判断DIも2カ月連続の悪化。 ・4月の「関西コア」賃金指数は3カ月連続で上昇したものの、伸びは小幅にとどまっている。 ・5月の大型小売店の販売額は3カ月連続の前年比マイナスとなり、減少幅は前月より拡大。百貨店、スーパーとも伸びが前年比マイナスとなったのは消費増税による反動減の影響が見られた2015年3月を除けば、2014年6月以来およそ2年ぶり。 ・5月の新設住宅着工戸数は5カ月連続の前年比プラス。うち、持家、貸家は2桁増となった。6月のマンション契約率は3カ月ぶりに70%台を上回った。 ・5月の有効求人倍率は、4カ月連続の上昇。新規求人倍率も2カ月連続の上昇。完全失業率は4カ月ぶりの改善となり、雇用情勢は好調を維持。 ・6月の公共工事請負金額は2カ月連続の前年比マイナス、季節調整値でみれば、2カ月ぶりのプラス。結果、4-6月期は前期比+28.4%増加した。 ・6月の関空への訪日外客数は51万2,100人で41カ月連続のプラスであった。 ・4-6月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.7%となり、前期から横ばい。依然として成長減速トレンドにある。一方、リコノミクス指数は6カ月連続で前年比上昇しており、中国経済に底打ちの兆しが見られるものの、引き続き注意が必要である。
稲田 義久

経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.38

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 林 万平 / 木下 祐輔 / James Brady / CAO THI KHANH NGUYET DATE2016-06-24

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Abstract/Keywords

関西経済, 月次レポート

-4月の関西経済の先行きは依然不透明- ・4月の鉱工業生産指数は2カ月ぶりの前月比マイナス。前月の大幅増産の反動とみられる。結果、4月実績は1-3月平均比+1.1%の伸びとなっている。 ・5月の輸出は8カ月連続の前年比マイナス。輸入は9カ月連続の同マイナス。結果貿易収支は4カ月連続の黒字だが、黒字の持続については、不透明感が強い。 ・5月の消費者態度指数は2カ月ぶりに改善した。一方、景気ウォッチャー調査現状判断DIは2カ月ぶりの悪化。先行き判断DIも2カ月ぶりの小幅悪化。消費者マインドは停滞感が強い。 ・3月の関西2府4県の現金給与総額は2カ月連続の上昇。同月の「関西コア」指数は2カ月連続の上昇となったが、賃金の伸びは依然弱い状況が続く。 ・4月の大型小売店の販売額は2カ月連続の前年比マイナス。訪日外客による爆買いブームの落ち着きもあり、百貨店は4カ月連続でマイナスが続いている。 ・4月の新設住宅着工戸数は大幅増加し4カ月連続の前年比プラス。5月のマンション契約率は2カ月連続で70%台を下回った。 ・4月の有効求人倍率は3カ月連続の上昇。新規求人倍率も3カ月ぶりに上昇した。完全失業率は2カ月連続で悪化したものの、雇用情勢は引き続き好調。 ・5月の公共工事請負金額は4カ月ぶりの前年比マイナスも、季節調整値でみれば、4-5月平均は1-3月期に比して+34.2%と4期ぶりのプラスとなった。 ・5月の関空の訪日外客数は47万770人で先月の歴史的水準からは減少したものの、40カ月連続のプラス。一方、出国日本人数は22万7,910人と5カ月ぶりに減少した。 ・中国5月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は50.1で前月から横ばい。また、4月のリコノミクス指数(APIR推計)の伸びは5カ月連続で小幅増加したものの、顕著な回復は依然として見られない。
稲田 義久

経済予測

Kansai Economic Insight Quarterly No.30 <一部明るい兆しもあるが、総じて停滞している関西経済 先行きはリスク要素多く不透明感が強い>

[ Quarterly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 入江 啓彰 / 小川 亮 / 林 万平 / 木下 祐輔 / James Brady DATE2016-06-02

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Abstract/Keywords

〈予測のハイライト〉 1.2016年1-3月期の実質GDP成長率は前期比年率+1.7%(前期比+0.4%)と2四半期ぶりのプラスとなった。内需は+0.9%ポイントと2四半期ぶりのプラス、純輸出は+0.8%ポイントと3四半期連続のプラスとなった。しかし閏年要因を除けば小幅のプラス成長にとどまっており、日本経済の景気の実態は横ばいないし停滞といえる。 2.関西経済は、一部明るい兆しもあるが、総じて停滞している。家計部門は、弱含みである。雇用環境では堅調な改善が続いているものの、消費者心理、所得、大型小売店販売など弱い動きが目立つようになってきている。企業部門は、景況感については足下減速しており先行き不透明感が強いが、生産の動向や設備投資計画にはやや明るい兆しも見られる。域外取引では、輸出の失速が続いている。同時に輸入も縮小しており、貿易収支は黒字基調である。 3.関西の実質GRP成長率を2016年度+1.2%、17年度-0.3%と予測する。今回の予測改定では、2013年度までの県民経済計算の公表を受けて、県内GDP早期推計の結果をもとに実績見通しを見直した。前回予測と比較すると、2016年度0.2%ポイントの下方修正、17年度は修正がなかった。 4.成長に対する寄与度を見ると、16年度は翌年の消費税率引き上げに伴う駆け込み需要から、民間需要が成長を押し上げる(+0.9%ポイント)。公的需要と外需の寄与はそれぞれ+0.1%ポイント、+0.2%ポイントと小さい。17年度は、消費税率引き上げにより民間需要は-0.6%ポイントと成長を抑制。公的需要と外需の寄与は+0.1%ポイントずつにとどまり、16年度に続き経済成長への影響は僅少である。 5.今回の標準予測では、2017年4月に消費税率が引き上げられると想定している。しかし6月1日に安部首相は、消費税率引き上げを2年半延期すると表明した。シミュレーション結果によると、増税が延期された場合の実質GRP成長率は16年度+0.8%、17年度+0.6%と見込む。16年度は駆け込み需要が発生しないため成長率は抑制される(-0.4%ポイント)が、17年度は実質所得の増加から民間需要が増加し、成長率は+0.9%ポイント押し上げられる。影響の出方については、関西と全国で大きな差異はない。 6.県内GDP早期推計を改定した。関西2府4県の実質GRP成長率は2014年度+0.04%、15年度が-0.83%と予測。国のGDPとは異なり、消費税率引き上げのあった2014年度から一年遅れて15年度にマイナス成長となる。
稲田 義久

経済予測

第108回景気分析と予測<牽引力不足の脆弱な回復>

[ Quarterly Report(日本) ] AUTHOR稲田 義久 / 下田 充 DATE2016-06-02

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Abstract/Keywords

〈予測のハイライト〉 1. GDP1次速報値によれば、1-3月期実質GDP成長率は前期比年率+1.7%(前期比+0.4%)と2四半期ぶりのプラスとなった。市場コンセンサスから大幅に、CQM予測から小幅に上振れた。内閣府は季節調整において閏年調整を行っておらず、その分1-3月期の成長率を押し上げたようである。したがって、閏年要因を除けば小幅のプラス成長にとどまっており、景気の実態は横ばいないし停滞といえよう。 2. 結果、2015年度の実質成長率は+0.8%と2年ぶりのプラスとなった。この1年の成長率四半期パターンを見れば、15年4-6月期は前期比年率-1.7%、7-9月期同+1.6%、10-12月期同-1.7%と交互にプラス・マイナスを繰り返しており、均せば景気の停滞感が強い1年であったといえよう。 3. 1-3月期実質GDP成長率への寄与度を見ると、内需は+0.9%ポイントと2四半期ぶりのプラスだが小幅の拡大にとどまった。一方、純輸出は+0.8%ポイントと3四半期連続のプラスとなった。うち、輸出は2四半期ぶりのプラスとなったが、輸入は内需減速を反映し2四半期連続で減少しており、景気の実態は決してよくないといえよう。 4. 1-3月期GDP1次速報値を織り込み、2016年度の実質GDP成長率は前年を幾分上回る+0.9%、17年度は消費増税の影響もあり-0.1%と予測する。前回(第107回)予測に比して、16年度0.2%ポイント、17年度0.1%ポイント、いずれも下方修正である。 5. 2016年度については、前回予測より回復がより緩やかと見ている。純輸出の寄与度はほぼ横ばいで、民間需要を中心とする回復パターンだが脆弱なものとなる。年度末に駆け込み需要の影響が出るため成長率は前年(0.8%)から加速するが小幅にとどまる。17年度は消費増税の影響によりマイナス成長となる。また円高の影響もあり、純輸出の寄与度を前回予測から低めに見ている。 6. 標準予測では2017年4月に消費増税を想定しているが、安倍首相は6月1日に、消費増税再延期を国民に表明した。増税が延期された場合、16年度の実質GDP成長率は+0.5%、17年度+0.7%と試算される。16年度は駆け込み需要が発生しないため標準予測より成長率は引き下げられるが、17年度は駆け込み需要の反動減や物価上昇に伴う実質所得減の効果がなくなるため、成長率は大幅に引き上げられる。