関西地域の投資戦略

2012-04

リサーチリーダー
小川 一夫 大阪大学教授

研究成果概要
本プロジェクトでは、関西企業における高度な技術や専門的な知識を持った外国人財(高度外国人財)の活用状況を調査しました。関西の大学には多くの留学生が学んでいますが、卒業後に関西の企業に就職する割合は高くありません。その原因を明らかにするために、企業と留学生の両方を対象に、共通の質問項目を含むアンケート調査を同時に実施しました。その結果、企業と留学生の間には就業年数にミスマッチがあることがわかりました。一方、企業が期待する能力と留学生が発揮したい能力にはミスマッチは大きくないことから、留学生の定着のためには、多様なニーズを持つ企業と留学生をマッチングさせる仕組みを構築し、外国人にとって快適な生活環境を整備することが必要です。詳細はこちら

研究目的
自然災害、円高などの不確実な環境において関西が持続的な発展を維持するには、どのような投資戦略が必要 かを考察する。アジア新興国は高成長を遂げており、その原動力は活発な企業活動にある。このような企業を関西に呼び込むことで、関西における投資の呼び水 となり地域活性化がもたらされることも考えられる。また、留学生が卒業後関西で活躍できる場を提供することにより関西活性化につながることが期待できる。 関西への対内直接投資、人的投資を通して外国人による関西の活性化効果について検討する。

研究内容
○研究者、企業関係者、行政関係者、シンクタンク等をメンバーとするオープンな研究体制
○関西への対内直接投資、関西における留学生・外国人労働者に関するデータ収集と分析、留学生・外国人労働者に対する関西活性化に関するアンケート
○アジアにおける対内直接投資が活発な地域、海外からの留学生・労働者を活用し活性化を行っている地域の現地調査

メンバー
荒井信幸 (和歌山大学)
松林洋一 (神戸大学)

期待される研究成果
・データ分析から関西における対内直接投資、留学生・外国人労働者の現状を描写し、投資や雇用の阻害要因を明確化
・阻害要因を克服し、投資や雇用を促進する戦略の明確化、 戦略の実施による関西経済への効果の定量的情報提供
・海外からの直接投資や人的投資による活性化を達成するために必要な民間の取組み、国・自治体による制度・政策対応の提言

研究成果

著者

関連論文

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APIR Commentary No.45<グローバル化における地域志向のすすめ>

[ コメンタリー ] AUTHOR小川 一夫 DATE2015-05-19

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グローバル化、地域志向、地元密着型企業

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研究プロジェクト

中小企業等のイノベーションの原動力分析

[ 2014年度/人口減少・高齢化社会における需要構造の変化 ] AUTHOR小川 一夫 DATE2014-04-30

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中小企業、イノベーション、

リサーチリーダー

主席研究員 小川一夫 大阪大学教授  

研究目的

前年度の成果を踏まえ、H26年度は中小企業等のイノベーション促進に向けての包括的な提言を行う。  

研究内容

中小企業がイノベーションを活発に行い、海外へ財やサービスの輸出が可能となるには、どのような要因(人材、技術、企業組織等)が重要なのか明らかにするとともに、それを達成する上で関連企業、地方自治体、大学がどのような役割を果たすべきか提言として纏める。  

リサーチャー

荒井信幸 和歌山大学経済学部 教授 松林洋一 神戸大学大学院経済学研究科 教授 大来哲郎 日本政策投資銀行 課長 美濃地研一 三菱UFJリサーチ&コンサルティング 主任研究員 木下祐輔 APIR研究員
 

期待される成果と社会還元のイメージ

関西の活性化を実現するグランドビジョンを描くためには、その中で中小企業をどのように位置づけ具体的な戦略を立案することが枢要となる。本プロジェクトはそのための重要な情報を提供する。

小川 一夫
インサイト

アベノミクスは「失われた 20 年」を克服できるのか

[ コメンタリー ] AUTHOR小川 一夫 DATE2013-12-12

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アベノミクス、失われた 20 年

小川 一夫
研究プロジェクト

関西企業におけるイノベーションと人材

[ 2013年度/イノベーション ] AUTHOR小川 一夫 DATE2013-03-08

Abstract/Keywords

研究成果概要

本プロジェクトでは、高い生産性の伸びを維持している関西企業を抽出して、ヒアリング調査を通じて高生産性の秘訣を探りました。この調査の大きな特徴は2つあります。第1に、生産性の指標として全要素生産性(TFP; Total factor productivity 付加価値に対する労働や資本といった生産要素の貢献以外の部分)を取り上げ、個別企業の財務データを使用して定量的な分析により各企業の生産性の伸び率を算出し、グローバル金融危機や東日本大震災といった大きなショックが発生した2009年度から2011年度について全国の平均的な企業よりも生産性の伸びが高い関西企業を抽出したことです。 第2に、抽出された関西企業を対象にヒアリング調査を施し、何が高生産性をもたらしたのか定性的な分析を行った点です。高生産性企業ではさまざまなイノベーションが打ち出されていることがわかりましたが、さらにイノベーションを推進する上で優秀な人材をいかに確保し、企業組織内でどのように活用しているのかという点についても検討を加えました。 その結果、多様な人材が持つ遠心力と企業の基本理念の共有化という求心力が備わって始めて、組織の実行力が高められる中で多様な人材の能力が最大限に発揮され、企業の生産性の向上が実現することがわかりました。詳細はこちら

 目的

・TPPに象徴される地域経済協定の進展により各国間で貿易への制約が撤廃された場合、企業が生き残っていくためには、絶え間なく高い生産性を維持し、新製品開発により積極的なイノベー ションを推進していかなければならない。こうした企業の創造的活動を推進する上では人材や柔軟な企業組織が果たす役割は大きい。 ・高い生産性を誇る関西企業が、優秀な人材をいかに確保して企業組織内でどのように配置することによってイノベーションの創造に成功しているのか、外国人財の活用、大学・地方自治体の役割も考察に入れながら、分析を進めていく。 ・読者としては企業、大学そして地方自治体が対象となる。

内容

・大学・研究機関、企業、行政、シンクタンク等をメンバーとするオープンな研究チームを組織し以下の調査を実施する。 (1)企業財務データから生産性を算出するためのデータ収集と分析 (2)関西の高生産性企業へのヒアリング (3)生産性向上に大学や地方自治体が果たす役割について調査 ・財務データという客観的なデータに基づいて高生産性企業を特定するとともに、ヒアリングを通してデータに表れない企業内の無形の工夫を調べ、イノベーション企業の特徴を明らかにする。

期待される成果と社会還元のイメージ

・関西企業の中の高生産性企業を特定し、その人材採用、活用、企業組織における配置といった特徴を明らかにすることにより、企業が生産性の向上を図るために必要な方策を提示する。これは、企業戦略を立案する上で貴重な情報となりうる。 ・企業の生産性向上ため、大学や地方自治体とどのような連携を行うべきかについても提言として纏める。