関西地域間産業連関表を活用したシミュレーションについて

2005

「関西経済分析モデル」研究成果発表
(主査:福重元嗣・大阪大学大学院経済学研究科教授)
当研究所の関西経済分析モデル研究会は、学界の専門家、近畿経済産業局、近畿財務局、各府県統計部署担当者、民間シンクタンク、その他で組織されて いる。モデルの作成に先立ち、大阪、京都、兵庫、奈良、和歌山、滋賀、福井の2府5県を対象に、各府県の産業連関表と近畿表を連結した、関西地域唯一の地 域間産業連関表を作成した。その特徴は以下のとおりである。

(1) 各都道府県内のモノの流れだけではなく、府県の境界を越えて移動するモノの流れを考慮することが可能(=生活経済圏が発達した現在の社会状況をよく反映した分析が可能)

(2) 75部門の産業ごとの詳細な経済効果と、産業全体への経済効果の両方を数値化することが可能。

平成17年3月25日、「関西活性化の鍵を探る」をテーマとして、この産業連関表を使った研究成果を発表した。その活用例は、以下の3点のシミュレーションである。

1. 関西地域における企業集積の経済波及効果
関西の各府県の電子・通信機器部門の生産額の10%相当が兵庫県に立地したと仮定した場合、関西地域全域における経済波及効果は1,598億円である。
2. 関西地域における道州制の経済波及効果
関西の自治体の区域・役割再編、税源移譲を行い、官業の一部民間委託と10%の経営努力が行われると、公的部門の減少が民間部門への移管により相殺され、関西地域のGRPは0.001%押し下げられるのみにとどまる。
3. 日韓FTA実施による関西への経済波及効果(詳細はマクロ経済分析プロジェクト「交流深まる関西と東アジア」を参照)