関西マクロ経済分析モデルの開発(中間報告)

2006

主査: 福重 元嗣 大阪大学大学院経済学研究科 教授)

地域経済を総合的に捉えることができる経済分析モデル構築への要請はますます高まっている。各地域が独自の発展戦略をもつことが求められる「地方 分権の時代」にあって、経済分析モデルを利用したシミュレーションや将来予測は、戦略の立案や各種施策の評価、外生的なショックの影響測定に有効な情報を 与えてくれる。関西に拠点をおく企業や個人にとっても経済分析モデルは有力な武器となろう。
当研究所は2003年5月から学界、官界、関連研究機関の専門家からなる「関西経済分析モデル開発研究会」を組織し、連携・協力しつつ、「関西マクロ経 済分析モデル」の開発に取り組んでいる。開発の過程でまず、関西7府県(大阪、兵庫、京都、奈良、和歌山、滋賀、福井)の産業連関表を結合した「関西地域 間産業連関表」を完成させ、続いて、関西マクロ計量モデルを整備し、両者を結合したモデルを構築した。すなわち、関西マクロ経済分析モデルは、「関西地域 間産業連関表」を内包したモデルであり、乗数効果だけでなく産業間や府県間への波及効果を測定することができる。シミュレーションの一例として、大阪府の 公共投資が1994年から2003年まで毎年400億円増加した場合の影響を試算すると、関西地域のGDPは710億円増加するとの結果を得た。
今回、中間報告として成果を公表したところ、研究会委員の方々から貴重なご意見を頂戴した。現在、それらを反映したうえで本年度末の最終報告を目指すべく、改訂作業を急いでいる。