2012年度:アジア太平洋経済展望

大野 泉

研究プロジェクト

中小企業の東南アジア進出に関する実践的研究

[ 2012年度/アジア太平洋経済展望 ] AUTHOR大野 泉 DATE2012-04

Abstract/Keywords

中小企業、東南アジア、海外展開支援、ベトナム、知的ネットワーク

リサーチリーダー 大野 泉 政策研究大学院大学教授   研究成果概要 本研究は、日本の中小企業が「ものづくり」を東アジア諸国で展開するために相手国および日本側でとるべき施策・体制を検討し、提言を策定することを目的としています。2012年度は、関西のものづくり中小企業のベトナム進出支援に関わる諸問題に焦点をあてて分析・検討を行いました。そして、ものづくり中小企業が海外進出の際に直面する途上国側と国内の課題を明確にし、政府・地方自治体、国内支援機関、経済協力機関、企業や研究者等の参考に資することを念頭に、日越の支援ネットワークの結合を含む提言をとりまとめました。研究を進めるにあたっては、実践とネットワーキング、政策的な働きかけを意識して、オープンな研究会を運営したり、ベトナムの工業団地に関する情報等、国内支援機関や企業に役立つ具体的情報を提供することに努めました。本報告書の分析と提言、及び研究プロセスで構築された知的ネットワークが、関係者の皆様に役立つことを願っています。 詳細はこちら   研究目的 わが国の中小企業の「ものづくり」がアジアに展開しつつある。また政府はそれを支援するための体制を構築している。この動きを現場レベルで実践・推進するために、日本および投資受け入れ国でとるべき具体的施策を検討し、提言をとりまとめる。   研究内容 ○国内での議論と海外調査(ベトナム)を組み合わせて実施 ・中小企業の海外進出に関する考察 ・現地工業団地の状況調査、誘致政策等の把握 ・途上国における人材育成の課題の把握 ○自治体、経済協力機関へのヒアリング ○国・自治体・企業・経済協力機関等のネットワーク構築 ・近畿経済産業局をはじめとする近畿地域中小企業海外展開支援会議の構成機関等との連携にも努める   メンバー 大野健一 (政策研究大学院大学) 森 純一 (JICA専門家) 前田充浩 (産業技術大学院大学) 領家 誠 (大阪府商工労働部) 関係機関・企業・専門家等が参加するオープンな研究会方式   期待される研究成果 ・日本の中小企業が海外展開の際に直面する途上国側の課題を明確にし、今後の政策、企業の取組みに役立つ具体的な情報の提供 ・ベトナムの現場の取組みを踏まえ、実効性と政策インパクトのある分析と提言 ・国内外の知的ネットワークの構築への貢献
阿部 茂行

研究プロジェクト

関西企業とアジアの経済統合

[ 2012年度/アジア太平洋経済展望 ] AUTHOR阿部 茂行 DATE2012-04

Abstract/Keywords

関西企業

リサーチリーダー 阿部 茂行 同志社大学教授 研究成果概要 TPPが動き出すことによりアジア大の経済統合が現実味を帯びてきました。もとより「世界の工場」アジアは、デファクトに統合をすすめ、広範囲の生産ネットワークを築いてきたのです。2011年のタイ洪水はそうしたネットワークの中心にあったタイに甚大な被害を与え、世界の自動車・電機電子産業への影響も強いものがありました。このプロジェクトでは、タイ経済の回復過程、そして今後起こりうる変化を分析することにより、今後の経済統合の進展が及ぼす関西企業(ことに中小企業)への影響を考察しました。多国籍企業は人件費等の安さだけで立地決定をしているわけではなく、業種によっては裾野産業が育っていることが重要です。その意味でタイは、関西中小企業に格好の進出機会を与えてくれる、というのが結論です。詳細はこちら 研究目的 関西企業の東アジアに進出するモチベーション、技術移転、経済統合への対応、アジアへの貢献等を産業分野別に調査分析し、アジアの枠組みの中で関西経済を見直し、関西経済復権への具体的提言につなげる研究を行う。 研究内容 ○専門家、企業人を招いた研究会を開催 ○関西企業のFTA/EPAに関するヒアリング ○タイにおいて現地企業から聞き取り調査を実施 ○経済統合の進展とともに、どのようにサプライチェーンが構築されたか、今後の経済統合がどのようにサプライチェーンを変質させるか等のデータ分析 メンバー Eric D.Ramstetter (国際東アジア研究センター) 上田曜子 (同志社大学) 後藤健太 (関西大学) 久保彰宏 (富山大学) 阿部良太 (神戸大学大学院生) 期待される研究成果 ・日本・アジアにおける関西企業の立ち位置を統計的に明示 ・タイ洪水がもたらした生産ネットワークへの被害実態と対策について客観的に評価 ・アジアにおける産業別生産ネットワークの実態の解明により、今後の方向性とリスク回避方法を探究 ・日本企業の貢献に関する現地側の評価の明確化 ・TPP等経済連携についての関西企業の取組み・期待に関するサーベイ ・関西経済復権につながる具体的な政策研究
熊坂 侑三

研究プロジェクト

日米アセアン経済の超短期経済予測

[ 2012年度/アジア太平洋経済展望 ] AUTHOR熊坂 侑三 DATE2012-04

Abstract/Keywords

ASEAN、CQM、超短期経済モデル、ハイフリークエンシー、ブリッジ方程式、NIPA

リサーチリーダー 熊坂 侑三 ITeconomy CEO 研究成果概要 日米の超短期経済モデル(CQM*)が日米経済の現状の景気判断に適し、それが政策当局(特に金融政策者)、エコノミスト、投資家、経営者等の政策決定に役立つことから、日米―ASEAN CQM LINKの構想が生まれました。経済のグローバル化が急速に進展している今、ハイフリークエンシー(High Frequency)統計に基づく現状の景気判断が常に数値とトレンドで客観的になされることは地域経済の景気判断・安定化に役立ちます。最初のステップとして、マレーシア、フィリピン、タイにおけるCQM構築の可能性を調べました。これらの国々においてはCQM構築に十分なハイフリークエンシー統計の整備がなされています。CQMに望ましい季節調整統計によるCQMはタイ経済においてのみ可能でありますが、フィリピン、マレーシアに関しては季節調整がなされていないCQMの構築が可能です。*:「Current Quarter Model」 詳細はこちら 研究目的 グローバル経済下、ハイフリークエンシーデーターを活用した超短期経済モデル(CQM)による予測は、現 在の景気動向を常に数値と方向性で捉えることができることから、経済政策当局や企業経営者にとって重要な役割を果たす。ほぼ毎週、日米の景気動向を捉える と同時に、ASEAN諸国の超短期モデル構築にむけた調査を行う。 研究内容 ○日米経済動向について、重要な経済指標の発表による経済動向の変化を毎月3回の超短期レポートで報告 ○詳細な日米経済の動向や連銀等の金融政策のあり方を月次レポートで報告 ○年に2〜3回セミナーを開催 ○ASEAN諸国におけるCQM構築にむけ、タイ、フィリピン、マレーシアに関する調査、CQM構築の具体的構想を作成 メンバー 稲田義久 (甲南大学) <海外協力者(予定)> 国家経済社会開発委員会(タイ)、 国家経済開発庁(フィリピン)、 Bank Negara Malaysia(マレーシア)等 6名程度 期待される研究成果 ・日米経済動向を数値と方向性で捉えることによる景気判断の明確化 ・CQM予測から景気の転換点を市場のコンセンサスよりも約1カ月早く予測 ・企業の投資戦略にも重要な情報を提供 ・日米とASEAN諸国のCQMをリンクして予測することでアジア地域のリセッションの緩和・回避
大西 裕

研究プロジェクト

環太平洋経済協力をめぐる日・米・中の役割

[ 2012年度/アジア太平洋経済展望 ] AUTHOR大西 裕 DATE2012-04

Abstract/Keywords

環太平洋経済

リサーチリーダー 大西 裕 神戸大学教授 研究成果概要 本研究は、主要国の政権交代による通商政策への影響を踏まえながら、環太平洋経済協力に対する各国の政策基調を考察し、米中など関係国で高まる政治的不確実性に対する情報を提供し、TPP等で日本の積極的役割が求められていることを示しました。詳細はこちら 研究目的 国際政治、国際協力、政治経済学、災害復興協力等の視点から、環太平洋経済協力に対し、日本が果たすべき役割を考察。地域の長期展望を得て、日本及び関西が主導すべき政策的方向性を提言。 研究内容 ○日本・外国の研究者、産業界、政府関係者の協力のもと研究会・ミニシンポジウムを開催 ○中国での現地調査 ○多国間交渉における日本の外交的役割として、日本がどのような説得力を発揮できるかを考察 ○日米中韓の国内的政治経済状況について、パワーゲームと各々の主張、さらに今年の政権交代が与えるインパクトや選挙結果を分析 ○東アジアにおける戦略的災害復興協力体制について提案。 東日本大震災の国際協力の実態も整理・分析 メンバー 林 敏彦 (同志社大学) 大矢根聡 (同志社大学) 三宅康之 (関西学院大学) 多湖 淳 (神戸大学) 西山隆行 (甲南大学) 穐原雅人 (ひょうご震災記念21世紀研究機構) 期待される研究成果 ・米中韓の選挙・政権交代について、選挙の争点及び選挙結果を分析。今後の政治的展望、対外経済政策を見通す。 ・過去の貿易自由化交渉を検証し、国際政治経済学の理論に基づいた戦略的視座を得る。 ・東日本大震災における防災・復興に関する国際協力の検証により、より有効な支援のあり方を考える。
鈴木 洋太郎

研究プロジェクト

日本企業立地先としての東アジア

[ 2012年度/アジア太平洋経済展望 ] AUTHOR鈴木 洋太郎 DATE2012-04

Abstract/Keywords

東アジア

リサーチリーダー 鈴木 洋太郎 大阪市立大学教授 研究成果概要 本研究は、国際産業立地といった地理的・空間的な側面から、日本企業(関西中小企業)のアジア進出や国際分業進展の課題や展望について考察しています。繊維・アパレル、電機、自動車、外食などの具体的な産業分野ごとに、日本企業のアジア立地戦略について検討しており、また、中国とタイを中心にして、アジアの諸国・諸地域の立地環境上の魅力やリスクについて検討しています。考察を踏まえ、日本企業にとってアジア地域はコスト削減の場所よりも市場開拓の場所になりつつあること、広い意味での日本式サービス(日本的管理方式やメンテナンスなどを含みます)が企業優位性として活用でき、現地での市場開拓の切り口となり得ること等を提言しています。詳細はこちら 研究目的 国際産業立地の視点から、日本企業(特に関西中小企業)の東アジアへの展開や国際分業進展について、その課題と展望を明らかにする。 研究内容 ○企業のアジア立地を専門とする研究者、東アジア地域への立地に興味をもつ企業関係者等によるオープンな 研究体制 ○日本企業のアジアでの事業活動に関するデータ分析及び現地調査 ○日本企業のアジア立地戦略と東アジア地域の立地環境の特徴・動向の考察。企業の事業活動を業種別及び機能別に区分し、時代とともに、どのような業種・機能がどのような立地環境を有するアジアの国・地域に立地する傾向があるのかを分析 メンバー 川端基夫  (関西学院大学) 鍬塚賢太郎 (龍谷大学) 藤川昇悟  (阪南大学) 佐藤彰彦  (大阪産業大学) 桜井靖久  (大阪市立大学) 期待される研究成果 ・東アジア各地域の市場特性、競争条件等の分析 ・関西企業の立地戦略の具体例の課題と展望の分析 ・直接投資を企図する関西企業、自治体政策への情報提供