APIR Commentary No.35<アベノミクスのプラス面を評価せよ>

2014-12-05

概要

第47 回衆議院議員総選挙が12 月2 日に公示され、14 日の投開票に向けた選挙戦がスタートした。安倍総理は2015 年10 月に予定されていた消費税率再引き上げを2017 年4 月へ先送りするとともに、この判断の是非について国民の信を問うためとして解散を行った。アベノミクスを継続するか転換するかどうか。党首討論でも繰り返し議論されているように、雇用は重要な判断指標の一つである。本稿では、雇用関連指標を中心に、アベノミクスが関西経済にプラスの効果をもたらしたことを述べる。しかし、その裏では、人材のミスマッチなど労働供給のボトルネックが顕在化している。そのためには女性就業率の向上が必要であり、アベノミクスが目指す女性の労働参加促進による成長率引き上げは関西にこそふさわしいテーマである。

著者

関連論文

稲田 義久
経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.62-景気は足下、先行きともに悪化基調-

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 生田 祐介 / CAO THI KHANH NGUYET / 馬 騰 DATE2018-06-22

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Abstract/Keywords

関西経済, 月次レポート, KEIM

-景気は足下、先行きともに悪化基調- ・4月の鉱工業生産指数は前月比大幅上昇し、3カ月連続のプラス。また、1-3月平均比でも大幅上昇した。近畿経産局は生産の基調判断を前月から据え置いた。 ・5月の貿易収支は4カ月連続の黒字となったものの、黒字幅は前年比縮小。アジア向けの半導体関連の輸出が伸びたが、原油高により輸入の伸びが上回ったため。 ・5月の景気ウォッチャー現状判断DIは、2カ月ぶりの前月比悪化。インバウンド消費は堅調だが、天候不順や3-4月に売上が好調だった衣料品の反動減などが悪化に寄与した。 ・3月の関西2府4県の現金給与総額は13カ月連続の前年比増加。実質現金給与総額は3カ月ぶりの改善となったものの、物価上昇の影響から伸びは小幅にとどまった。 ・4月の大型小売店販売額は2カ月連続の前年比プラス。スーパーでは農産品価格の低下により減少したが、百貨店では高額品と初夏物アイテムの好調により増加したため。 ・4月の新設住宅着工戸数は、分譲マンションの急増により、2カ月ぶりの前年比大幅増加。2015年6月以来の最高値となった。 ・4月の有効求人倍率は43カ月ぶりに前月比小幅悪化も、依然として高水準で推移。完全失業率は2カ月連続で横ばい。労働力人口と就業者数の増加がみられ、雇用情勢は好調である。 ・5月の公共工事請負金額は3カ月ぶりの前月比マイナス。基調は前月の持ち直しから減少に転じた。また、4月の建設工事は、2カ月連続で前年比増加した。 ・5月の関空を利用した訪日外客数は15カ月連続の前年比増加。14カ月連続で2桁増と好調が続く。国籍別にみれば、3月は韓国からの訪日客は7カ月連続で最多を更新した。 ・5月の中国経済は幾分減速感がみられる。工業生産は2カ月ぶりの前年比減速。1-5月期の(累積)固定資産投資は3カ月連続で減速。社会消費品小売総額は2カ月連続で前年比減速した。 ※ 英語版はこちら  
稲田 義久
インサイト

「訪日外国人消費動向調査」個票データ分析から得られる関西インバウンド戦略へのインプリケーション(1)

[ トレンドウォッチ ] AUTHOR稲田 義久 / 松林 洋一 / 木下 祐輔 DATE2018-06-05

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Abstract/Keywords

訪日外国人消費動向調査, インバウンド需要, 個票データ,入出港分析

国土交通省近畿運輸局との共同研究により『訪日外国人消費動向調査』の個票データの観察に基づき、関西インバウンド戦略に向けての含意を導出する。今後シリーズで紹介する予定であるが、初回となる本報告では、特に入出港の視点から詳細に検討する。観察結果より以下の点が明らかになった。(1)アジア地域からの観光・レジャー目的での訪日に関しては、関西国際空港を利用するケースは依然として多い。(2)また欧州からの同目的の関西国際空港の利用者数はアジア地域に比すれば数は多くはないが安定している。(3)なお近年は九州圏の利用が無視できない動きとなりつつある。(4)ビジネス目的では成田と羽田を利用した関東圏への集中が圧倒的であり、関西にとっても挑戦すべき課題である。観光・レジャー目的におけるアジア地域からの需要の着実な取り込みが関西圏において不可欠であるといえる。
稲田 義久
経済予測

Kansai Economic Insight Quarterly No.38 <改善基調に一服感、踊り場にある関西経済>

[ Quarterly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 入江 啓彰 / 木下 祐輔 / CAO THI KHANH NGUYET / 生田 祐介 / 馬 騰 DATE2018-05-31

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Abstract/Keywords

関西経済, 四半期予測, 早期推計

改善基調に一服感、踊り場にある関西経済。堅調な設備投資計画の実現と外需の下支えが再加速の鍵 1.2018年1-3月期の実質GDP成長率は、前期比年率-0.6%(前期比-0.2%)と9四半期ぶりのマイナス成長となった。寄与度を見ると、純輸出は+0.3%ポイントと2四半期ぶりに成長に寄与した一方で、国内需要は-0.9%ポイントで2四半期ぶりに成長を押し下げた。住宅投資や在庫変動が低調だった。民間消費や設備投資も小幅ではあるが減少している。 2.2018年1-3月期の関西経済は、これまでの改善ペースにやや一服感が見られ、踊り場を迎えている。家計部門では、所得環境や雇用環境など堅調であるが、センチメントは悪化した。企業部門では、生産は一進一退で総じて横ばい。景況感や設備投資計画は高水準を維持している。対外部門は輸出輸入とも拡大しているが、ペースは減速しつつある。公的部門は、一進一退で推移している。 3.足下の経済状況および2015年度県民経済計算確報値の公表を受けて、関西の実質GRP成長率を2018年度+1.3%、19年度+0.9%と予測する。前回予測と比較すると、18年度は+0.2%ポイントの下方修正、19年度は修正なし。また過年度の実績見通しについて、GDP早期推計の改定(下記6.参照)を反映し、16年度の成長率を+0.1%、17年度同+2.2%とした。 4.実質GRP成長率に対する寄与度を見ると、18年度は民間需要が+0.7%ポイント、公的需要+0.1%ポイント、外需+0.5%ポイントとなる。19年度は民間需要+0.4%ポイント、公的需要+0.2%ポイント、外需+0.4%ポイントとなる。民需と外需が成長要因となるが、19年度にはどちらも若干減速する。 5.全国と比較すると、関西では外需の貢献が大きく、17年度以降全国より若干高い成長率で推移する。関西経済が踊り場を抜けて再加速するためには、全国を上回る伸びを見込む設備投資計画の着実な実行と、堅調な輸出と旺盛なインバウンド需要のさらなる拡大が肝要である。 6.関西各府県は、2015年度の県民経済計算を順次公表している。これを受けて、16-17年度の県内GDP早期推計を改定した。関西の実質GRP成長率(生産側)の実績見通しは、16年度+0.0%、17年度+2.6%となる。16年度は大阪府が-1.7%と大幅マイナスとなるが、他府県の成長によって関西全体では相殺される。一方、17年度は大阪府が+3.9%と大幅プラスに転じ、関西経済を牽引する。   ※ 英語版はこちら
木下 祐輔
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北陸新幹線開業後、北陸と関西の結びつきはどう変わったか

[ トレンドウォッチ ] AUTHOR木下 祐輔 / 馬場 孝志 DATE2018-05-31

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Abstract/Keywords

交通インフラ整備,交流人口,進学先,就職先,北陸新幹線

2018年3月14日の北陸新幹線開業以来3年間の大学進学先や就職先などの「人」の流れに着目して分析した結果、北陸と関東間の関係性は強化される一方、関西間との関係性は相対的に弱くなっていることがわかった。 現在関西では、北陸新幹線だけでなく、様々な交通インフラの整備計画が進行中である。財源の確保や、関係者間の利害調整など、いくつもの壁を乗り越える必要があるが、これらの事業は、国内に点在する地域資源を結び付け、新たなイノベーションを生むだけでなく、海外と国内地域を結ぶ交通ネットワークにも大きな経済的インパクトをもたらす可能性を秘めている。グローバルに開かれた日本経済を支える屋台骨として交通インフラ整備を位置づけ、より俯瞰的な視点から、検討を行うべきであろう。
稲田 義久
経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.61-景気は足下、先行きともにおおむね悪化基調-

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 生田 祐介 / CAO THI KHANH NGUYET / 馬 騰 DATE2018-05-23

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Abstract/Keywords

関西経済, 経済レポート, KEIM

-景気は足下、先行きともにおおむね悪化基調- ・3月の鉱工業生産指数は2カ月連続の前月比プラス。1月の大雪の影響もあり1-3月期は2四半期ぶりに低下した。近畿経産局は基調判断を、「持ち直しの動きで推移」と前月から据え置いた。 ・4月の貿易収支は3カ月連続の黒字となり、黒字幅は前年比拡大した。中国向け半導体関連を中心とした輸出の伸びが、輸入の伸びを上回ったため。 ・4月の景気ウォッチャー現状判断DIは、前月比横ばい。堅調なインバウンド需要に加え、株価が回復傾向となり高額消費が増加したことなどが消費マインドに好影響をもたらした。 ・1月の関西2府4県の現金給与総額は11カ月連続の前年比増加。実質現金給与総額は6カ月連続で改善したものの、物価上昇の影響から伸びは停滞している。 ・3月の大型小売店販売額は、2カ月ぶりの前年比プラス。スーパーの販売額は野菜価格の高騰が落ち着き減少したが、百貨店の販売額は気温上昇による春物衣料の好調により増加した。 ・貸家をはじめ、持家、分譲の減少により、3月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりの前年比減少となった。結果、1-3月期の新設住宅着工は4四半期連続でマイナスとなった。 ・3月の有効求人倍率は2カ月ぶりの前月比小幅改善。一方、完全失業率は横ばいであった。雇用環境は引き続き堅調である。 ・4月の公共工事請負金額は前月比増加し、2カ月連続のプラス。引き続き持ち直しがみられる。 ・3月の建設工事出来高は2カ月ぶりに前年比小幅増加したが、1-3月期は3四半期連続で減少した。 ・4月の関空への訪日外客数は14カ月連続の前年比増加。単月過去最高を更新したことに加え、13カ月連続で2桁増が続いており好調である。 ・4月の中国(累積)固定資産投資の伸びは、前月から0.5%ポイント低下した。また、同月の社会消費品小売総額の伸びは前月から0.7%ポイント下落し、4カ月ぶりのマイナスとなった。 ※ 英語版はこちら