訪日外国人消費の経済効果 -爆買いから新たな拡張局面へ:比較2013-16年-

2017-08-04

2015年は「爆買い」という言葉に象徴されるような圧倒的な外国人消費の拡大により、関西経済の所得や雇用に歴史的な影響をもたらした。2016年は通年でみると大幅に減速したものの、全体のインバウンド消費が前年比で増加したかは非常に気になるところである。

本稿では、関西へのインバウンド消費が関西各府県の経済にどのような影響を及ぼしたかを分析している。手順としては、これまでと同様に関西各府県の観光消費ベクトルを推計し、APIRが開発した関西地域間産業連関表を用いて、インバウンド消費が関西各府県の生産、所得や雇用にどの程度寄与したかを推計するものである。所得に対する寄与の推計には、APIRの域内総生産(GRP)の早期推計の結果が援用されているのも特徴である。

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稲田 義久
経済予測

日本経済(月次)予測(2017年7月)<4-6月期の実質成長率は強い内需に支えられ年率2%台後半の可能性が高い>

[ Monthly Report(日本) ] AUTHOR稲田 義久 DATE2017-08-04

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日本経済, 月次レポート, 超短期予測

稲田 義久
経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.51-景気は足下改善が続くも、先行きは足踏みの兆し-

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 木下 祐輔 / 生田 祐介 / CAO THI KHANH NGUYET DATE2017-07-25

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Abstract/Keywords

関西経済, 月次レポート, KEIM

-景気は足下改善が続くも、先行きは足踏みの兆し- ・5月の鉱工業生産指数は2カ月ぶりの前月比マイナス。しかし4-5月平均は1-3月平均比上昇した。1-3月期は一時的な減産となったが、4-6月期は増産が期待できよう。 ・6月の輸出は5カ月連続で前年比増加、輸入も4カ月連続で同増加。円安や原油高の影響などから輸入の伸びが輸出を上回り、貿易収支は黒字となったものの、黒字幅は縮小した。 ・6月の消費者態度指数、景気ウォッチャー現状判断DIはともに改善。好調なインバウンド消費や天候要因等が景況感を押し上げた。また、猛暑予想による季節商品の売上増加への期待から、先行き判断DIは3カ月連続で改善した。 ・4月の関西2府4県の現金給与総額は前年比2カ月連続で増加したものの、「関西コア」賃金指数は2カ月ぶりの悪化。賃金の伸びは弱い。 ・5月の大型小売店販売額は2カ月ぶりの前年比マイナス。百貨店はインバウンド需要などが好調であったが、スーパーは食料品の低調が続いた。結果、大型小売店販売額は前年比減少。 ・5月の新設住宅着工戸数は4カ月ぶりの前年比プラス。持家と分譲はマイナスとなったが、貸家は大幅増加したことによる。 ・5月の有効求人倍率は4カ月連続の改善。労働需給は非常に引き締まった状態が続く。新規求人倍率は2カ月連続の上昇。完全失業率は3カ月ぶりに悪化したが、雇用環境は好調である。 ・6月の公共工事請負金額(季節調整値)は2カ月連続の前月比マイナスだが、4-6月期は4四半期ぶりの前期比プラスとなった。 ・6月の関空への訪日外客数は58万4,730人となり、4カ月連続で増加。一方、4-6月期の訪日外客の平均支出額は、6四半期連続で減少だが、マイナス幅は縮小している。 ・中国の4-6月期の実質GDP成長率は、前年同期比+6.9%となり、1-3月期と同水準を維持した。
稲田 義久
経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.50-景気は足下改善が続くも、先行き悪化の兆しか-

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / James Brady / CAO THI KHANH NGUYET / 生田 祐介 DATE2017-06-27

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関西経済, 月次レポート, KEIM

-景気は足下改善が続くも、先行き悪化の兆しか- ・4月の鉱工業生産指数は2カ月ぶりに前月から上昇し、1-3月平均と比べても上昇した。これは、4-6月期の最初の月としては好調な結果であり、生産は持ち直しの動きで推移している。 ・5月の輸出は4カ月連続の前年比増加、輸入も3カ月連続で同増加。輸入の伸びが輸出の伸びを上回ったものの、貿易収支は4カ月連続の黒字となった。 ・5月の消費者態度指数は3カ月ぶりに悪化したものの、景気ウォッチャー現状判断DIは5カ月ぶりの改善。猛暑の予想による季節商品の売上増加への期待から、先行き見通しは2カ月連続で改善した。 ・3月の関西2府4県の現金給与総額は2カ月ぶりの増加、「関西コア」賃金指数も3カ月ぶりの改善となったものの、今後賃金が増加していくかについては注視が必要である。 ・4月の大型小売店販売額は9カ月ぶりの前年比プラス。気温が低めのため春物衣料が不振であったが、訪日外国人向け販売が好調であった。 ・4月の新設住宅着工戸数は3カ月連続の前年比減少。 ・4月の有効求人倍率は前月比上昇し、3カ月連続の改善。1974年6月以来の高水準だが、有効求職者数の減少が全体を押し上げた。新規求人倍率は2カ月ぶりの上昇。完全失業率は3カ月ぶりの改善で、雇用環境は引き続き好調である。 ・4-5月平均の公共工事請負金額(季節調整値)を1-3月平均と比較すると、関西、全国ともに増加しており、補正予算の効果は着実に出ているとみられる。 ・5月の関空への訪日外客数は56万4,070人と3カ月連続で増加した。訪日外客数は引き続き上昇トレンドが見られる。 ・中国5月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は前月比横ばい。鉱工業生産は前年同月比+6.5%と前月と同水準。
稲田 義久
研究プロジェクト

インバウンド先進地域としての関西

[ 2017年度/日本・関西経済軸 ] AUTHOR稲田 義久 DATE

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第2フェーズ, 個票データに基づく分析, 産業としてのツーリズム

リサーチリーダー

数量経済分析センター長 稲田義久 甲南大学教授  

研究目的

世界に通用する観光圏「関西」形成の必要性:日本経済が人口減少化の下で、将来に亘って持続的な経済成長を実現するためには、新たな成長戦略が必要となる。特に関西経済においては、インバウンド・ツーリズムの戦略的価値が高い。今や、その戦略のステージは、第1フェーズから「インバウンド先進地域としての関西社会をいかに設計していくのか」の第2フェーズにある。昨年度は、持続的経済成長を支える第2フェーズのテーマである「産業化」実現のキラーコンテンツとなり得る「健康」と「観光」を掛け合わせたウェルネス・ツーリズムの可能性について研究した。。

研究の3つの方向:関西における第2フェーズのインバウンド戦略を検討するにおいて、本年度は以下の3つの軸を中心にバランスよく研究を進める。

①  関西基礎統計の整理

②  マイクロデータによる分析

③  観光戦略の在り方

特に研究の中心は、②である。具体的には、観光庁が訪日外国人客の消費実態等を把握し、観光行政の基礎資料とする目的で実施してきた訪日外国人消費動向調査個票を用いたマイクロデータの分析である。  

研究内容

<成長戦略立案のための実証分析>

産業としての「インバウンド・ツーリズム」を確立するために、近畿運輸局などの協力のもと、エビデンスにもとづいた戦略が議論できるための実証分析を行う。

具体的には「訪日外国人消費動向調査」の個票データを用いて、消費品目別の需要関数を推定し、「爆買い」以降のインバウド需要決定の構造的要因を定量的に考察していく。

<成長戦略立案のための課題の認識>

政策担当官庁、推進組織、民間団体が認識する「爆買い」以降のマーケティング戦略をめぐる課題を議論できる場を提供し、その解決策を発信する。

 

リサーチャー

大井達雄 和歌山大学観光学部 教授  松林洋一 アジア太平洋研究所主席研究員、神戸大学教授 

研究協力者

角谷敬二郎 国土交通省 近畿運輸局観光部 計画調整官 森 健夫 関西観光本部 事務局長 濱田浩一 関西観光本部 事務局次長 角倉洋介 日本旅行業協会 事務局長 筒井千恵 関西エアポート㈱ グループリーダー  

期待される成果と社会還元のイメージ

・関西インバウンド基礎統計の整備

・マイクロデータによる分析成果

・関西観光戦略の課題の共有化

 ・関西の観光産業の成長戦略の立案

・観光ハードとソフトのインフラ整備の選択・集中

・DMOのKPIとその検証  

<研究会の活動>

研究会 ・2017年6月13日   キックオフミーティング開催