研究者紹介

後藤 健太 プロフィール写真

後藤 健太

  • 関西大学教授

学歴

1993年 慶應義塾大学商学部卒業
1998年 ハーバード大学 公共政策大学院修士課程修了、公共政策修士
2002年 インペリアルカレッジ・ロンドン(旧 Imperial College of Science, Technology and Medicine, The University of London) Postgraduate Diploma in Applied Environmental Economics, with Distinction
2005年 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科修了、京都大学博士

職歴

1993年4月-1996年6月 伊藤忠商事株式会社
1998年8月-2000年3月 国連開発計画(UNDP)モンゴル事務所 統治・移行経済プログラム アソシエート・エキスパート
2002年4月-2005年3月 日本学術振興会 特別研究員(DC1)
2005年3月- 2007年3月 国際労働機関(ILO)アジア太平洋地域総局 開発経済専門官
2007年4月-2008年3月立命館アジア太平洋大学 アジア太平洋マネジメント学部 准教授
2008年4月-2014年3月 関西大学経済学部 准教授
2014年4月-2015年3月 メルボルン大学アジア研究所 客員研究員
2014年4月-関西大学経済学部 教授 現在に至る

論文一覧

後藤 健太

研究プロジェクト

中所得国の新展開

[ 2016年度/アジア太平洋地域の経済的ダイナミズムと今後の行方 ] AUTHOR後藤 健太 DATE

PDF_direct

Abstract/Keywords

中所得国,直接投資,インバウンド,アウトバウンド

リサーチリーダー

主席研究員 後藤健太 関西大学教授  

研究目的

戦後の目覚ましい経済成長を通じ、アジアは世界経済の中で着実に存在感を高め、20世紀の終わりには「世界の工場」としてその地位を確立した。しかし21世紀に入ってからのアジアの隆盛を顧みたとき、今日のアジアが世界の工業製品のサプライヤーとしての立場から、消費と投資の側面を中心に、より重要なアクターへと変貌する萌芽的局面に差し掛かっているかのように見える。すでに所得水準で日本を越えてしまったシンガポールについて、そのポジションがアジアはもとより世界の中でも重要となった点はこれまでも言及されてきたことではあるが、中国をはじめマレーシア、タイ、インドネシアやベトナムなどといった「中所得国」がアジアで次々と台頭したことで、アジア域内の経済・ビジネス関係のあり方も一気に多極化・多様化した。こうした変化は、日本経済と企業にとって重要な意味を持つと思われる。つまり、これまで日本が一定のリーダーシップを発揮しながらアジアの国々と関わることで域内の発展を形作ることができた時代から、こうした「中所得国」の出現により、アジア域内でのこれまでのキャッチアップ型の序列、あるいは階層に準じた発展パターンに従わない、多様な発展ダイナミズムが起こりつつあることを示しているのではないだろうか。 こうしたアジア観を前に、ますます深化する日本経済とアジアとの関係の多極化・多様化に注目し、まずはその現状を関西企業の立場から整理して理解することを試みる。その際、アジアの中でもダイナミックな展開を見せる、上述の「中所得国」に焦点を当てる。また、本研究案件ではさらに関西・アジア中所得国の双方にとってwin-winとなるような発展の可能性を、企業の戦略的な視点およびそれらを取り巻く制度的・環境的な視点から考察する。  

研究内容

まずはアウトバウンド・インバウンドの双方で、現在どのような関係が日本経済・関西企業とアジア中所得国との間で展開しているのかを広くレビュー・分析し、可能であれば何らかの基準・方法で類型化する。

具体的な研究方法としてはマクロレベルのデータの活用や先行研究の整理も必要に応じて実施するが、特に現在関西でアジアとの関わりを持っている企業や、これから持とうとする企業などへの個別インタビュー調査やフォーカス・グループ・ディスカッションなどを通じて、現場レベルの情報を汲み上げることで課題や可能性を考察する予定である。

調査対象としては、関西在住の企業を中心とするが、場合によっては東南アジアへの出張調査もありうる(第1回目の研究会で検討予定)。

東南アジアをはじめ、世界の中所得国についてはこれまで「中所得の罠」といったようなネガティブな観点からとらえたものが多かったが、本研究ではこれらの国々の展開可能性を日本(関西)経済との関係の中でポジティブにとらえなおしてみたい

  統括 林 敏彦 APIR研究統括 リサーチャー 小井川広志 関西大学 商学部教授) 夏田 郁 立命館アジア太平洋大学 国際経営学部准教授)  

期待される成果と社会還元のイメージ

関西経済と中所得国東南アジアとの間で、アウトバウンド・インバウンドの双方でどのような関係が展開しているのかを広くレビュー・分析し、可能であれば何らかの基準・方法で類型化した概説的なレポートの作成を目指す。 

今後の東南アジアとのビジネス関係の構築の際の参考資料となるようにする。

後藤 健太

研究プロジェクト

中所得国の新展開‐東南アジアが主導するグローバル・バリューチェーンの展開

[ 2017年度/アジア太平洋地域軸 ] AUTHOR後藤 健太 DATE

Abstract/Keywords

アジアの中所得国,バリューチェーン,地場市場,一次産品

リサーチリーダー

主席研究員 後藤健太 関西大学教授  

研究目的

2017年度のプロジェクトでは、アジアの中所得国に注目し、こうした国々の企業が統括するグローバル・バリューチェーンがどのように形成され、展開しているのかを明らかにする。これまでグローバル・バリューチェーンといった場合、中所得国企業は先進国企業が統括するバリューチェーンの中で労働集約的な機能を担うことで参加し、高度化の機会を実現するという見方が中心だった。しかし近年、こうした国々でも購買力を持つ中間層が増加し、彼らを対象とした内需とその周辺を含む地域市場向けのビジネスが大きく伸びている。また、地場資源に根付いたバリューチェーンの場合、そうした資源を持つ中所得国の企業が、生産と流通をグローバルなレベルで組織化する事例も見られる。こうした中所得国アジアが生み出す新しいアジアのダイナミズムを前提とした場合、これまでの日本や欧米などの先進国企業が統括するバリューチェーンの分析だけでは、その地域に生まれる新しいビジネスチャンスや高度化の機会の可能性を把握することはできない。 以上の問題意識から、本プロジェクトではタイとマレーシアといったアジア中所得国の企業が統括するバリューチェーンの展開に注目する。タイに関しては、内需向けのアパレルや農産物加工・食品などといった産業にフォーカスを当てる。そのうえで、現地企業主導型のグローバル・バリューチェーンの実態を明らかにし、それが日本企業にどのようなインプリケーションを持つのかを検討する。。  

研究内容

本研究課題では、タイとマレーシアの各種公式統計などの二次資料を活用しながらも、分析の中心となるデータ・情報は現地企業の調査に依存する。現地調査については、8月にタイで1週間程度、11月にマレーシアで1週間程度で実施予定である。  

統括

猪木武徳  研究統括

リサーチャー

小井川広志 関西大学 商学部教授 夏田  郁 立命館アジア太平洋大学 国際経営学部准教授 馬場 孝志 APIR調査役  

期待される成果と社会還元のイメージ

 研究報告書、ワーキングペーパーは、いずれも当研究所の会員企業をはじめ、関西を中心としたビジネス界が、今後アジア中所得国で国内・地場市場あるいはパーム油関連ビジネスを展開する際の参考資料として使ってもらえる 。  

<研究会の活動>

研究会 ・2017年4月21日   キックオフミーティング開催 ・2017年6月2日    分科会開催 ・2017年8月18~25日 タイ国地元企業現地ヒアリング調査(予定)