関西経済月次分析(2014年11-12月)

2014-12-22

<要  旨>

10月の鉱工業生産指数は前月比+0.9%と2カ月連続の上昇。関西の生産は在庫調整局面にあり、今後引き続き注意が必要。

11月関西の貿易は、輸出は21カ月連続で増加した。輸入は3カ月ぶりに減少した。結果、貿易収支は2カ月ぶりの赤字となるも、前年同月から改善。

11月の景気ウォッチャー現状判断DIは2カ月連続の悪化。先行き判断DIは3カ月連続の悪化。同月の消費者態度指数は4カ月連続の前月比悪化で、消費増税直前のボトムと並んだ。消費者心理の停滞感が増してきた。

9月の現金給与総額の伸びは関西2府4県、関西コアともに7カ月連続のプラスとなり、伸びは前月から加速。

10月の大型小売店販売額は4カ月連続の前月比プラス。百貨店も4カ月連続のプラス。スーパーは3カ月連続のプラス。消費は増税後緩やかながら改善を続けている。

10月の新設住宅着工戸数は前年月-27.3%と2桁減が2カ月続いた。持家、貸家、分譲がそれぞれ同20%超の大幅減となった。

10月の有効求人倍率は2カ月ぶりに改善し、6-8月と同程度の高水準。新規求人倍率は改善が続いており、雇用情勢は堅調。失業率は非労働力人口増加により、前月から小幅下落し、2カ月ぶりの改善。

11月の公共工事請負金額は前年比-20.0%と2カ月ぶりの大幅減少。季節調整値でも前月比-32.4%と2カ月連続の大幅減少。公共工事受注は減速感が強まっている。

10月の建設工事は前年比+3.0%と30カ月連続の増加も、伸びは7カ月連続で1桁となった。全国的に伸びは減速している。

2014年の関空における訪日外客数は歴史的な高水準を記録している。10月は303,140人で、前年比+48.5%の増加。

11月の中国製造業購買担当者景況指数(PMI)は、2カ月連続で前月から悪化。全ての項目で景況指数は悪化した。11月の新築住宅価格は多くの都市で引き続き前月から下落しており、下半期の中国経済は下振れリスクに直面している。

関連論文

稲田 義久
経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.72 – 景気は足下悪化傾向、先行きは改善の兆しか –

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 野村 亮輔 / 馬 騰 / KARAVASILEV, Yani / CAO THI KHANH NGUYET DATE2019-04-23

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Abstract/Keywords

KEIM, 月次レポート, 関西経済

- 景気は足下悪化傾向、先行きは改善の兆しか - ・2月の生産は4カ月ぶりの前月比プラスだが、1-2月の生産は10-12月平均比-3.0%下落し、生産は依然低調である。近経局は生産の基調判断を「足踏みをしている」と前月から据え置いた。 ・3月の貿易収支は2カ月連続の黒字だが、前年比縮小した。輸出・輸入はともに減少しており、内容がよくない。世界経済減速の影響もあり、特に中国向けの科学光学機器、半導体等電子部品等が減少した。 ・3月の景気ウォッチャー現状判断DIは、2カ月ぶりに前月比悪化し、4カ月連続で50を下回った。月後半の気温の低下により春物商材の動きが芳しくなかったことがマイナスに寄与した。 ・1月の関西コア実質現金給与総額は2カ月ぶりの前年比改善だが、伸びは小幅にとどまった。 ・2月の大型小売店販売額は4カ月連続の前年比マイナス。百貨店はインバウンド需要の伸びがプラスに寄与したが、スーパーは野菜の相場安と冬物衣料の不調によりマイナスに寄与した。 ・2月の新設住宅着工戸数は4カ月ぶりの前年比減少。持家は増加したものの、貸家の減少の影響が大きい。 ・2月の有効求人倍率は5カ月ぶり、新規求人倍率は2カ月連続で前月比小幅改善した。完全失業率も3カ月連続で改善しており、引き続き雇用情勢は堅調である。 ・3月の公共工事請負金額は3カ月ぶりの前年比減少。結果、1-3月期は5四半期ぶりに前年比増加した。 ・3月の関空の外国人入国者数は6カ月連続で前年比増加したが、依然一桁台の伸びに留まっている。国籍別にみると、1月の台湾は8カ月ぶりに前年比増加したものの、韓国・香港からの入国者数は8カ月連続で同減少している。 ・中国1-3月期実質GDP成長率は好調な第2次産業に支えられ、前年同期比6.4%となった。また、3月の製造工業PMIは2カ月ぶりに改善し、4カ月ぶりに50を上回った。
稲田 義久
経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.71 – 景気は足下悪化傾向、先行きは改善の兆しか –

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 生田 祐介 / CAO THI KHANH NGUYET / 馬 騰 DATE2019-03-26

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Abstract/Keywords

- 景気は足下悪化傾向、先行きは改善の兆しか - ・1月の生産は3カ月連続の前月比マイナス。10-12月平均比でも低下し、1-3月期の最初の月としては低調である。近畿経産局は生産の基調判断を前年9月以降始めて下方修正した。 ・2月の貿易収支は2カ月ぶりの黒字となり前年比拡大したが、輸出と輸入はともに減少。輸出については、中国を始めとする世界経済の減速には注意が必要である。 ・2月の景気ウォッチャー現状判断DIは、4カ月ぶりの前月比改善だが、3カ月連続で50を下回った。暖冬の影響や、生活防衛意識の高まりから消費の勢いは鈍い。中国EC法の影響は前月から緩和したものの、インバウンド需要の増勢は鈍化している。 ・12月の関西2府4県の実質現金給与総額は2カ月ぶりの前年比減少。結果、2018年の実質現金給与総額は3年ぶりに減少した。 ・1月の大型小売店販売額は3カ月連続の前年比マイナス。インバウンド需要減少の影響で百貨店は2カ月ぶりのマイナス、スーパーは野菜の相場安のため4カ月連続のマイナスであった。 ・1月の新設住宅着工戸数は3カ月連続の前年比増加。利用関係別に見れば、マンションの急増が全体を押し上げた。 ・1月の有効求人倍率は3カ月ぶりに前月比小幅悪化したが、完全失業率は2カ月連続の改善。引き続き雇用情勢は堅調である。 ・2月の公共工事請負金額(季節調整値)は前月比2カ月連続のプラスとなり、持ち直しつつある。 ・2月の関空の外国人入国者数は5カ月連続で前年比増加したが、一桁台の伸びが続いている。国籍別では、2018年は自然災害の影響もあり、台湾、香港では前年比減少し、韓国はほぼ同横ばいとなった。 ・中国2月の製造業PMIは3カ月連続で景気分岐点を下回った。うち、生産指数は2009年1月以来の低水準となった。また、米中貿易摩擦の影響を受け、中国の対米貿易黒字は前年同月比-29.8%と大幅縮小し、11カ月ぶりのマイナスであった。