研究成果

research

第3号 「水都大阪のさらなる発展をめざして?『大阪府民500人調査』結果を踏まえ?」(2009.12.09)

Abstract

財団法人関西社会経済研究所は、本年8月22日から10月12日にかけて開催された「水都大阪2009」に関する大阪府民500人調査を実施し、その結果を踏まえ、「水都大阪2009」の成果と今後の継続・発展にむけた課題と期待をレポートにまとめました。

Ⅰ.総括
1.アンケート調査では、府民(市民)は「水都大阪2009」や「水の都」ブランドに対し好意的で、今回の催しは、府民(市民)の「水都大阪」に対する気 づきのきっかけづくりとして十分な成果をあげ、成功裡に終了したと高く評価できる。とりわけ、催しにより実際に水辺を体感した人の水都に対する評価・関 心・共感は顕著で、ムーブメントの第一歩として催しが果たした役割は大きい。
2.今後の継続・継承・発展に向けては、①多くの人に実際に体感してもらうための広報強化、②水辺の景観整備や河川の水質改善など川と水を身近にするため の本質的課題への取組み、③水都の具体的工程表、縦割り打破による総合的施策展開、常設かつ法人格をもつ推進組織など府・市の施策と体制の強化、④資源や 人のネットワーク・住民の自発的取組みなどの仕掛けづくりが必要。

Ⅱ.『水都大阪2009大阪府民500人調査』結果概要
①水都大阪2009への認知・参加
府民(市民)の認知度(76%)、参加・鑑賞・通りかかったの割合(21%)は高かった。
②水都大阪2009の効果
「参加・鑑賞した」「通りかかった」人の83%が効果があったと評価。
③大阪のブランドイメージの評価
「参加・鑑賞した」「通りかかった」人の81%が「水の都」を「最も適切」「適切」と評価。
④「水都大阪2009」(事業費9億円)のようなイベントの今後の開催
「参加・鑑賞した」「通りかかった」人の74%が継続を選択。
⑤大阪の魅力アップやにぎわいづくりなどの活性化の方策
「遊歩道・街路などの景観整備」47%、「都心の緑地などの景観整備」55%、
「河川の水質改善」55%で、観光資源開発やライトアップ等のソフトの仕掛け以上に、潤いのある景観や水質改善など 景観・環境のための基盤整備が必要とする意見が多い。