研究成果

research

日本経済(月次)予測(2020年1月)<10-12月期の基礎データがほぼ発表された結果、同期の実質GDPを年率-3%半ばのマイナス成長と予測>

関連論文

  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.87- 景気は足下悪化・先行き大幅な悪化を見込む –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・5月の生産は4カ月連続で減産が続いた結果、80.7(2015年=100)に低下した。1993年以降で最も低い値。業種別では生産用機械工業、汎用・業務用機械工業等が大幅減産となった。
    ・6月の貿易収支は5カ月連続の黒字だが、輸出入ともに前年比減少。コロナ禍の影響もあり、輸出では欧米向けの建設用・鉱山用機械の減少が大きい。輸入では医薬品や在宅勤務の需要から事務用機器が増加した。
    ・6月の景気ウォッチャー現状判断DIは2カ月連続で前月比改善。緊急事態宣言が全面解除されたことで、特に百貨店やコンビニ、家電量販店などで比較的堅調な回復がみられる。
    ・4月の関西2府4県の現金給与総額は名目で9カ月連続の前年比減少。営業時間短縮や休業で所定外労働時間が大幅に減少したため。実質賃金は14カ月連続の同減少。所得環境は悪化が続く。
    ・5月の大型小売店販売額は8カ月連続の前年比減少だが、減少幅は前月より縮小し、下げ止まった。スーパーは飲食料品の好調が続き、食堂・喫茶以外の品目に回復が見られた。百貨店は4月の状況から国内市場に改善がみられ減少幅が縮小した。
    ・5月の新設住宅着工戸数は前月比+16.1%と大幅に増加し、2カ月ぶりのプラス。うち分譲マンションの寄与が大きい。
    ・5月の有効求人倍率は5カ月連続で前月比悪化し、下落幅も拡大した。緊急事態宣言解除を受け、求職者は増加したが、サービス業を中心に求人数の減少が続いている。
    ・5月の建設工事出来高は17カ月ぶりのマイナスとなった。一方、6月の公共工事請負金額は2カ月ぶりの増加となった。
    ・6月の関空への外国人入国者数は577人と前月の過去最低値から幾分増加したものの、依然低水準が続いている。
    ・中国4-6月期の実質GDP成長率は前年同期比+3.2%で、前期の大幅マイナス成長から10%ポイント改善した。政府の政策により生産は回復してきたが、依然消費と投資の改善は遅れている。

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:6月レポート

    インサイト

    インサイト » インバウンド

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・6月の関西2府8県別に訪日外客数(推計値)をみると、福井県4人、三重県17人、滋賀県22人、京都府596人、大阪府796人、兵庫県136人、奈良県168人、和歌山県13人、鳥取県7人、徳島県7人となった。伸び率は奈良県、和歌山県、鳥取県で前年同月比-100.0%、それ以外の府県では同-99.9%となった。依然、インバウンド需要は厳しい状況となっている。

    ・JNTO訪日外客数推計値によれば、6月総数は2,600人(前年同月比-99.9%)となり、9カ月連続のマイナス。前月の過去最低値から幾分増加したものの、依然として低水準。

     

    【トピックス】

    ・関西6月の貿易動向を見ると、COVID-19感染拡大による世界経済減速の影響が輸出入ともにみられた輸出額は前年同月比-14.1%減少し、4カ月連続のマイナス(前月:同-17.0%)。輸入額は同-2.2%減少し9カ月連続のマイナス(前月:同-19.7%)。対欧米向けの輸出入の減少が影響した。

    ・6月の関空への訪日外客数は前年同月比-99.9%大幅減少し、5カ月連続のマイナス。2019年の関西での外国人消費額は1兆615億円と推計(APIR)されることから、6月のインバウンド需要の損失額は884億円(=10,615/12 ×関空への訪日外客数の減少率)と推計される。結果、2-6月期インバウンド需要の損失合計は4,078億円となる。

    ・関空入国者数の伸びをみれば、6月の落ち込みは前月とほぼ同程度であった。関空では国際線の一部運行が再開されるなど、訪日外客の移動手段は幾分緩和されつつあるものの、便数は限定的であり、依然として厳しい入国制限措置が取られているため、訪日外客の急回復は期待しづらい。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.86- 景気は足下悪化・先行き大幅な悪化を見込む –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・4月の生産は3カ月連続の前月比マイナス。2009年8月以来の低水準となった。近畿経済産業局は基調判断を「生産は急速に低下している」と前月から下方修正した。
    ・5月は輸出入ともに前年比大幅減少した。特に輸入の減少が大きく、前月に引き続き織物用糸及び繊維製品(主に中国から)は増加したものの、原油及び粗油の大幅減が影響した。結果、貿易収支は4カ月連続の黒字だが、黒字幅は縮小した。
    ・5月の景気ウォッチャー現状判断DIは過去最低値だった前月から4カ月ぶりの改善。緊急事態宣言が解除されたことで、スーパーや家電量販店などの一部の業種では幾分改善がみられる。
    ・3月の関西2府4県の現金給与総額は名目で8カ月連続、実質では13カ月連続で前年比減少。所得環境は悪化が続く。
    ・4月の大型小売店販売額は7カ月連続の前年比減少。マイナス幅は前月から拡大した。巣ごもり需要の増加でスーパーの売上は好調だが、百貨店はインバウンド需要の蒸発に加え、国内客の外出自粛と各社の営業自粛で過去最大のマイナス幅となった。
    ・4月の新設住宅着工戸数は前月比-20.6%大幅減少し、3カ月ぶりのマイナス。全ての住居形態で大幅に減少している。
    ・4月の有効求人倍率は4カ月連続で前月比悪化し下落幅は全国を上回った。対面型の産業を中心に新規求人数の減少が大きい。完全失業率も5カ月連続の上昇。雇用環境は悪化が続いている。
    ・4月の建設工事出来高は16カ月連続の前年比プラスだが、小幅な伸びが続いている。一方、5月の公共工事請負金額は3カ月ぶりの大幅減少となった。
    ・5月の関空への外国人入国者数は181人と前月の過去最低値を更新した(前年比-100.0%)。外国人の上陸拒否の措置が続いており、訪日外客の急速な回復はしばらく期待しづらい。
    ・中国5月の経済指標の多くは改善したが、投資と消費は前年の水準を下回っている。延期されていた全人代では、成長率目標の公表が見送られた。また、6月上旬に北京を襲った新型コロナウイルスは第2波につながる可能性もあり、注視すべきである。

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:5月レポート

    インサイト

    インサイト » インバウンド

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・5月の関西2府8県別に訪日外客数(推計値)をみると、福井県2人、三重県13人、滋賀県12人、京都府518人、大阪府696人、兵庫県105人、奈良県250人、和歌山県21人、鳥取県8人、徳島県4人となった。伸び率は福井県で前年同月比-100.0%、福井県以外の府県はいずれも同-99.9%となった。前月から引き続きインバウンド需要はほぼ蒸発している状況である。

    ・JNTO訪日外客数推計値によれば、5月総数は1,700人(前年同月比-99.9%)となり、8カ月連続のマイナス。前月過去最低であった値を更に更新した。

    ・東アジアの伸び率をみると中国、台湾、香港は4カ月連続、韓国は11カ月連続のマイナス。COVID-19の感染拡大による影響は5月も非常に厳しい状態となった。

     

    【トピックス】

    ・関西5月の貿易動向を見ると、COVID-19感染拡大による世界経済減速の影響が輸出入ともにみられた。輸出額は前年同月比-16.9%減少し、3カ月連続のマイナス(前月:同-5.4%)。輸入額は同-19.7%減少し8カ月連続のマイナス(前月:同-2.2%)。結果、関西の貿易収支は281億円と4カ月連続の黒字となったが、貿易総額(輸出入合計)は前年比-18.3%減少し(前月:同-3.8%)、昨年9月を除けば17カ月連続で縮小している。

    ・5月の関空への訪日外客数は前年同月比-100.0%大幅減少し、4カ月連続のマイナス。2019年の関西での外国人消費額は1兆615億円と推計(APIR)されることから、5月のインバウンド需要の損失額は884億円(=10,615/12 ×関空への訪日外客数の減少率)と推計される。結果、2-5月期インバウンド需要の損失合計は3,194億円となる。なお、6月の減少幅が5月と同程度と仮定すると、2-6月期の損失合計は4,078億円に増加する。

    ・関空入国者数の伸びをみれば、5月の落ち込みは過去に類を見ないほどのものであった。政府は現在、出入国の緩和策についてまずビジネス客から検討している。2019年の訪日外客に占める観光客の割合は88.6%、商用客は5.5%、その他客は5.9%である。仮に、商用客の入国が全面緩和されたとしても、95%程度の減少が続き、当面大幅な回復は期待しづらい。

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  • 稲田 義久

    128回 景気分析と予測

    経済予測

    経済予測 » Quarterly Report(日本)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 下田 充

    ABSTRACT

    1.  5月18日発表のGDP1次速報によれば、1-3月期実質GDPは前期比年率-3.4%(前期比-0.9%)低下し、2四半期連続のマイナス成長を記録した。市場コンセンサス(ESPフォーキャスト5月調査)の最終予測同-4.63%を上回った。CQM最終予測は、支出サイドが同-5.2%、生産サイドが同-1.7%、平均同-3.4%となった。
    2.  1-3月期のGDP統計を供給面からみると、COVID-19による供給ショックで国内総生産は前期比-4.5兆円、財貨サービスの輸入は同-4.6兆円減少した。これに対して、需要面では、民間最終消費支出が-2.1兆円、民間資本形成-1.3兆円、また財貨サービスの輸出-5.3兆円の減少が対応した。4-6月期には、4月の緊急事態宣言発令による民間消費削減の影響が一層強く出てこよう
    3.  COVID-19の感染拡大は急速に経済を縮小に追い込んでいる。財とサービスの2つの輸出の縮小に加え、自粛活動の広範化による民間最終消費支出への影響を今回の予測に反映した。緊急事態宣言が解除されても、ソーシャルディスタンシング(社会的距離の確保)が持続するため、生産・消費の急速な(V字型)回復は期待薄である
    4.  1-3月期GDP1次速報を追加し外生変数の情報を織り込み、予測を改定した。2020年度の実質GDPは-5.6%大幅減少し2年連続のマイナス成長となろう。21年度は大幅落ち込みの反動もあり+2.5%と回復に転じるが、19年度の水準が回復するのは22年度以降となろう。前回(第127回)予測に比して、今回は20年度を-5.2%ポイント大幅下方修正。21年度は前年度の大幅下方修正からの反動もあり+1.3%ポイント上方修正した。
    5.  実質GDPの四半期パターンをみれば、緊急事態宣言の影響もあり、4-6月期は-20%を超える大幅なマイナス成長は避けられない。20年の後半の2四半期はマイナス成長からの反動で比較的高い成長となるが、以降は潜在成長率を幾分上回るペースが持続する。ただ前年同期比でみると、19年10-12月期と20年の最初の3四半期はマイナス成長が避けられない
    6.  標準予測ではCOVID-19による経済悪化は4-6月期を大底と想定しているが、収束・回復については不確実性が高い。内需外需の低迷からデフレ圧力は高まり深刻である。原油安を背景としたガソリン価格の下落、幼児教育無償化に加え高等教育無償化の影響もCPIを引き下げる。これらに加え、今後の需給ギャップの動向をふまえ、消費者物価コア指数のインフレ率を、20年度-0.4%、21年度+0.4%と予測する。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Quarterly No.49 – 弱含みの関西経済にCOVID-19が追い打ち:民需・外需が軒並み急落 –

    経済予測

    経済予測 » Quarterly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 入江 啓彰 / 木下 祐輔 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一

    ABSTRACT

    1.  20年1-3月期実質GDPは前期比年率-3.4%(前期比-0.9%)で、2四半期連続のマイナス成長となった。COVID-19の感染拡大の影響(経済活動の自粛)により、民間最終消費支出を中心に民間需要が減少し、加えて二つの輸出(財とサービス)が大幅に減少した。4-6月期はマイナス幅がさらに拡大することが予想されている。
    2.  2020年1-3月期の関西経済は、民需と外需が急激に悪化した。前期の消費税率引き上げと中国経済の減速に加えて、COVID-19感染拡大による外出自粛と外国人観光客の入国規制が追い打ちとなった。景況感やインバウンド関連の指標では統計開始以来最低となった指標もある。
    3.  関西の実質GRP成長率を2020年度-5.1%、21年度+2.6%と予測する。日本経済と同様に20年度は記録的な大幅マイナスとなる。21年度には回復に転じると見込むが、以前の水準に戻るのは22年度以降となる。
    4.  前回予測(3月16日公表)に比べて、20年度は-4.6%ポイントの下方修正、21年度は+1.5%ポイントの上方修正である。20年度の下方修正は、COVID-19感染拡大による世界経済および国内経済の失速を反映した。一方21年度は民間需要を中心に、公的需要・域外需要いずれも上方修正とした。
    5.  実質GRP成長率に対する各需要項目の寄与度を見ていく。2020年度は、民間需要が-4.7%ポイントと成長を大きく押し下げる。域外需要も-0.7%ポイントとマイナスの寄与である。公的需要は経済対策の効果から+0.3%ポイントと成長に貢献するが、民間需要のマイナスを補うには至らない。21年度は、民間需要が+1.8%ポイントと回復する。また公的需要+0.3%ポイント、域外需要+0.5%ポイントといずれも成長に寄与する。
    6.  緊急事態宣言に伴う経済活動の抑制ならびにその後の経済社会活動の変化による影響について、前回予測の時点では織り込んでいなかったが、今回の標準予測では織り込んでいる。前回と今回の予測結果の差をみると、緊急事態宣言等が2020年度の関西経済に与えた影響は、民間最終消費支出2兆1,543億円、民間企業設備8,252億円、輸出3兆2,118億円、GRP3兆7,537億円の損失であり、追加的な失業者は157,966人にのぼると見られる

     

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.85- 景気は足下悪化・先行きも悪化を見込む –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・3月の生産は2カ月連続の前月比マイナス。足下の生産に弱さがみられることから近畿経済産業局は同月の基調判断を、「生産は緩やかな低下傾向」と前月から下方修正した。
    ・4月は輸出入ともに前年比減少したが、輸入の減少幅が前月よりも縮小した。この背景には、対中輸入の7カ月ぶりの増加がある。中でもマスクと携帯が大きく寄与した。
    ・4月の景気ウォッチャー現状判断DIは過去最低値を2カ月連続で更新した。これまで関西は全国を上回っていたが、この4カ月は全国よりも下回っており、景況感の急激な悪化が確認できる。
    ・2月の関西2府4県の現金給与総額は名目で7カ月連続、実質では12カ月連続で前年比減少。所得環境は悪化が続いている。
    ・3月の大型小売店販売額は6カ月連続の前年比減少。前月に続き、スーパーの売上は好調だったが、百貨店は訪日外客数の激減や、国内客の外出自粛と時短営業・臨時休業の実施によって過去最大の減少幅となった。
    ・3月の新設住宅着工戸数は2カ月連続で前月比増加だが、小幅な伸びにとどまった。持家と貸家の増加が分譲マンションの減少と相殺され、全体では前月からほぼ横ばいとなった。
    ・3月の有効求人倍率は3カ月連続で前月比悪化。新型コロナウイルス感染拡大の影響で対面型産業を中心に新規求人数が減少した。完全失業率も4カ月連続の上昇。雇用環境は悪化している。
    ・3月の建設工事出来高は25カ月連続の前年比プラスだが、小幅な伸びが続いている。一方、4月の公共工事請負金額は2カ月連続の同増加となった。
    ・4月の関空への外国人入国者数は401人と過去最低値となった(前年比-99.9%)。5月に入り、外国人の上陸拒否対象地域は100地域に拡大しており、今後も急速な制限の見直しは期待できない。そのため訪日外客の戻りはさらに後ずれする可能性が高い。
    ・中国4月のPMIは製造業と非製造業ともに景気分岐点を上回ったものの、新規輸出受注指数は低迷している。生産活動は回復しつつある一方、消費と投資の伸びは未だにマイナスである。欧米経済の急減速により輸出市場の停滞が中国経済の下振れリスクを高めている。

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