研究者紹介

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研究者紹介

今井 功

今井 功2022年4月現在

本研究者は以前に在籍されていた、または研究活動に関わっていた方です。

APIR 総括調査役・研究員

論文一覧

  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.125-景気は足下改善、先行きは足踏みの兆し: 輸出停滞と生産伸び悩みによる景気下押し圧力に注意-

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 野村 亮輔 / 郭 秋薇 / 盧 昭穎 / 吉田 茂一 / 今井 功 / 新田 洋介

    ABSTRACT

    ・関西の景気は足下改善、先行きは足踏みの兆しがみられる。足下、生産は2カ月ぶりの減産となり、低調な動きとなった。雇用環境は失業率が悪化したが、労働力人口と就業者数の増加で、持ち直しの動きを維持している。消費は百貨店を中心に回復しており、景況感はインバウンド需要の増加もあり改善。先行きは海外経済悪化による輸出の停滞と生産の伸び悩みが景気の下押し圧力となっており、足踏みの兆しがみられる。
    ・7月の生産は2カ月ぶりに前月比低下。生産用機械、汎用・業務用機械や化学(除.医薬品)等が減産に寄与しており、生産は低調な動きとなった。
    ・7月の失業率は4カ月ぶりに悪化したが、労働力人口と就業者数はいずれも増加した。雇用情勢は持ち直しの動きを維持している。また、新規求人数と新規求職者数がともに大幅増加し、足下労働需給の動きが活発となっている。
    ・6月の現金給与総額は19カ月連続の前年比増加となり、伸びは前月より縮小した。一方、実質ベースでは減少が続き、減少幅は前月より拡大した。
    ・7月の大型小売店販売額は22カ月連続の前年比増加となった。うち、百貨店は衣料品とその他の商品などが高い伸びを示し、インバウンド需要も堅調。スーパーは10カ月連続で拡大した。
    ・7月の新設住宅着工戸数は2カ月連続で前月比減少。マンションの大幅減少により全体が押し下げられた。
    ・7月の建設工事は前年比増加が続くものの、関西は減速、全国は加速となった。うち公共工事については依然として全国より関西のほうが伸びは高いが、減速が目立つ。また、8月の公共工事請負は、前年比減少に転じた。
    ・8月の景気ウォッチャー現状判断は2カ月連続の前月比改善。インバウンド需要の増加や行動制限のない夏祭り等のイベントの開催が好影響した。一方、先行き判断は円安進行や原油価格高騰への懸念から2カ月ぶりに悪化した。
    ・8月の関西の貿易は輸出入ともに前年比減少だが、どちらも減少幅は前月から縮小となった。輸出は4カ月連続で1桁の減少にとどまる。なお、対中食料品輸出の動向については、p.14【BOX】において分析を行っている。
    ・8月の関空への外国人入国者数はコロナ禍前の9割に迫る水準となり、コロナ禍前をほぼ回復した。
    ・8月の中国経済は、生産と消費はともに増加し、回復ペースは前月より加速した。ただし、住宅販売の不振による影響で耐久財消費の低迷が続いている。長引く雇用情勢の悪化と不動産市場の不況は景気回復の足かせとなっているため、7-9月期の経済成長率は前期より減速する可能性が高い。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.124-景気は足下改善、先行きは足踏みの兆し: インバウンド需要回復も輸出減速が景気下押しリスク-

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 野村 亮輔 / 郭 秋薇 / 盧 昭穎 / 吉田 茂一 / 今井 功 / 新田 洋介

    ABSTRACT

    ・関西の景気は足下改善、先行きは足踏みの兆しがみられる。足下、生産は3カ月ぶりの増産だが、回復のペースは緩慢。雇用環境は失業率が改善した一方で、求人倍率は悪化しており鈍化がみられる。消費は百貨店売上を中心に好調で、景況感はインバウンド需要の増加もあり改善した。先行きは海外経済悪化による輸出減速が景気下押しリスクとなっており、足踏みの兆しがみられる。
    ・6月の生産は3カ月ぶりの前月比上昇。4-6月期は3四半期ぶりの前期比上昇だが、1-3月期の落ち込みを回復できていない。
    ・6月の失業率は3カ月連続で低下した。4‐6月期は失業率、労働力人口と就業者数はいずれも前期より改善。雇用の回復が進んでいる。ただし、原材料価格の高騰や海外景気の減速による影響もあり、足下新規求人数が減少した。
    ・5月の現金給与総額は18カ月連続の前年比増加となり、伸びは前月より拡大した。春季労使交渉の結果が名目賃金の上昇に反映されているようである。結果、実質ベースでの減少は続いているが、減少幅は前月より縮小した。
    ・6月の大型小売店販売額は21カ月連続の前年比増加となった。うち、百貨店は外出機会の増加で、衣料品と化粧品などが好調。スーパーは9カ月連続で拡大した。
    ・6月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりに前月比減少。持家、貸家と分譲はいずれも減少した。
    ・6月の建設工事出来高は18カ月連続の前年比増加。伸びは前月から大きく減速したものの、全国に比して関西の伸びが大きい状態が続いている。また、7月の公共工事請負は、前月に続き大幅増加した。
    ・7月の景気ウォッチャー現状判断は3カ月ぶりの前月比改善。インバウンド需要の増加や夏物商材の売上が好調だったこともあり、小売関連が改善した。また、先行き判断も4カ月ぶりに改善した。
    ・7月の関西の貿易は輸出入ともに前年比減少となった。輸出は3カ月連続で1桁の減少にとどまっているが、輸入は3カ月連続で2桁の減少となっている。そのため、貿易収支は前年同月から改善となった。
    ・7月の関空への外国人入国者数は60万人を超え、コロナ禍前の8割に迫る水準まで回復した。
    ・7月の中国経済は、生産と消費はともに回復が続いているが、その勢いが鈍化した。住宅市場の冷え込みが進み、関連産業の需要を下押ししており、景気回復の足かせとなっている。そのため、7-9月期の経済成長率は前期より減速する可能性が高い。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.123-景気は足下改善、先行きは足踏みの兆し: 消費は緩やかに回復も輸出減速が景気下押しリスク-

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 野村 亮輔 / 郭 秋薇 / 盧 昭穎 / 吉田 茂一 / 今井 功 / 新田 洋介

    ABSTRACT

    ・関西の景気は足下改善、先行きは足踏みの兆しがみられる。足下、生産は2カ月連続の減産だが、1-3月期から幾分持ち直している。雇用環境は底堅く推移し、消費は緩やかに回復している。一方、景況感は物価やコストの上昇もあり悪化が続く。先行きについては海外経済悪化による輸出の減速が景気下押しリスクとなっており、足踏みの兆しがみられる。
    ・5月の生産は2カ月連続の前月比低下。電気・情報通信機械、輸送機械や化学(除.医薬品)等が減産に寄与した。4-5月平均は1-3月期平均に比して幾分持ち直している。
    ・5月は失業率が2カ月連続で改善し、4‐5月期の労働力人口と就業者数の平均値はいずれも1‐3月期平均を上回っている。また、有効求人倍率が横這いで、新規求人倍率が上昇した。雇用環境は底堅く推移している。
    ・4月の現金給与総額は26カ月連続の前年比増加となったが、目立った増加が見られず、春季労使交渉の結果は速報値に十分に反映されていないようである。実質ベースでは14カ月連続で減少した。
    ・5月の大型小売店販売額は20カ月連続の前年比増加となった。うち、百貨店は外出機会の増加で、衣料品と化粧品などが好調。スーパーは8カ月連続の増加となった。
    ・5月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりに前月比増加。前月の反動増の影響もあり、貸家と分譲は大幅に増加した。
    ・5月の建設工事出来高は17カ月連続の前年比増加。4カ月連続で2桁の伸びとなった。うち公共工事は2桁の伸びが5カ月続いている。また、6月の公共工事請負をみれば、兵庫県神戸市の再開発工事に関連する発注が影響し、2カ月連続の大幅増加となった。
    ・6月の景気ウォッチャー現状判断は2カ月連続の前月比悪化。物価やコスト上昇が続いたことに加え、天候不順で客足が減少したことが影響した。また、先行き判断も3カ月連続で悪化した。
    ・6月の貿易は輸出入ともに前年比減少となり、どちらも減少幅は前月から拡大した。特に輸入は2カ月連続で2桁のマイナスとなった。結果、4-6月期の輸出は前年同期比-4.3%と11四半期ぶりの減少、輸入は同-11.0%と10四半期ぶりの減少となった。
    ・6月の関空への外国人入国者数は2カ月連続で50万人超の水準となり、コロナ禍前の7割を回復した。4-6月期では、16年4-6月期に次ぐ水準となった。
    ・中国の4-6月期実質GDPは前年同期比+6.3%と前期から加速した。しかし、その背景には前年に実施されたロックダウンに対する反動増がある。足下は雇用回復が緩慢なため家計の先行き不安が強く、需要の持ち直しは弱い。そのため、雇用の大幅な改善が見込めない限り、7-9月期の経済成長率は前期より減速する可能性が高い。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.122-景気は足下改善、先行きは足踏みの兆し: 消費は緩やかな増加も生産と輸出に陰り-

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 野村 亮輔 / 郭 秋薇 / 盧 昭穎 / 吉田 茂一 / 今井 功 / 新田 洋介

    ABSTRACT

    ・関西の景気は足下改善、先行きは足踏みの兆しがみられる。足下、生産は3カ月ぶりの減産となり、回復のペースは依然緩慢。雇用環境、消費は持ち直しているものの、景況感は食料品価格高騰の影響もあり悪化した。消費は緩やかに増加しているものの、欧米を中心とした海外経済減速リスクから生産と輸出の下振れが懸念されており、先行きは足踏みの兆しがみられる。
    ・4月の生産は3カ月ぶりに前月比低下。電気・情報通信機械や汎用・業務用機械等が減産に寄与した。生産の回復ペースは依然緩慢である。
    ・4月は失業率が前月から低下したと同時に、就業率の上昇が見られた。また、有効求人倍率は4カ月ぶりに上昇した。雇用情勢は前月より持ち直した。
    ・3月の現金給与総額は25カ月連続の前年比増加となったが、実質では13カ月連続で減少した。物価上昇が止まらず、実質賃金の低下が続いている。
    ・4月の大型小売店販売額は19カ月連続の前年比増加となった。うち、百貨店は外出機会の増加とマスク着用ルールの緩和もあり、衣料品などの需要が増加し、売上をけん引した。スーパーは7カ月連続の増加となった。
    ・4月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりに前月比減少。貸家と分譲が大幅に減少した。
    ・4月の建設工事出来高は16カ月連続の前年比増加となった。伸びは3カ月連続で2桁の伸びが続く。うち公共工事は4カ月連続で2桁の伸びとなった。また、5月の公共工事請負をみれば、大学法人や万博に関連する発注が影響し、2カ月ぶりの大幅増加となった。
    ・5月の景気ウォッチャー現状判断は6カ月ぶりの前月比悪化。物価高の影響により小売関連が悪化したようである。また、先行き判断も2カ月連続で悪化。食料品の値上げやコストの価格転嫁などが悪影響した。
    ・5月は輸出入ともに前年比減少となったため、貿易収支は4カ月連続の黒字。輸出は4カ月ぶりに前年比減少に転じたが、輸入の減少幅が大幅に拡大したため黒字を維持した。
    ・5月の関空への外国人入国者数は50万人超の水準となり、インバウンド需要は回復傾向を維持。ただし、依然として中国からの団体旅行が認められていないため、先行き回復のペースは緩やかなものとなろう。
    ・5月の中国経済は、前年のロックダウンに対する反動増が弱まったため、生産と消費の回復は前月より減速した。その上、雇用と所得の改善は緩慢であるため、耐久財や住宅など高額消費支出は低迷している。そのため、4-6月期の経済成長率は前期より小幅加速にとどまろう。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.121-景気は足下改善、先行きも改善を見込む:消費は持ち直しも海外経済減速が下押しリスク-

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 野村 亮輔 / 郭 秋薇 / 盧 昭穎 / 吉田 茂一 / 今井 功 / 新田 洋介

    ABSTRACT

    ・関西の景気は足下改善、先行きも改善を見込む。足下、生産は依然コロナ禍前の水準を下回るが、2カ月連続の増産。雇用環境は持ち直しの動きに一服感がみられるが、消費・景況感は持ち直している。消費の持ち直しから先行きは改善を見込むが、欧米などの海外経済の減速が景気下押しリスクとなろう。
    ・3月の生産は2カ月連続の前月比上昇。電気・情報通信機械や電子部品・デバイス等が増産に寄与した。ただし、1-3月期でみれば、1月の大幅減産が影響し、2四半期連続の低下。また水準は依然コロナ禍前を下回っている。
    ・3月は失業率が前月から上昇したと同時に、就業率の低下が見られた。また、有効求人倍率は3カ月連続、新規求人倍率は2カ月連続でいずれも低下した。1-3月期は雇用環境の回復が一服したとみられる。
    ・2月の現金給与総額は24カ月連続の前年比増加となったが、実質では12カ月連続で減少した。電気・ガス料金の抑制策にもかかわらず依然として消費者物価指数の上昇率は名目賃金の伸びを上回っているためである。
    ・3月の大型小売店販売額は18カ月連続の前年比増加となった。うち、百貨店は外出機会の増加で、衣料品と身の回り品の需要が増え、売上をけん引した。スーパーは6カ月連続の増加となった。
    ・3月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりに前月比増加した。1-3月期は分譲の寄与もあり、4四半期連続の増加となった。
    ・3月の建設工事出来高は15カ月連続の前年比増加となった。伸びは4カ月ぶりに減速したものの、うち公共工事は2カ月連続で大幅な伸びが続いている。なお、4月の公共工事請負金額は4カ月ぶりの減速となった。
    ・4月の景気ウォッチャー現状判断は5カ月連続の前月比改善。経済社会活動の正常化に加え、インバウンド需要の回復が好影響した。一方、先行き判断は5カ月ぶりに小幅悪化。生活必需品などの値上げが景況感に悪影響した。
    ・4月の貿易収支は3カ月連続の黒字となった。輸出は3カ月連続の前年比増加だが、小幅の伸びにとどまった。一方、輸入は27カ月ぶりに前年比減少に転じたためである。
    ・4月の関空への外国人入国者数は2カ月連続で40万人超の水準となった。先行きについては水際対策の終了で入国者数の回復が続くと見込まれるが、重要なのはこれまで遅れていた中国客の戻りである。
    ・4月の中国経済は、前年実施されたロックダウンに対する反動による影響もあり、生産と消費の回復は加速した。しかし、雇用の持ち直しが緩慢であるため、耐久財や住宅の回復は依然緩やかである。4-6月期は小幅な成長加速が見込まれるが、今後景気回復が持続的になるためには雇用回復が欠かせない。

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