研究者紹介

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車 競飛

車 競飛2022年4月現在

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APIR インターン

論文一覧

  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.107-景気は足下、先行きともに局面変化へ: 国際情勢や原油高による下押し圧力が懸念材料-

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・関西の景気は足下、先行きともに局面変化を見込む。足下の所得環境は弱く、消費も人流抑制で減少。センチメントも悪化した。先行きはロシアのウクライナ侵攻で国際商品市況が急騰し、景気の下押し圧力が高まっている。
    ・関西のCOVID-19の1日当たり新規陽性者数は、2月中旬にピークを打ち、足下では第6波のピーク時の3割程度まで減少した。まん延防止等重点措置の解除を受け、今後緩やかではあるがサービス消費の回復が見込まれる。
    ・1月の鉱工業生産は2カ月ぶりの前月比上昇。主に生産用機械、化学工業(除.医薬品)、電子部品・デバイスなどの増産が好影響した。
    ・1月の完全失業率は2カ月ぶりの前月差悪化。感染拡大に伴い非労働力人口が増加し就業者数が減少。雇用環境は悪化している。有効求人倍率は7カ月ぶりの上昇だが小幅にとどまり、緩やかに回復する全国と比べ差が広がっている。
    ・12月の関西2府4県の現金給与総額は名目で10カ月連続の前年比増加だが、伸びは小幅にとどまった。実質では4カ月連続の同減少で、マイナス幅も前月から拡大。通年では名目で3年ぶり、実質で4年ぶりの増加だが、コロナ禍の大幅落ち込みからの回復としては弱い。
    ・1月の大型小売店販売額は4カ月連続の前年比増加だが、2019年同月と比べて前月からマイナス幅は拡大。感染拡大でスーパーは内食需要の増加でマイナス幅は縮小。一方、百貨店は来店客数が急速に減少し、売上が悪化した。
    ・1月の新設住宅着工戸数は6カ月連続の前月比減少。主に貸家の大幅な減少が寄与した。足下は弱含みとなり、減少傾向が続いている。先行きはオミクロン株の感染拡大による住宅展示場への客足の減少、マンションの平米単価の高騰による需要減少等の下押し圧力が強まっている。
    ・1月の建設工事出来高は関西、全国ともに前年比減少が続いている。公共工事出来高は関西では増勢基調が続くが、全国は低調。2月の公共工事請負金額は関西、全国ともに減少が続いている。
    ・2月の景気ウォッチャー現状判断DIは、まん延防止等重点措置の延長により飲食や宿泊などの業種が悪影響を受け、2カ月連続の前月比悪化。先行き判断DIは5カ月ぶりに改善したものの、原材料価格高騰の懸念もみられる。
    ・2月の貿易収支は2カ月ぶりの黒字となった。医薬品やエネルギー関連の輸入増加が続くものの、アジア向け半導体等電子部品の輸出が好調であったため。
    ・2月の関空への外国人入国者数は3,499人と前月とほぼ同水準。外国人の新規入国停止継続が影響し、低水準が続く。
    ・1-2月期の中国経済は、生産の加速や、春節と冬期オリンピックの影響で消費が好調と安定基調が続いている。一方で国際商品市況の高騰で生産者物価が依然高水準であり、今後の国際情勢次第では、その加速が懸念されている。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.106-景気は足下、先行きともに足踏み: 原油高とオミクロン株拡大によるリスクが高まる-

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・関西の景気は足下、先行きともに足踏みを見込む。生産や消費は足下で幾分改善したが所得環境は弱く、センチメントも感染拡大で悪化が見込まれる。
    ・関西のCOVID-19の1日当たり新規陽性者数(7日間移動平均)は、12月下旬以降急増していたが2月中旬にピークを打った。足下では新規陽性者数は減少傾向が見られるが、確保病床使用率は高水準で医療提供体制の逼迫が続く。
    ・12月の鉱工業生産は2カ月連続の前月比上昇だが、上昇幅は小幅にとどまった。2021年平均は3年ぶりのプラスだが、コロナ禍前の水準を下回った。
    ・12月の完全失業率は3カ月ぶりの小幅改善、有効求人倍率は4カ月連続の横ばい。緊急事態宣言解除後も雇用の改善は遅れている。10-12月期では、完全失業率は前期差横ばい、有効求人倍率は4四半期ぶりの小幅悪化。結果、通年ではいずれも2年連続で悪化しており、回復は遅れている。
    ・11月の関西2府4県の現金給与総額は名目で9カ月連続の前年比増加だが、伸びは小幅にとどまった。消費者物価の上昇基調が続いており、実質賃金は3カ月連続の同減少でマイナス幅も前月から拡大した。所得環境は悪化が続く。
    ・12月の大型小売店販売額は3カ月連続の前年比増加。新規陽性者数が低水準であることを背景に、外出機運の高まりや年末商戦の活況により、百貨店を中心に回復が続いた。結果、10-12月期は2四半期ぶり、通年は4年ぶりの前年比増加となった。
    ・12月の新設住宅着工戸数は3カ月連続の前月比減少。持家と分譲の減少が寄与した。これまで回復基調にあったものの、足下では減速傾向が目立つ。結果、10-12月期は3四半期ぶりのマイナスとなった。通年では2018年以降低迷していた貸家の大幅な回復により、3年ぶりの増加となった。
    ・12月の公共工事出来高は27カ月連続の前年比増加と、全国(6カ月連続の同減少)に比して好調。公共工事請負金額は関西、全国共に減少が続いている。1月は全国でマイナス幅が拡大したが、関西は縮小した。
    ・1月の景気ウォッチャー現状判断DIは、オミクロン株による感染急拡大で飲食やサービス関連が悪影響を受け、5カ月ぶりの前月比大幅悪化。先行き判断DIも感染状況の改善が依然不透明なこともあり、3カ月連続で悪化した。
    ・1月の貿易収支は24カ月ぶりの赤字となった。輸入が12カ月連続の増加に加え過去最高額となったため。品目別では、医薬品輸入が月別過去最高額となったことと、エネルギー関連の輸入増加が影響した。また、地域別では、春節の影響で中国からの輸入が増加した。
    ・1月の関空への外国人入国者数は3,496人と、外国人新規入国停止が継続されている影響もあり、低水準が続いている。
    ・中国1月のPMIは製造業では3カ月ぶり、非製造業では2カ月ぶりに、ともに前月から悪化した。また、石炭や鋼材などの価格低下の影響から、生産者物価指数は3カ月連続で減速し、5カ月ぶりに1桁の伸びとなった。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.105-景気は足下、先行きともに足踏み: 半導体不足は緩和だが、オミクロン株拡大リスクが懸念-

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・関西の景気は足下、先行きともに足踏みを見込む。半導体不足が幾分緩和されたが、オミクロン株拡大リスクの懸念で先行きのセンチメントは悪化した。
    ・関西のCOVID-19の1日当たり新規陽性者数(7日移動平均)は、12月下旬に増加に転じた後、急激に増加し、足下では第5波のピークを2.5倍上回り過去最高を更新した。確保病床使用率も上昇し、医療提供体制の逼迫が懸念される。
    ・11月は半導体不足等の影響が幾分緩和されこともあり、輸送機械が増産した結果、鉱工業生産は5カ月ぶりに前月比上昇した。
    ・11月の完全失業率は2カ月連続の悪化。感染状況が落ち着いた9-11月の変化を均すと労働力人口と就業者数が減少しており、労働市場改善の足取りは鈍い。11月の有効求人倍率は3カ月連続の前月差横ばい。
    ・10月の関西2府4県の現金給与総額は名目で8カ月連続の前年比改善だが、伸びは小幅にとどまった。消費者物価が上昇に転じたため、実質賃金は2カ月ぶりの同減少。所得環境は悪化している。
    ・11月の大型小売店販売額は2カ月連続の前年比増加。新規陽性者数が低水準で推移したことで人流の増加傾向が続き、百貨店を中心に回復が見られた。ただし、前々年同月比では依然低水準となっている。
    ・11月の新設住宅着工戸数は2カ月連続の前月比減少。持家と貸家の減少が寄与した。回復は鈍化したが、低迷していたアパートローンにも底打ちが見られることから、今後も持ち直しの基調が続こう。
    ・11月の公共工事出来高は26カ月連続の前年比増加と、全国に比して好調。一方、12月の公共工事請負金額は関西、全国共に大幅減少が続いている。
    ・12月の景気ウォッチャー現状判断DIは、クリスマスや年末商戦などの好調もあり、4カ月連続の前月比改善だが、オミクロン株の感染拡大懸念もあり小幅にとどまった。一方、先行きは感染拡大や原材料価格上昇の懸念の高まりから2カ月連続で悪化した。
    ・12月の輸出は10カ月連続、輸入は11カ月連続の前年比増加。貿易収支は23カ月連続の黒字。輸出は半導体等電子部品が、輸入はエネルギー関連が引き続き増加に寄与。通年では輸出は半導体等電子部品、建設用・鉱山用機械の好調で過去最高額を更新した。輸入は医薬品に加え、エネルギー関連の増加により、2014年に次ぐ大きさとなった。
    ・12月の関空への外国人入国者数は、外国人新規入国停止の影響もあり2,737人と前月(3,678人)から減少。通年では4万1,119人と、1994年の開港以来、過去最低となった。
    ・中国10-12月期の実質GDP成長率は前年同期比+4.0%と7四半期連続のプラスだが、前期から-0.9%ポイント減速した。20年は、COVID-19の影響もあり前年比+2.2%の低成長だったが、21年は同+8.1%と回復し11年以来の高成長となった。また、「政府工作報告」の目標値(6.0%)を上回った。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.104-景気は足下、先行きともに足踏み: 半導体不足による減産に加え、新変異株拡大リスクに注意-

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・ 関西の足下の景気は足踏みしており、先行きも足踏みを見込む。半導体不足で関連産業の大幅減産が続く。また、新変異株による感染拡大リスクなどの懸念から先行きのセンチメントは悪化した。
    ・ 関西のCOVID-19の1日当たり新規陽性者数(7日移動平均)は、8月下旬以降減少し、足下低水準が続く。先行きは新変異株拡大により国内旅行需要やサービス消費の回復に水を差す可能性が懸念されている。
    ・ 10月は半導体不足等の影響もあり、電気情報通信機械や電子部品・デバイスが減産した結果、鉱工業生産は4カ月連続で前月比低下した。
    ・ 10月の完全失業率は6カ月ぶりの小幅悪化。緊急事態宣言は解除されたものの、労働力人口と就業者数は減少し、労働市場の改善は遅れている。10月の有効求人倍率は2カ月連続の前月差横ばいであった。
    ・ 9月の関西2府4県の現金給与総額は名目で7カ月連続の前年比改善だが、伸びは前月から縮小した。実質賃金は9カ月ぶりの同減少。一昨年と比較すれば、依然として所得環境は厳しい状況が続いている。
    ・ 10月の大型小売店販売額は3カ月ぶりの前年比増加。新規陽性者数が低水準で推移し、緊急事態宣言が解除されたことで、人流が大幅に増加し、百貨店を中心に売上の回復が見られた。
    ・ 10月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりの前月比減少。貸家と分譲マンションの減少が寄与した。合板など建設資材価格の高騰等の下押し要因は強いため、今後回復は鈍化しよう。
    ・ 10月の公共工事出来高は25カ月連続の前年比増加と、全国(4カ月連続の減少)に比して好調。一方、11月の公共工事請負金額は関西(3カ月連続)、全国(5カ月連続)共に大幅減少が続いている。
    ・ 11月の景気ウォッチャー現状判断DIは、飲食やサービス関連の回復もあり3カ月連続の前月比改善。一方、先行きは新変異株の感染拡大や原材料価格高騰による値上げへの懸念から3カ月ぶりに悪化した。
    ・ 11月の輸出は9カ月連続、輸入は10カ月連続の前年比増加。貿易収支は22カ月連続の黒字だが、黒字幅は前月から大幅縮小した。輸出は原動機や半導体等電子部品が引き続き好調だが、輸入は原油高によるエネルギー関連輸入増が全体を押し上げたためである。
    ・ 11月の関空への外国人入国者数は、3,678人と入国緩和の影響は小さく前月(3,743人)とほぼ同水準となった。
    ・ 11月の中国経済は、COVID-19の感染再拡大によって多くの経済指標は減速傾向になっている。外出を控える一方で、インターネット経由の消費は堅調な動きを示している。オミクロン株の市中感染の懸念もあり、先行きの景気については減速の可能性が高まっている。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.103-景気は足下足踏み、先行きの改善に陰り: 供給制約が懸念されるがサービス消費の回復に期待-

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・関西の景気は、足下は足踏み、先行きは改善を見込む。半導体不足により関連産業で大幅減産がみられる一方、行動制限の緩和によりセンチメントが改善し、サービス消費の回復が期待される。
    ・関西のCOVID-19の1日当たり新規陽性者数(7日移動平均)は、8月下旬にピークを打ち低水準が続く。感染対策の解除や観光キャンペーン拡大の動きもあり、低迷していたサービス消費の回復が期待される。
    ・9月の鉱工業生産は、半導体不足による輸送機械の大幅減産が主因となり、3カ月連続の前月比低下。結果、7-9月期は5四半期ぶりに前期比低下した。
    ・9月の完全失業率は5カ月連続の小幅改善。7-9月期も3四半期連続の改善だが、就業者数が減少しており内容は良くない。9月の有効求人倍率は前月から横ばい。四半期ベースでも横ばいであった。
    ・8月の関西2府4県の現金給与総額は名目で6カ月連続、実質で8カ月連続の前年比増加だが伸びは小幅であった。コロナ禍の影響がない前々年比はいずれも減少しており、依然所得環境は厳しい状況が続く。
    ・9月の大型小売店販売額は2カ月連続の前年比減少。新規陽性者数の急速な減少と緊急事態宣言の解除が検討され始めたことにより、百貨店を中心に回復が見られた。7-9月期は2四半期ぶりの前期比減少。感染拡大(第5波)と4度目の緊急事態宣言が響いた。
    ・9月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりの前月比増加。分譲マンションの大幅増加が寄与した。7-9月期は持家と貸家の回復ペースが鈍化したが、持ち直しの基調が続いており、小幅な前期比増加となった。
    ・9月の公共工事出来高は24カ月連続の前年比増加と、全国に比して好調。一方、10月の公共工事請負金額は2カ月連続の同減少となった。
    ・10月の景気ウォッチャー現状判断DIは、新規陽性者数が低水準で推移していたことや、飲食店などへの時短要請解除決定もあり、2カ月連続の前月比改善。先行きも小幅ながら2カ月連続で改善した。
    ・10月の輸出は8カ月連続、輸入は9カ月連続の前年比増加。前者の伸びが後者を上回った結果、貿易収支は21カ月連続の黒字、黒字幅は前月から拡大。輸出はアジア向けの半導体等製造装置を中心に好調で、単月過去最高額を更新した。一方、輸入は原粗油の増加が寄与した。
    ・10月の関空への外国人入国者数は、1日当たりの入国者数の上限が緩和された影響もあり、3,743人と前月(3,079人)から増加した。
    ・10月の中国経済は、「ゼロ・コロナ」方針による経済活動抑制の影響が見られた。外需は堅調であるが、生産活動と雇用の停滞が続いている一方で、消費は拡大。財政金融政策の引き締めにより、国有資産投資の鈍化、不動産業の資金調達難など、景気減速が懸念される。

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