ABSTRACT
研究計画
研究の背景
- IT・DXと並び重要な科学技術産業とみなされているバイオ分野(バイオテクノロジー産業)においても技術革新が進むと予想されている。特にラボオートメーションは研究効率や求められる知識・技能を一変させると言われている。日本の戦略的産業を考えるには、この分野の可能性を把握しておく必要がある。
- 関西には製薬企業やバイオ研究機関が集中していることに注目し、この分野で関西がどの程度の競争力を持ちうるのかを把握しておく必要がある。
- ラボオートメーションの普及は、その設備や機器を製造する周辺産業の成長を促す可能性がある。
- 経済理論的には、資本と技能の補完(Capital-Skill Complementarity)が起きると考えられ、その実態を把握し技術者や技術者のスキルと雇用に与える影響を見る。
研究の構成
研究は、主に次の4つによって構成される。
- 先行研究の吟味
- マクロデータ分析
- バイオ関連研究所を持っている製薬企業を中心とした企業でのラボオートメーションに関するヒアリング調査
- ラボオートメーション関連の設備・機器の開発及び製造を行っている企業でのヒアリング調査
スケジュール
2025年度
- 先行研究の吟味
・資本と技能の補完(Capital-Skill Complementarity)に関する先行研究をまとめる。特に、近年の代表的技術革新が技術者のスキルと雇用に与えた影響をまとめる。
・研究会を開催し代表的先行研究に関して知識を共有し、また、必要に応じて専門家から意見を聞くなどをし、研究の方向性を決定する。 - マクロデータ分析
・日本に関しては国勢調査等のマクロデータの2次利用の申請を行う。
・ラボオートメーションの進捗及びその影響に関するアンケート調査
・米国に関しては、米国版O-netを入手し分析を始める。 - バイオ関連研究所でのヒアリング調査
・調査対象企業・研究所を絞り、プレ調査を開始する。 - ラボオートメーション関連の設備・機器の開発及び製造を行っている企業でのヒアリング調査
・調査対象企業を検討する。
2026年度
- 先行研究の吟味
・先行研究の論点及びそれらの吟味により明らかになった点をまとめる。 - マクロデータ分析
・日米のマクロデータを使った比較分析を進める。 - バイオ関連研究所でのヒアリング調査
・数箇所の研究所を対象にヒアリング調査を行い、結果をまとめる。 - ラボオートメーション関連の設備・機器の開発及び製造を行っている企業でのヒアリング調査
・ヒアリング調査を行い、結果をまとめる。
研究体制
研究統括
本多 佑三 APIR研究統括、大阪大学 名誉教授
リサーチリーダー
松繁 寿和 APIR上席研究員 高松大学 経営学部 教授
リサーチャー
柿澤 寿信 立命館大学 共通教育推進機構 准教授
久米 功一 東洋大学 経済学部 教授
桑原 寿江 株式会社ユー・メディコ 製造事業本部 製造グループ長
小松 恭子 労働政策研究・研修機構 研究員
佐野 嘉秀 法政大学 経営学部 教授
寺村 絵里子 明海大学 経済学部 教授
西村 健 松山大学 経済学部 准教授
久米 功一 東洋大学 経済学部 教授
桑原 寿江 株式会社ユー・メディコ 製造事業本部 製造グループ長
小松 恭子 労働政策研究・研修機構 研究員
佐野 嘉秀 法政大学 経営学部 教授
寺村 絵里子 明海大学 経済学部 教授
西村 健 松山大学 経済学部 准教授