研究成果

research

関西における先端医療の動向及び人口動態を踏まえた医療産業の経済評価

リサーチリーダー

研究員 木下祐輔

 

研究目的

医療分野は関西経済にとって新たな成長の鍵となることは広く認識されている。2014年度の調査では、既存の報告書や関連調査、関係者へのヒアリングを通じて、医療産業の市場規模やニーズと課題について把握した。今年度はその結果を踏まえ、関西における先端医療の動向把握、人口動態を踏まえた健康・医療分野の将来規模について検討する。また、国家戦略特区における医療分野の動きについても並行してフォローする。

 

研究内容

「関西における医療費・介護費の将来推計と健康寿命延伸による医療費削減効果」

昨年度調査の中で、健康・医療産業の好循環によって成長加速をもたらす必要性について述べるとともに、関西における医療費の将来推計値を試算した。今年度は介護費の将来推計まで対象を拡大するとともに、健康寿命の延伸による医療費削減効果についても試算する。また、疾病による労働損失関連コストについても検討したい。

 

リサーチャー

稲田義久 APIR数量経済分析センターセンター長、甲南大学教授

 

研究協力者

加藤久和 明治大学教授

島 章弘 APIRシニアプロデューサー

矢野ひとみ APIR調査役

 

期待される成果と社会還元のイメージ

関西における医療費・介護費の将来推計についてDPとして研究所のH/Pで公開予定である。定期的な医療・健康産業に関するレポートの発信による情報提供、医療・介護費に関する将来推計値の利活用が可能となる。

研究成果

  • 2015年度報告書が完成しました。 [ 2016-10-05 ]

関連論文

  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.99-景気は足下、先行きともに改善:ワクチン接種進捗の一方で懸念される変異株拡大のリスク-

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 野村 亮輔 / 郭 秋薇 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    景気は足下、先行きともに改善:ワクチン接種進捗の一方で懸念される変異株拡大のリスク

    ・関西のCOVID-19の1日当たり新規感染者数(7日移動平均)は、7月1日を底として再び増加に転じ、足下では緊急事態宣言中であった5月下旬を上回った。こうした中、各府県ではワクチン接種が進捗しているが、変異株拡大が大きなリスクとなっている。
    ・5月の鉱工業生産は汎用・業務用機械や化学工業(除.医薬品)などの減産により、2カ月ぶりの前月比低下。4-5月平均比は1-3月平均と比べると小幅上昇にとどまった。
    ・5月の完全失業率は2カ月ぶり、有効求人倍率は4カ月ぶりの前月比小幅改善。4-5月の増減を均してみると、雇用環境は依然厳しい状態が続いている。
    ・4月の関西2府4県の現金給与総額は名目で2カ月連続、実質で4カ月連続の前年比増加。しかし、コロナ禍の影響がない前々年同月比では、いずれもマイナスと低調である。
    ・5月の大型小売店販売額は前年比ほぼ横ばいだが、前々年と比べると、3度目の緊急事態宣言により、前月からマイナス幅は拡大している。
    ・5月の新設住宅着工戸数は4カ月ぶりの前月比減少。貸家の大幅減少が全体の低下に寄与した。輸入木材価格の急騰による影響が現れ始めており、今後の動向を注視する必要がある。
    ・5月の建設工事出来高は38カ月連続の前年比増加。手持ち工事高から判断して、先行きも増加が予想される。6月の公共工事請負金額は2カ月連続の前年比増加となった。
    ・6月の景気ウォッチャー現状判断DIは2カ月連続の前月比改善。緊急事態宣言の解除が改善に影響した。先行きはワクチン接種加速の期待から2カ月連続の改善となった。
    ・6月の輸出は4カ月連続、輸入は5カ月連続の前年比増加。前者の伸びが後者の伸びを上回った結果、貿易収支は17カ月連続の黒字となった。なお、6月は半導体等電子部品の輸出が単月で過去最高となった。
    ・6月の関空への外国人入国者数は前月から幾分増加したが、入国制限の継続もあり、2,361人にとどまった。
    ・中国4-6月期の実質GDP成長率は前年同期比+7.9%と、1-3月期に比して半減したものの、前期比で見れば加速している。

    PDF
  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.98–景気は足下、先行きともに改善:先行きの個人消費回復のカギを握るワクチン接種の進捗–

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・関西のCOVID-19の1日当たり新規感染者数(7日移動平均)は、4月末にピークアウトし、5月以降減少。足下では「感染第4波」は収束に向かっている。
    ・4月の鉱工業生産は生産用機械や汎用・業務用機械などの増産もあり、2カ月ぶりに前月比上昇したものの、4-6月期の最初の月としては低調である。
    ・4月の完全失業率は4カ月ぶり、有効求人倍率(受理地別)は2カ月連続の前月比悪化。3度目の緊急事態宣言発令で経済活動が抑制されており、雇用への下押し圧力が見られる。
    ・3月の関西2府4県の現金給与総額は名目で20カ月ぶり、実質で3カ月連続の前年比増加。パートタイム労働者比率が4カ月連続で低下したために、1人当たり賃金が押し上げられたと見られる。所得環境の本格的な回復は道半ばである。
    ・4月の大型小売店販売額は2カ月連続の前年比増加。ただし、コロナ禍の影響がない前々年と比較すると、販売額は依然低水準である。今月は感染拡大と緊急事態宣言再発令により、百貨店を中心に前月より販売額が縮小した。
    ・4月の新設住宅着工戸数は3カ月連続の前月比増加。持家の回復と貸家の大幅な増加は全体の上昇に寄与した。
    ・4月の建設工事出来高は関東が15カ月連続で前年比減少する一方、関西は37カ月連続で増加した。5月の公共工事請負金額は2カ月ぶりの前年比増加となった
    ・5月の景気ウォッチャー現状判断DIは2カ月ぶりの前月比改善。新規感染者数の減少や休業要請の一部緩和が影響した。先行きはワクチン接種普及等の期待から3カ月ぶりに改善した。
    ・5月の輸出は3カ月連続、輸入は4カ月連続の前年比増加。堅調な回復を見せるものの、前々年同月比では輸入は減少となっている。ただし、欧米からの医薬品輸入の増加が続く。
    ・5月の関空への外国人入国者数は2,001人と前月(2,341人)から減少。入国制限が続いているため、入国者数は底這いでの推移が続こう。
    ・5月の中国の貿易収支は15カ月連続の黒字となったが、輸入の増大もあり4カ月連続で前年比縮小。また、企業のセンチメント、工業生産指数などは前月から幾分回復したが、社会消費品小売総額は前月から減速した。

    PDF
  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Quarterly No.54 -持ち直しているが本格回復には道半ば:ワクチン接種を促進し、内需主導の確固たる成長を-

    経済予測

    経済予測 » Quarterly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 入江 啓彰 / 木下 祐輔 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一

    ABSTRACT

    一般財団法人アジア太平洋研究所では、日本ならびに関西経済について、四半期ごとに景気分析と予測を行っています。6月1日、最新の「日本経済予測」と「関西経済予測」を発表しました。経済見通しの説明動画を以下の通り配信しています。

     

    1. 2021年1-3月期の関西経済は、緩やかに持ち直している。ただしコロナ禍が依然続く中、緊急事態宣言等で経済活動が抑制されているため、家計部門や企業部門など内需部門の改善ペースは緩慢である。規模・業種によっても回復度合いに差が見られる。
    2. 2021年に入り、新規陽性者数は「第3波」の収束から「第4波」を迎えた。その「第4波」は4月末にピークアウトし、足下では収束に向かっている。ただし重症患者病床使用率は依然として高水準にあるため、4月以降、3度目となる緊急事態宣言が発令され、6月以降も継続となる。
    3. 新型コロナワクチンの接種が21年2月から開始となった。ワクチン接種の進展は、先行きの新規陽性者数の減少に加え、消費者心理の改善、先送りしていたペントアップ需要の発現に貢献しよう。
    4. 家計部門は、COVID-19の感染拡大や緊急事態宣言発令の影響から、総じて弱い動きとなっている。センチメントや所得・雇用環境など持ち直してはいるものの、前年の反動といった部分もあり、堅調な回復とは言いがたい状況である。
    5. 企業部門は、製造業と非製造業で回復度合いに差異が見られる。製造業は、輸出の回復を背景にして生産や景況感など持ち直しの動きが見られる。一方非製造業は、特に対面型サービスでコロナ禍の影響が根強く、弱い動きとなっている。
    6. 輸出の回復は鮮明となっている。中国向けに続き、米国・EU向けも足下で2019年同月の水準を上回った。一方インバウンド需要は回復の見込みが立たない。
    7. 関西の実質GRP成長率を2021年度+3.6%、22年度+2.1%と予測する。20年度の大幅マイナスから21年度以降回復に転じる。ただしコロナ禍前の水準に戻るのは22年度以降となる。前回予測(3月1日公表)に比べて、21年度は輸入を上方修正したため-0.2%ポイントの下方修正、22年度は成長の加速を見込み+0.5%ポイントの上方修正とした。
    8. 成長に対する寄与度を見ると、民間需要が21年度+2.2%ポイント、22年度+1.4%ポイントと2018年度以来3年ぶりにプラスとなり、成長を牽引する。また、公的需要・域外需要も成長を下支えし、バランスの取れた成長となる。
    9. 感染抑制と景気回復の両立に向け、ワクチン接種の進展は、経済活動再開を促進しよう。今後景気を加速していくにあたっては、外需のみに依存するのではなく、内需を刺激する経済対策も望まれる。経済活動の正常化には、過剰な自粛・萎縮は避け「正しく恐れる」ことが必要であろう。
    10. トピックスでは、関西各府県における2019-20年度のGRPの早期推計結果を紹介する。2020年度は関西2府4県いずれもマイナス成長となった。

     

    ※説明動画の一般公開は終了しました。会員企業の方は会員専用ページから閲覧可能です。

     

  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.97–景気は足下、先行きともに改善:懸念される緊急事態宣言発令の影響–

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・関西のCOVID-19の1日当たり新規感染者数(7日移動平均)は、4月以降急増し28日に過去最高を更新し、ピークを打った。5月以降は減少に転じたが、依然高水準が続いている。
    ・3月の鉱工業生産は生産用機械や汎用・業務用機械などの減産により、3カ月ぶりに前月比低下。1-3月期では3四半期連続の上昇となり、コロナ禍の影響が出始めた時期まで回復した。
    ・3月の完全失業率は2カ月連続の前月比改善。有効求人倍率(受理地別)は3カ月ぶりの小幅悪化。1-3月期は、完全失業率は小幅だが6四半期ぶり、有効求人倍率は7四半期ぶりの改善。雇用情勢は総じて回復が見られるが、回復のペースは緩やかである。
    ・2月の関西2府4県の現金給与総額は名目で19カ月連続の前年比減少だが、マイナス幅は前月から縮小。実質では24カ月ぶりに同増加に転じた。
    ・3月の大型小売店販売額は18カ月ぶりの前年比増加。ただし、前年同月はインバウンド消費の激減や巣ごもり需要の増加による影響もあり、それらの影響がない前々年と比較すると、販売額は依然コロナ前の水準を下回っている。
    ・3月の新設住宅着工戸数は2カ月連続の前月比増加。全てのカテゴリーで増加がみられ、特に分譲マンションの増加が全体の上昇に大きく寄与した。
    ・3月の建設工事出来高は関東が15カ月連続で前年比減少する一方、関西は8カ月連続で増加した。4月の公共工事請負金額は3カ月ぶりの前年比減少となった
    ・4月の景気ウォッチャー現状判断DIは4カ月ぶりの前月比悪化。3度目の緊急事態宣言の発令で対面型サービス業が大きく影響を受けた。また、先行きも2カ月連続で悪化した。
    ・4月の輸出は2カ月連続、輸入は3カ月連続の前年比増加。輸出増には中国向け半導体等製造装置や米国向け建設用・鉱山用機械が寄与し、輸入増には欧米からの医薬品が引き続き寄与した。
    ・4月の関空への外国人入国者数は2,341人と前月(3,129人)から減少し、依然インバウンド需要は消失した状況が続く。
    ・4月の中国経済は、多くの経済指標で堅調な伸びを示したが、前年同月の裏が出たため、伸び率は前月からやや縮小した。2020年の「人口普査(センサス)」が発表されたが、結果は今後の中国経済の課題を示唆するものとなっている。

    PDF
  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.96–景気は足下先行きともに改善:感染拡大防止策によるサービス消費の下押し圧力に注意–

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・関西のCOVID-19の1日当たり新規感染者数(7日移動平均)は、緊急事態宣言が解除された3月1日以降、増加に転じた。4月19日には過去最多を更新し、感染拡大が続いている。
    ・2月の鉱工業生産は汎用・業務用機械や輸送機械などの増産もあり、2カ月連続の前月比上昇。水準は消費増税前の2019年9月以来の値となり、生産は回復傾向が続いている。
    ・2月の完全失業率は5カ月ぶり、有効求人倍率(受理地別)は2カ月連続でいずれも前月比改善だが、回復のテンポは緩やかである。
    ・1月の関西2府4県の現金給与総額は名目で18カ月連続の前年比減少だが、実質賃金はほぼ横ばい。来月以降、所得環境が回復基調に転じるかどうか、注視が必要である。
    ・2月の大型小売店販売額は17カ月連続の前年比減少。減少幅は前月から縮小し、回復が見られた。ただし、前年2月はうるう年や衛生用品の買い占めの影響もあり、影響がない前々年同月と比較すると、依然厳しい状況が続いている。
    ・2月の新設住宅着工戸数は3カ月ぶりの前月比増加。中でも貸家が大幅な増加となり、全体の押し上げに寄与した。
    ・2月の建設工事出来高は関東が14カ月連続で前年比減少する一方、関西は7カ月連続で増加した。3月の公共工事請負金額は2カ月連続の前年比増加となったが、1-3月期は2四半期連続で前年比減少した。
    ・3月の景気ウォッチャー現状判断DIは緊急事態宣言が全国的に解除されたことで、2カ月連続の前月比改善。一方、先行きは感染再拡大の悪影響が懸念されており、4カ月ぶりに悪化した。
    ・3月の輸出は2カ月ぶり、輸入は2カ月連続の前年比増加。輸出増には中国向けプラスチックや米国向け建設用・鉱山用機械が寄与。一方、輸入増には欧米の医薬品や中国のPC等が寄与した。
    ・3月の関空への外国人入国者数は前月から増加したものの、厳格な水際対策が依然続いており、入国者は低迷している。
    ・1-3月期の中国の実質GDPは前年同期の低水準により+18.3%と11年4-6月期以来の2桁増加。一方、中国政府は世界経済の先行きリスクや、海外の感染拡大状況などの不確実性を警戒し、21年の経済成長率を6%以上とする控えめな目標を設定した。

    PDF
  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.95– 足下景気は局面変化を迎え、先行きは改善:感染再拡大による景気下振れリスクに注意 –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・関西のCOVID-19の1日当たり新規感染者数は、1月中旬にピークを打ち、2月に入ってからも減少傾向で推移した。しかし、3月2日を底として徐々に増加し、3月中旬には感染第3波が広がり始めた11月上旬の水準まで再び増加した。
    ・1月の鉱工業生産は2カ月ぶりの前月比上昇。電気・情報通信機械工業や生産用機械工業などの増産の影響もあり、新型コロナウイルスの影響が出始めた2020年2月以来の水準となった。
    ・1月の完全失業率は前月から横ばい。有効求人倍率は2019年6月以来、1年7カ月ぶりの改善。新規求人倍率は3カ月連続で改善だが、対面サービス業を中心に先行きには注意を要する。
    ・12月の関西2府4県の現金給与総額は名目で17カ月連続の前年比減少。実質賃金は22カ月連続の同減少。結果、2020年通年では実質賃金は3年連続で減少した。伸びも3年連続で全国を下回っており、所得環境を巡る状況は一層厳しさを増している。
    ・1月の大型小売店販売額は16カ月連続の前年比減少。緊急事態宣言再発令に伴う外出自粛の影響で、百貨店の減少幅は前月から大幅拡大。一方、スーパーは巣ごもり需要で小幅改善した。
    ・1月の新設住宅着工戸数は2カ月連続の前月比減少。持家に持ち直しの傾向がみられる一方、貸家では低下傾向が続く。
    ・1月の建設工事出来高は6カ月連続の前年比増加。2月の公共工事請負金額は2カ月ぶりの前年比増加となった。
    ・2月の景気ウォッチャー現状判断DIは緊急事態宣言解除の影響もあり4カ月ぶりの前月比改善。先行きは3カ月連続の改善で、ワクチン接種開始による感染収束への期待が大きく影響した。
    ・2月の輸出は中国の春節時期が2月にずれたため、3カ月ぶりの前年比減少。一方輸入は生産活動停止による大幅減少の反動で対中輸入が大幅増加したため、17カ月ぶりの同増加であった。
    ・2月の関空への外国人入国者数は1,819人と前月から大幅減少した。緊急事態宣言の期間延長に伴い、外国人の入国制限が継続された影響が大きい。
    ・1-2月の中国経済は、比較対象となる前年の水準が低いため、主要経済指標は前年比2桁の大幅増となった。しかし、景気の持続性については依然注意が必要である。

    PDF
  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Quarterly No.53 – 二番底か回復か、岐路に立つ関西経済:ワクチン接種の普及状況と「2つの輸出」の変容がカギ –

    経済予測

    経済予測 » Quarterly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 入江 啓彰 / 木下 祐輔 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一

    ABSTRACT

    1. 2020年10-12月期の関西経済は、総じて弱い動きとなっている。秋口は緩やかに持ち直していたが、11月頃から第3波となるCOVID-19の感染再拡大を受けて、内需の回復に歯止めがかかった。これまで関西経済を堅調に支えてきた「2つの輸出」(財輸出とサービス輸出)は、変容に直面している。
    2. 家計部門は、COVID-19の感染再拡大を受けて経済活動が抑制されたことから、総じて弱い動きとなった。緊急事態宣言が発令され大底となった4-6月期に比べると持ち直してはいるものの、センチメントなど再び悪化している指標もあり、堅調な回復とは言いがたい状況である。
    3. 企業部門は、生産動向や景況感などで持ち直してはいるものの、コロナ禍以前の水準には戻っておらず、弱い動きとなっている。
    4. 対外部門では、財の輸出が持ち直している一方で、インバウンド需要などのサービス輸出は、全面的な入国制限解除がなされていないことから、底ばいが続いている。輸入は弱い動きが続いている。
    5. 21年に入り、関西でも2府1県を対象として緊急事態宣言が再発令されたことで、21年1-3月期の経済活動は抑制されている。二番底を迎えるか、踊り場を抜けて回復基調に帰するか、今後の関西経済の先行きは、ワクチン接種の普及状況とインバウンドの再開時期に左右される。
    6. 関西の実質GRP成長率を2020年度-4.7%、21年度+3.8%、22年度+1.6%と予測する。20年度は記録的な大幅マイナスとなる。21年度には回復に転じるが、コロナ禍前の水準に戻るのは22年度以降となる。

    7. 前回予測(12月28日公表)に比べて、2020年度は+0.4%ポイントの上方修正、21年度は+0.2%ポイントの上方修正、22年度は-0.1%ポイントの下方修正とした。20年度21年度とも、中国向け輸出の堅調な回復を見込み域外需要を上方修正。22年度は輸出の回復が幾分緩やかになることから域外需要を下方修正した。
    8. 2020年度は民間需要が-4.7%ポイントと大幅に成長を抑制する。域外需要も-0.6%ポイントと成長を押し下げる。公的需要は+0.7%ポイントと成長に貢献する。21年度は、民間需要が+1.9%ポイントと回復する。また公的需要+0.4%ポイント、域外需要+1.5%ポイントといずれも成長に寄与する。22年度も民間需要+1.1%ポイント、公的需要+0.2%ポイント、域外需要+0.3%ポイントと3項目すべての項目が景気を押し上げるが、前年に比べると寄与度は低下する。
    9. 直近のトピックスとして、「人流データを用いた消費動向の予測」および「緊急事態宣言再発令の関西経済への影響」を取り上げている。

     

    ※説明動画の一般公開は終了しました。会員企業の方は会員専用ページから閲覧可能です。

  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.94- 景気足下は下げ止まり、先行きは改善を見込む –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・関西のCOVID-19の1日当たり新規感染者数は、緊急事態宣言再発令の直前の1月12日に1,030人とピークを打ち、以降減少に転じている。
    ・12月の鉱工業生産は汎用・業務用機械工業や電子部品・デバイス工業などの減産もあり4カ月ぶりの前月比低下。4-6月期の大幅減産の影響もあり2020年は、09年以来の低水準を記録した。
    ・12月の完全失業率、有効求人倍率はいずれも2カ月ぶりの悪化。Go Toトラベル事業の一時停止や飲食店への時短要請が雇用情勢の悪化に影響した。通年では、完全失業率は8年ぶり、有効求人倍率は11年ぶりに、いずれも悪化した。
    ・11月の関西2府4県の現金給与総額は16カ月連続の前年比減少。また、実質賃金は21カ月連続の同減少。所得環境は悪化が続くが、経済活動正常化に伴い、マイナス幅は縮小傾向にある。
    ・12月の大型小売店販売額は15カ月連続の前年比減少。新型コロナウイルスの全国的な感染再拡大による外出自粛が影響した。結果、10-12月期は5四半期連続の前年比減少、2020年通年は3年連続の同減少となった。
    ・12月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりの前月比減少。分譲マンションの大幅減少が全体の低下に大きく寄与した。2020年通年では2年連続で前年比減少した。
    ・12月の建設工事出来高は5カ月連続の前年比増加。2020年通年では5年連続の増加。1月の公共工事請負金額は2カ月ぶりの前年比減少となった。
    ・1月の景気ウォッチャー現状判断DIは前月比横ばいだが、低水準が続く。緊急事態宣言の再発令で、旅行関連や飲食関連を中心に幅広い業種で悪影響が表れている。
    ・1月の輸出は2カ月連続の前年比プラス、一方輸入は16カ月連続の同マイナス。対中輸出の好調もあり、貿易収支は12カ月連続の黒字となった。
    ・1月の関空の外国人入国者数は12カ月連続の前年比マイナス。これまで例外的に認められていたビジネス関係の往来が新たに停止されたこともあり、マイナス幅は前月から拡大した。
    ・中国1月のPMIは製造業と非製造業ともに2カ月連続で前月から悪化した。また、国際商品価格の上昇により、PPIは1年ぶりに前年比プラスに転じた。

    PDF
  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.93- 景気足下は下げ止まり、先行きは持ち直しを見込む –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・関西のCOVID-19の1日当たり新規感染者数は1月に入り急増し、12日に過去最多の1,030人となり依然高水準が続いている。
    ・11月の生産は汎用・業務用機械工業や電子部品・デバイス工業の増加もあり3カ月連続の前月比上昇。結果、近畿経済産業局は基調判断を「持ち直している」へと4カ月ぶりに上方修正した。
    ・11月の完全失業率は2カ月ぶりの改善。有効求人倍率(受理地別)は11カ月ぶりの改善。しかし、いずれも改善幅は小幅にとどまっており、依然としてコロナ禍による影響は大きい。
    ・10月の関西2府4県の現金給与総額は15カ月連続の前年比減少。また、実質賃金は20カ月連続の同減少。所得環境は悪化が続くが、下落幅は縮小傾向にある。
    ・11月の大型小売店販売額は14カ月連続の前年比減少。新型コロナウイルスの感染再拡大による外出自粛に加え、気温上昇による冬物需要の減退などが影響した。
    ・11月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりに前月から増加した。分譲マンションの大幅増加が全体の上昇に大きく寄与した。
    ・11月の建設工事出来高は4カ月連続で前年比増加した。12月の公共工事請負金額は3カ月ぶりの同増加となった。
    ・12月の景気ウォッチャー現状判断DIは2カ月連続で前月比大幅悪化。感染再拡大を受け、Go Toキャンペーン事業の一時停止や営業時間の短縮要請により、サービス業や飲食業を中心に悪影響が出ている。
    ・12月の輸出は2カ月ぶりの前年比プラス、一方輸入は15カ月連続の同マイナス。結果、貿易収支は11カ月連続の黒字だが、貿易総額は縮小が続いている。
    ・12月の関空の外国人入国者数は1万3,552人と2カ月連続で1万人を超えた。2020年通年では101万1,184人と、1996年以来の低水準であった。
    ・中国の10-12月期実質GDP成長率は前年同期比+6.5%と前期から+1.6%ポイント上昇。3四半期連続のプラス。20年通年では前年比+2.3%となり、主要国では唯一プラス成長の見込み。

    ※英語版はこちら

    PDF
  • 稲田 義久

    緊急事態宣言再発令の関西経済への影響 -高頻度・ビッグデータを用いた振り返りと分析-

    インサイト

    インサイト » トレンドウォッチ

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 木下 祐輔 / 野村 亮輔

    ABSTRACT

    政府は2021年1月7日に1都3県に対して緊急事態宣言を再発令した。当初、対象地域のGDPシェアは33.2%であったが、1月13日には7府県が加えられたことで、シェアは約60%に拡大した。ほとんどの大都市圏が含まれたことから、経済全体への影響は深刻度を増している。関西でも大阪府、京都府、兵庫県がその対象となっており、経済的な影響が懸念されている。
    そこで、本稿では、高頻度・ビッグデータを用いて緊急事態宣言の経済的影響を振り返り、そこで得られた知見をもとに、今回の緊急事態宣言再発令が関西経済に与える影響を分析した。結果は以下のように要約できる。

    1. 緊急事態宣言により、人々は行動変容を迫られた。日次ベースの消費支出額は、4月7日以降前年比マイナス幅が拡大し、5月初旬を底として緩やかに縮小した。カテゴリー別では、半耐久財やサービスへの支出が大きく減少する一方、非耐久財や耐久財では増加がみられた。

    2. 人流(経済活動)への影響では、前回は小売店・娯楽施設、公共交通機関、職場で人出が大きく減少した。一方、食料品店・薬局は大幅な減少は見られなかった。今回と前回を比べると、今回の方が公共交通機関、小売店・娯楽施設、職場で人出の戻りが観察できる。

    3. 前回宣言時の経験と足下の人流の動向を踏まえ、緊急事態宣言再発令による家計消費減少額を試算した。基本ケース(1月14日~2月7日)では、今回緊急事態宣言の対象である大阪府・兵庫県・京都府の2府1県の消費減少額は1,858億円。関西2府4県では2,233億円となり、2020年度関西2府4県の名目GRPを0.3%程度追加的に引き下げることとなる。

    4. 今回の再発令が経済に与える影響(基本ケース)は前回の4分の1強とみられる。しかし、コロナ禍によりサービス業を中心に弱い動きが続いている中、関西経済にとって大きな下押し圧力となる。結果、コロナ禍からの回復過程に水を差すことになろう。

    PDF