研究成果

research

東日本大震災に際しての寄付アンケート調査結果(2011年8月)

Abstract

東日本大震災以降、寄付に強い関心が集まり、2011年4月の税制改正で寄付金控除が拡充されました。
関西社会経済研究所では、寄付金控除とその拡充の政策効果を検証するためにインターネットアンケート調査を実施しましたので、その調査結果をご報告致します。
なお、本調査は当研究所の税財政研究会(主査:橋本恭之教授(関西大学経済学部))の研究成果の一部です。

【アンケート調査結果のポイント】
・寄付金控除の拡充(上限引き上げ)が寄付行動に及ぼした効果は小さく、
今回の事象からは不必要な政策であったと判断できる。
・寄付金控除は寄付促進効果を持つものの、税収を減少させるマイナス面に留意すべき。
・高所得者に有利な現行制度を見直し、税額控除方式に切り替えるべきか否かは、
寄付金控除の高所得者層に対する寄付促進効果と、控除による税収減少の大小関係を
詳細に検証する必要がある。