研究成果

research

人流データを用いた消費動向の予測

新型コロナウイルスの感染拡大後、人の位置や動きに関する情報を示す「人流データ」は、ロックダウンなどの政策効果の検証、今後の感染状況の予測などに利用され、注目を集めている。本稿は商業施設への人出と消費の関係性に焦点を当てて、更新頻度の高い日次ベースの人流データを用いて、ほぼリアルタイムで月次の消費データの予測を行った。
具体的に、Google社の「コミュニティ モビリティ レポート」に含まれた商業施設への人出増減のデータと商業動態統計調査の各種販売額データを結合したパネルデータにより固定効果推定を行った。また構築した予測モデルを用いて、足元の人流データで関西2府4県における2020年12月と21年1月の小売業販売額を予測した。得られた結論は以下の3点に要約できる。
(1) 人流データと消費動向との間に統計的に有意な相関があることが確認された。百貨店販売額を被説明変数とした推定では、小売店・娯楽施設への人出増減は統計的に有意ではなかったが、自宅での滞在時間増減は緊急事態宣言下で販売額と有意で負の相関を持つ。また、飲食料品及びドラッグストア販売額を被説明変数とした場合、食料品・薬局への人出増減と住居での滞在時間増減は、いずれも統計的に有意な正の相関を持つことがわかった。
(2) 消費動向を表す経済指標は通常足元より1カ月以上の遅れが生じるのに対して、人流データは数日の遅れしか生じない。人出と消費動向との間にある統計的に有意な関係を確立し予測モデルを構築することで、人流データを用いて足元の消費動向をほぼリアルタイムで予測できる。
(3) 新型コロナウイルス感染再拡大の影響が懸念される。本モデルを用いた予測結果によると、百貨店販売額は、12月は京都府、大阪府、兵庫県でいずれも伸びは前月とほぼ横ばいだが、1月には大幅に減少することが予測される。また、飲食料品及びドラッグストア販売額は、関西2府4県いずれも12月は前月より上昇するが、1月に大幅に減少することが予測される。
なお、予測精度については概ね高いといえる。しかし、説明変数の選択も含めて予測精度改善の余地もあることから、今後の課題としたい。

関連論文

  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.96–景気は足下先行きともに改善:感染拡大防止策によるサービス消費の下押し圧力に注意–

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・関西のCOVID-19の1日当たり新規感染者数(7日移動平均)は、緊急事態宣言が解除された3月1日以降、増加に転じた。4月19日には過去最多を更新し、感染拡大が続いている。
    ・2月の鉱工業生産は汎用・業務用機械や輸送機械などの増産もあり、2カ月連続の前月比上昇。水準は消費増税前の2019年9月以来の値となり、生産は回復傾向が続いている。
    ・2月の完全失業率は5カ月ぶり、有効求人倍率(受理地別)は2カ月連続でいずれも前月比改善だが、回復のテンポは緩やかである。
    ・1月の関西2府4県の現金給与総額は名目で18カ月連続の前年比減少だが、実質賃金はほぼ横ばい。来月以降、所得環境が回復基調に転じるかどうか、注視が必要である。
    ・2月の大型小売店販売額は17カ月連続の前年比減少。減少幅は前月から縮小し、回復が見られた。ただし、前年2月はうるう年や衛生用品の買い占めの影響もあり、影響がない前々年同月と比較すると、依然厳しい状況が続いている。
    ・2月の新設住宅着工戸数は3カ月ぶりの前月比増加。中でも貸家が大幅な増加となり、全体の押し上げに寄与した。
    ・2月の建設工事出来高は関東が14カ月連続で前年比減少する一方、関西は7カ月連続で増加した。3月の公共工事請負金額は2カ月連続の前年比増加となったが、1-3月期は2四半期連続で前年比減少した。
    ・3月の景気ウォッチャー現状判断DIは緊急事態宣言が全国的に解除されたことで、2カ月連続の前月比改善。一方、先行きは感染再拡大の悪影響が懸念されており、4カ月ぶりに悪化した。
    ・3月の輸出は2カ月ぶり、輸入は2カ月連続の前年比増加。輸出増には中国向けプラスチックや米国向け建設用・鉱山用機械が寄与。一方、輸入増には欧米の医薬品や中国のPC等が寄与した。
    ・3月の関空への外国人入国者数は前月から増加したものの、厳格な水際対策が依然続いており、入国者は低迷している。
    ・1-3月期の中国の実質GDPは前年同期の低水準により+18.3%と11年4-6月期以来の2桁増加。一方、中国政府は世界経済の先行きリスクや、海外の感染拡大状況などの不確実性を警戒し、21年の経済成長率を6%以上とする控えめな目標を設定した。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.95– 足下景気は局面変化を迎え、先行きは改善:感染再拡大による景気下振れリスクに注意 –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・関西のCOVID-19の1日当たり新規感染者数は、1月中旬にピークを打ち、2月に入ってからも減少傾向で推移した。しかし、3月2日を底として徐々に増加し、3月中旬には感染第3波が広がり始めた11月上旬の水準まで再び増加した。
    ・1月の鉱工業生産は2カ月ぶりの前月比上昇。電気・情報通信機械工業や生産用機械工業などの増産の影響もあり、新型コロナウイルスの影響が出始めた2020年2月以来の水準となった。
    ・1月の完全失業率は前月から横ばい。有効求人倍率は2019年6月以来、1年7カ月ぶりの改善。新規求人倍率は3カ月連続で改善だが、対面サービス業を中心に先行きには注意を要する。
    ・12月の関西2府4県の現金給与総額は名目で17カ月連続の前年比減少。実質賃金は22カ月連続の同減少。結果、2020年通年では実質賃金は3年連続で減少した。伸びも3年連続で全国を下回っており、所得環境を巡る状況は一層厳しさを増している。
    ・1月の大型小売店販売額は16カ月連続の前年比減少。緊急事態宣言再発令に伴う外出自粛の影響で、百貨店の減少幅は前月から大幅拡大。一方、スーパーは巣ごもり需要で小幅改善した。
    ・1月の新設住宅着工戸数は2カ月連続の前月比減少。持家に持ち直しの傾向がみられる一方、貸家では低下傾向が続く。
    ・1月の建設工事出来高は6カ月連続の前年比増加。2月の公共工事請負金額は2カ月ぶりの前年比増加となった。
    ・2月の景気ウォッチャー現状判断DIは緊急事態宣言解除の影響もあり4カ月ぶりの前月比改善。先行きは3カ月連続の改善で、ワクチン接種開始による感染収束への期待が大きく影響した。
    ・2月の輸出は中国の春節時期が2月にずれたため、3カ月ぶりの前年比減少。一方輸入は生産活動停止による大幅減少の反動で対中輸入が大幅増加したため、17カ月ぶりの同増加であった。
    ・2月の関空への外国人入国者数は1,819人と前月から大幅減少した。緊急事態宣言の期間延長に伴い、外国人の入国制限が継続された影響が大きい。
    ・1-2月の中国経済は、比較対象となる前年の水準が低いため、主要経済指標は前年比2桁の大幅増となった。しかし、景気の持続性については依然注意が必要である。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.94- 景気足下は下げ止まり、先行きは改善を見込む –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・関西のCOVID-19の1日当たり新規感染者数は、緊急事態宣言再発令の直前の1月12日に1,030人とピークを打ち、以降減少に転じている。
    ・12月の鉱工業生産は汎用・業務用機械工業や電子部品・デバイス工業などの減産もあり4カ月ぶりの前月比低下。4-6月期の大幅減産の影響もあり2020年は、09年以来の低水準を記録した。
    ・12月の完全失業率、有効求人倍率はいずれも2カ月ぶりの悪化。Go Toトラベル事業の一時停止や飲食店への時短要請が雇用情勢の悪化に影響した。通年では、完全失業率は8年ぶり、有効求人倍率は11年ぶりに、いずれも悪化した。
    ・11月の関西2府4県の現金給与総額は16カ月連続の前年比減少。また、実質賃金は21カ月連続の同減少。所得環境は悪化が続くが、経済活動正常化に伴い、マイナス幅は縮小傾向にある。
    ・12月の大型小売店販売額は15カ月連続の前年比減少。新型コロナウイルスの全国的な感染再拡大による外出自粛が影響した。結果、10-12月期は5四半期連続の前年比減少、2020年通年は3年連続の同減少となった。
    ・12月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりの前月比減少。分譲マンションの大幅減少が全体の低下に大きく寄与した。2020年通年では2年連続で前年比減少した。
    ・12月の建設工事出来高は5カ月連続の前年比増加。2020年通年では5年連続の増加。1月の公共工事請負金額は2カ月ぶりの前年比減少となった。
    ・1月の景気ウォッチャー現状判断DIは前月比横ばいだが、低水準が続く。緊急事態宣言の再発令で、旅行関連や飲食関連を中心に幅広い業種で悪影響が表れている。
    ・1月の輸出は2カ月連続の前年比プラス、一方輸入は16カ月連続の同マイナス。対中輸出の好調もあり、貿易収支は12カ月連続の黒字となった。
    ・1月の関空の外国人入国者数は12カ月連続の前年比マイナス。これまで例外的に認められていたビジネス関係の往来が新たに停止されたこともあり、マイナス幅は前月から拡大した。
    ・中国1月のPMIは製造業と非製造業ともに2カ月連続で前月から悪化した。また、国際商品価格の上昇により、PPIは1年ぶりに前年比プラスに転じた。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.93- 景気足下は下げ止まり、先行きは持ち直しを見込む –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・関西のCOVID-19の1日当たり新規感染者数は1月に入り急増し、12日に過去最多の1,030人となり依然高水準が続いている。
    ・11月の生産は汎用・業務用機械工業や電子部品・デバイス工業の増加もあり3カ月連続の前月比上昇。結果、近畿経済産業局は基調判断を「持ち直している」へと4カ月ぶりに上方修正した。
    ・11月の完全失業率は2カ月ぶりの改善。有効求人倍率(受理地別)は11カ月ぶりの改善。しかし、いずれも改善幅は小幅にとどまっており、依然としてコロナ禍による影響は大きい。
    ・10月の関西2府4県の現金給与総額は15カ月連続の前年比減少。また、実質賃金は20カ月連続の同減少。所得環境は悪化が続くが、下落幅は縮小傾向にある。
    ・11月の大型小売店販売額は14カ月連続の前年比減少。新型コロナウイルスの感染再拡大による外出自粛に加え、気温上昇による冬物需要の減退などが影響した。
    ・11月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりに前月から増加した。分譲マンションの大幅増加が全体の上昇に大きく寄与した。
    ・11月の建設工事出来高は4カ月連続で前年比増加した。12月の公共工事請負金額は3カ月ぶりの同増加となった。
    ・12月の景気ウォッチャー現状判断DIは2カ月連続で前月比大幅悪化。感染再拡大を受け、Go Toキャンペーン事業の一時停止や営業時間の短縮要請により、サービス業や飲食業を中心に悪影響が出ている。
    ・12月の輸出は2カ月ぶりの前年比プラス、一方輸入は15カ月連続の同マイナス。結果、貿易収支は11カ月連続の黒字だが、貿易総額は縮小が続いている。
    ・12月の関空の外国人入国者数は1万3,552人と2カ月連続で1万人を超えた。2020年通年では101万1,184人と、1996年以来の低水準であった。
    ・中国の10-12月期実質GDP成長率は前年同期比+6.5%と前期から+1.6%ポイント上昇。3四半期連続のプラス。20年通年では前年比+2.3%となり、主要国では唯一プラス成長の見込み。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.92- 足下の景気は下げ止まり、先行きは持ち直しを見込む –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・関西におけるCOVID-19の新規感染者数は10月下旬以降急増しており、感染第3波が到来している。また、11月下旬以降、500人を超える高水準が続く。
    ・10月の生産は2カ月連続の前月比上昇だが、コロナ禍前の1月の水準と比べて依然低調であることに注意。
    ・10月の完全失業率は3カ月ぶりの悪化。有効求人倍率(受理地別)は12カ月連続の悪化。就業地別では0.97倍と3カ月連続で1倍を割り込んだ。雇用情勢は総じて厳しい状況が続いている。
    ・9月の関西2府4県の現金給与総額は14カ月連続の前年比減少。また、実質賃金は19カ月連続の同減少。所得環境は悪化が続くが、下落幅は縮小傾向にある。
    ・10月の大型小売店販売額は13カ月連続の前年比減少だが、減少幅が前月より大幅縮小。昨年の水準は、消費増税反動減により低かったことに加え、新型コロナウイルス感染拡大が10月前半は一定程度落ち着いていたことなど、が影響した。
    ・10月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりに前月から減少した。持家と貸家の減少が全体の引き下げに寄与した。
    ・10月の建設工事出来高は3カ月連続で前年比増加した。11月の公共工事請負金額は2カ月連続の前年比減少。
    ・11月の消費者態度指数は前月比小幅悪化にとどまったが、同月の景気ウォッチャー現状判断DIは大幅悪化した。新型コロナウイルス第3波によりセンチメントは悪化しつつある。
    ・11月の輸出は中国向けが減速した影響もあり2カ月ぶりの前年比マイナス、輸入は14カ月連続の同マイナスであった。結果、貿易収支は10カ月連続の黒字だが、貿易総額は縮小が続く。
    ・11月の関空の外国人入国者数は1万1,945人と2020年3月以来の1万人を超える水準となったが依然低水準が続く。
    ・中国は新型コロナウイルスの収束とともに経済活動の正常化が進んでいる。足下の中国経済は回復の動きが確認されたものの、国内外需要の回復は前期の停滞からのリバウンドの側面が強く、先行きについては引き続き注意が必要である。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.91- 景気足下は底打ち、先行きは回復の兆し –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・9月の生産は2カ月ぶりに前月比上昇。結果、7-9月期は2四半期ぶりのプラスだが、水準はコロナの影響が出始めた1-3月期と比べて依然10%程度低く、生産の戻りは遅い。
    ・9月の完全失業率は4カ月ぶりに前月から改善し、7-9月期は4四半期ぶりの改善となった。しかし、労働力人口や就業者数は感染拡大前の水準(1-3月期)を回復できていない。9月の有効求人倍率(受理地別)は9カ月連続の前月比悪化。7-9月期は5四半期連続の悪化となり、雇用は総じて厳しい状況が続いている。
    ・8月の関西2府4県の現金給与総額は13カ月連続の前年比減少。また、実質賃金は18カ月連続の同減少。6月を大底としマイナス幅は縮小しているものの、依然所得環境は悪化が続く。
    ・9月の大型小売店販売額は12カ月連続の前年比減少。新型コロナウイルス感染再拡大の影響と昨年増税前の駆け込み需要による反動を受けて、前月より減少幅が大幅拡大した。
    ・9月の新設住宅着工戸数は前月比+14.7%と2カ月ぶりに増加した。うち分譲マンションと貸家の寄与が大きい。7-9月期は前期比+2.4%増加し、3四半期ぶりのプラスとなった。
    ・9月の建設工事出来高は2カ月連続で前年比増加した。結果、7-9月期は小幅ながら10四半期連続の前年比増加となった。10月の公共工事請負金額は5カ月ぶりの前年比減少。
    ・10月の景気ウォッチャー現状判断DIは6カ月連続で前月から改善。Go To Travelキャンペーンの効果が旅行や小売関連業種の改善に影響したようである。
    ・10月の輸入の伸びは13カ月連続の前年比マイナスだが、輸出の伸びが8カ月ぶりにプラスに転じたため、黒字幅は同拡大した。対中輸出の回復が大きく寄与した。
    ・10月の関空の外国人入国者数は、新規入国の条件が一部緩和されたため前月から増加したが、5,381人と依然低水準が続く。
    ・中国経済は新型コロナウイルスの影響を克服しつつある。10月の貿易総額は5カ月連続で拡大し、工業生産の伸びは2カ月連続でコロナ禍直前と同程度まで回復。一方、消費の伸びは未だ昨年12月を回復していないが、電子商取引は好調が続いている。

     

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.90- 景気は足下・先行きともに底打ちの兆し –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・8月の生産は前月比横ばい。水準は今年の生産のピークである1月と比較すると11%低く、生産の戻りは遅い。
    ・8月の完全失業率は前月比横ばい。一方、同月の有効求人倍率は8カ月連続の同悪化。就業地別では0.98倍と2014年4月以来の1倍を割り込む低水準となった。雇用は総じて厳しい状況が続く。
    ・7月の関西2府4県の現金給与総額は12カ月連続の前年比減少。就業時間調整やテレワーク推進で所定外労働時間は減少傾向。実質賃金は17カ月連続の同減少。所得環境は悪化が続く。
    ・8月の大型小売店販売額は11カ月連続の前年比減少。新型コロナウイルスの感染再拡大や猛暑により外出を控える動きが強まり、消費の回復は小幅にとどまった。
    ・8月の新設住宅着工戸数は前月比大幅減少し、2カ月ぶりのマイナス。うち貸家と分譲マンションの寄与が大きい。
    ・8月の建設工事出来高は2カ月ぶりに前年比増加した。9月の公共工事請負金額は4カ月連続の同増加となった。
    ・9月の景気ウォッチャー現状判断DIは5カ月連続で前月比改善。百貨店などの小売関連業種やGo To Travelキャンペーンで旅行関連業業種の改善が影響したようである。
    ・9月の輸出額は7カ月連続の前年比マイナスだが、減少幅は4カ月連続で縮小。対中輸出の回復と対米輸出の改善が影響した。一方、輸入額は12カ月連続の同マイナス。
    ・9月の関空の外国人入国者数は在留資格をもつ外国人の再入国が全面緩和されたこともあり、前月から幾分増加したものの、依然低水準が続いている。
    ・中国の7−9月期の実質GDPは前年同期比+4.9%と4-6月期から加速。また、1-9月期の累積ベースでは前年比+0.7%とすでに前年の水準を上回っており、通年ではプラス成長が予想される。

     

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.89- 景気は足下・先行きともに底打ちの兆し –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・7月の生産は2カ月連続の増産。水準は4月まで回復したものの、1-3月期平均比10%程度低い。主に増産となったのは、汎用・業務用械工業、電気・情報通信機械工業等であった。
    ・7月の完全失業率は2カ月連続の悪化。企業業績の悪化を受け、解雇や雇い止めが増加した。また、同月の有効求人倍率は7カ月連続の悪化、新規求人倍率は2カ月連続の悪化であった。
    ・6月の関西2府4県の現金給与総額は名目で11カ月連続の前年比減少。就業時間調整やテレワークの推進で所定外労働時間は減少傾向にある。実質賃金は16カ月連続の同減少。所得環境は悪化が続いている。
    ・7月の大型小売店販売額は10カ月連続の前年比減少。新型コロナウイルスの感染再拡大による外出自粛、長雨の天候不順などの影響によって、消費の回復は足踏みしている。
    ・7月の新設住宅着工戸数は小幅増加し、2カ月ぶりの前月比増加。うち貸家と分譲マンションの寄与が大きい。
    ・7月の建設工事出来高は2カ月ぶりの前年比減少となった。8月の公共工事請負金額は3カ月連続の増加となった。
    ・8月の景気ウォッチャー現状判断DIは4カ月連続で前月比改善。新型コロナウイルス感染再拡大のペースが鈍化したことが影響したようである。
    ・8月の貿易収支は7カ月連続の黒字となったが、輸出入いずれも前年比減少したため、貿易総額は11カ月連続の減少。なお、輸出では鉱物性燃料が減少し、輸入では原粗油が減少した。
    ・8月の関空への外国人入国者数は在留資格をもつ外国人に対する再入国の条件が一部緩和されたこともあり、前月から幾分増加したものの、低水準が続いている。
    ・8月の中国経済は回復が続いている。消費や輸出は改善している。一方、投資は依然として前年比マイナスが続いている。早期にCOVID-19の感染拡大を封じ込めたものの、世界的に再拡大が懸念されており、先行きは引き続き注意を要する。

     

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.88- 景気は足下悪化・先行きは底打ちの兆し –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・6月の生産は5カ月ぶりの増産となったが、水準は依然低い。結果、4-6月期は前期比-15.3%と2四半期ぶりの大幅減少。
    ・6月の完全失業率は2カ月ぶりの前月比悪化。経済活動再開を受け、職探しを再開する動きが見られるが、雇用情勢は厳しい状況が続く。また、同月の有効求人倍率は6カ月連続の悪化、新規求人倍率は2カ月ぶりの悪化となった。
    ・5月の関西2府4県の現金給与総額は名目で10カ月連続の前年比減少。営業時間短縮や休業で労働時間が大幅に減少したため。実質賃金は15カ月連続の同減少。下落幅も前月から拡大しており、所得環境の悪化が加速している。
    ・6月の大型小売店販売額は9カ月連続の前年比減少だが、緊急事態宣言解除の影響もあり、減少幅は前月より更に縮小。4-6月期の大型小売店販売額は3四半期連続の前年比減少となった。
    ・6月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりの前月比減少。分譲マンションの減少による影響が大きい。結果、4-6月期の新設住宅着工戸数は2四半期連続の前期比減少となった。
    ・6月の建設工事出来高は2カ月ぶりの増加となった。結果、4-6月期は9四半期連続の前年比増加。7月の公共工事請負金額は2カ月連続の増加となった。
    ・7月の景気ウォッチャー現状判断DIは3カ月連続で前月比改善だが、依然として低水準である。先行きは新型コロナウイルスの感染再拡大の影響により景況悪化が懸念されている。
    ・7月の輸出入はいずれも前年比減少したが貿易収支は6カ月連続の黒字となった。このため貿易総額は10カ月連続で減少した。輸出では鉄鋼が減少し、輸入では原油及び粗油が減少した。
    ・7月の関空への外国人入国者数は834人と前月から幾分増加したものの低水準が続いており、依然として厳しい状況である。
    ・中国7月の工業生産と投資は継続的に回復しているが、消費の回復は依然力強さを欠いている。このため国内の需給ギャップの改善は見込めず、加えて米中貿易摩擦の再燃等もあり、景気回復の持続可能性について注視する必要がある。

     

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.87- 景気は足下悪化・先行き大幅な悪化を見込む –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・5月の生産は4カ月連続で減産が続いた結果、80.7(2015年=100)に低下した。1993年以降で最も低い値。業種別では生産用機械工業、汎用・業務用機械工業等が大幅減産となった。
    ・6月の貿易収支は5カ月連続の黒字だが、輸出入ともに前年比減少。コロナ禍の影響もあり、輸出では欧米向けの建設用・鉱山用機械の減少が大きい。輸入では医薬品や在宅勤務の需要から事務用機器が増加した。
    ・6月の景気ウォッチャー現状判断DIは2カ月連続で前月比改善。緊急事態宣言が全面解除されたことで、特に百貨店やコンビニ、家電量販店などで比較的堅調な回復がみられる。
    ・4月の関西2府4県の現金給与総額は名目で9カ月連続の前年比減少。営業時間短縮や休業で所定外労働時間が大幅に減少したため。実質賃金は14カ月連続の同減少。所得環境は悪化が続く。
    ・5月の大型小売店販売額は8カ月連続の前年比減少だが、減少幅は前月より縮小し、下げ止まった。スーパーは飲食料品の好調が続き、食堂・喫茶以外の品目に回復が見られた。百貨店は4月の状況から国内市場に改善がみられ減少幅が縮小した。
    ・5月の新設住宅着工戸数は前月比+16.1%と大幅に増加し、2カ月ぶりのプラス。うち分譲マンションの寄与が大きい。
    ・5月の有効求人倍率は5カ月連続で前月比悪化し、下落幅も拡大した。緊急事態宣言解除を受け、求職者は増加したが、サービス業を中心に求人数の減少が続いている。
    ・5月の建設工事出来高は17カ月ぶりのマイナスとなった。一方、6月の公共工事請負金額は2カ月ぶりの増加となった。
    ・6月の関空への外国人入国者数は577人と前月の過去最低値から幾分増加したものの、依然低水準が続いている。
    ・中国4-6月期の実質GDP成長率は前年同期比+3.2%で、前期の大幅マイナス成長から10%ポイント改善した。政府の政策により生産は回復してきたが、依然消費と投資の改善は遅れている。

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