都道府県別訪日外客数と訪問率:5月レポート No.24
【ポイント】
・JNTO訪日外客統計によれば、5月の訪日外客総数(推計値ベース)は10,000人で、前月(10,900人)から減少した。伸びは前々年同月(2019年5月)比でみれば-99.6%となり、依然訪日外客は低迷した状況が続いている。
・JNTO訪日外客統計を目的別にみれば、3月の総数(暫定値ベース)は12,276人となった。伸びはコロナ禍のない前々年同月(2019年3月)比では、-99.6%と大幅減少が続く。うち、観光客は374人(同-100.0%)、商用客は1,105人(同-99.3%)、その他客は10,797人(同-94.2%)であった。
【トピックス1】
・関西5月の輸出は堅調な対中輸出に加え欧米向け輸出の回復もあり、3カ月連続で増加し、伸びは前月から加速した。対中貿易動向をみると、輸出の伸びは12カ月連続の増加だが、輸入は昨年5月のマスク需要の急増を受け、輸入が大幅増加した裏が出たため、2カ月連続の減少となった。
・財貨の輸出入は中国や欧米の景気回復により堅調だが、サービスの輸出入は厳しい状況が続いている。
5月の関西国際空港への訪日外客数は2,001人、日本人出国者数は2,902人でいずれも前月から減少し、低位で推移している。
・3度目の緊急事態宣言を受け、サービス業は再び悪化した。
4月の第3次産業活動指数は98.0で2カ月ぶりの前月比マイナス。4月末に発令された緊急事態宣言により小売業などの対面型サービス業を中心に悪影響が表れた。
・第3次産業活動指数のうち、観光関連指数は66.3で2カ月ぶりの前月比マイナス。緊急事態宣言の発令に伴い、飲食サービス業を中心に休業要請が行われたことが悪影響した。
【トピックス2】
・3月の関西2府8県の延べ宿泊者数は5,413.3千人泊で、伸びはコロナ禍の影響がない前々年同月(2019年3月)比で-49.9%となった。
・うち日本人延べ宿泊者数は5,356.4千人泊で伸びは前々年同月比-33.3%と前月からマイナス幅は縮小した。外国人延べ宿泊者数は、56.9千人泊で伸びは前々年同月比-98.0%となり、前月から小幅縮小した。
・関西の延べ宿泊者数を宿泊者の居住地別でみると、県内の延べ宿泊者数は1,300.0千人泊、県外は3,882.0千人泊であった。延べ宿泊者数に占めるシェアを前年同月で比較すると、県内は上昇している一方で、県外は低下しており、県内比率が高まっていることが分かる。