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「地方分権」の検索結果

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    広域連携・地方分権 アンケート結果の速報 (2008年6月)

    研究プロジェクト

    研究プロジェクト » 2008年度

    ABSTRACT

    この記事の詳細は下記PDFよりご覧いただけます。

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    州制の導入および地方分権改革と地域経済の活性化に関する調査研究 (2004年3月)

    研究プロジェクト

    研究プロジェクト » 2003年度

    ABSTRACT

    (内閣府経済社会総合研究所 平成15年度委託調査)

    関西社会経済研究所は、平成15年度において内閣府経済社会総合研究所より『持続可能な成長経路への戦略に関する国際共同研究調査(国内等研究グルー プ)』)*を受託し、その一環として、「州制の導入および地方分権改革と地域経済の活性化に関する調査研究」(委員長 齊藤 愼大阪大学大学院経済学研究 科教授)を実施した。本研究の趣旨以下の通り。

    【趣旨】
    本研究は、財政学・公共経済学のみならず、計量経済学や金融論など経済学の多岐にわたる分野の研究者と研究所のスタッフが集まり、州制の導入および地方 分権改革と地域経済の活性化に関して1年間をかけて調査研究した成果である。その結果、これまでに行われた数多くの提言・研究等より、一歩踏み込んだ研究 と豊富な情報を提供することができたのではないかと期待している。
    地方分権のあり方については、これまでも様々な提言等がなされてきたが、近年、「州制」の導入に関する議論が盛んである。また、以前のような議論にとど まらず具体的な動きもみられる。東北の青森、岩手、秋田3県合併の動きや、大阪都構想など、地域により様々な検討が行われており、また北海道では道州制特 区を活用して、権限、財源の移譲、出先機関の統合などに取り組みつつある。その狙いの重要な部分は、地域独自の政策を立案遂行できる行政メカニズムを創出 して、地域経済の活性化を図ることにある。
    これまで、日本の政府間関係は中央集権的であると指摘されてきた。日本経済の沈滞状況を引き起こしている一因は中央政府による規制の強さにあり、政府間 関係における規制の問題もその一部である。このことが地域経済活性化への障害となり、地域の自立を妨げているのではないかと思われる。
    そこで、本研究では、まず、基礎的な調査として、市区レベルのデータに基づく関西経済空洞化の数量的な分析を行い、労働力移動の円滑化による域内全体の労働生産性向上の可能性について研究した。
    次いで、各地域から見た「州制」の利害得失を具体的に検討し、これが今後の地域活性化のための有力な方策であることを検証した。さらに関西地域をモデル として州制導入の効果を経済・財政面からシミュレーションの手法によって明らかにし、関西地域以外の地域についても試算を行った。また、日本での「州制」 導入に際する問題点を調査するために、ドイツの事例を研究し、財政調整と地域の経済自立などについて研究した。
    「州制」導入によって地域経済活性化が期待されるが、現状の地方行政制度における産業政策を総括し、過去の政策評価、地域経済への影響を分析した。その結果として、地域の連携・広域化の必要性を明らかにした。
    このような経済的分析、財政学的分析に加えて、金融のあり方の側面からも調査を行ったことが本研究の大きな特徴である。財政部門を分析する際に金融は、 ともすれば捨象されがちであるが、「州制」導入を議論する際には、この問題は避けて通れない。地方債への資金供給はどのようになされるのか、また地域金融 システムの変革の方向と、州制導入後の日本の地域金融システムの構想についても検討した。
    このような調査研究を実施することで、これまで理念型で語られることの多かった州制の効果について具体的に示すことが可能になり、より現実的な議論ができる土俵を提供できることを期待している。

    * 国際共同研究の成果は内閣府hpでご覧いただけます。
    http://www.esri.go.jp/jp/prj-rc/macro/macro15/syousai2.html
    http://www.esri.go.jp/en/prj-rc/macro/macro15/syousai2-e.html
    http://www.esri.go.jp/jp/prj-rc/kankyou/kankyou16/syousai.html
    http://www.esri.go.jp/en/prj-rc/kankyou/kankyou16/syousai-e.html

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    地方分権”三位一体改革”についての有識者見解集 (2003年6月)

    研究プロジェクト

    研究プロジェクト » 2003年度

    ABSTRACT

    平成15年6月2日(財)関西社会経済研究所担当 宮原

    ●趣旨
    地方分権に向け、三位一体の改革論議(補助金の廃止・縮減、交付税の改革、地方への税源移譲)が、それぞれ対立点を抱えながらも大詰めに近づいた。 この改革は、地方分権への大きな一歩であるが、論議の結果によっては、逆に、後退、スケジュールの遅れにもなりかねい恐れもある。関西は地方分権において 学界・経済界等各界あげて全国を先導してきた。こうした背景もあり、今回、急遽、本問題についての有識者の見解をとりまとめたものである。これが、地方分 権のための三位一体の「真の改革」に貢献することを期待するものである。(有識者の見解収集期間:5月22日?5月30日)

    ●見解をお寄せ頂いた有識者(順不同)
    新川達郎 同志社大学大学院総合政策科学研究科長・教授
    中川幾郎 帝塚山大学大学院法政策研究科教授
    森信茂樹 政策研究大学院客員教授
    林宏昭 関西大学経済学部教授
    林宜嗣 関西学院大学経済学部学部長・教授
    齊籐愼 大阪大学大学院経済学研究科教授
    田中英俊 同志社大学大学院総合政策科学研究科客員教授
    知原信良 大阪大学大学院法学研究科教授
    大住荘四郎 新潟大学経済学部教授
    長谷川裕子 関西経済連合会産業地域本部地域グループ次長
    岸秀隆 監査法人トーマツ代表社員・公認会計士
    上村多恵子 京南倉庫株式会社代表取締役

    ●有識者見解の要約 (文責:事務局)

    * 新川達郎 同志社大学大学院総合政策科学研究科長・教授
    ・ 三位一体改革は国と地方の財政規律の確立であり、地方自治体の自己決定・自己責任体制の強化である。
    ・ 現在の改革論議には、それが目指す新たな社会像が見えない。成熟、低成長、少子高齢化のなかでの地域社会をセフティネットにした社会像としての分権化社会の創造と言う視点が大切。
    ・ 基本的なことよりも、増税ありき、補助金・交付金の削減先行がまかり通っているのは問題。改革の議論の仕方が問題。
    ・ 地方自治の財政自主権を保障する改革が必要。

    * 中川幾郎 帝塚山大学大学院法政策研究科教授
    ・ 地方自治体の非効率と国依存体質の原因は、中央集権支配に基づく補助金・交付金システム。
    ・ 税財源の委譲がなければ、地方の自己決定・自己選択は絵に描いた餅。財政窮迫とは別次元の問題。
    ・ 財政調整機能は簡素な方式にし、基本的には共同税を主に構成にすべき。

    * 森信茂樹 政策研究大学院客員教授
    ・ 危機的な財政赤字を踏まえ先ず、国・地方を通じた効率的な税の使い方を考えるべき。
    ・ 補助金を通じた国の関与・規制は原則撤廃。公共事業では、国の補助事業を廃止・縮減。
    ・ 地方の財政収支尻を保障する「交付税制度」そのものを廃止し、自治体間の調整は、一人当たり税収の均等化という客観的な調整に改め、その規模も縮小。
    ・ 補助金・交付税の削減によって確保される財源をもとに、地方へ税源移譲する。過去の国の債務(公共事業の国債充当分)も、その一部を国から地方へ移譲。
    ・ 財政諮問会議のような政府レベルの論議に、当事者の自治体の責任者を出席させ、効率化の具体的な数値をコミットさせることが必要。自治体の行政サービスの無駄は国をはるかに超える。
    ・ 三位一体改革、は各省、総務省、財務省、地方公共団体が一両づつ損をする「四方一両損」の改革で、最終的には、住民が受益するという改革であるべき。

    * 林宏昭 関西大学経済学部教授
    ・ 国庫支出金の改革では、事業の責任、財政的責任が曖昧な現状を見直すべき。国庫負担の基準を施設や職員数ではなく、人口、高齢者、児童など財政需要を中心に改めるべき。
    ・ 税源移譲として、消費税収の地方への配分割合を高め、所得税減税と合わせた所得割住民税の比例化を検討すべき。
    ・ 「地域のための負担」という住民意識、「住民の負担による行政」と言う行政側意識の確立が大切。

    * 林宜嗣 関西学院大学経済学部学部長・教授
    ・ 地方財政の効率化と地方分権改革は別個の問題。三位一体は同時並行で進めるべき。
    ・ 地方の歳出削減と地方交付税の縮減は改革のゴールであり、手段ではない。
    ・ 中央集権の実体をきっちり押さえた上での改革案でなければ、三位一体は迷走。

    * 齊籐愼 大阪大学大学院経済学研究科教授
    ・ 大きな改革の場合、マクロや国民生活へのメリットを明らかにすべき。
    ・ 財源難の下で地方分権を実現するには、受益と負担がキーワード。歳出水準を調整するか、あるいは負担水準を調整するかといういわゆる「限界的財政責任」(現在これは専ら地方債に依存)を明確にすべき。

    * 田中英俊 同志社大学大学院総合政策科学研究科客員教授
    ・ 地方分権が真に実体を持つには、国から自主財源を移管し地域が住民・企業・NPOとも一体となり自らの責任で政策の立案・遂行ができるようにすべき。

    * 知原信良 大阪大学大学院法学研究科教授
    ・ 三位一体は同時決着すべき。
    ・ 全国共通の固有財源と地方独自の自主施策の両方が必要。単に国からの税源移譲だけを求めていたのでは国民の理解が得られない。

    * 大住荘四郎 新潟大学経済学部教授
    ・ 歳出の削減と増税の具体的目標を設定する。
    ・ 優良自治体と一般自治体に振り分け、原則、優良自治体への国庫補助は撤廃、交付金は大幅削減。交付金の算定基準も人口などに局限する。
    ・ 将来、優良自治体になれなかった自治体は窓口機能のみをのこし、一般事務は都道府県がになう。

    * 長谷川裕子 関西経済連合会産業地域本部地域グループ次長
    ・ 財政改革優先の考えは問題。三位一体は地方の自立・分権改革が目的。
    ・ 中央集権そのものが財政需要を肥大化。
    ・ まず交付税を改めるべき。交付税税源は地方に移譲し、新たに、住民に見える財政調整の仕組みを構築すべき。

    * 岸秀隆 監査法人トーマツ代表社員・公認会計士
    ・ 地方公共団体における受益と負担の明確化が地方分権改革の目的。
    ・ 義務教育はナショナルミニマムであり国庫が負担しても良い。
    ・ 地方共同税の創設は地方の独自財源としての性格が明確になるので良い。
    ・ 財政調整交付金を恒久的措置とする場合は、「国が法令で一定の行政水準の維持を義務づけている事務を国が保障するための機能」に限定すべきである。
    ・ 「国税、地方税とも増税を伴う税制改革が必要」との案には絶対反対。

    * 上村多恵子 京南倉庫株式会社代表取締役
    ・ 地方分権・地方主権の確立は、東京ではめったに話題にならないが、関西はじめ、地方ではずっと問題にしてきた。
    ・ 明治政府以来の東京を中心とする中央集権、官主導、平等志向、欧米キャッチアップ志向等を基礎とした国のあり方を、根本的に見直す大きな「国家のモデルチェンジ」である。
    ・ 「その時代に」「その地域に」「そこに住む」人々が、自ら考えもう少し身近に行動できる新しい国と地方の関係を創る必要がある。
    ・ 国・地方の歳出削減を含めた四位一体論で進めるべきものである。国の財政再建を優先するため、国庫補助金負担や地方交付金の削減が先で、本格的な税源移譲は後からという考え方はおかしい。

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  • 稲田 義久

    地方創生 関西の人口動態と地域経済に与える影響

    研究プロジェクト

    研究プロジェクト » 2019年度 » 日本・関西経済軸

    AUTHOR : 
    稲田 義久

    ABSTRACT

    リサーチリーダー

    研究統括兼数量経済分析センターセンター長 稲田義久 甲南大学教授

     

    研究目的

    我が国の総人口は少子化・高齢化、人口減少が継続して進んでおり、2010年に1億2,805万人でピークを迎え、2017年の段階で7年連続の減少となった。国立社会保障・人口問題研究所の2017年時点の推計によると、2045年の日本の総人口は約1億人、高齢化率は約37%、生産年齢人口は約5,600万人になるとされている。また、東京一極集中の傾向は継続・拡大しており、2018年の東京圏(1都3県)への人口移動は、約14万人の転入超過となった。

    関西は、人口の減り方が全国や東京圏より厳しい。国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、2010年~45年の減少率で、東京圏17%減に対し、関西は19%減となる。関西の人口減少の大きな要因は自然増減よりも社会増減である。関西から人口の転出を促している最大の要因は、関西から企業の本社機能が東京へ流出している点である。経済社会のグローバル化の流れにより、東京移転が加速された点もある。本社機能の東京集中は税収の偏在をもたらし、地域創生に取り組む関西の自治体が必要な財源を十分に確保できない状態になっている。

    人口動態の足元の動向からは、東京集中だけでない、新たな兆候もみられる。2018年に大阪圏からの転出超過人数は7,907人と4年連続で縮小した。インバウンド産業が活性化している関西が人口流入を惹き付けている点もあるだろうとみられる。関西で働く外国人も増えている。

    そこで、関西の人口動態を中心に、企業移転や産業構造、税収も含めて、基礎データを整理することにより、政策提案になりうる特徴やポイントを見出だすことが必要である。また、地域創生に必要な雇用所得創生について、その方策を探るうえで実証分析を行う必要がある。あわせて、地域創生、地方分権に寄与する法制度(税制等)の提案を検討していくことも有意義と考える。

    研究内容

    リサーチリーダーの指導の下、APIR所内研究員、近畿経済産業局、日本政策投資銀行関西支店の実務メンバーからなるワーキンググループにて、基礎データ整理と検討、実証分析、法制度の提案検討を行う。研究成果のTrend Watchでの発信の機会に、自治体・経済団体・会員企業団体・大学の関係者を集めたオープン研究会を開催し、その質疑応答や意見交換を通じ、さらなる課題の深掘りや研究の深耕を図る。

    RESASをはじめとする基礎データの整理、関西地域間産業連関表を活用した実証分析は、APIRの独自性を生かしたものとなる。また、近畿経済産業局、日本政策投資銀行関西支店の協力を得ることで、オープンデータだけでは容易に得難い産業・金融関係のデータ把握や知見の共有は、本研究の質を上げることになる。

    研究体制

    研究統括

    稲田義久  APIR研究統括兼数量経済分析センターセンター長、甲南大学教授

    リサーチャー

    下田 充  日本アプライドリサーチ研究所主任研究員

    藤原幸則  APIR主席研究員

    中山健悟  APIR調査役・研究員

    野村亮輔  APIR研究推進部員

    研究協力者

    山本敏明  近畿経済産業局 総務企画部企画調査課長

    有馬貴博  近畿経済産業局 総務企画部企画調査課総括課長補佐

    坂倉孝雄  近畿経済産業局 総務企画部企画調査課総括係長

    田口 学  日本政策投資銀行 関西支店企画調査課長

    柏山稜介  日本政策投資銀行関西支店企画調査課副調査役

     

    期待される成果と社会還元のイメージ

    関西の人口動態と地域経済に与える影響について、基礎データ整理からの政策的インプリケーション、経済分析ツールによる実証分析、法制度の提案の3点から、政策提案になる研究成果をまとめる。研究成果は、Trend Watch として発信するとともに、景気討論会等での議論・報告にも活用することを検討し、政府、自治体、経済界、マスコミ、学界の関係者に広くアピールする。詳しい基礎データも含めた全体報告書は年度末までにまとめ、HPにて公開する。

    地域創生にかかわる基礎データからの緻密な整理と分析をもとにした政策提案・制度提案は、関西の自治体関係者の政策立案を行う上での有益な参考資料・情報として活用されることが期待できる。また、政府の「まち・ひと・しごと創生本部」事務局にも報告を行い、2020年度からの第2期「まち・ひと・しごと総合戦略」への反映もめざす。

     

     

  • 林 宜嗣

    産業活力を強化するための空間構造戦略

    研究プロジェクト

    研究プロジェクト » 2012年度 » 地域発展戦略

    ABSTRACT

    リサーチリーダー
    林 宜嗣 関西学院大学教授

    研究成果概要
    「東京を成長エンジンに」という発想はわが国産業の高コスト体質を温存するばかりか、地方経済のさらなる衰退を招く。本研究は、生産関数の推計と包絡分析法という2つのアプローチを用いることによって、インプットをアウトプットに変換する「生産の技術的効率性」に地域間格差が見られ、それが経済に大きく影響していること、その背後に「集積の経済」の差が存在することを明らかにした。今後、労働力の大幅な減少が予想される地方においては、「集積の経済」を最大限に高め、産業活力を強化することが不可欠である。そのためにも、国は成長戦略を「地域再生戦略」に転換し、地方分権改革に活かす必要がある。同時に、地方自治体は集積の経済を高めるためにも、現在の行政区域にとらわれない産業立地の空間構造戦略を立てなければならない。詳細はこちら

    研究目的
    地域産業の活性化に極めて重要な要因である「集積の利益」をとりあげ、①産業立地の空間構造と地域経済力の関係を検証し、②生産性を強化するための空間構造を導出した上で、③空間構造戦略の在り方について提言する。

    研究内容
    ○わが国の産業立地に関する多角的データ分析
    ○海外文献研究から日本の地域実態にあった実証モデルの構築
    ○政策シミュレーションの実施
    ○各国の空間構造戦略に関する文献研究
    ○国内外の空間戦略に関する現地調査の実施

    メンバー
    鈴木健司 (日本福祉大学)
    林 亮輔 (鹿児島大学)
    斎藤成人 (日本政策投資銀行)

    期待される研究成果
    ・地域経済の現状と課題、地域産業の活性化に必要な基本条件の明確化
    ・国・自治体の産業活性化戦略に関する有用な情報提供
    ・専門ジャーナル、新聞、雑誌等への論文発表、研究所アウトリーチ活動への参加等

    研究成果
    8月3日に第2回研究会を開催しました。
    5月11日に第1回研究会を開催しました。

     

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    第1号 第45回衆議院総選挙を終えて (2009.9.10)

    インサイト

    インサイト » 分析レポート

     / DATE : 

    ABSTRACT

    財団法人 関西社会経済研究所
    1.「新しい国のかたち」の模索  文責(浜藤豊)
    今や、日本は外にあっても内にあっても大変な時期である。我々は安心と自信を回復するために政治を鍛え直さなければいけない。この国の統治の立て直しを 誰に託すかを判断し、「新しい国のかたち」の建設を始めるのがまさに8月30日であった。その建設を進めていくに当たって克服すべき課題は多いが、大きく 分けてみるならば次の3つに集約できる。
    (1)経済構造の脆弱さ
    (2)政治、行政に対する不信感
    (3)巨額の財政赤字
    これらが複雑に絡み合って内外の環境激変に対応しきれなくなり、持続的な成長イメージが描けない状況に陥っている。

    <3課題に対する対策>
    第一に、構造的に弱い日本経済の足腰を強くするには、民間の活力を最大限に引き出す経済社会の確立を目指さなければならない。
    そのためには、日本国内の成長力を強化するとともに、海外の成長力を取り込むことが肝要である。国内面では、
    ①雇用機会の拡大や女性・高齢者の労働参加の促進
    ②省エネ設備・製品の開発・普及に向けた対策
    ③成長戦略のための技術開発促進による産業強化策
    (例)新たなサービス産業(医療、介護分野等で)の創出 など

    一方、海外成長力取り込みでは
    ①グローバル化に対応した法人税減税などの税制改革
    ②WTO中心型とEPA,FTA締結促進型との併用による自由貿易体制の確立
    ③競争力強化対策の拡充
    (例)日本への直接投資の促進(秩序ある資本の流出入を実現する市場の形成) など

    第二に、政治や行政に対する不信感を取り除いて国民が安心できる制度を構築するにはどうすればいいのかの問題である。行政の失敗が政治への不信につながっていることから
    ①無駄が生み出す財政赤字の排除の仕組みを取り入れた予算制度・公務員制度の改革
    (例)民間経営手法(PDCAサイクルなど)の採用

    ②住民選択を尊重する地域重視型社会の実現及び国・地方の役割分担を明確にした上での権限委譲
    (例)地方税財源確保のための補助金、交付税、税源配分見直し。道州制導入 など

    ③グローバル化・高齢化にも対応可能な社会保障制度の再構築
    (例)高齢者が安心して受けられる医療制度の再確立、派遣労働者へのセイフティーネット強化 など

    第三に、財政の健全化の問題が重くのしかかっている。このまま赤字が膨らみ続けると、現下の景気悪化に伴う赤字財政の拡大も加わって、将来世代が受ける 公共サービスレベルの低下も心配される。しかも、2015年には団塊世代が65歳の年金受給年齢に達し、本格的な高齢社会に突入することになる。その時期 までに財政再建への道筋をつけておかなければならない。具体的には、
    ①歳出削減と成長による、基礎的財政収支の赤字幅の削減、及び黒字化の時期
    ②成長・増税・歳出削減による、国・地方の債務残高の対GDP比のピークアウトを図る目標時期
    を明確化しておく必要がある。
    今、日本に求められていることは、現実を正しく認識し、先に述べた3つの課題に対する構造改革を推し進め、国内外の変化に柔軟に対応できる「新し い国のかたち」を構築していくことである。そこで、以下では、現在示されている各党のマニフェストがこの国の将来を示し得るものになっているのかを検討し てみたい。

    2.マニフェストに求めること  文責(島章弘)
    8月30日に実施された総選挙の結果、民主党が衆議院の過半数以上の議席を占めた。総選挙では多くの事が議論されたが、当然、政策議論が主体であり、その中心に各党のマニフェストが存在したといえる。
    近年、国政選挙におけるマニフェストの存在意義が高まっている。各党は従来以上にマニフェスト作成に努力し、国民そして各界も高い関心を払うようになって きた。マニフェストは各党の国民へのコミットメントであり、その内容を豊かにすることは日本の将来にインパクトがあると考える。
    ここでは、各党の2009年衆議院選挙に向けたマニフェストを概観し、これまでの議論や各界からの期待を踏まえ、さらに求めたいことを列挙してみた。マニフェスト評価を出発点として、政策議論の一層の活発化を期待したい。

    ■各党ともに多くの行政サービスの具体策を示しているが、その源泉となる国富の創出に関する記述が少ない。
    厳しい国際競争下、各党のマクロ経済政策や産業振興施策には一層の充実が求められる。今、求められるものはいかに内需を喚起するか、いかに国際競争力を 有する産業を発展させるかである。この結果、過度に外需に依存しない持続可能な経済発展が可能となり、国の税収を増加させ、政策が豊かなものになる。
    1990年代、米国経済は長期にわたる好況を謳歌し、「もはや景気循環はなくなった」とする「ニューエコノミー」論が活発に語られるほどであった。これ によって、巨額の財政赤字は解消され、クリントン政権を引き継いだ直後のブッシュ政権が実施した10年間で1.3兆ドルを超える減税プログラムが実現され た。

    ■不況下のマニフェストであり、セイフティーネット充実の必要性から全体として政策が増加している感が否めない。
    各党ともに行政の無駄排除を掲げているが、新政策の増加から結果として政府が関与する領域が広くなり大きな政府となる可能性がある。政府が関与する領域が広い社会経済システムを選択するのか、政府関与が少ないシステムを関与するのかの問題提起が欲しいところである。

    ■金融危機そのものに対する政策が少ない。
    現在の経済不況の発端となったのが金融危機である。株価は世界的に回復基調にあるが、根本的な問題は継続しており、国や地方の財政問題などこれから影響 が本格化する領域もある。こういったマイナス影響への対応策及び危機の再発防止への対応といった政策の提示が求められる。

    ■環境問題目標の達成手段についての国の関与に関する記述が少ない。
    原子力利用の充実を唱えている政党もあるが、これまでの原子力利用の実績を見ると、安全問題など克服すべき課題が大きく具体策に欠ける。また、日本の1 人当たり一次エネルギー消費は世界的にみて高いものであるが、個別産業のエネルギー効率でみると多くの産業で世界のトップ級になっている。技術開発の芽も 少ない状況では、削減目標数値先にありきでは、製造業の海外移転を促すだけになりかねない。さらに、排出権取引市場の設置も真の意味での環境問題進展への 寄与は期待できない。
    エネルギー分野で信頼度が高いBP統計によれば、2008年の日本の人口1人当り一次エネルギー消費量は中国の2倍以上である。しかし、鉄鋼業でみると 中国の製鉄所のエネルギー原単位は日本に比べ10%から20%悪いなど、ほぼ全ての産業で日本は優れた効率を達成している。日本の産業界が今のレベルから 飛躍的にエネルギー効率を向上させるのは相当困難である。こうした情勢下で、より厳しい目標を設定するには、より具体的な政策が求められる。

    ■税制改正に関する体系立った提案がない。
    抜本的改革との表現を使っているところもあるが、メッセージはそれだけであり中身が不透明である。暫定税率など一部の税廃止と税控除措置見直しを提唱しているところもあるが、税体系全体に関するメッセージが欠けている。
    逆進性がある消費税と累進性がある所得税とを中核として税負担をしている国民にとっては、負担構造のあり方についてむしろ受益と負担の関係から議論が行われて然るべきである。
    また、多くの党は中小企業の法人税率引き下げを提唱しているが、これは緊急経済対策的な色彩が濃いものであり、法人税全体に関する議論こそが、グローバル経済下では重要である。

    ■地方分権推進の考えは鮮明であるが、内容が説明不足。
    道州制導入を明確にしている政党は三層型地方分権制度であるのに対し、現状より広域化させた基礎自治体をベースとする政党は二層型地方分権制度といえよう。 それぞれの違いが国民生活にいかなる違いをもたらすかのメッセージが伝えられていない。

    個別分野ごとにマニフェストを概観し、これまでの議論や各界からの期待を踏まえ、求めることを列挙してみた。
    更に、個別分野ごとの議論ではなく、マニフェスト全体にかかわるポイントを指摘してみたい。マニフェストは数値や時期が明示された政策目標と合理的に選 択された明確な手段が提示されるべきである。今回、多くの政党のマニフェストは政策目標は提示されているが、具体的で明確な政策手段が示されているとの評 価をするのは難しいといえる。
    「政策形成能力」には、まだまだ問題があることを強く指摘しておきたい。また、この政策を実現・実行するのが「実現力」・「実行能力」といわれている が、前者は議院内閣制であれば政権をとるかとらないかの問題であり、後者は行政組織に対する管理能力の問題である。したがって、実現・実行の問題はマニ フェスト上の問題ではない。各党には、むしろ「政策形成能力」の向上を強く求めたい。

    3.日本の未来を示し得る政策への期待を込めて          文責(浜藤豊)
    前節では、現在までに公表されたマニフェストを前提に不充分な点を指摘してきた。日本は今、2つの大きなうねりに翻弄されている。すなわち、外にあって はグローバル化が急速に進むなかでの昨年来の経済危機、内にあっては高齢化・少子化の2つである。経済のグローバル化のうねりの象徴と対策としては、
    ①背後から迫りくる中国(GDPで追い抜かれる) → 実効性のある産業育成戦略の立案
    ②外国資金による国内金融資本市場の撹乱 → 新しい市場監視ルールの確立(投機資金の規正)
    などがあり、高齢化・少子化のうねりの象徴と対策としては
    ①人口減少の始まり → 外国人労働力・移民の受入体制の整備
    ②出生率の長期的低迷 → 結婚・出産阻害要因の除去(高校編入制度の未整備、婚外子対応など)
    などが挙げられる。
    グローバル化、高齢化・少子化が進展するなかでも持続的成長を図るためには、政府による体系的な実効性のある成長戦略が必要であると同時に、『民間企業 も成長していかなければ!』という覚悟をもって民間でも自らの成長戦略を構築することも重要である。官民共同による成長があってこそ社会は安定するので あって、子育てや雇用への安心もその延長線上に見えてくる。
    直面している危機を一刻も早く脱出し、これからの「新しい国のかたち」を構築していかなければならない。各党のマニフェストは政策内容としてはまだまだ不 十分な部分もあり、我々国民も充分にその内容を理解できているとは言い難いが、民主党に政権がバトンタッチされることになった今、マニフェスト通り誠実に 政策実現されるかをよくウォッチしていくことが肝要である。

    4.有権者意識調査                      文責(長尾正博)
    (財)関西社会経済研究所では、8月8日、9日の両日にわたって、楽天リサーチの全国サンプル1000人を対象に、インターネットを通じて、各党政策に対する有権者の意識調査を実施した。その3週間後(8月30日)衆議院選挙の投開票が行われ、獲得議席数が、多い順に、民主党308、自民党119、公明党21、共産党9、社民党7、みんなの党5、国民新党3、その他8議席という結果になった。前述の調査によれば、比例区の投票先政党については、民主党32.4%、自民党9.8%、公明党2.0%、共産党4.3%、社民党1.1%、国民新党0.5%であった(その時点で、まだ決めていない又は投票しないという方の合計は49.4%であった。)ので、実際の獲得議席数と同様の傾向を示していたことになる。例外は共産党であったが、同党に投票した有権者は比例区で7.0%であり、獲得票という意味では、これも、調査結果が反映されたと言える。
    調査結果の詳細については、「No5 各党政策に対する有権者の意識」というタイトルで、(財)関西社会経済研究所ホームページのリサーチペーパー欄に掲載しているが、その一部は下記の通りである。

    (1)支持の理由
    自民党の場合、支持する政党だから(56.1%、複数回答、以下同様)と政権を委ねるのに信頼できるから(35.7%)が突出しており、具体的な政策を評価していることにはなっていない。一方、民主党の場合、国の無駄遣いを解消し(55.2%)、官僚主導体制を打破し(45.1%)、国の構造改革を積極的にすすめてくれそう(26.5%)だからというのが支持の理由である。

    (2)個別のマニフェスト評価
    個別政策(特に民主党)について、それぞれ賛成か反対かについて聞いた結果を、賛成比率の高いものから並べると下記のグラフの通りとなった。また、比例区投票先別(民主党と自民党)にもクロス分析したところ、「子ども手当て」と「高速道路無料化」では、意見が分かれた。とくに子ども手当てについて、中学生以下のこどもがいない家庭では、賛否が互角であった。

    (3)経済・財政運営方針に対する有権者の賛否
    経済並びに財政に関する運営方針についても、その支持度合を計測した。
    この質問は難易度が高くなる為、「どちらともいえない。わからない。」という方が、経済運営で53%、財政運営で38%と多くなる。残りの明確に賛否を示された方の中で、どちらを支持するかについて聞いたところ下記の通りとなった。

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    関西マクロ計量モデルの構造とその活用 2008年版

    研究プロジェクト

    研究プロジェクト » 2009年度

    ABSTRACT

    主査:福重元嗣氏(大阪大学大学院経済学研究科 教授)
    委員:高林喜久生氏(関西学院大学経済学部 教授)
    研究協力者:下田充氏(日本アプライドリサーチ研究所)

    各地域が独自の発展戦略をもつことが求められる「地方分権の時代」にあって、経済分析モデルを利用したシミュ レーションや将来予測は、戦略の立案や各種施策の評価、外生的なショックの影響測定に有効な情報を与えてくれる。関西に拠点をおく企業や個人にとっても経 済分析モデルは有力な武器となろう。
    当研究所は2003年5月から学界、官界、関連研究機関の専門家と連携・協力しつつ、「関西マクロ経済分析モデル」の開発に取り組んでいる。2006年 には、関西マクロ計量モデル(中間報告)を公表している。このたび、関西7府県(大阪、兵庫、京都、奈良、和歌山、滋賀、福井)を対象とし、関西地域間産 業連関表と連結した関西マクロ計量モデル2008年版を完成させた。
    また、完成したモデルを活用して、公共投資のテストシミュレーションおよび、大阪湾岸大型設備投資の経済波及効果を試算し、関西地域間産業連関表単独で行った場合の結果と比較している。
    報告書の報告会は2008年11月に開催したが、その後修正を行い2009年6月に公開した。

    なお、関西地域間産業連関表による同種のシミュレーションは以下のとおり公表されている。

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    関西地域間産業連関表(2000年版)の作成方法の改訂

    研究プロジェクト

    研究プロジェクト » 2008年度

    ABSTRACT

    主査:福重元嗣氏(大阪大学大学院経済学研究科 教授)
    委員:高林喜久生氏(関西学院大学経済学部 教授)
    研究協力者:下田充氏(日本アプライドリサーチ研究所)

    各地域が独自の発展戦略をもつことが求められる「地方分権の時代」にあって、経済分析モデルを利用したシミュ レーションや将来予測は、戦略の立案や各種施策の評価、外生的なショックの影響測定に有効な情報を与えてくれる。関西に拠点をおく企業や個人にとっても経 済分析モデルは有力な武器となろう。
    当研究所は2003年5月から学界、官界、関連研究機関の専門家と連携・協力しつつ、「関西マクロ経済分析モデル」の開発に取り組んでいる。その一環とし て、このたび関西7府県(大阪、兵庫、京都、奈良、和歌山、滋賀、福井)の産業連関表を結合した「関西地域間産業連関表(2000年版)」の作成方法を改 訂した。

    関西地域間産業連関表を利用したシミュレーションの一例としては、シャープ堺 工場、IPSアルファテクノロジ姫路工場、パナソニック尼崎第3・4・5工場、住友金属和歌山製鉄所の設備投資および生産効果を対象とした「大阪湾岸に立 地する大型設備投資の経済波及効果について」を2008年7月に公表している。
    2009年3月には、平城遷都1300年記念事業が奈良県とそれ以外の関西2府4県に与える経済波及効果を試算・公表した。

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    政令指定都市の事業評価 -経済性、効率性、有効性の視点による-

    研究プロジェクト

    研究プロジェクト » 2007年度

    ABSTRACT

    「政令市事業評価」研究会成果報告

    主査:
    新川達郎・ 同志社大学大学院総合政策科学研究科教授
    委員:
    中川幾郎・ 帝塚山大学法政策学部教授
    稲継裕昭・ 大阪市立大学法学部教授(当時)、
    早稲田大学政治経済学術院(大学院公共経営研究科)教授(現在)
    初谷 勇・ 大阪商業大学総合経営学部教授
    前川聡子・ 関西大学経済学部准教授

    当研究所ではこれまで、地方分権を担う自治体の経営力と財務力について様々な角度から評価活動を続けてまいりました。その一環でこのほど、標記の研究成果を取りまとめました。
    (1)この公共サービスは税で賄うべきなのか? (2)税で賄うとした場合、官で担う方がよいのか、民で担う方がよいのか? (3)民で担うとしても、営 利目的の企業なのか? NPOなのか? 特殊法人なのか???税を有効に使うには絶えずこの3段階の問答が必要です。税金の使途=官が担うという必然性は 薄いといえます。経済性、効率性、有効性の実現にはどの事業形態が最適なのかを、行政側も市民も絶えず問い続けなければなりません。
    本研究は、これらの問いに対する判断材料としての「行政事業効率性・有効性評価」の手法を開発することを目的としました。
    研究内容は、政令市が運営している主要な3つの公共サービス事業分野(ゴミ収集処理事業、小学校給食事業、官民の協働事業・パートナーシップ)を取り上げ て、事業運営の経済性や効率性を評価しましたが、研究成果の特徴としては効率性を有効性(社会性やサービス面)との対比で評価した点です。さらに、効率 性、社会性、有効性を評価するための新たな指標を導入し、市民にとってわかりやすい評価が可能なように可視的な表示も試みました。
    その結果として関西の3政令市の事業運営の非効率性が浮き彫りになりました。

    『政令指定都市の事業評価?経済性、効率性、有効性の視点による?』

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    市民目線による自治体財務情報の評価」 市民主導の公共サービス選択システムの確立に向けて

    研究プロジェクト

    研究プロジェクト » 2006年度

    ABSTRACT

    「自治体改革の実践に関する調査研究」研究成果報告
    主査 村尾 信尚 関西学院大学教授

    当研究所(会長:秋山喜久関西経済連合会会長、所長:本間正明大阪大学大学院経済学研究科教授)は、これまで研究の主要な柱として地方分権・地方改革に 関する研究に力を注いでまいりました。こうした中、自治体改革は、現下に取り組むべきわが国の最重要課題の一つになりました。
    改革実践のためには主役たる市民が大きな役割を果たさねばなりません。このためには、まず、市民へ行政の実態についての情報を徹底的に公開することが必 要であり、特に、財務情報の公開は最重要であります。昨今の自治体の財政破綻の顕在化はこの課題の緊急性を浮き彫りにしています。
    今回の研究において、「市民目線での財務情報公開の標準モデル」を設定し、それに基づく評価方法表を開発して横浜市をベンチマークとし、京都、大阪、神戸市の公開状況を比較評価し、財務情報の改善についても言及しました。
    本研究が、自治体財務情報の改革・公開促進、財務情報についての市民意識の更なる向上、そして、市民主役の自治体改革に貢献することを期待します。

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    自治体経営改革の自己診断2006

    研究プロジェクト

    研究プロジェクト » 2006年度

    ABSTRACT

    自己評価に基づく組織運営(ガバナンス)評価

    「自治体経営評価の研究」研究成果報告
    委員長  林 宜嗣  関西学院大学大学院経済学研究科  教授
    主査  小西 砂千夫  関西学院大学大学院経済学研究科・産業研究所  教授

    当研究所では、地方分権時代のさなか、自治体経営評価に関する研究テーマの1つとして、今回で2回目となる全国10万人以上の都市についてアンケート調査を実施し、自治体の「自己評価に基づく組織運営(ガバナンス)」について評価を行った。(前回:平成15年5月発表)
    各都市とも財政状況が逼迫している中、その財政力や自治体が提供するサービスの手厚さを評価する調査・報告は、多く見られるようになったが、自治体の組織運営に関する研究は、わが国では他に例がない。
    今、全国に輩出する改革派首長は、これまでの自治体職員、議員の目線での組織運営を改め、情報公開を進めガラス張りにすることなど、「お役所仕事」から 脱却する抜本的な制度改革を職員一丸となって進めようとしている。さらに、その改革に対して住民の積極的な参加も多く見られ、住民と行政の一体となった取 組もみられるようになってきた。行政評価の導入、人事システムや予算編成手法の改革などは、その例である。
    今回の自治体の組織運営(ガバナンス)評価にあたり、コーポレートガバナンス(株主の視点に立った経営手法の改革)にもならい、特に、住民の視点に立った自治体の組織運営ができているかどうかの評価を実施した。

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    「医療保険制度改革に関する研究」 (2005年9月)

    研究プロジェクト

    研究プロジェクト » 2005年度

    ABSTRACT

    「医療保険制度改革に関する研究」

    本研究は、社団法人関西経済連合会から調査・研究委託を受け、当研究所において医療保険制度の改革案を取りまとめたものである。関経連の経済財政委員会 社会保障部会(部会長:石橋三洋・日本生命保険(相)副会長)が10月28日に公表した「医療制度改革に関する提言」の基礎データニなるものである。
    なお、検討に当たっては、「医療保険制度改革研究会」(主査:小塩隆士・神戸大学経済学研究科教授)を設け、国保・政管健保・老健など保険者が異なり十分な保険者機能が働いていない現在の諸制度を見直した。
    また、保険者機能を都道府県に集約しようする厚生労働省案にも分析を加え、地域ブロック制導入について試算している。

    【研究体制】 (順不同、敬称略)

    主査
    小塩 隆士  神戸大学大学院経済学研究科教授

    アドバイザー
    齊藤  愼  大阪大学大学院経済学研究科教授

    委員
    日高 政浩  大阪学院大学経済学部助教授
    前川 聡子  関西大学経済学部助教授
    吉田 有里  甲南女子大学人間科学部講師
    木村  慎   北海道大学公共政策大学院特任助手
    阿部  崇   ニッセイ基礎研究所副主任研究員

    オブザーバー
    窪井  悟   (株)大丸経営計画本部担当課長
    鶴岡  武   (株)UFJ総合研究所主任研究員

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    都市の財政力2005 自治体経営分析における財政分析

    研究プロジェクト

    研究プロジェクト » 2005年度

    ABSTRACT

    「関西自治行政評価システムの研究」研究成果報告
    (主査:小西砂千夫 関西学院大学大学院経済学研究科/産業研究所 教授)

    当研究所では、地方分権の時代に対応した自治体評価に関する研究に取り組みの1つとして、全国10万人以上の都市に過去15年間の財務データの入力を依頼し、各自治体が「財務的に健全な経営を行っているか」について評価を行った。

    調査の概要

    従来から使われてきた地方財政に関する財政分析指標は、フローを重視した、どちらかといえば資金繰りについての分析が主であり、ストックをベースとするも のはほとんどない。本調査では財政状況を「資金繰り」と「償還能力」の両面で捉えて「総合指標」を算定し、特定の市が、バブル期から今日まで、どのような 変遷したかを分析することで、各自治体の行政改革の努力などを検証すること、並びに今後、健全な財政運営を行うための指針作り(将来的に健全財政の枠内で どこまで起債が可能か、かつ償還能力の回復のために行革によってどれだけの余裕財源を産み出す必要があるかなど)に有益となる情報を提供しようとするもの である。

    ※なお、今回の「財政」評価に加え、「ガバナンス」および「政策パフォーマンス」の観点からの評価も本年度中にまとめる予定である。

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    三位一体改革の促進に向けて (2004年11月)

    研究プロジェクト

    研究プロジェクト » 2004年度

    ABSTRACT

    「国・地方の行財政健全化に関する研究」研究成果報告
    (主査: 齊藤 愼・大阪大学大学院経済学研究科教授)

    当研究所では、地方分権の時代に対応した三位一体改革に関する研究に取り組んでいます。その成果の一つとして、調査結果がまとまりましたので、ここにご 報告いたします。 三位一体改革については、昨年末、4兆円の補助金削減と3兆円の税源移譲を今後3年間で実施すること、平成16年度に、1兆円の補助金 削減と6600億円の税源移譲を先行実施することが決まった。改革は始まったものの、来年度からの補助金削減や税源移譲の具体的な中身については、省庁間 の調整の難航から中央だけで確定せず、地方団体からの提案を受けることにした。しかし、地方6団体による改革案のとりまとめ(8月20日公表予定)も膠着 状態に陥っている。
    そこで、三位一体改革の真の実現に向けてさまざまな改革案を分析し、改革の本来の目的に立ち戻り、①地方の自由度の向上と②プライマリーバランスの改善に照らして、メリット・デメリットを明らかにしてみた。(平成16年8月11日記者発表)。

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    自己評価に基づく自治体の組織運営(ガバナンス)評価

    研究プロジェクト

    研究プロジェクト » 2004年度

    ABSTRACT

    どの都市が行政運営システム改革に熱心か

    「関西自治行政評価システムの研究」研究成果報告
    (主査:小西砂千夫 関西学院大学大学院経済学研究科/産業研究所 教授)

    当研究所では、地方分権の時代に対応した自治体評価に関する研究に取り組みの1つとして、平成15年度において全国10万人以上の都市についてアンケート 調査を実施し、自治体の「組織運営の巧みさ」(ガバナンス)について評価を行った。自治体の提供するサービスの手厚さや、財政力などを評価する動きは多く 見られるが、自治体の組織運営に関する評価はわが国でも初めての試みであると言えよう。 いま、全国に輩出する改革派首長は、情報公開を進めガラス張りに することで「お役所仕事」を排除し、政治家や自治体職員の目線で運営されがちであった自治体の経営手法を、抜本的に改革しようとしている。行政評価の導入 や、人事システムの改革、予算編成手法の改革などは、その例である。 自治体の組織運営(ガバナンス)評価では、コーポレートガバナンス(株主の視点に 立った経営手法改革)にならい、納税者の視点に立った自治体運営ができているかどうかの評価を試みた。

    ※なお、今回の「ガバナンス」評価に加え、「財政」および「政策パフォーマンス」の観点からの評価も平成16年度中にまとめる予定である。

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    「三位一体改革」への緊急提言 (2003年11月)

    研究プロジェクト

    研究プロジェクト » 2003年度

    ABSTRACT

    「国・地方の行財政健全化に関する研究」研究成果報告
    (主査: 齊藤 愼・大阪大学大学院経済学研究科教授)

    地方分権については、当研究所でも最重要課題の一つと位置づけて、長年研究を重ねてきた。国庫補助負担金削減・税源移譲・交付税見直しの「三位一体改 革」こそが、「真の分権型社会」への移行に直結する、21世紀の大改革であると受けとめて、平成15年度の重要な研究活動として「国・地方の行財政健全化 に関する研究会」(主査:齊藤愼大阪大学大学院経済学研究科教授)を立ち上げた。この研究会では、昨今の経済財政諮問会議や地方自治体をはじめとする各界 の有益な議論・提案をも考慮に入れつつ、実行可能で具体的な「三位一体改革」のあり方について検討を行ってきた。もとより平成18年度までの「改革と展 望」の期間は、地方の「自己決定・自己責任」に基づく「真の分権型社会」の実現を左右する、極めて重要な期間である。こうした問題意識の下に、今般、「三 位一体改革」の加速に向けて緊急提言を行うこととした(平成15年11月25日記者発表)。提言のポイントは以下のとおりである。

    * 地方分権実現のために、三位一体改革を計画的に実現することにより、国と自治体の財政の自由度拡大と効率化を断行する。
    * 特に平成18年度までの3年間に実現すべき姿を『マーク1』とし、①奨励的補助金先行型で補助金4兆円削減、②基幹税を中心とした3兆円の税源移譲(平成 17年度には消費税1%を地方に移譲)、③平成18年度までの3年間の具体的なスケジュール(工程表)の作成・実施 を推進する。
    * 新たな地域間財政調整の構築のため、抜本的な地方交付税改革を検討する機関を早急に設ける。
    * 平成19年度以降の第2段階にあっては、補助金の大半を削減し、税源移譲についても『マーク1』に対応して、自治体の効率化努力を前提に、その8割を目処に移譲することを『マーク2』として掲げ、改革を段階的かつ継続的に進める。

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