研究成果

research

インバウンド : インバウンド

  • 野村 亮輔

    都道府県別訪日外客数と訪問率:3月レポート No.46

    インバウンド

    インバウンド

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    野村 亮輔 / 稲田 義久 / 松林 洋一

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、3月の訪日外客総数(推計値)は181万7,500人と、コロナ禍の影響が表れ始めた2020年2月以降、最高値となった。また、結果、1-3月期の訪日外客数は479万272人、20年1-3月期(399万9,827人)の水準を上回った。

    ・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば1月は149万7,472人。うち、観光客は1130万8,606人と2か月連続で100万人を超える水準となった。

    ・先行きについては日本の水際対策の終了により訪日外客の回復ペースが加速する可能性が高い。日本政府は4月29日以降、日本への渡航者に求めてきた72時間以内の陰性証明書やワクチン3回接種の証明書の提示を不要とした。水際対策が一部残っていた訪日中国人客についても同様の扱いとなるため、5月以降、回復が期待されよう。

     

    【トピックス1】

    ・関西3月の輸出は2カ月連続の前年比増加だが、伸びは前月から減速。一方、輸入は26カ月連続の同増加だが、伸びは2カ月連続で小幅にとどまった。関西の貿易収支は2カ月連続の黒字だが、黒字幅は縮小した。

    ・3月の関西国際空港への42万5,327人と、前月から増加し40万人超の水準となった。1-3月期では117万3,816人と前期から大幅増加し、全国と同様に20年1-3月期(69万4,997人)の水準を上回った。

    ・2月のサービス業の活動は、対面型サービス業を中心に改善。第3次産業活動指数は2カ月連続の前月比上昇。また対面型サービス業指数は宿泊業やその他生活関連サービス業が改善し2カ月連続で同上昇した。また、観光関連指数は旅行業や航空旅客運送業が大幅改善し3カ月連続の同上昇となった。

     

    【トピックス2】

    ・1月の関西2府8県の延べ宿泊者数は7,563.8千人泊、2019年同月比-10.0%と2カ月ぶりに減少に転じた。

    ・うち、日本人延べ宿泊者数は6,150.8千人泊と4カ月連続でコロナ禍前の水準を上回ったが、増加幅は前月から縮小。また、外外国人延べ宿泊者数は1,413.1千人泊、2019年同月比-40.8%と減少幅は前月から拡大した。

     

    【トピックス3】

    ・1-3月期の訪日外国人消費額は1兆146億円とコロナ禍前の9割近くを回復した。

    ・一般客1人当たり旅行支出(全目的)は21万1,957円となった。2019年同期比で+43.8%となりコロナ禍前を上回った。この背景には円安に加え、欧米豪を中心に長期滞在の旅行者が増加したことが単価の上昇に影響しているようである。

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  • 野村 亮輔

    都道府県別訪日外客数と訪問率:2月レポート No.45

    インバウンド

    インバウンド

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    野村 亮輔 / 稲田 義久 / 松林 洋一

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、2月の訪日外客総数(推計値)は147万5,300人と、回復基調が続く。また、1-2月期では297万2,600人と、爆買いが始まった15年1-2月期の水準を上回るペースとなった。

    ・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば12月は137万114人。うち、観光客は125万2,391人と、20年1月以来、100万人を超えた。

    ・先行きの訪日外客数の回復については、訪日中国人客の動向が重要となろう。これまで中国との直行便の到着は成田空港、羽田空港、関西国際空港、中部国際空港の4空港に限定されていたが、水際対策緩和に伴い、3月1日以降、上記空港以外の入国も認められた。加えて、成田空港、羽田空港などで中国-日本間の直行便の復便や増便も予定されている。このため今後、訪日中国人客数の回復が期待されよう。

     

    【トピックス1】

    ・関西2月の輸出は2カ月ぶりの前年比増加。また、輸入は25カ月連続の同増加だが、伸びは小幅にとどまった。結果、関西の貿易収支は2カ月ぶりの黒字となった。

    ・2月の関西国際空港への36万9,191人と、3カ月連続で30万人超の水準。1-2月期では74万8,489人となり、全国と同様に15年1-2月期の水準を上回っている。

    ・1月のサービス業の活動は、対面型サービス業を中心に改善。第3次産業活動指数は3カ月ぶりに前月比上昇。また対面型サービス業指数は娯楽業や飲食サービス業が改善し、2カ月ぶりに同上昇した。また、観光関連指数は2カ月連続の同上昇となった。

     

    【トピックス2】

    ・12月の関西2府8県の延べ宿泊者数は9,828.6千人泊、2019年同月比+0.1%と小幅プラスに転じ、コロナ禍前を上回った。

    ・うち、日本人延べ宿泊者数は8,301.0千人泊と3カ月連続でコロナ禍前の水準を上回った。また、外外国人延べ宿泊者数は1,527.6千人泊、2019年同月比-37.7%と減少幅は前月から縮小。府県別にみれば、京都府や大阪府を中心に回復しつつある。

     

     

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  • 野村 亮輔

    都道府県別訪日外客数と訪問率:1月レポート No.44

    インバウンド

    インバウンド

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    野村 亮輔 / 稲田 義久 / 松林 洋一

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、1月の訪日外客総数(推計値)は149万7,300人と、150万人に迫る水準となり、コロナ禍前の5割強を回復した。なお、訪日中国人客を除いた総数では146万6,100人(同-24.2%)となり、コロナ禍前の7割強である。

    ・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば11月は93万4,599人。うち、観光客は77万3,983人と、前月(32万6,699人)から大幅増加し、20年2月(89万8,976人)以来の水準となった。

    ・先行きの訪日外客数については、水際対策の更なる緩和により一層の回復が見込まれよう。これまで続いていた中国からの入国者に対する水際対策の強化が、3月1日から緩和された。このため、これまで回復が遅れていた訪日中国人客数の増加が見込まれ、訪日外客数の回復ペースは加速すると考えられる。

     

    【トピックス1】

    ・関西1月の輸出は中国の春節休暇の時期のズレもあり23カ月連続の前年比減少。一方、輸入は24カ月連続で同増加した。結果、輸関西の貿易収支は5カ月ぶりの赤字となった。

    ・1月の関西国際空港への37万9,298人と2カ月連続の30万人超の水準だが、訪日中国人客の回復が遅れていることもあり、回復のペースは緩やかである。

    ・12月のサービス業の活動は小幅悪化だが、持ち直し傾向を維持。第3次産業活動指数、対面型サービス業指数はいずもれ3カ月ぶりに前月比低下した。一方、観光関連指数は飲食店、飲食サービス業の上昇もあり、2カ月ぶりに同上昇した。

     

    【トピックス2】

    ・11月の関西2府8県の延べ宿泊者数は10,070.4千人泊、2019年同月比では-7.3%となった。全国旅行支援事業や水際対策緩和の継続により、日本人宿泊者及び外国人宿泊者数が回復しつつある。

    ・うち、日本人延べ宿泊者数は8,915.0千人泊と2カ月連続でコロナ禍前の水準を上回った。また、外国人延べ宿泊者数は1,155.4千人泊と前月(555.9千人泊)から倍増。京都府や大阪府は5割程度の回復となっているが、他府県では2~3割程度の回復にとどまっている。

     

    【トピックス3】

    ・2022年10-12月期関西(2府8県ベース)の国内旅行消費額(速報)は1兆2,651億円となった。10月11日から開始された全国旅行支援事業が国内旅行需要回復に大きく影響した。

    ・2022年通年では4兆2,581億円(19年比+3.1%)と、経済活動の正常化に加え、国内旅行需要喚起策の影響もあり、関西ではコロナ禍前を上回った。

     

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:12月レポート No.43

    インバウンド

    インバウンド

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、12月の訪日外客総数(推計値)は137万人と前月から大幅増加し、20年2月以来、単月で100万人超の水準まで回復。2022年通年では年後半の水際対策の大幅緩和も影響し383万1,897人と、過去最少となった前年から大幅増加した。

    ・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば10月は49万8,646人。うち、観光客は32万6,699人と前月(4万2,108人)から大幅増加し、2020年3月以来の値となった

    ・今後のインバウンドの見通しについては、訪日中国人客の動向が重要となる。中国政府は2月6日以降、団体旅行を一部の国・地域に限って認めると発表したが、日本は今のところ含まれていない。このため、訪日外客の回復については依然不確実性が高い。

     

    【トピックス1】

    ・関西12月の輸出は22カ月連続の前年比増加だが、伸びは前月から減速。また、輸入は23カ月連続で同増加したが、エネルギー価格の落ち着きもあり伸びは前月から減速した。輸出入の伸びが前月からいずれも減速したが、後者の下落幅が前者の下落幅を上回ったため、関西の貿易収支は4カ月連続の黒字となった。

    ・12月の関西国際空港への訪日外客数は33万1,249人と前月(24万7,090人)から増加。2022年通年では、88万5,472人(19年比-89.4%)となった。

    ・11月のサービス業の活動は感染再拡大の影響もあり小幅悪化。第3次産業活動指数は2カ月ぶりの前月比低下。また、観光関連指数も飲食店、飲食サービス業の大幅低下もあり、4カ月ぶりの同低下となった。

     

    【トピックス2】

    ・10月の関西2府8県の延べ宿泊者数は8,708.3千人泊、2019年同月比では-16.0%となった。全国旅行支援事業の開始と水際対策の大幅緩和もあり、減少幅は前月から縮小した。

    ・うち、日本人延べ宿泊者数は8,152.4千人泊、2019年同月比+10.8%とコロナ禍前を上回った。また、外国人延べ宿泊者数は555.9千人泊となり、2019年同月比-81.5%と減少幅は大幅縮小。水際対策の大幅緩和により、大阪府、京都府を中心に外国人宿泊者数が回復している。

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:11月レポート No.42

    インバウンド

    インバウンド

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、11月の訪日外客総数(推計値)は93万4,500人と、前月(49万8,600人)から大幅増加し、100万人に迫る水準まで回復。うち、国・地域別では、韓国が31万5,400人とトップであり、2020年1月以来、単月で30万超の水準となった

    ・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば9月は20万6,641人。うち、観光客は4万2,108人、商用客は5万3,265人、その他客は11万1,268人であった。観光客については前月東京オリンピックが開催された2021年7月以来の水準となった。

    ・12月以降もインバウンド需要は回復傾向が続くと予想されるが、依然として訪日中国人客の回復が課題である。中国政府はゼロコロナ政策の大幅な緩和を発表し、これまで制限されていた中国人の海外旅行についても認可した。一方で日本政府は中国国内の感染拡大を受け、中国からの入国者に対する水際対策の強化を発表した。このため、訪日中国人客の戻りについては依然不透明性が高い。

     

    【トピックス1】

    ・関西11月の輸出は米国向けの建設用・鉱山用機械や医薬品の好調もあり21カ月連続の前年比増加。一方、輸入は22カ月連続の同増加だが、エネルギー価格の落ち着きや鉱工業生産の停滞により伸びは前月から減速。輸入の伸びが前月から減速し、輸出が加速した結果、関西の貿易収支は3カ月連続の黒字だが、黒字幅は縮小した。

    ・11月の関西国際空港への訪日外客数は24万7,090人と、前月から倍増しコロナ禍の影響が出始めた2020年2月の水準を上回った。空港別に訪日外客数の戻りをみてみると、羽田や成田はコロナ禍前の5割程度回復しているが、関空は4割程度の回復にとどまっている。

    ・10月のサービス業の活動は観光需要の増加で対面型サービス業を中心に持ち直している。第3次産業活動指数、対面型サービス業指数はいずれも2カ月連続の前月比上昇。また、観光関連指数は全国旅行支援事業の開始や水際対策の緩和もあり、3カ月連続で同上昇した。

     

    【トピックス2】

    ・9月の関西2府8県の延べ宿泊者数は7,436.5千人泊。2019年同月比では-24.2%と前月から減少幅は縮小。COVID-19感染拡大が落ち着き、外出機会が増加したことが影響した。

    ・うち、日本人延べ宿泊者数は7,278.4千人泊。2019年同月比では-0.8%と減少幅は前月(同-13.0%)から大幅縮小し、コロナ禍前の水準を回復しつつある。また、外国人延べ宿泊者数は158.0千人泊となり、2019年同月比では-93.6%と減少幅は3カ月連続で縮小。これまで低水準が続いていた外国人宿泊者数は水際対策の緩和が進むにつれ、徐々に持ち直しの動きがみられる。

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:10月レポート No.41

    インバウンド

    インバウンド

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、10月の訪日外客総数(推計値)は49万8,600人と、前月(20万6,500人)から大幅増加し、50万人に迫る水準まで回復。1日当たりの入国者数の上限撤廃、外国人観光客の個人旅行解禁など、これまでの厳格な水際対策が大幅緩和された影響があらわれた。

    ・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば8月は16万9,902人。うち、観光客は3万1,441人、商用客は3万7,349人、その他客は10万1,112人となった。

    ・11月以降も水際対策の緩和が継続されることもあり、訪日外客数は持ち直しの傾向が続こう。ただし、コロナ禍前の訪日外客数の30%近くを占めていた中国はゼロコロナ政策の影響で回復が遅れることもあり、訪日外客数全体の戻りは緩慢となろう。

     

    【トピックス1】

    ・関西10月の輸出は20カ月連続の前年比増加だが伸びは前月から減速。一方、輸入は21カ月連続で同増加し伸びは前月から加速。輸出の伸びが減速し、輸入の伸びが加速した結果、関西の貿易収支は2カ月連続の黒字だが、黒字幅は前月から縮小した。

    ・10月の関西国際空港への訪日外客数は11万6,658人と、2020年2月(22万8,987人)以来、単月で10万人超の水準となった。

    ・9月のサービス業の活動は前月から小幅悪化だが、持ち直し傾向が続く。第3次産業活動指数、対面型サービス業指数はいずれも2カ月ぶりの前月比低下。一方、観光関連指数は2カ月連続で同上昇した。

     

    【トピックス2】

    ・8月の関西2府8県の延べ宿泊者数は8,720.8千人泊。2019年同月比では-31.5%と前月から減少幅は拡大。行動制限のない夏季休暇があったものの、COVID-19の感染再拡大が悪影響した。

    ・うち、日本人延べ宿泊者数は8,598.3千人泊。府県別に2019年同月比をみれば、他府県が減少しているのに対し、京都府が3カ月連続で増加した。また、外国人延べ宿泊者数は122.5千人泊と前月から幾分増加した。

     

    【トピックス3】

    ・2022年7-9月期関西(2府8県ベース)の国内旅行消費額(速報)は9,916.1億円となった。7-8月はCOVID-19の感染状況が悪化していたものの、9月には感染拡大が落ち着いたことで宿泊旅行を中心に回復。府県別では三重県や奈良県は2019年同期比プラスに転じ、和歌山県、鳥取県以外の府県ではマイナス幅が前期より縮小した。

     

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:9月レポート No.40

    インバウンド

    インバウンド

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、9月の訪日外客総数(推計値)は20万6,500人とコロナ禍の影響が表れ始めた2020年3月の水準(19万3,658人)を上回った。

    ・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば7月は14万4,578人となった(2019年同月比-95.2%)。うち、観光客は3万315人、商用客は4万616人、その他客は7万3,647人。

    ・10月以降、水際対策の大幅緩和により訪日外客数の一層の回復が見込まれるが、回復のペースは国・地域によって異なる。特に2019年時に訪日外客の30%を占めていた中国ではゼロコロナ政策の影響で、回復が遅れる可能性が高い。

     

    【トピックス1】

    ・関西9月の輸出は19カ月連続で前年比増加し、伸びは前月から加速。また、輸入は20カ月連続の同増加となり、2桁の高い伸びが続く。輸出の伸びが加速し、輸入の伸びが前月から減速した結果、関西の貿易収支は3カ月ぶりに黒字となった。

    ・9月の関西国際空港への訪日外客数は4万1,456人と前月から増加し、コロナ禍の影響が出始めた2020年3月の水準を上回った。

    ・8月のサービス業の活動は行動制限のない夏季休暇もあり改善した。第3次産業活動指数、対面型サービス業指数、観光関連指数は、いずれも3カ月ぶりに前月比上昇。夏季休暇による旅行需要増加もあり、宿泊業などが上昇した。

     

    【トピックス2】

    ・7月の関西2府8県の延べ宿泊者数は7,379.2千人泊。2019年同月比-30.4%と減少幅は3カ月連続で縮小した。

    ・うち日本人延べ宿泊者数は7,274.1千人泊で、2019年同月比-1.9%と減少幅は5カ月連続で縮小し、コロナ禍前の水準を回復しつつある。一方、外国人延べ宿泊者数は105.1千人泊で、同-96.7%と依然大幅減少が続く。

     

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:8月レポート No.39

    インバウンド

    インバウンド

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、8月の訪日外客総数(推計値)は16万9,800人。2019年同月比でみると前月から減少幅は縮小しているが、依然として90%超の減少が続いており、本格的な回復には至っていない。

    ・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば6月は12万430人。うち、観光客2万5,879人、商用客6万6,244人、その他客31万4,901人となった。観光客は添乗員付きの団体ツアー客の受け入れ開始の影響もあり、2021年8月以来の水準となった。

    ・10月11日以降、日本の厳格な水際対策が大幅緩和された。1日当たりの入国者数の上限が撤廃され、短期滞在ビザの免除や観光目的の外国人入国者の個人旅行も認可されたこともあり、今後の訪日外客数は、これまで低調であった観光目的を中心に回復が期待されよう。

     

    【トピックス1】

    ・関西8月の輸出は18カ月連続の前年比増加だが伸びは前月から減速。輸入は19カ月連続の同増加となり、2桁の高水準で推移している。輸出の伸びが減速し、輸入の伸びが高水準で推移した結果、関西の貿易収支は2カ月連続の赤字となった。

    ・8月の関西国際空港への訪日外客数は3万4,311人と前月から増加し、コロナ禍の影響が始まった2020年3月と同水準となった。

    ・7月のサービス業の活動はCOVID-19の感染再拡大を受け悪化した。第3次産業活動指数、対面型サービス業指数、観光関連指数はいずれも2カ月連続で前月比低下。感染状況の悪化に伴い外出機会が減少した影響もあり、飲食店、飲食サービス業、旅行業や宿泊業が低下した。

     

    【トピックス2】

    ・6月の関西2府8県の延べ宿泊者数は6,438.8千人泊。 COVID-19の感染状況が改善されていたこともあり2019年同月比-33.1%と前月から減少幅は縮小した。

    ・うち日本人延べ宿泊者数は6,360.0千人泊で、2019年同月比-5.6%と減少幅は4カ月連続で縮小。京都府を除き各府県で減少傾向が続いている。一方、外国人延べ宿泊者数は78.7千人泊で、同-97.3%と依然大幅減少が続く。

     

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:7月レポート No.38

    インバウンド

    インバウンド

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、7月の訪日外客総数(推計値)は14万4,500人。4カ月連続で10万人を超える水準だが、同月の訪日外客数を1日当たりに均せば4,661人にとどまっており、1日当たりの入国者数の上限である2万人には満たない状況である。

    ・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば5月は14万7,046人。うち、観光客は7,308人、商用客は2万2,743人、その他客は11万6,995人となった。

    ・9月に入り1日当たりの入国者数の上限引き上げや、外国人観光客の新規入国について、添乗員なしの団体ツアーの受け入れ開始等、日本の水際対策が一層緩和された。今後、更なる緩和策(入国者数の上限撤廃、個人旅行の解禁、短期ビザ取得の免除)により訪日外客の増加が期待される

     

    【トピックス1】

    ・関西7月の輸出は17カ月連続の前年比増加だが伸びは前月から幾分減速。一方、輸入は円安の加速や原油高の影響もあり、18カ月連続の同増加となった。輸入の伸びが輸出の伸びを大きく上回った結果、関西の貿易収支は2カ月連続の赤字となった。

    ・7月の関西国際空港への訪日外客数は2万5,189人と4カ月連続で2万人を超える水準だが、全国と同様に依然本格的な回復には至っていない。

    ・6月のサービス業の活動は前月から小幅悪化だが、持ち直し傾向が続く。第3次産業活動指数、対面型サービス業指数はいずれも4カ月ぶりに前月比小幅低下。一方、観光関連指数は各自治体による旅行需要喚起策も影響し、4カ月連続で同上昇した。

     

    【トピックス2】

    ・5月の関西2府8県の延べ宿泊者数は7,274.3千人泊。3年ぶりに行動制限のない大型連休による影響もあり2019年同月比-33.8%と前月から減少幅は縮小した。

    ・うち日本人延べ宿泊者数は7,170.0千人泊で、2019年同月比-11.2%と前月から減少幅は縮小。また、外国人延べ宿泊者数は104.3千人泊で、同-96.4%と依然大幅減少が続いているが、減少幅は4カ月連続で縮小している。

     

    【トピックス3】

    ・2022年1-3月期関西(2府8県ベース)の国内旅行消費額(速報)は7,893.0億円となった。3年ぶりの行動制限のない大型連休も影響し、22年1-3月期からマイナス幅は縮小。うち、宿泊旅行消費額は、6,053.1億円、日帰り旅行額は1,839.9億円であった。

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:6月レポート No.37

    インバウンド

    インバウンド

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、6月の訪日外客総数(推計値)は12万400人と前月(14万7,000人)から減少するも3カ月連続で10万人超の水準となった。4-6月期では40万6,948人と、1-3月期(10万606人)から増加。しかし、コロナ禍前の2019年4-6月期(857万9,817人)と比べると依然低水準であり、本格的な回復には至っていない。

    ・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば4月は13万9,548人となった。うち、観光客は6,166人、商用客は1万2,593人、その他客は12万789人。技能実習生や留学生が含まれるその他客は前月から大幅増加した。

    ・7月以降、団体ツアーに限定した形ではあるものの、外国人観光客の緩やかな増加が見込まれている。しかしながら、依然として個人旅行での新規入国は認められていないため、回復には依然時間を要するだろう。

     

    【トピックス1】

    ・関西6月の輸出は世界的な半導体不足に伴う価格上昇の影響もあり16カ月連続の前年比増加。また、輸入は資源価格高騰の影響が続き、17カ月連続の同増加となった。関西の貿易収支は2カ月ぶりの黒字だが、4-6月期でみれば黒字幅は縮小している。

    ・6月の関西国際空港への訪日外客数は2万3,463人と3カ月連続で2万人超の水準。結果、4-6月期では7万2,240人と、1-3月期(1万7,279人)から大幅増加した。

    ・5月のサービス業の活動は3年ぶりに行動制限のない大型連休もあり持ち直しが続く。第3次産業活動指数は3カ月連続の前月比プラス。大型連休による旅行需要の増加により、飲食店、飲食サービス業、宿泊業や旅行業がいずれも改善した。

     

    【トピックス2】

    ・4月の関西2府8県の延べ宿泊者数は6,275.5千人泊で、2019年同月比-43.8%と前月から減少幅は幾分拡大した。

    ・うち日本人延べ宿泊者数は6,200.1千人泊で、2019年同月比-18.8%と前月から減少幅は幾分縮小。また、外国人延べ宿泊者数は75.2千人泊と、同-97.9%と大幅減少が続く。

    ・先行きについては各自治体の旅行需要喚起策の実施より引き続き宿泊需要は緩やかな回復が見込まれるほか、外国人観光客の新規入国が認められてたこともあり、外国人宿泊者の回復も期待されよう。

     

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:5月レポート No.36

    インバウンド

    インバウンド

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、5月の訪日外客総数(推計値)は14万7,000人。前月(13万9,500人)に引き続き10万人を超える水準となった。

    ・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば3月は6万6,121人。うち、観光客は3,371人、商用客は5,601人、その他客は5万7,149人であった。

    ・訪日外客数の先行きについては、7月以降、入国者数の上限引き上げなど水際対策の更なる緩和が検討されていることもあり、緩やかな回復がみこまれよう。ただし、個人旅行者の受け入れが再開されない限り、訪日外客数がコロナ禍前の水準を回復するにはしばらく時間を要するだろう。

     

    【トピックス1】

    ・関西5月の輸出は15カ月連続の前年比増加。また、輸入はエネルギー価格高騰もあり、16カ月連続の同増加となった。輸入の伸びが輸出の伸びを大きく上回った結果、関西の貿易収支は4カ月ぶりの赤字に転じた。

    ・5月の関西国際空港への訪日外客数は2万7,161人と2カ月連続で2万人を超える水準となった。

    ・4月のサービス業の活動はCOVID-19の感染状況が落ち着き、行動制限の緩和が進んだことから持ち直しの動きがみられた。第3次産業活動指数は2カ月連続の前月比プラス。行動制限の緩和により、外出機会が増えたこともあり、飲食店、飲食サービス業や宿泊業がいずれも2カ月連続で改善した。

     

    【トピックス2】

    ・3月の関西2府8県の延べ宿泊者数は6,515.5千人泊。三重県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県へのまん延防止等重点措置が解除された影響もあり、2019年同月比は-39.7%と前月から減少幅が縮小した。

    ・うち日本人延べ宿泊者数は6,464.5千人泊で、2019年同月比-19.5%と前月からマイナス幅は縮小。一方、外国人延べ宿泊者数は51.0千人泊と、同-98.2%と大幅な減少が続く。

     

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:4月レポート No.35

    インバウンド

    インバウンド

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、4月の訪日外客総数(推計値)は13万9,500人。1日当たりの入国者数の上限が1万人へ引き上げられたこともあり、20年3月(19万3,658人)以来の10万人超の水準となった。

    ・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば2月は1万6,719人。うち、観光客は999人、商用客は1,282人、その他客は1万4,438人であった。

    ・日本では入国者数の更なる上限緩和や観光目的の訪日外客等の水際対策緩和が予定されており、入国緩和が予定通り実現されれば、夏にかけて訪日外客の回復が期待されよう。

     

    【トピックス1】

    ・関西4月の輸出は14カ月連続の前年比増加だが中国の「ゼロコロナ政策」による物流停滞で、対中貿減速が影響し伸びは減速。一方、輸入はエネルギー関連財の価格高騰などにより、15カ月連続の同増加で高い伸びが続いている。結果、関西の貿易収支は3カ月連続の黒字だが、黒字幅は2カ月連続で縮小した。

    ・4月の関西国際空港への訪日外客数は入国緩和策が影響し、2万1,616人と前月から増加。また、日本人出国者数も1万736人と前月から増加した。

    ・3月はまん延防止等重点措置が全国的に解除されたこともありサービス業を取り巻く状況は改善。第3次産業活動指数は4カ月ぶりの前月比プラス。COVID-19感染状況が落ち着き始めたことで、対面型サービス業や観光関連業が改善した。

     

    【トピックス2】

    ・2月の関西2府8県の延べ宿泊者数は4,085.4千人泊。三重県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県へのまん延防止等重点措置が延長された影響もあり、2019年同月比は-52.9%と前月から減少幅が拡大した。

    ・うち日本人延べ宿泊者数は4,053.0千人泊で、2019年同月比-35.1%と前月から再びマイナス幅は拡大。一方、外国人延べ宿泊者数は32.4千人泊と、同-98.7%減少した。

     

    【トピックス3】

    ・2022年1-3月期関西(2府8県ベース)の国内旅行消費額(速報)は4,235.8億円となった。まん延防止等重点措置が実施され、不要不急の外出を控えたことが悪影響し、2019年同期比-47.7%と21年10-12月期(同-25.4%)からマイナス幅は拡大。うち、宿泊旅行消費額は、3,019.0億円、日帰り旅行額は1,216.8億円であった。

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:3月レポート No.34

    インバウンド

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     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、3月の訪日外客総数(推計値)は入国者数上限引き上げの緩和策もあり6万6,100人となった。

    ・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば、1月は1万7,766人。うち、観光客は649人(同-100.0%)、商用客は1,455人(同-98.9%)、その他客は1万5,662人(同-92.4%)であった。

    ・4月に入り1日当たりの入国者数の上限が1万人へと引き上げられる等、日本の水際対策が更に緩和された。観光目的での入国は依然認められていないが、今後も留学生や技能実習生などを中心に訪日外客数は増加すると予想される。

     

    【トピックス1】

    ・関西3月の輸出は13カ月連続の前年比増加だが伸びは減速。一方、輸入はエネルギー関連財の価格高騰の影響が続き、14カ月連続の同増加。結果、関西の貿易収支は2カ月連続の黒字だが、伸びは縮小した。

    ・3月の関西国際空港への訪日外客数は入国緩和策が影響し、1万284人と前月から増加。また、日本人出国者数も6,197人と前月から増加した。

    ・2月のサービス業はまん延防止等重点措置の影響により活動指数は悪化した。第3次産業活動指数は3カ月連続の前月比マイナス。2月中にまん延防止等重点措置の対象が最大36都道府県まで拡大された影響で、対面型サービス業や観光関連業の悪化が影響した。

     

    【トピックス2】

    ・1月の関西2府8県の延べ宿泊者数は5,210.5千人泊となった。三重県、京都府、大阪府、兵庫県にまん延防止等重点措置が実施された影響もあり、2019年同月比は-38.0%と前月から減少幅が拡大した。

    ・うち日本人延べ宿泊者数は5,171.6千人泊で、2019年同月比-14.1%と前月から再びマイナスに転じた。一方、外国人延べ宿泊者数は38.9千人泊と、同-98.4%減少した。

    ・延べ宿泊者を居住地別でみると、県内の延べ宿泊者数は1,451.0千人泊(2019年同月比+32.2%)、県外は3,578.2千人泊(同-48.1%)。まん延防止等重点措置が実施され、自府県民を対象とした旅行需要喚起策が一時停止されたこともあり、県内のプラス幅は前月から縮小した

     

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:2月レポート No.33

    インバウンド

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     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔 / 古山 健大

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、2月の訪日外客総数(推計値)は16,700人となった。外国人の新規入国停止措置が2月末まで延長された影響もあり、前月から幾分減少し、外国低水準が続く。

    ・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば、12月は12,084人。通年では、245,862人となり、2年連続で前年比大幅減少した。うち、観光客は66,387人、商用客は18,344人、その他客は161,131人となった。

    ・日本は3月から外国人新規入国の再開や入国者数の上限引き上げなど、これまでの厳格な水際対策を一部緩和した。しかし、観光目的での入国緩和時期は依然不透明なため、訪日外客の回復はしばらく時間を要するだろう。

     

    【トピックス1】

    ・関西2月の輸出は半導体等電子部品や半導体製造装置が好調だったこともあり、輸出額は単月で過去最高更新。輸入額は国際的な燃料価格の高騰などもあり、2月としては過去最高となった。結果、関西の貿易収支は2カ月ぶりの黒字だが、伸びは縮小した。

    ・2月の関西国際空港への訪日外客数は外国人新規入国の停止が影響し、3,499人と前月とほぼ同水準であった。

    ・1月のサービス業はCOVID-19感染再拡大を受け、活動指数は悪化した。第3次産業活動指数は5カ月ぶりの前月比マイナス。まん延防止等重点措置の対象都道府県拡大や都道府県独自の旅行需要喚起策停止もあり、対面型サービス業や観光関連業が悪影響した。

     

    【トピックス2】

    ・12月の関西2府8県の延べ宿泊者数は7,694.7千人泊、コロナ禍の影響がない2019年同月比は-21.6%と前月から減少幅は縮小。感染状況の落ち着きを背景に、伸びは10月から3カ月連続で縮小した。2021年通年では、5,762.1万人泊と2年連続の減少。日本人延べ宿泊者数はワクチンの普及や旅行需要喚起策もあり、わずかに増加に転じたものの、外国人延べ宿泊者数は大幅減少が続く。

    ・うち日本人延べ宿泊者数は7,647.4千人泊で、2019年同月比+3.9%と前月から改善し、プラスに転じた。一方、外国人延べ宿泊者数は47.3千人泊と、同-98.1%減少した。

    ・延べ宿泊者を居住地別でみると、県内の延べ宿泊者数は2,201.1千人泊(2019年同月比+73.9%)、県外は5,232.6千人泊(同-34.4%)。自府県民を対象とした旅行補助事業の成果もあり、県内の延べ宿泊者の伸びは前月から加速した。

     

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:1月レポート No.32

    インバウンド

    インバウンド

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔 / 古山 健大

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、1月の訪日外客総数(推計値)は17,800人となった。前月(12,100人)から幾分増加したが、外国人の新規入国停止の影響が続いており、水準は低い。

    ・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば、11月は20,682人となった。うち、観光客は1,709人(同-99.9%)、商用客は1,992人(同-98.8%)、その他客は16,981人であった。

    ・政府はオミクロン株の市中感染が拡大し、これまで行ってきた水際対策の効果が薄まったことから緩和の方針を打ち出した。留学生や技能実習生などの新規入国が滞っていたが、今回の緩和策により訪日外客は商用客他やその他客を中心に増加が見込まれよう。

     

    【トピックス1】

    ・関西1月の輸出はアジア向けの半導体等電子部品の輸出が好調なこともあり11カ月連続の増加。一方、輸入は原材料や燃料価格の高騰などもあり12カ月連続で増加した。結果、関西の貿易収支は24カ月ぶりの赤字に転じた。

    ・1月の関西国際空港への訪日外客数は3,496人と前月(2,737人)から増加したが、外国人の新規入国停止の影響もあり低水準が続く。

    ・12月のサービス業はオミクロン株による感染が懸念されていたものの、対面型サービス業を中心に指数は持ち直しが続く。第3次産業活動指数は4カ月連続の前月比プラス。各都道府県が行った独自の需要喚起策による旅行需要の回復もあり宿泊業や旅行業が大きく改善した。

     

    【トピックス2】

    ・11月の関西2府8県の延べ宿泊者数は7,734.6千人泊、コロナ禍の影響がない前々年同月比は-32.1%と前月から減少幅は縮小感染状況の落ち着きを背景に、引き続き宿泊を伴う外出が増加した。

    ・うち日本人延べ宿泊者数は7,314.8千人泊で、前々年同月比-8.8%と前月から減少幅は大幅改善。一方、外国人延べ宿泊者数は59.8千人泊と、同-98.5%減少した。

    ・延べ宿泊者を居住地別でみると、県内の延べ宿泊者数は1,764.1千人泊(前々年同月比+38.0%)、県外は5,423.1千人泊(同-39.6%)。自治体が実施する旅行補助事業の利用も重なり、県内外ともに宿泊者数(前々年同月比)の伸びが改善している。

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:12月レポート No.31

    インバウンド

    インバウンド

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔 / 古山 健大

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、12月の訪日外客総数(推計値)は外国人の新規入国緩和を停止した影響もあり12,100人と前月(22,100人)から減少。2021年通年では245,896人となり、1964年の統計開始以降で、過去最少となった。

    ・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば、10月は22,113人となった。うち、観光客は2,287人、商用客は2,506人、その他客は17,320人であった。

    ・11月30日から日本政府は外国人の新規入国を一時停止していたが、1月11日に2月末までの延長を決定した。卒業や進級が迫る留学生などの新規入国ついて検討が進められているが、大幅な入国緩和は期待しづらく、当面訪日外客は低位での推移が見込まれよう。

     

    【トピックス1】

    ・関西12月の輸出はアジア向けの半導体等電子部品の輸出増もあり10カ月連続の前年比増加。輸入はエネルギー価格の高騰もあり11カ月連続の同増加。結果、関西の貿易収支は23カ月連続の黒字だが、輸入の伸びが輸出の伸びを上回ったため、黒字幅は2カ月連続で大幅縮小した。

    ・12月の関西国際空港への訪日外客数は2,737人と前月(3,678人)から減少。通年では41,119人と、1994年の開港以降(248,806人)、過去最低値となった。

    ・11月のサービス業はCOVID-19の感染状況が前月から一層落ちついたこともあり指数は持ち直しがみられた。第3次産業活動指数は3カ月連続の前月比プラス。行動制限の緩和や各都道府県が行った独自の需要喚起策の開始もあり、飲食店、飲食サービス業や宿泊業などがそれぞれ改善に影響した。

     

    【トピックス2】

    ・10月の関西2府8県の延べ宿泊者数は5,736.8千人泊、コロナ禍の影響がない前々年同月比は-44.7%と前月の減少幅(同-58.7%)から縮小。緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が全国で解除されたことにより、宿泊者数が大きく増加した。

    ・うち日本人延べ宿泊者数は5,692.3千人泊で、前々年同月比-22.7%と前月の減少幅(同-45.3%)から縮小。外国人延べ宿泊者数は44.5千人泊と、同-98.5%減少した。

    ・延べ宿泊者を居住地別でみると、県内の延べ宿泊者数は1,472.1千人泊(前々年同月比+20.9%)、県外は4,053.3千人泊(同-52.6%)。県内の伸びは前月(同-9.9%)からプラスに転じ、県外の減少幅は前月(同-65.0%)から縮小した。

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:11月レポート No.30

    インバウンド

    インバウンド

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔 / 古山 健大

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、11月の訪日外客総数(推計値)は20,700人と前月(22,100人)から幾分減少したが、水準は2カ月連続で2万人を超えた。

    ・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば、9月は17,720人となった。うち、観光客は1,124人、商用客は1,676人、その他客は14,920人。

    ・日本政府はワクチン接種の完了した外国人の新規入国を条件付きで認めていたが、オミクロン株の感染拡大を受け、新規入国を一時停止した。日本国内においてもオミクロン株の影響への懸念から、政府が今後、入国制限を更に強化する可能性もあり、12月以降、訪日外客数は低水準が続くと予想される。

     

    【トピックス1】

    ・関西11月の輸出は9カ月連続の前年比増加。アジア向けの半導体等電子部品やアラブ首長国連邦向けの原動機の好調もあり、輸出額は11月単月で過去最高額となった。輸入は原燃料価格の高騰もあり10カ月連続の同増加。結果、貿易収支は22カ月連続の黒字だが、輸入の伸びが加速し輸出の伸びを上回ったため、黒字幅は2カ月ぶりに大幅縮小した。

    ・11月の関西国際空港への訪日外客数は3,678人と前月(3,743人)から小幅減少した。

    ・10月のサービス業は飲食店などへの制約条件の緩和もあり前月から活動指数は加速した。第3次産業活動指数は2カ月連続の前月比プラス。COVID-19の感染状況が落ち着き、飲食店への酒類提供などの制約緩和が行われたこともあり、飲食関連の改善が好影響した。

    ・第3次産業活動指数のうち、対面型サービス業指数、観光関連指数はいずれも2カ月連続の前月比プラス。飲食店、飲食サービス業や宿泊業などがそれぞれ改善に影響した。

     

    【トピックス2】

    ・9月の関西2府8県の延べ宿泊者数は4,051.8千人泊、コロナ禍の影響がない前々年同月比は-58.7%と前月の減少幅(同-55.1%)から拡大。三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県を対象とした4度目の緊急事態宣言(9月30日まで)が影響し、宿泊者数が落ち込んだ。

    ・うち日本人延べ宿泊者数は4,012.9千人泊で、前々年同月比-45.3%と前月の減少幅(同-42.5%)から拡大。外国人延べ宿泊者数は38.9千人泊と、同-98.4%減少した。

    ・観光庁は11月19日、都道府県が独自で実施する府県民割の対象範囲拡大等について発表し、関西各府県でも支援対象を拡大し始めた。現在5府県が支援対象の拡大、3府県が期間の延長を発表した。

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:10月レポート No.29

    インバウンド

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     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔 / 古山 健大

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、10月の訪日外客総数(推計値)は22,100人と入国後の隔離措置期間の短縮などの入国緩和策の影響もあり前月(17,700人)から増加。なお、前々年同月比では-99.1%と大幅減少が続いている。

    ・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば、8月25,916人となった。うち、観光客は13,304人、商用客は1,374人、その他客は11,238人。東京パラリンピック開催の影響もあり、短期滞在者扱いとなる観光客が1万人を超える水準となった。

    ・日本ではワクチン接種を完了したビジネス目的の短期滞在者や留学生などの新規入国を認めており、今後、ビジネス目的などの訪日外客を中心に増加が見込まれよう。しかし、入国後の隔離措置が依然とられていることに加え、観光目的の入国制限が続いているため、訪日外客の急回復は望めない状況が続こう。

     

    【トピックス1】

    ・関西10月の輸出は8カ月連続で前年比増加した。半導体等製造装置と半導体等電子部品の好調で、輸出額は単月過去最高額。輸入は9カ月連続の同増加。結果、貿易収支は21カ月連続の黒字となり、輸出の伸びは横ばいであったが、輸入の伸びが減速したため、黒字幅は2カ月ぶりに拡大した。

    ・9月の関西国際空港への訪日外客数は1日当たりの入国者数の上限が緩和された影響もあり、3,743人と前月(3,079人)から増加した。

    ・9月のサービス業ではCOVID-19の感染状況が落ち着き、消費者心理の改善により、前月から活動指数が上昇した。第3次産業活動指数は、COVID-19の新規陽性者数の減少や、緊急事態宣言解除の見通しがたったことで個人向けサービス等の改善が好影響した。

    ・第3次産業活動指数のうち、対面型サービス業指数、観光関連指数はいずれも2カ月ぶりの前月比プラス。娯楽業や道路旅客運送業が改善に影響した。

    ・コロナ禍前のピーク(19年10-12月期)と比較すれば、第3次産業は5.2ポイント、対面型サービス業指数は23.1ポイント、観光関連指数は36.3ポイントといずれも低水準。

     

    【トピックス2】

    ・8月の関西2府8県の延べ宿泊者数は5,720.5千人泊、コロナ禍の影響がない前々年同月比は-55.1%と前月の減少幅(同-49.5%)から拡大。感染状況の悪化で、緊急事態宣言が発令された府県が拡大し、夏の帰省シーズンではあったが、旅行手控えにより低調となった。

    ・うち日本人延べ宿泊者数は5,681.6千人泊で、前々年同月比-42.5%と前月の減少幅(同-28.3%)から拡大した。外国人延べ宿泊者数は38.9千人泊と、同-98.6%減少した。

    ・緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が全国で終了し、各都道府県は独自の旅行需要喚起策を開始、再開した。関西各府県では早いところで10月から割引適用を実施しており、三重県(11月30日まで)、奈良県(22年2月28日まで)を除き、12月31日までを宿泊割引の適用期間としている(2021年11月24日時点)。

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:9月レポート No.28

    インバウンド

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     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔 / 古山 健大

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、9月の訪日外客総数(推計値ベース)は17,700人となった(前月:25,900人)。年前半の月平均(16,049人)を上回ったものの、東京オリンピック・パラリンピックが閉幕したこともあり、9月は2カ月連続で減少した。

    ・JNTO訪日外客統計を目的別にみれば、7月の総数(暫定値ベース)は51,055人となった。うち、観光客は42,621人、商用客は941人、その他客は7,493人であった。東京オリンピック開催で参加選手や関係者が入国したこともあり観光客が前月(1,657人)から大幅増加した。

     

    【トピックス1】

    ・関西9月の輸出は7カ月連続の前年比増加だが、前月から減速した。輸入は8カ月連続の同増加。結果、貿易収支は20カ月連続の黒字だが、輸入の伸びが輸出の伸びを上回ったため黒字幅は前年比縮小した。7カ月ぶりのマイナス。

    ・9月の関西国際空港への訪日外客数は3,079人と、前月(2,476人)から幾分増加した。政府が1日当たりの日本への入国者数の上限を2,000人から3,500人に緩和した影響が表れたようである。

    ・8月のサービス業は緊急事態宣言の対象地域拡大により前月から悪化した。8月の第3次産業活動指数は2カ月連続の前月比マイナス。COVID-19感染再拡大(第5波)により緊急事態宣言の対象地域が拡大されたことが悪影響した。

    ・第3次産業活動指数のうち、対面型サービス業指数、観光関連指数はいずれも3カ月ぶりの前月比マイナス。飲食店、飲食サービス業、旅行業や宿泊業の悪化が大きく影響した。

     

    【トピックス2】

    ・7月の関西2府8県の延べ宿泊者数は5,356.3千人泊、コロナ禍の影響がない前々年同月比は-49.5%と前月の減少幅(同-65.7%)から大きく縮小した。京都府、大阪府、兵庫県に発令された3度目の緊急事態宣言が6月20日に解除され、行動規制の緩和や東京五輪開催に伴う外国選手団事前合宿の実施が要因となり、国内外の宿泊者数が回復した。

    ・うち日本人延べ宿泊者数は5,314.6千人泊で、前々年同月比-28.3%と前月の減少幅(同-51.5%)から大きく縮小した。府県別では特に、京都府や奈良県の減少幅が前月から大きく縮小。外国人延べ宿泊者数は41.7千人泊と、同-98.7%減少した。

    ・関西の延べ宿泊者数を宿泊者の居住地別でみると、県内の延べ宿泊者数は1,414.1千人泊(前々年同月比+4.2%)、県外は3,746.5千人泊(同-56.5%)であった。なお、県内の伸びは前月(同-32.1%)からプラスに転じ、県外の減少幅は前月(同-71.1%)から縮小したことに注意。

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  • 稲田 義久

    都道府県別訪日外客数と訪問率:8月レポート No.27

    インバウンド

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     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 松林 洋一 / 野村 亮輔 / 古山 健大

    ABSTRACT

    【ポイント】

    ・JNTO訪日外客統計によれば、8月の訪日外客総数(推計値ベース)は東京パラリンピックの選手や関係者が入国したこともあり25,900人であった。21年前半の月平均(16,049人)を2カ月連続で上回ったものの、前々年同月比では-99.0%となっている。

    ・JNTO訪日外客統計を目的別にみれば、6月の総数(暫定値ベース)は9,251人であった。うち、観光客は1,657人、商用客は1,121人、その他客は6,473人であった。

     

    【トピックス1】

    ・関西8月の輸出は6カ月連続で前年比増加。品目別にみれば、アジア向けを中心に半導体等電子部品の輸出額が8月として過去最高額。また、対米、対EU向けでは住宅建設やインフラ整備に用いられる建設用・鉱山用機械が好調であった。

    ・8月の関西国際空港への2,476人となった。前月から減少し、21年前半の月平均(3,722人)を依然下回る状況が続いている。

    ・7月のサービス業はCOVID-19感染再拡大による緊急事態宣言で悪化したものの、一部業種では改善も見られた。7月の第3次産業活動指数は2カ月ぶりの前月比マイナス。4度目の緊急事態宣言が発令され、小売業などを中心に悪影響した。

    ・第3次産業活動指数のうち、対面型サービス業指数、観光関連指数はいずれも2カ月連続の前月比プラス。東京オリンピックの開催等の影響もあり宿泊業やその他生活関連サービス業等が改善した。

     

    【トピックス2】

    ・6月の関西2府8県の延べ宿泊者数は3,297.4千人泊で、伸びはコロナ禍の影響がない前々年同月(2019年6月)比-65.7%と前月の減少幅(同-72.2%)から縮小。京都府、大阪府、兵庫県に発令された3度目の緊急事態宣言が6月20日に解除されたが、依然弱含みでの推移が続いている。

    ・うち日本人延べ宿泊者数は3,264.4千人泊で伸びは前々年同月比-51.5%と前月から減少幅は縮小。外国人延べ宿泊者数は、33.0千人泊で伸びは同-98.9%となった。

    ・関西の延べ宿泊者数を宿泊者の居住地別でみると、県内の延べ宿泊者数は913.2千人泊、県外は2,252.3千人泊であった。

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