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「 関西経済 」の研究・論文一覧

  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Quarterly No.44 – 足下底堅く推移しているが不透明感の強まりから先行き弱含み –

    経済予測

    経済予測 » Quarterly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 入江 啓彰 / 野村 亮輔 / CAO THI KHANH NGUYET / 馬 騰

    ABSTRACT

    1. 2019年4-6月期実質GDPは前期比年率+1.8%と3四半期連続のプラス成長となった。民間最終消費支出、民間住宅、民間企業設備、公的需要が成長率を押し上げる一方で、民間在庫変動や純輸出は押し下げた。
    2. 2019年4-6月期の関西経済は、基調としては底堅く推移しているが、不透明感の強まりから先行きに関しては弱含みである。米中貿易戦争の行方に代表される国際情勢や、消費増税の影響といった先行きの不透明感は、消費者センチメントや企業の景況感などマインドに関する指標を下押ししている。一方で、インバウンド需要など堅調な部分も見られ、総じて見れば底堅く推移した。
    3. 関西の実質GRP成長率を2019年度+0.6%、20年度+0.5%と予測する。19年度は-0.1%ポイントの下方修正、20年度は+0.1%ポイントの上方修正とした。19年度は年前半の堅調ぶりから民間需要を上方修正としたが、輸出の伸び悩みから域外需要の寄与を大きく下方修正しており、全体では小幅下方修正となる。一方、20年度には外需の回復を幾分見込み、上方修正とした。
    4. 実質GRP成長率に対する各需要項目の寄与度を見ると、2019年度は民間需要が+0.8%ポイントと景気を下支えする。また公的需要も消費税対策の影響から+0.4%ポイントと成長に貢献する。一方域外需要は-0.5%ポイントと成長抑制要因となる。20年度は民間需要+0.3%ポイント、公的需要+0.2%ポイントと前年に引き続いて成長を押し上げるが、小幅である。域外需要は-0.0%ポイントと成長にほとんど寄与しない。
    5. 関西と韓国の交易状況について整理した。関西からの輸出総額に占める韓国のシェアは7%程度で、仮に韓国との交易が停滞が続いたとしても、輸出全体あるいは景気全体への影響は限定的とみられる。なお対中貿易について見られるような関西と全国でのシェアの差異は、対韓貿易については見られない。また関西から韓国への輸出品目は、韓国の製造業の中でウェイトの高い半導体やディスプレイパネル等の製造に関連した品目が多い。

    なお、韓国のトピックについては別添資料参照。

  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.76 – 景気は足下・先行きともに悪化 –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / KARAVASILEV, Yani / 馬 騰 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一

    ABSTRACT

    ・6月の生産は3カ月ぶりに減産となった。結果、4-6期は前期比-0.2%小幅低下した。近経局は生産の基調判断を「生産は底堅い動きがみられる」と前月から据え置いた。
    ・7月の貿易収支は2カ月連続の黒字だが、輸出入ともに減少し、貿易総額は対中国を中心に8カ月連続で減少。米中貿易摩擦長期化による中国経済の減速の影響が大きい。対韓輸出管理の厳格化が注目されているが影響は今のところ限定的とみている。
    ・7月の景気ウォッチャー現状判断DIは、3カ月連続で前月から悪化し、8カ月連続で50を下回った。梅雨明けの遅れによる売行きの悪化に加え、インバウンド消費の勢いが以前と比べて緩やかになっているようである。
    ・5月の関西2府4県の現金給与総額は前年比横ばい。実質現金給与総額は3カ月連続で同マイナスとなった。
    ・6月の大型小売店販売額は2カ月連続で前年を小幅上回った。高額品や家庭用電気製品が好調で百貨店はプラスに寄与した。一方、スーパーは昨年の震災によりレトルト食品の売上が増加したが、今年はその反動がみられ、マイナスの寄与となった。
    ・6月の新設住宅着工戸数は前年比-3.6%と3カ月連続で減少。持家と分譲は増加したが、貸家の大幅減少の影響が大きかった。
    ・6月の有効求人倍率は前月比小幅のマイナスだが、求人数、求職者数ともに2カ月連続で増加した。完全失業率は前月比マイナス。雇用情勢には一服感がみられる。
    ・6月の建設工事出来高は16カ月連続で前年比増加した。7月の公共工事請負金額は4カ月ぶりに同マイナスとなった。
    ・7月の関空の外国人入国者数は前年比10カ月連続で増加し、また2カ月連続の二桁の伸びとなった。
    ・中国7月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は49.7となり、3カ月連続で景気分岐点を下回っている。対米貿易黒字は279.7億ドルとなり、3カ月ぶりに縮小した。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.75 – 景気は足下・先行きともに悪化 –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 野村 亮輔 / KARAVASILEV, Yani / 馬 騰 / CAO THI KHANH NGUYET

    ABSTRACT

    ・5月の生産は2カ月連続で増産となった。結果、4-5月平均は1-3月期平均比+0.6%上昇した。近経局は生産の基調判断を「生産は底堅い動きがみられる」と4カ月ぶりに上方修正した。
    ・6月の貿易収支は2カ月ぶりの黒字だが、輸出、輸入ともに減少しており、貿易総額は対中国を中心に7カ月連続で減少。
    ・6月の景気ウォッチャー現状判断DIは、2カ月連続で前月から悪化し、7カ月連続で50を下回った。ゴールデンウィークの反動減の影響やG20サミットによる企業の売上減少がみられる。
    ・4月の関西2府4県の現金給与総額は2カ月連続の前年比マイナス。実質現金給与総額も2カ月連続で同マイナスとなった。
    ・5月の大型小売店販売額は2カ月ぶりに前年を上回った。高額品の好調に加え、気温の上昇の影響で百貨店もスーパーも季節品の売り上げによりプラスに寄与した。
    ・5月の新設住宅着工戸数は前年比-27.5%と2カ月連続で減少。減少幅は2009年8月以来最大。分譲の大幅減少が影響した。
    ・5月の有効求人倍率は前月比小幅のマイナスだが、求人数、求職者数ともに5カ月ぶりに増加した。一方、完全失業率は前月比横ばいだが、労働力人口、就業者数いずれも増加している。雇用情勢に引き続き改善がみられる。
    ・5月の建設工事出来高は15カ月連続で前年比増加した。好調なインバウンド需要は宿泊業の建設投資の増加に寄与している。6月の公共工事請負金額(季節調整値)は3カ月ぶりに前月比減少した。結果、4-6月期は3四半期ぶりに前期比小幅減少した
    ・6月の関空の外国人入国者数は9カ月連続で前年比増加し、2018年6月以来の二桁の伸びだが、前年同月の自然災害の影響が一巡したためである。
    ・中国4-6月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.2%で、1992年以降で最低の伸び率であった。また、6月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は5月から横ばい、2カ月連続で50を下回っている。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.74 -景気は足下・先行きともに悪化-

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 野村 亮輔 / 馬 騰 / CAO THI KHANH NGUYET

    ABSTRACT

    ・4月の生産は6カ月ぶりの前月比プラス。結果、4月実績は1-3月期平均比-0.5%下落した。近経局は生産の基調判断を「足踏みをしている」と前月から引き続き据え置いた。
    ・5月の貿易収支は4カ月ぶりの赤字。輸出、輸入ともに減少しており、貿易額は6カ月連続で縮小。米中貿易摩擦の影響を受け、対中貿易額は7カ月連続で減少している。
    ・5月の景気ウォッチャー現状判断DIは、2カ月ぶりに前月から悪化し、6カ月連続で50を下回った。月初は大型連休の好影響が見られたが、その後は節約志向が強まった。
    ・3月の関西2府4県の現金給与総額は3カ月ぶりの前年比マイナス。実質現金給与総額も3カ月ぶりに同マイナスとなった。
    ・4月の大型小売店販売額は2カ月ぶりの前年比マイナス。百貨店はインバウンド需要の影響でプラスに寄与したが、スーパーは、気温の影響もあり、季節品の不調によりマイナスに寄与した。
    ・4月の新設住宅着工戸数は主に貸家の大幅減少が影響し、2カ月ぶりに前年同月比減少した。分譲も減少したものの、持家は引き続き増加した。
    ・4月の有効求人倍率は前月比小幅のプラスだが、求人数、求職者数ともに4カ月連続の減少。一方、完全失業率は前月比横ばいだが、労働力人口、就業者数いずれも減少している。雇用情勢には一服感がみられる。
    ・4月の建設工事出来高は14カ月連続で前年比増加した。5月の公共工事請負金額は2カ月連続の増加となった。補正予算の効果が出ている。
    ・5月の関空の外国人入国者数は8カ月連続で前年比増加だが、一桁台の伸びが続いている。国籍別にみると、3月の中国からの入国者は6カ月連続で前年比増加だが、台湾からは2カ月連続、韓国・香港からは10カ月連続でいずれも同減少している。
    ・中国の5月の製造業購買担当者景況指数は2カ月連続で前月から悪化し、3カ月ぶりに景気分岐点を下回った。また、対米貿易収支は4カ月連続で拡大したが、貿易総額は6カ月連続で減少していることに注意。

    APIR_KEIM_Vol74_統合版

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  • 稲田 義久

    G20大阪サミットと関西経済 -その経済効果と意義-

    インサイト

    インサイト » トレンドウォッチ

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 藤原 幸則 / 下山 朗 / 川本 剣悟 / 野村 亮輔

    ABSTRACT

    2019年6月28・29日、大阪で開催されるG20サミットは、日本で初の開催となり、世界的な課題解決に向けてその存在感を世界に示す重要な機会であるのみならず、開催地大阪・関西にとっては25年の万博開催を見据えたうえでの大きな意義がある。本稿は、経済的効果に限定してその評価を行ったものであり、分析ツールとしては産業連関表を用いている。産業連関表はイベント実施が経済全体にどのように波及して所得や雇用に影響を与えるかを分析できる。分析結果を要約すれば、以下のようになる。

     

    1. G20大阪サミット関連最終需要として支出される金額は428億4,200万円と推計される。
    2. 2016年伊勢志摩サミットと支出内訳を比較すれば、今回はインフラ関係の整備事業額が少ないのが特徴で、既存インフラを活用して経費を抑えたコンパクトな開催となっている。
    3. APIR関西地域間産業連関表(2011年版)を用いた試算によれば、G20大阪サミットの総合効果として生産誘発額は621億4,800万円、粗付加価値誘発額は390億3,600万円、雇用者所得誘発額は234億6,300万円と推計される。いずれも直接効果と間接2次効果を含んでいる。
    4. G20大阪サミットは関西経済に365億6,360万円の付加価値を誘発する。0.04%程度の押し上げ効果となり、減速が予測される関西経済に一定程度の下支え効果を発揮する(ここでの関西経済は、APIR関西経済予測モデルと比較可能となるように2府4県ベースでみている)。なお日本全体の下支え効果は0.01%である。
    5. 単年度の効果としては大きくはないが、関西経済にとっては、2025年大阪・関西万博開催を控え、G20サミット開催の意義は深い。今後一連の経済イベントによる需要拡大が投資を誘発し関西経済の供給力を引き上げるという好循環が期待できる。結果、関西経済の潜在成長率引き上げにつながる意義を持つキックオフイベントとなろう。
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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Quarterly No.43 <一部底堅さも見られるが、先行き不安で弱含み>

    経済予測

    経済予測 » Quarterly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 入江 啓彰 / 野村 亮輔

    ABSTRACT

    一部底堅さも見られるが、先行き不安で弱含み-米中対立の行方や消費増税の影響など不透明要素が重荷-

    1.2019年1-3月期実質GDP成長率は前期比+0.5%(年率換算+2.1%)と2四半期連続のプラス成長となった。内需で成長率を押し上げたのは民間在庫変動と公的固定資本形成で、民間最終消費支出や民間企業設備はともにマイナスとなった。純輸出(外需)はGDP成長率に対してプラスに寄与した。対中国取引が停滞して輸出が減少したが、輸入が輸出を上回るマイナスとなったためである。

    2.2019年1-3月期の関西経済は、一部にはまだ底堅さも見られるが、景気後退懸念が高まってきている。中国経済の減速から、対中輸出や生産は停滞している。また消費者センチメントや企業の景況感などマインドに関する指標の悪化も目立つ。この背景には、米中対立の行方や消費増税の影響など景気の先行きに対するリスクの高まりがある。

    3.関西の実質GRP成長率を2019年度+0.7%、20年度+0.4%と予測する。前回の予測結果と比べて、19・20年度とも下方修正とした(それぞれ-0.1%ポイント、-0.2%ポイント)。域外需要、特に輸出を見直したためである。なお標準予測に対するリスクとして、米中対立に伴う中国経済の鈍化および影響の長期化、消費増税の影響が考えられる。

    4.実質GRP成長率に対する各需要項目の寄与度を見ると、2019年度は民間需要が+0.5%ポイントと、前年度に比べると幾分小幅となるが、景気を下支えする。また公的需要も政府の消費税対策の影響から+0.3%ポイントと成長に貢献する。一方域外需要は-0.1%ポイントと成長抑制要因となる。20年度は民間需要+0.3%ポイント、公的需要+0.3%ポイント、域外需要-0.1%ポイントとなる。前年度と似た傾向の成長パターンとなるが、民需の貢献はやや小さくなる。

    5.地域経済統計の確報値公表について、時期の遅れや頻度がしばしば課題となる。APIRでは、足下の経済のタイムリーな状況把握を目的として、確報値発表に先行する経済データの作成に取り組んでいる。今回は都道府県別訪日外客数と県内総生産の早期推計を紹介する。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.73 -景気は足下悪化、先行きも悪化の兆しか-

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 野村 亮輔 / 馬 騰 / CAO THI KHANH NGUYET

    ABSTRACT

    ・3月の生産は2カ月ぶりの前月比マイナス。結果、1-3月期は前期比-3.1%下落し、2四半期ぶりのマイナス。なお、近経局は生産の基調判断を「足踏みをしている」と前月から据え置いた。
    ・4月の貿易収支は3カ月連続の黒字だが、前年比縮小した。米中貿易摩擦の影響を受け、対中貿易収支が10カ月連続の赤字で赤字幅は前年比大幅拡大した。
    ・4月の景気ウォッチャー現状判断DIは、2カ月ぶりに前月比改善だが、5カ月連続で50を下回った。好調なインバウンド需要に加え、レジャー関連を中心に改元に伴う消費者心理が影響した。
    ・2月の関西実質現金給与総額は2カ月連続の前年比プラスだが、伸びは小幅にとどまった。
    ・3月の大型小売店販売額は5カ月ぶりの前年比プラス。百貨店はインバウンド需要の影響でプラスに寄与したが、スーパーは、気温の影響もあり、季節品の不調によりマイナスに寄与した。
    ・3月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりに前年比増加した。結果、1-3月期は4四半期連続のプラス。うち、貸家は減少したものの、持家と分譲は増加した。
    ・3月の有効求人倍率は前月比横ばい、新規求人倍率は4カ月ぶりに同悪化。完全失業率も4カ月ぶりに悪化し、雇用情勢に一服感がみられる。
    ・3月の建設工事出来高は13カ月連続の前年比増加となった。結果、1-3月期は4四半期連続で前年から増加した。また、4月の公共工事請負金額は2カ月ぶりの前年比増加。
    ・4月の関空の外国人入国者数は7カ月連続で前年比増加だが、一桁台の伸びが続いている。国籍別にみると、2月の台湾からの入国者は2カ月ぶりに前年比減少し、韓国・香港は9カ月連続で同減少しており、依然伸びは低調である。
    ・4月の製造業購買担当者景況指数は2カ月ぶりの悪化だが、2カ月連続で景気分岐点を上回っている。米中貿易摩擦の影響を受け、中国の工業生産は低調な伸びにとどまっている。また、社会消費品小売総額は3カ月ぶりに下落し、16年ぶりの低水準となった。

    APIR_KEIM_Vol73

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.72 – 景気は足下悪化傾向、先行きは改善の兆しか –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 野村 亮輔 / 馬 騰 / CAO THI KHANH NGUYET

    ABSTRACT

    – 景気は足下悪化傾向、先行きは改善の兆しか –
    ・2月の生産は4カ月ぶりの前月比プラスだが、1-2月の生産は10-12月平均比-3.0%下落し、生産は依然低調である。近経局は生産の基調判断を「足踏みをしている」と前月から据え置いた。
    ・3月の貿易収支は2カ月連続の黒字だが、前年比縮小した。輸出・輸入はともに減少しており、内容がよくない。世界経済減速の影響もあり、特に中国向けの科学光学機器、半導体等電子部品等が減少した。
    ・3月の景気ウォッチャー現状判断DIは、2カ月ぶりに前月比悪化し、4カ月連続で50を下回った。月後半の気温の低下により春物商材の動きが芳しくなかったことがマイナスに寄与した。
    ・1月の関西コア実質現金給与総額は2カ月ぶりの前年比改善だが、伸びは小幅にとどまった。
    ・2月の大型小売店販売額は4カ月連続の前年比マイナス。百貨店はインバウンド需要の伸びがプラスに寄与したが、スーパーは野菜の相場安と冬物衣料の不調によりマイナスに寄与した。
    ・2月の新設住宅着工戸数は4カ月ぶりの前年比減少。持家は増加したものの、貸家の減少の影響が大きい。
    ・2月の有効求人倍率は5カ月ぶり、新規求人倍率は2カ月連続で前月比小幅改善した。完全失業率も3カ月連続で改善しており、引き続き雇用情勢は堅調である。
    ・3月の公共工事請負金額は3カ月ぶりの前年比減少。結果、1-3月期は5四半期ぶりに前年比増加した。
    ・3月の関空の外国人入国者数は6カ月連続で前年比増加したが、依然一桁台の伸びに留まっている。国籍別にみると、1月の台湾は8カ月ぶりに前年比増加したものの、韓国・香港からの入国者数は8カ月連続で同減少している。
    ・中国1-3月期実質GDP成長率は好調な第2次産業に支えられ、前年同期比6.4%となった。また、3月の製造工業PMIは2カ月ぶりに改善し、4カ月ぶりに50を上回った。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.71 – 景気は足下悪化傾向、先行きは改善の兆しか –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 生田 祐介 / CAO THI KHANH NGUYET / 馬 騰

    ABSTRACT

    – 景気は足下悪化傾向、先行きは改善の兆しか –

    ・1月の生産は3カ月連続の前月比マイナス。10-12月平均比でも低下し、1-3月期の最初の月としては低調である。近畿経産局は生産の基調判断を前年9月以降始めて下方修正した。
    ・2月の貿易収支は2カ月ぶりの黒字となり前年比拡大したが、輸出と輸入はともに減少。輸出については、中国を始めとする世界経済の減速には注意が必要である。
    ・2月の景気ウォッチャー現状判断DIは、4カ月ぶりの前月比改善だが、3カ月連続で50を下回った。暖冬の影響や、生活防衛意識の高まりから消費の勢いは鈍い。中国EC法の影響は前月から緩和したものの、インバウンド需要の増勢は鈍化している。
    ・12月の関西2府4県の実質現金給与総額は2カ月ぶりの前年比減少。結果、2018年の実質現金給与総額は3年ぶりに減少した。
    ・1月の大型小売店販売額は3カ月連続の前年比マイナス。インバウンド需要減少の影響で百貨店は2カ月ぶりのマイナス、スーパーは野菜の相場安のため4カ月連続のマイナスであった。
    ・1月の新設住宅着工戸数は3カ月連続の前年比増加。利用関係別に見れば、マンションの急増が全体を押し上げた。
    ・1月の有効求人倍率は3カ月ぶりに前月比小幅悪化したが、完全失業率は2カ月連続の改善。引き続き雇用情勢は堅調である。
    ・2月の公共工事請負金額(季節調整値)は前月比2カ月連続のプラスとなり、持ち直しつつある。
    ・2月の関空の外国人入国者数は5カ月連続で前年比増加したが、一桁台の伸びが続いている。国籍別では、2018年は自然災害の影響もあり、台湾、香港では前年比減少し、韓国はほぼ同横ばいとなった。
    ・中国2月の製造業PMIは3カ月連続で景気分岐点を下回った。うち、生産指数は2009年1月以来の低水準となった。また、米中貿易摩擦の影響を受け、中国の対米貿易黒字は前年同月比-29.8%と大幅縮小し、11カ月ぶりのマイナスであった。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Quarterly No.42 <先行きの減速リスク高まる関西経済>

    経済予測

    経済予測 » Quarterly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 入江 啓彰 / 木下 祐輔 / CAO THI KHANH NGUYET / 生田 祐介 / 馬 騰

    ABSTRACT

    先行きの減速リスク高まる関西経済-個人消費は弱含み、「2つの輸出」も減速懸念-

    1.2018年10-12月期実質GDP成長率は前期比+0.3%(年率換算+1.4%)と2四半期ぶりのプラス成長となった。実質GDP成長率に対する寄与度を見ると、国内需要は2四半期ぶりのプラスとなった。前期の自然災害による供給制約の影響が剥落し、個人消費や設備投資は持ち直した。他方、輸出の伸びが小幅にとどまったことから、純輸出(外需)は3四半期連続のマイナスとなった。

    2.2018年10-12月期の関西経済は、弱い動きが見られる。家計部門は、弱い動きを示している。所得環境は改善が続いているが、センチメントは悪化している。雇用についても、やや一服感が見られる。企業部門では、景況感や設備投資計画は前向きであり、生産も緩やかに持ち直した。対外部門は、輸出・輸入とも減速しており、インバウンドについても勢いは鈍化している。公的部門は、一進一退であるが総じて弱い動きとなっている。

    3.関西の実質GRP成長率を2018年度+1.4%、19年度+0.8%、20年度+0.6%と予測する。前回予測(41回)と比べて、大幅な変更はない。全国の成長率と比較すると、18年度は、全国以上となる所得の高い伸びや年度前半の堅調なインバウンド需要に支えられ、全国を上回る成長率で推移する。19年度以降は「2つの輸出」が減速し、全国並みの成長率となる。20年度には、内需の貢献がより小幅となり、日本予測の成長率が関西を若干上回る。

    4.実質GRP成長率に対する各需要項目の寄与度を見ると、2018年度は民間需要+1.0%ポイント、公的需要+0.1%ポイント、域外需要+0.4%ポイントと主に民間需要が中心となり成長を押し上げる。19年度は民間需要+0.5%ポイント、公的需要+0.2%ポイント、域外需要+0.1%ポイントで、民間需要と域外需要の寄与が小幅となる。20年度は民間需要+0.3%ポイント、公的需要+0.2%ポイント、域外需要+0.0%ポイントとなる。消費増税の影響がより顕在化し、民間需要の寄与はさらに縮小する一方で、公的需要が成長を下支える。

    5.インバウンド需要について、個票データおよびオープンデータを用いて訪日外国人の移動パターン等の特徴を整理・検討した。関西におけるインバウンド需要はここへ来て変調の兆しが見えつつあり、国・地域別に傾向が異なっている。データに基づく分析結果を踏まえた持続可能な発展戦略の形成が求められる。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.70 – 景気は足下横ばいも、先行きは改善の兆しか –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 生田 祐介 / CAO THI KHANH NGUYET / 馬 騰

    ABSTRACT

    – 景気は足下横ばいも、先行きは改善の兆しか –
    ・12月の生産は2カ月連続の前月比減産となったが、10月の挽回生産の影響もあり、10-12月期は3四半期ぶりにプラスに転じた。結果、2018年平均の生産は3年連続で増加した。
    ・1月の貿易収支は12カ月ぶりの赤字となり、前年比大幅拡大した。中国経済の減速と米中貿易摩擦により、半導体関連を中心に輸出額が大幅減少したためである。
    ・1月の景気ウォッチャー現状判断DIは、3カ月連続の前月比悪化。暖冬傾向が続き季節商材の売れ行きが低調であること、中国における電子商取引法(EC法)の影響で百貨店の免税売上が減少したことなどが判断を押し下げた。
    ・11月の関西2府4県の現金給与総額は2カ月連続の前年比増加。実質現金給与総額は消費者物価上昇率の減速もあり、4カ月ぶりの前年比上昇であった。
    ・12月の大型小売店販売額は2カ月連続の前年比マイナス。高額品や化粧品が伸び百貨店は2カ月ぶりのプラスも、季節性飲食料品の不振のためスーパーは3カ月連続のマイナスであった。
    ・12月の新設住宅着工戸数は2カ月連続の前年比増加。分譲をはじめ、すべての項目で増加した。結果、2018年通年では2年ぶりの改善となった。
    ・12月の有効求人倍率は3カ月連続で前月比悪化したが、完全失業率は4カ月ぶりの改善。雇用情勢は堅調である。2018年通年は、有効求人倍率は9年連続、完全失業率は6年連続で改善した。
    ・1月の公共工事請負金額(季節調整値)は前月比大幅増加し、2カ月ぶりのプラスとなった。
    ・12月の建設工事出来高は10カ月連続の前年比増加。結果、2018年通年は前年とほぼ同水準であった。
    ・1月の関空の外国人入国者数は4カ月連続で前年比増加したものの、一桁台の伸びにとどまっている。国籍別では、11月は韓国・台湾・香港からの入国者数が6カ月連続で減少した。
    ・中国1月の製造業PMIは2カ月連続で景気分岐点を下回ったが、前月からやや改善。一方、米中貿易摩擦の影響を受け、12月と1月の対米輸出入はともに前年比減少。米中貿易摩擦の影響が顕在化している。

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  • 豊原 法彦

    関西CLI の予測力の検証 – 2008年1月から2019年1月の発表データを用いて –

    インサイト

    インサイト » コメンタリー

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    豊原 法彦

    ABSTRACT

    著者はアジア太平洋研究所(APIR)の2015 年度研究プロジェクト「関西独自の景気指標の開発と積極的な活用」において関西CLIを開発し、同年11 月より現在まで毎月計算した結果を経済フォーキャストならびに四半期に一度開催されるマクロ研にて報告している。

    本稿では、2 年にわたる継続的な結果を踏まえ、関西CLI がどれほど将来予測に利用可能かを検証する。具体的にはまず2 章ではt時点のCLI(t) ?とそれよりlカ月先の一致指数試算値(以下ではCI_c(t + l) と略記) を用いて計算されるTheil’s U を最小にするl を関西ならびに各府県ごとに求める。3 章では2017 年1 月から2019 年1 月の結果に対し、関西ならびに各府県それぞれについてCLI(t) を説明変数、lカ月先のCI_c(t + l) を被説明変数する回帰分析を行い係数の有意性と当てはまり度合いを調べ、さらに4 章ではCLI(t) とCI_c(t + l) の動く方向に注目し、同じ方向に動いている割合から当てはまりの状況を検証する。最後に5 章で全体の評価をまとめる。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Quarterly No.41 <足下の景気は堅調だが先行き下降局面を迎える-18年7-9月期GDP2次速報値反映>

    経済予測

    経済予測 » Quarterly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 入江 啓彰

    ABSTRACT
    1. 12月10日発表のGDP2次速報値によれば、7-9月期の実質GDP成長率は前期比年率-2.5%と1次速報値(同-1.2%)から大幅下方修正された。最大の要因は民間企業設備の下方修正である。また17年度の第一次年次推計値、16年度の第二次年次推計値が公表された。結果、16年度の実質GDP成長率は下方修正(+1.2%→+0.9%)されたが、17年度は上方修正(+1.6%→+1.9%)された。
    2. 日本経済の先行きについては、7-9月期GDP2次速報を織り込み、実質GDP成長率を2018年度+0.7%、19年度+0.6%、20年度+0.8%と予測 (APIR『第120回 景気分析と予測』)。緩やかな回復を維持するが、低い成長率にとどまろう。
    3. 関西の実質GRP成長率を2018年度+1.4%、19年度+0.7%、20年度+0.5%と予測する。前回予測と比較すると、2018年度は7-9月期GDP2次速報値の結果と日本経済予測の下方修正を織り込み、18年度は-0.4%ポイントの下方修正とした。19年度・20年度は、民間需要を上方修正、外需を下方修正した結果、成長率全体では修正なしとなった。
    4. 実質GRP成長率に対する寄与度を見ると、2018年度は民間需要+1.0%ポイント、公的需要+0.1%ポイント、外需+0.3%ポイントと民需が成長を牽引する。19年度は民間需要+0.5%ポイントで、前年度と同様に景気を下支えするが、年度央の消費増税の影響もあり、寄与は小幅となる。公的需要は+0.1%ポイント、外需は+0.1%ポイントと成長への貢献は小さい。また20年度は民間需要+0.3%ポイントと消費増税の影響が顕在化し、民需の寄与はさらに小さくなる。公的需要は+0.2%ポイント、外需は+0.1%ポイントとなる。

    全国の成長率と比較すると、18年度は、所得環境での全国を上回る改善やインバウンド需要の加速により、全国より高い成長率で推移する。19年度以降は、消費増税の影響から日本経済予測と同様に関西でも成長率は減速し、全国並みの成長率となる。2020年度には、全国に比して関西では内需の貢献が小幅となり、日本予測の成長率が関西を若干上回る。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.69 – 景気は足下横ばいも、先行きは悪化を見込む –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 生田 祐介 / CAO THI KHANH NGUYET / 馬 騰

    ABSTRACT

    – 景気は足下横ばいも、先行きは悪化を見込む –
    ・11月の生産は2カ月ぶりの前月比減産となったが、10-11月平均は7-9月平均比+2.8%上昇。10-12月期は3四半期ぶりの回復となる可能性が高い。
    ・12月の貿易収支は11カ月連続の黒字だが、黒字幅は4カ月連続の前年比縮小。貿易黒字を四半期ベースで見ると、1-3月期と4-6月期は前年比拡大したが、7-9月期と10-12月期は縮小した。
    ・12月の景気ウォッチャー現状判断DIは、3カ月ぶりの前月比悪化。インバウンド需要は堅調だが、株価下落や暖冬傾向が続き、季節商材の売れ行きが低調であることが判断を押し下げた。
    ・10月の関西コア賃金指数は2カ月ぶりの前年比増加だが、消費者物価上昇により、実質現金給与総額は3カ月連続で減少している。実質賃金を巡る環境は悪化している。
    ・11月の大型小売店販売額は2カ月ぶりの前年比マイナス。暖冬の影響もあり、冬物衣料の不振で百貨店は2カ月ぶり、飲食料品(鍋物)の不振でスーパーは2カ月連続のマイナスであった。
    ・11月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりの前年比改善。分譲をはじめ、すべての項目が全体を押し上げた。
    ・11月の有効求人倍率は2カ月連続の前月比悪化。完全失業率も3カ月連続で悪化したが、非労働力人口の減少もあり、引き続き雇用情勢は堅調である。
    ・12月の公共工事請負金額(季節調整値)は3カ月ぶりの前月比マイナスとなったが、10-12月期は2四半期ぶりの前期比プラス。今後、復旧関連の補正予算の効果が期待できる。
    ・11月の建設工事出来高は9カ月連続の前年比増加。インバウンド・復興関連作業で今後も増加することが見込まれる。
    ・12月の関空の訪日外客数は3カ月連続の前年比増加。訪日外客数は徐々に回復しており、2018年通年では前年比+6.8%の765万人。7年連続の前年比プラスだが、伸びは1桁に減速した。
    ・中国経済の減速は鮮明である。2018年の実質GDP成長率は+6.6%となり、90年以来の低水準。12月の製造業PMIは米中貿易摩擦の影響で29カ月ぶりに景気分岐点(50)を下回った。

     

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.68 – 景気は足下横ばいも、先行きは悪化を見込む –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 生田 祐介 / CAO THI KHANH NGUYET / 馬 騰

    ABSTRACT

    – 景気は足下横ばいも、先行きは悪化を見込む –
    ・10月の生産は7-9月平均比+3.1%と上昇し、9月の挽回生産の影響もあり好調な結果だが、持続性については注意が必要。
    ・11月の貿易収支は10カ月連続の黒字となったが、黒字幅は前年同月比縮小した。米中貿易摩擦の影響で、中国向け半導体関連(通信機、科学光学機器)輸出が大幅減少した影響が大きい。
    ・11月の景気ウォッチャー現状判断DIは、2カ月連続の前月比改善。関空の機能が平常に戻ったことでインバウンド需要や百貨店の売上が堅調に伸びていることなどが改善に寄与した。
    ・9月の関西2府1県の「関西コア」賃金指数は17カ月ぶりの前年比減少。消費者物価上昇もあり、実質現金給与総額は2カ月連続で減少しており、実質賃金を巡る環境に悪化が見られる。
    ・10月大型小売店販売額は4カ月ぶりの前年比プラスだが小幅にとどまった。百貨店は国内向け高額品が好調で2カ月ぶりのプラス。スーパーは季節商材の低調で2カ月ぶりのマイナス。
    ・10月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりの前年比減少。持家と分譲は好調を維持しているが、貸家は大幅減少し、全体を押し下げた。
    ・10月の有効求人倍率は有効求人数と有効求職者数が共に増加した結果、6カ月ぶりの前月比悪化。完全失業率は2カ月連続で小幅悪化したが依然低水準であり、雇用情勢は堅調である。
    ・11月の公共工事請負金額は前年比4カ月ぶりの、前月比2カ月連続のいずれもプラスで、持ち直しの動きが見られる。
    ・10月の建設工事出来高は8カ月連続の前年比増加。インバウンド・復興関連作業で今後も増加すると期待される。
    ・11月関空の訪日外客数は2カ月連続で前年比増加し、伸びも加速。入国者数は回復している。国籍別では、9月は台風で関空が一時閉鎖されたため、いずれの国・地域でも大幅に減少した。
    ・中国11月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は3カ月連続で前月比下落し、28カ月ぶりに景気分岐点の50となった。米中貿易摩擦の影響を受け、輸出新規受注指数は6カ月連続で50を下回った。また、工業生産は10年ぶり、社会消費品小売総額は15年ぶりの低い伸びとなった。

     

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.67 – 景気は足下悪化が続くも先行きは改善の兆しか –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 生田 祐介 / CAO THI KHANH NGUYET / 馬 騰

    ABSTRACT

    -景気は足下悪化が続くも先行きは改善の兆しか-

    ・9月の鉱工業生産指数は2カ月ぶりの前月比マイナスとなり、結果7-9月期は2四半期ぶりの前期比低下。近畿経産局は生産の基調判断を「緩やかな持ち直しの動きに一服感」と下方修正した。
    ・10月の貿易収支は9カ月連続の黒字となったが、黒字幅は前年比縮小した。9月の台風の影響で一時閉鎖した関空の物流機能が回復しつつあり、輸出と輸入はともに増加した。
    ・10月の景気ウォッチャー現状判断DIは、2カ月ぶりの前月比改善。関空の機能が平常に戻り、インバウンド需要や百貨店の売上が回復傾向にあることなどが改善に寄与した。
    ・8月の関西2府4県の現金給与総額は18カ月連続の前年比増加だが、伸びは1%未満にとどまった。また、実質現金給与総額はガソリン等エネルギー価格の上昇から6カ月ぶりに減少した。
    ・9月の大型小売店販売額は3カ月連続の前年比マイナス。百貨店は台風の影響もあり2カ月ぶりの同マイナス。スーパーは農産品価格の高騰が続いており2カ月ぶりの同プラスとなった。
    ・9月の新設住宅着工戸数は貸家と分譲の急増により4カ月ぶりの前年比増加。結果、7-9月期は2四半期連続の前年比プラスとなった。
    ・9月の有効求人倍率は4カ月連続の前月比改善。依然として労働需給は引き締まった状態が続く。完全失業率は3カ月ぶりに小幅悪化したが、雇用情勢は引き続き堅調である。
    ・10月の公共工事請負金額は3カ月連続の前年比マイナスだが、前月比(季節調整値)では3カ月ぶりのプラスであった。
    ・9月の建設工事出来高は7カ月連続の前年比増加。結果、7-9月期は2四半期連続のプラスと持ち直しの動きがみられる。
    ・10月関空の訪日外客数は2カ月ぶりに前年比増加したが、小幅にとどまった。国籍別では、8月は韓国・台湾・香港からの入国者数が3カ月連続で減少した。
    ・中国10月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は2カ月連続で前月比下落。うち、生産指数も2カ月連続、輸出新規受注指数も3カ月連続といずれも悪化が続いている。

     

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Quarterly No.40 <2つの輸出により足下景気は堅調も先行きに黄信号>

    経済予測

    経済予測 » Quarterly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 入江 啓彰 / 木下 祐輔 / CAO THI KHANH NGUYET / 生田 祐介 / 馬 騰

    ABSTRACT

    2つの輸出により足下景気は堅調も先行きに黄信号自然災害と米中貿易摩擦高進で高まる景気減速リスク

    1.2018年7-9月期実質GDP成長率は前期比-0.3%(年率換算-1.2%)と2四半期ぶりのマイナス成長となった。実質GDP成長率に対する寄与度は国内需要-0.8%ポイント、純輸出-0.3%ポイントとともにマイナスとなった。国内需要は相次ぐ自然災害の影響で伸び悩み、民間最終消費支出が-0.3%ポイント、民間企業設備が-0.1%ポイントと成長を押し下げた。また輸出は関空の一時閉鎖の影響もあり、-1.3%ポイントと5四半期ぶりのマイナスとなった。

    2.2018年7-9月期の関西経済は、一部で自然災害の影響が見られたが、おおむね堅調を維持した。家計部門では、所得や雇用は改善が続いているが、センチメントや大型小売店販売は低調だった。企業部門では、景況感は堅調に推移し、設備投資計画は旺盛である一方、生産は弱い動きとなった。対外部門は、関空一時閉鎖により輸出入や外国人客数は一時的に前年割れとなったが、インバウンド需要は前年を上回る拡大を維持した。公的部門は弱い動きである。

    3.関西の実質GRP成長率を2018年度+1.8%、19年度+0.7%、20年度+0.5%と予測する。前回予測と比較すると、18年度は修正なし、19年度・20年度ともに-0.3%ポイントの下方修正である。

    4.全国の成長率と比較すると、18年度は、所得環境の全国を上回る高い伸びやインバウンド需要の加速により、全国より高い成長率で推移する。19年度以降は、消費増税の影響から日本経済予測と同様に関西でも成長率は減速し、全国並みの成長率となる。2020年度には、全国に比して関西では内需の貢献が小幅となり、日本予測の成長率が関西を若干上回る。

    5.標準予測に対して、海外・国内とも様々なリスクが懸念される。海外リスクとしては、世界経済全体の鈍化が指摘できる。特に中国経済にスローダウンの兆しが見えつつある中で、米中間の貿易戦争の高進は、関西経済にも影響が波及するおそれがある。国内リスクとしては、消費増税後の民間需要の停滞がある。一方で、2025年の万博開催が大阪・関西に決定したことは、先行きの明るい材料となろう。

    6.トピックスとして、自然災害の中でも、9月の台風21号による影響について検討した。9月の関空一時閉鎖によりインバウンド関連では317億円、財輸出関連では281億円となり、合計では約598億円の経済的損失が発生した見込み。これは輸出の0.3%、関西GRPの0.1%に相当する。関西に対する風評被害が履歴効果として蓄積しないよう、迅速かつ適切な情報発信が必要である。また、関西2府4県のGDP早期推計の改定結果および超短期予測の結果が示されている。

     

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.66 – 景気は足下先行きともに悪化傾向が続く –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 生田 祐介 / CAO THI KHANH NGUYET / 馬 騰

    ABSTRACT

    -景気は足下先行きともに悪化傾向が続く-

    ・8月の鉱工業生産指数は2カ月ぶりの前月比プラスとなったが、7-8月平均は4-6月平均比で低下した。近畿経産局は3カ月連続で生産の基調判断を前月から据え置いた。
    ・9月は台風21号と24号で関空が一時閉鎖された影響もあり、輸出入ともに減少した。結果、同月の貿易収支は8カ月連続の黒字となったが、黒字幅は前年比縮小した。
    ・9月の景気ウォッチャー現状判断DIは、2カ月ぶりの前月比悪化した。台風21号による影響を受けたが、その後迅速に復旧が進んだため、落ち込みは比較的軽微であった。
    ・7月の関西2府4県の現金給与総額は17カ月連続の前年比増加。実質現金給与総額は5カ月連続で増加したものの、1%未満の伸びにとどまった。
    ・8月の大型小売店販売額は2カ月連続の前年比マイナス。百貨店ではブランド品を中心に国内消費が好調であったが、スーパーでは季節性の衣料品が不調であったため。
    ・8月の新設住宅着工戸数は貸家着工の減少が影響し、3カ月連続の前年比減少となった。弱含みの動きが見られる。
    ・8月の有効求人倍率は3カ月連続の前月比改善。依然として労働需給は引き締まった状態が続いている。完全失業率は2カ月連続で改善しており、雇用情勢は引き続き堅調である。
    ・9月の公共工事請負金額は2カ月連続で前年比マイナス。結果、7-9月期は2四半期ぶりのマイナス。公共工事の低迷もあり、建設工事の伸びは減速している。
    ・9月関空の訪日外客数は2度の台風の影響が大きく、19カ月ぶりの前年比マイナス。国籍別では、7月は韓国・台湾・香港からの入国者数が2カ月連続で同減少した。
    ・中国7-9月期の実質GDPは前年同期比+6.5%となり、2四半期連続で低下し、2009年1-3月期以来の低水準。米中の貿易を見れば、9月の対米輸出額は駆け込み需要により6カ月連続の増加だが10月以降の反動減が懸念される。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.65 – 景気は足下先行きともに悪化傾向が続く –

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 生田 祐介 / CAO THI KHANH NGUYET / 馬 騰

    ABSTRACT

    – 景気は足下先行きともに悪化傾向が続く-
    ・7月の鉱工業生産指数は2カ月ぶりに前月比マイナス。4-6月平均比でも低下し、7-9月期の最初の月としては低調であったが、近畿経産局は生産の基調判断を前月から据え置いた。
    ・8月の貿易収支は7カ月連続の黒字となり、黒字幅も前年比拡大した。エネルギー価格高騰により輸入が伸びたものの、好調な半導体関連の需要で輸出の伸びがそれを上回ったため。
    ・8月の景気ウォッチャー現状判断DIは、2カ月ぶりの前月比改善。相次ぐ自然災害に加え、8月は連日の猛暑で様々な業種に悪影響が出た。しかし、落ち込んでいたインバウンド需要が戻ったことが好感され、DIは改善した。
    ・6月の関西2府4県の現金給与総額は16カ月連続の前年比増加。実質現金給与総額は同横ばいで、4カ月連続で1%未満の伸びにとどまっている。
    ・7月の大型小売店販売額は2カ月ぶりの前年比マイナス。スーパーでは猛暑で飲食関連商品が好調だったが、百貨店では豪雨や台風、バーゲン前倒しによる買い控えの影響が大きかったため。
    ・7月の新設住宅着工戸数は2カ月連続の前年比マイナス。個人向けアパートローン融資額の減少による貸家の着工の減少が影響した。
    ・7月の有効求人倍率は2カ月連続の前月比改善。労働需給は引き締まった状態にある。完全失業率も2カ月ぶりに改善しており、雇用情勢は引き続き堅調である。
    ・8月の公共工事請負金額は3カ月ぶりに前年比マイナスに転じた。大阪府北部地震や台風21号からの復旧・復興関連作業で、関西の公共工事は増加すると見込まれる。
    ・8月関空の訪日外客数は18カ月連続で前年比増加したものの、大阪北部地震や西日本豪雨等による影響で、2カ月連続で1桁の伸びにとどまった。
    ・中国の8月の貿易収支は5カ月連続の黒字となった。なお、対米貿易収支は、駆け込み輸出増の影響もあり黒字が拡大。米中貿易戦争の影響は年後半にかけて顕在化すると見られる。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Quarterly No.39 <緩やかな改善を継続できるか、岐路に立つ関西>

    経済予測

    経済予測 » Quarterly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 入江 啓彰 / 木下 祐輔 / CAO THI KHANH NGUYET / 生田 祐介 / 馬 騰

    ABSTRACT

    緩やかな改善を継続できるか、岐路に立つ関西-足下は踊り場、山積するリスクと課題

    1.2018年4-6月期実質GDP成長率は前期比+0.5%(同年率+1.9%)と2四半期ぶりのプラス成長となった。実質GDP成長率への寄与度は、国内需要が前期比+0.6%ポイントと2四半期ぶりに成長を押し上げた。特に民間最終消費支出と民間企業設備の貢献が大きかった。一方純輸出は同-0.1%ポイントと2四半期ぶりのマイナス。結果、1-3月期の景気の落ち込みは一時的なものであることを確認した。

    2.2018年4-6月期の関西経済は、おおむね緩やかに改善しているが、一部の指標には弱い動きも見られ、踊り場局面が続いている。家計部門は、所得環境や雇用環境など緩やかに改善しているが、消費者心理は悪化した。企業部門では景況感は改善が続き、今年度の設備投資計画は極めて旺盛であるが、生産は一進一退で足踏み状態。対外部門は輸出輸入とも拡大しており、インバウンド需要も堅調である。公的部門は、一進一退で停滞している。なお大阪北部地震の影響は限定的。

    3.関西の実質GRP成長率を2018年度+1.8%、19年度+1.0%、新たに20年度+0.8%と予測する。前回予測と比較すると、18年度は+0.5%ポイント、19年度は+0.1%ポイントのそれぞれ上方修正。また過年度の実績見通しについて、16年度の成長率を+0.1%、17年度+2.5%とした。

    4.実質GRP成長率に対する寄与度を見ると、2018年度は民間需要+1.1%ポイント、公的需要+0.1%ポイント、外需+0.6%ポイントと民需と外需がバランス良く成長を下支えする。19年度は民間需要+0.4%ポイント、公的需要+0.1%ポイント、外需+0.5%ポイントで、民需の寄与が小幅となる。20年度は民間需要+0.1%ポイント、公的需要+0.2%ポイント、外需+0.6%ポイントとなり、消費増税の影響が顕在化して、民需の寄与はさらに小さくなる。

    5.全国と比較すると、18年度は、所得環境の回復やインバウンド需要の再加速により、全国を上回る成長率で推移する。19年度以降は、消費増税の影響から日本経済予測と同様に関西でも成長率は減速する。

    6.2017年のインバウンド需要の経済波及効果を推計した。17年の関西インバウンド消費需要(直接効果)は前年比+16.4%増加し、その波及効果により関西のGRPに対して1%程度貢献できるようになった。急増するインバウンド需要に対応し、特に爆買いの2015年以降は、大規模で急速な宿泊施設への投資が進んでいる。稼働率等から見ていまのところ過剰投資の傾向はみられない。

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