トピックス

Topics

日本経済の四半期予測発表:2008年1~3月期は3期連続のプラス成長

2008-05-19

日本経済の四半期予測発表:2008年1~3月期は3期連続のプラス成長

日本経済の四半期予測発表:2008年1~3月期は3期連続のプラス成長となるが、2008年度の実質GDP成長率は、1.3%に減速、2009年度は1.9%に加速する。

財団法人関西社会経済研究所(所長 本間正明)のマクロ経済分析プロジェクト研究チームによる最新の「日本経済四半期予測」が本日発表されました。 (主査:甲南大学経済学部長教授 稲田義久、関西学院大学経済学部教授 高林喜久生氏)

これは、5月16日の政府四半期別GDP一次速報の発表を受けた2007-2009年度の改訂経済見通しとなっており、ポイントは以下の通りです。

* 2008 年度1-3月期実績の評価‥‥当期の実質GDP成長率(一次速報)は、前期比+0.8%、同年率+3.3%と3期連続のプラス成長で、前期(同年率+2.8%)を上回る高成長となった。民間最終消費と輸出が成長に貢献したためであるが、閏年効果を除けば、消費の実態は横ばいに近い。

* 2008 年度の改訂見通し‥‥2008年度の実質GDP成長率は+1.3%となろう(前回予測+1.6%から下方修正)。2008年度の日本経済は、改正建築基準法による民間住宅の落ち込みの影響が剥落するものの、米国経済の急減速により景気回復のギア(輸出)が逆回転する可能性が高い。また原油価格や商品価格の急上昇が食料品価格にまで波及しており、ミニスタグフレーションの兆しが出ている。しかし最終需要の弱さからコスト増を完全に転嫁できないため、インフレの加速が持続することはない。

* 2009年度の改訂見通し‥‥世界経済の緩やかな回復による輸出の拡大と民間需要の回復により、2009年度の実質GDP成長率は+1.9%に加速する。ただ、民間最終消費の伸びは徐々に減速する。エネルギー・食料価格の上昇に加え、所得環境の改善の遅れ等が家計に影響するためである。純輸出は米国およびEU経済減速の影響が大きく、外需牽引力の回復は小幅となる。

以上の予測レポートの詳細については、同研究所のホームページ(http://www.kiser.or.jp)の「経済動向」の「四半期経済予測」画面からアクセスできます。

尚、当研究所のマクロ経済分析プロジェクトチームでは、在阪の大手企業・団体の若手スタッフの参加の下で研究会を組織し、予測に必要な景気の現状分析、外生変数の想定について共同で作業を行っていますが、「景気分析と予測」については、四半期ごとに年4回(2003年度までは年2回)発表しています。 2005年度より四半期予測作業において、日本経済超短期予測モデル(CQM)による、直近2四半期のより正確な予測値を取り入れており、今回の予測もこのマクロ計量モデルを用いている。

問い合わせ先
財団法人 関西社会経済研究所
大久保、藤田
TEL:06-6441-0145

pagetop
loading