研究者紹介
松林 洋一2021年4月現在
神戸大学大学院経済学研究科 教授
国際マクロ経済学・計量経済学
学歴
- 神戸大学大学院経済学研究科博士後期課程中退(1991)
- 経済学博士(神戸大学)
職歴
- 神戸大学経済学部助手 (1991-1994)
- 和歌山大学経済学部講師 (1994-1996)
- 和歌山大学経済学部助教授 (1996-2003)
- 神戸大学大学院経済学研究科助教授 (2003-2005)
- 神戸大学大学院経済学研究科教授 (2005-現在)
- ハーバード大学経済学部客員研究員 (2010-2011)
- ブリューゲル研究所客員研究員 (2013-2014)
- 財務省財務総合政策研究所上席客員研究員 (2013-現在)
- 日本銀行金融研究所Visitor (2016年9月-現在)
- 神戸大学大学院経済学研究科長・経済学部長 (2020-2022)
- 一般財団法人アジア太平洋研究所上席研究員(2021-現在)
主な著作物
- 『対外不均衡とマクロ経済:理論と実証』(2010)東洋経済新報社。
主な論文
- "Does Government Promote or Hinder Capital Accumulation? Evidence from Japan's High-Growth Era," Structural Change and Economic Dynamics(2019), forthcoming.
- “Capital Accumulation, Vintage and Productivity: The Japanese Experience,” Singapore Economic Review (2019), Vol.64(3).
- “Exchange Rate, Expected Profit, and capital Stock Adjustment: Japanese Experience,” Japanese Economic Review (2011),Vol.62(2),
その他
- 日本銀行調査統計局講師(1998-2014)
- 財務省国際局委託研究員(2000-2001)
- 財務省財務総合政策研究所「国際的な資金フローに関する研究会」委員(2009)
- 内閣府経済社会総合研究所世界経済研究会委員(2012-2013)
- 内閣府経済社会総合研究所国際共同研究プロジェクト委員(2015-2016)
論文一覧
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都道府県別訪日外客数と訪問率:1月レポート No.44
インバウンド
インバウンド
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ABSTRACT
【ポイント】
・JNTO訪日外客統計によれば、1月の訪日外客総数(推計値)は149万7,300人と、150万人に迫る水準となり、コロナ禍前の5割強を回復した。なお、訪日中国人客を除いた総数では146万6,100人(同-24.2%)となり、コロナ禍前の7割強である。
・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば11月は93万4,599人。うち、観光客は77万3,983人と、前月(32万6,699人)から大幅増加し、20年2月(89万8,976人)以来の水準となった。
・先行きの訪日外客数については、水際対策の更なる緩和により一層の回復が見込まれよう。これまで続いていた中国からの入国者に対する水際対策の強化が、3月1日から緩和された。このため、これまで回復が遅れていた訪日中国人客数の増加が見込まれ、訪日外客数の回復ペースは加速すると考えられる。
【トピックス1】
・関西1月の輸出は中国の春節休暇の時期のズレもあり23カ月連続の前年比減少。一方、輸入は24カ月連続で同増加した。結果、輸関西の貿易収支は5カ月ぶりの赤字となった。
・1月の関西国際空港への37万9,298人と2カ月連続の30万人超の水準だが、訪日中国人客の回復が遅れていることもあり、回復のペースは緩やかである。
・12月のサービス業の活動は小幅悪化だが、持ち直し傾向を維持。第3次産業活動指数、対面型サービス業指数はいずもれ3カ月ぶりに前月比低下した。一方、観光関連指数は飲食店、飲食サービス業の上昇もあり、2カ月ぶりに同上昇した。
【トピックス2】
・11月の関西2府8県の延べ宿泊者数は10,070.4千人泊、2019年同月比では-7.3%となった。全国旅行支援事業や水際対策緩和の継続により、日本人宿泊者及び外国人宿泊者数が回復しつつある。
・うち、日本人延べ宿泊者数は8,915.0千人泊と2カ月連続でコロナ禍前の水準を上回った。また、外国人延べ宿泊者数は1,155.4千人泊と前月(555.9千人泊)から倍増。京都府や大阪府は5割程度の回復となっているが、他府県では2~3割程度の回復にとどまっている。
【トピックス3】
・2022年10-12月期関西(2府8県ベース)の国内旅行消費額(速報)は1兆2,651億円となった。10月11日から開始された全国旅行支援事業が国内旅行需要回復に大きく影響した。
・2022年通年では4兆2,581億円(19年比+3.1%)と、経済活動の正常化に加え、国内旅行需要喚起策の影響もあり、関西ではコロナ禍前を上回った。
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都道府県別訪日外客数と訪問率:12月レポート No.43
インバウンド
インバウンド
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ABSTRACT
【ポイント】
・JNTO訪日外客統計によれば、12月の訪日外客総数(推計値)は137万人と前月から大幅増加し、20年2月以来、単月で100万人超の水準まで回復。2022年通年では年後半の水際対策の大幅緩和も影響し383万1,897人と、過去最少となった前年から大幅増加した。
・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば10月は49万8,646人。うち、観光客は32万6,699人と前月(4万2,108人)から大幅増加し、2020年3月以来の値となった
・今後のインバウンドの見通しについては、訪日中国人客の動向が重要となる。中国政府は2月6日以降、団体旅行を一部の国・地域に限って認めると発表したが、日本は今のところ含まれていない。このため、訪日外客の回復については依然不確実性が高い。
【トピックス1】
・関西12月の輸出は22カ月連続の前年比増加だが、伸びは前月から減速。また、輸入は23カ月連続で同増加したが、エネルギー価格の落ち着きもあり伸びは前月から減速した。輸出入の伸びが前月からいずれも減速したが、後者の下落幅が前者の下落幅を上回ったため、関西の貿易収支は4カ月連続の黒字となった。
・12月の関西国際空港への訪日外客数は33万1,249人と前月(24万7,090人)から増加。2022年通年では、88万5,472人(19年比-89.4%)となった。
・11月のサービス業の活動は感染再拡大の影響もあり小幅悪化。第3次産業活動指数は2カ月ぶりの前月比低下。また、観光関連指数も飲食店、飲食サービス業の大幅低下もあり、4カ月ぶりの同低下となった。
【トピックス2】
・10月の関西2府8県の延べ宿泊者数は8,708.3千人泊、2019年同月比では-16.0%となった。全国旅行支援事業の開始と水際対策の大幅緩和もあり、減少幅は前月から縮小した。
・うち、日本人延べ宿泊者数は8,152.4千人泊、2019年同月比+10.8%とコロナ禍前を上回った。また、外国人延べ宿泊者数は555.9千人泊となり、2019年同月比-81.5%と減少幅は大幅縮小。水際対策の大幅緩和により、大阪府、京都府を中心に外国人宿泊者数が回復している。
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都道府県別訪日外客数と訪問率:11月レポート No.42
インバウンド
インバウンド
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ABSTRACT
【ポイント】
・JNTO訪日外客統計によれば、11月の訪日外客総数(推計値)は93万4,500人と、前月(49万8,600人)から大幅増加し、100万人に迫る水準まで回復。うち、国・地域別では、韓国が31万5,400人とトップであり、2020年1月以来、単月で30万超の水準となった
・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば9月は20万6,641人。うち、観光客は4万2,108人、商用客は5万3,265人、その他客は11万1,268人であった。観光客については前月東京オリンピックが開催された2021年7月以来の水準となった。
・12月以降もインバウンド需要は回復傾向が続くと予想されるが、依然として訪日中国人客の回復が課題である。中国政府はゼロコロナ政策の大幅な緩和を発表し、これまで制限されていた中国人の海外旅行についても認可した。一方で日本政府は中国国内の感染拡大を受け、中国からの入国者に対する水際対策の強化を発表した。このため、訪日中国人客の戻りについては依然不透明性が高い。
【トピックス1】
・関西11月の輸出は米国向けの建設用・鉱山用機械や医薬品の好調もあり21カ月連続の前年比増加。一方、輸入は22カ月連続の同増加だが、エネルギー価格の落ち着きや鉱工業生産の停滞により伸びは前月から減速。輸入の伸びが前月から減速し、輸出が加速した結果、関西の貿易収支は3カ月連続の黒字だが、黒字幅は縮小した。
・11月の関西国際空港への訪日外客数は24万7,090人と、前月から倍増しコロナ禍の影響が出始めた2020年2月の水準を上回った。空港別に訪日外客数の戻りをみてみると、羽田や成田はコロナ禍前の5割程度回復しているが、関空は4割程度の回復にとどまっている。
・10月のサービス業の活動は観光需要の増加で対面型サービス業を中心に持ち直している。第3次産業活動指数、対面型サービス業指数はいずれも2カ月連続の前月比上昇。また、観光関連指数は全国旅行支援事業の開始や水際対策の緩和もあり、3カ月連続で同上昇した。
【トピックス2】
・9月の関西2府8県の延べ宿泊者数は7,436.5千人泊。2019年同月比では-24.2%と前月から減少幅は縮小。COVID-19感染拡大が落ち着き、外出機会が増加したことが影響した。
・うち、日本人延べ宿泊者数は7,278.4千人泊。2019年同月比では-0.8%と減少幅は前月(同-13.0%)から大幅縮小し、コロナ禍前の水準を回復しつつある。また、外国人延べ宿泊者数は158.0千人泊となり、2019年同月比では-93.6%と減少幅は3カ月連続で縮小。これまで低水準が続いていた外国人宿泊者数は水際対策の緩和が進むにつれ、徐々に持ち直しの動きがみられる。
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都道府県別訪日外客数と訪問率:10月レポート No.41
インバウンド
インバウンド
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ABSTRACT
【ポイント】
・JNTO訪日外客統計によれば、10月の訪日外客総数(推計値)は49万8,600人と、前月(20万6,500人)から大幅増加し、50万人に迫る水準まで回復。1日当たりの入国者数の上限撤廃、外国人観光客の個人旅行解禁など、これまでの厳格な水際対策が大幅緩和された影響があらわれた。
・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば8月は16万9,902人。うち、観光客は3万1,441人、商用客は3万7,349人、その他客は10万1,112人となった。
・11月以降も水際対策の緩和が継続されることもあり、訪日外客数は持ち直しの傾向が続こう。ただし、コロナ禍前の訪日外客数の30%近くを占めていた中国はゼロコロナ政策の影響で回復が遅れることもあり、訪日外客数全体の戻りは緩慢となろう。
【トピックス1】
・関西10月の輸出は20カ月連続の前年比増加だが伸びは前月から減速。一方、輸入は21カ月連続で同増加し伸びは前月から加速。輸出の伸びが減速し、輸入の伸びが加速した結果、関西の貿易収支は2カ月連続の黒字だが、黒字幅は前月から縮小した。
・10月の関西国際空港への訪日外客数は11万6,658人と、2020年2月(22万8,987人)以来、単月で10万人超の水準となった。
・9月のサービス業の活動は前月から小幅悪化だが、持ち直し傾向が続く。第3次産業活動指数、対面型サービス業指数はいずれも2カ月ぶりの前月比低下。一方、観光関連指数は2カ月連続で同上昇した。
【トピックス2】
・8月の関西2府8県の延べ宿泊者数は8,720.8千人泊。2019年同月比では-31.5%と前月から減少幅は拡大。行動制限のない夏季休暇があったものの、COVID-19の感染再拡大が悪影響した。
・うち、日本人延べ宿泊者数は8,598.3千人泊。府県別に2019年同月比をみれば、他府県が減少しているのに対し、京都府が3カ月連続で増加した。また、外国人延べ宿泊者数は122.5千人泊と前月から幾分増加した。
【トピックス3】
・2022年7-9月期関西(2府8県ベース)の国内旅行消費額(速報)は9,916.1億円となった。7-8月はCOVID-19の感染状況が悪化していたものの、9月には感染拡大が落ち着いたことで宿泊旅行を中心に回復。府県別では三重県や奈良県は2019年同期比プラスに転じ、和歌山県、鳥取県以外の府県ではマイナス幅が前期より縮小した。
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都道府県別訪日外客数と訪問率:9月レポート No.40
インバウンド
インバウンド
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ABSTRACT
【ポイント】
・JNTO訪日外客統計によれば、9月の訪日外客総数(推計値)は20万6,500人とコロナ禍の影響が表れ始めた2020年3月の水準(19万3,658人)を上回った。
・目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば7月は14万4,578人となった(2019年同月比-95.2%)。うち、観光客は3万315人、商用客は4万616人、その他客は7万3,647人。
・10月以降、水際対策の大幅緩和により訪日外客数の一層の回復が見込まれるが、回復のペースは国・地域によって異なる。特に2019年時に訪日外客の30%を占めていた中国ではゼロコロナ政策の影響で、回復が遅れる可能性が高い。
【トピックス1】
・関西9月の輸出は19カ月連続で前年比増加し、伸びは前月から加速。また、輸入は20カ月連続の同増加となり、2桁の高い伸びが続く。輸出の伸びが加速し、輸入の伸びが前月から減速した結果、関西の貿易収支は3カ月ぶりに黒字となった。
・9月の関西国際空港への訪日外客数は4万1,456人と前月から増加し、コロナ禍の影響が出始めた2020年3月の水準を上回った。
・8月のサービス業の活動は行動制限のない夏季休暇もあり改善した。第3次産業活動指数、対面型サービス業指数、観光関連指数は、いずれも3カ月ぶりに前月比上昇。夏季休暇による旅行需要増加もあり、宿泊業などが上昇した。
【トピックス2】
・7月の関西2府8県の延べ宿泊者数は7,379.2千人泊。2019年同月比-30.4%と減少幅は3カ月連続で縮小した。
・うち日本人延べ宿泊者数は7,274.1千人泊で、2019年同月比-1.9%と減少幅は5カ月連続で縮小し、コロナ禍前の水準を回復しつつある。一方、外国人延べ宿泊者数は105.1千人泊で、同-96.7%と依然大幅減少が続く。