ABSTRACT
<総括判断>
- 関西の景気の現況は、悪化している。景気動向指数(現況判断CI)は当月の前月差がマイナス、3カ月後方移動平均も5カ月連続のマイナスとなり、前月から判断を下方修正した。
- 先行きも、悪化を示している。景気先行指数(関西CLI)の当月の前月差がマイナス、7カ月後方移動平均も12カ月連続のマイナスとなり、前月から判断を下方修正した。
<項目別動向>
- 【生産・労働関連】1月の生産は3カ月連続で増産。結果、近畿経済産業局は生産の基調判断を10カ月ぶりに上方修正した。同月の失業率は3カ月ぶりに悪化し、労働力人口と就業者数は前月からともに減少した。12月の実質賃金は5カ月ぶりのプラスとなり、2025年通年では、前年比2年ぶりに増加した。
- 【内需関連】1月の大型小売店販売額は堅調な国内売上が寄与し2カ月ぶりに前年を上回った。新設住宅着工戸数は2カ月ぶりに前月比減少し、駆け込み需要前の水準を回復できていない。同月の建設工事出来高は10カ月連続で前年を下回り、2月の公共工事請負金額も2カ月連続で前年を下回った。
- 【景況感】2月の消費者態度指数は2カ月連続で改善。同月の景気ウォッチャー現状判断DIは小幅改善となったが、先行き判断DIは2カ月ぶりに悪化した。
- 【外需関連】2月の輸出は17カ月連続で、輸入は2カ月連続で前年を上回った。結果、貿易収支は13カ月連続の黒字だが、輸入の伸びが輸出の伸びを上回ったため、黒字幅は縮小した。同月の関空への入国者数は3カ月連続で前年を下回った。長引く日中関係悪化で中国人客が減少した影響が表れた。
- 【中国経済】2月の生産と消費の伸びは春節等の影響もあり、ともに加速した。固定資産投資は国有企業で加速がみられた。一方、不動産市場は依然低迷、雇用情勢も大きな改善がみられない。貿易は輸出・輸入ともに前年比増加した。足下、米国・イスラエルとイランの紛争により、エネルギー価格高騰が懸念されており、1-3月期の景気は大きな改善は期待できない。
- 【S-APIR指数】ウェブニュースを基にAIで推定した景況感を表す3月のS-APIR指数は4カ月ぶりに低下した。中東情勢の悪化が景況感に与える影響をみるために4つのキーワードを取り上げた。景況感に対して「株価」、「物価」はともにマイナスの寄与、「原油」は大きな下押し圧力となっている。また「インバウンド」はプラス寄与となっているが、先行きには懸念が残る。
【関西経済のトレンド】
