Kansai Economic Insight Quarterly No.78
-緩やかな持ち直し局面が続く関西経済 回復の勢いはなお限定的、外需動向と政策効果に不確実性-

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ABSTRACT

  1. 2025年10-12月期の関西経済は、緩やかな持ち直し局面が続いているものの、回復の勢いはなお限定的である。消費や輸出に一定の底堅さがみられる一方、所得・雇用環境の回復の弱さや生産の低水準が重石となり、景気回復は力強さを欠いている。インバウンド需要も中国人客減少の影響を受け、外需の一部に鈍化がみられる。
  2. 家計部門は、改善を示す指標と慎重な動きを示す指標が混在している。消費者マインドや小売販売に改善がみられるなど底堅さがうかがえる一方、物価上昇を背景に実質賃金は伸び悩んでいる。
  3. 企業部門は、景況感が堅調に推移し、設備投資計画も大幅な増加が見込まれるなど、引き続き一定の底堅さがみられる。ただし製造業では生産の回復が鈍く、弱い動きが続いている。
  4. 対外部門のうち、貿易は堅調に推移しているものの、インバウンド需要は中国人客の減少により、外客数や百貨店免税売上などで鈍化の兆しがうかがえる。
  5. 公的部門は、請負段階では持ち直しつつあるが、出来高ベースでは減少が続いている。
  6. 関西の実質GRP成長率を2025年度+0.8%、26年度+1.0%、27年度+1.2%と予測。25年度以降、民間需要が成長の牽引役となり、1%前後の緩やかな拡大が続く見通しである。前回予測に比べて、25年度は-0.2%ポイントの下方修正、26年度は+0.1%ポイントの上方修正、27年度は修正なしである。
  7. 成長率への寄与を見ると、民間需要は25年度+1.0%ポイント、26年度+1.0%ポイント、27年度+1.1%ポイントと、成長を主導する。賃上げ継続と物価上昇の落ち着きから、実質賃金の持ち直しを見込む。公的需要は、25年度は万博需要の剥落により成長を押し下げるが、26年度以降は成長に寄与する。域外需要は、25年度は成長を押し下げ、26年度以降は成長への寄与は限定的となる。
  8. 今号ではトピックスとして「消費税の食料品ゼロ税率化の関西経済への影響」としてシミュレーションを行った結果を紹介する。予測結果表

予測結果表

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