研究者紹介

researcher

研究者紹介

木下 祐輔

木下 祐輔2021年4月現在

APIR研究員

地域経済分析、医療経済学、労働経済学、関西経済論、首都機能に関する研究

学歴

  • 早稲田大学政治経済学部経済学科卒業
  • 大阪大学大学院経済学研究科政策専攻修了
  • 大阪大学大学院医学系研究科医療経済・経営学寄付講座「医療経営学総論」(2015年度)修了
  • 神戸大学大学院経済学研究科博士後期課程在学中

職歴

  • 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(2008年4月~2014年3月)を経て現職
  • 一般財団法人アジア太平洋研究所研究員(2014年4月~2022年3月)
  • 関西学院大学経済学部非常勤講師「関西経済論」(2015年10月~現在)
  • 大阪市立大学非常勤講師「現代都市論」(2018年4月~9月)
  • 大阪市立大学経済学部非常勤講師「関西経済論」(2019年4月~現在)
  • 滋賀県立大学環境科学部非常勤講師「経済学Ⅱ(国際経済含む)」(2020年4月~9月)
  • 大阪商業大学公共学部非常勤講師「地域経済学ⅠⅡ」(2020年9月~2022年3月)
  • 大阪商業大学経済学部非常勤講師「日本経済論ⅠⅡ」(2021年4月~2022年3月)
  • 大阪商業大学経済学部講師(2022年4月~現在)
  • <社会活動>
  • (一財)関西空港調査会委員(2013年度)
  • 近畿経済産業局「平成27年度 サービス産業事業者の生産性向上に係る課題及び解決事例調査」検討会委員(2016年1月~3月)
  • (公財)神戸都市問題研究所「阪神連携研究会」委員(2017年5月~2018年3月)
  • 大阪市経済加工統計研究会議委員(2018年6月~2021年3月)

主な著作物

  • 「地域シンクタンクモニター調査」(独)労働政策研究・研修機構,2015年~2018年
  • 「2015年度の地域経済・雇用の展望-関西-」(独)労働政策研究・研修機構,『Business Labor Trend』,2015年4月
  • 「関西を高齢化対策の先進地域に 医療分野の集積生かし好循環を」共同通信社『Kyodo Weekly』,No.36,2015年9月
  • 「関西の医療・健康産業」「関西の中小企業によるイノベーション」「関西の高ROE企業の特徴」,毎日新聞社『エコノミスト臨時増刊 ザ・関西3』,2016年3月
  • 「働き手増やして対応を 超高齢社会の負担増」共同通信社『Kyodo Weekly』,No.25,2016年6月
  • 「部下に仕事を任せるとき」,共同通信社『Kyodo Weekly』,No.25,2017年4月
  • 「来年の関西、どないです?『視えてます』」,共同通信社 『Kyodo Weekly』, No.52, 2017年12月
  • 「健康情報との付き合い方」,共同通信社 『Kyodo Weekly』, No.21, 2018年5月21日号
  • 「先人の知恵をどう生かすか」,共同通信社 『Kyodo Weekly』, No.32, 2018年8月6日号
  • 「情報難民を減らすために」,共同通信社 『Kyodo Weekly』, No.44, 2018年10月29日号
  • 「持続的な観光のために」,共同通信社 『Kyodo Weekly』, No.4, 2019年1月28日号
  • 「消えゆく魚庭(なにわ)の老舗」,共同通信社 『Kyodo Weekly』, No.28, 2020年7月13日号
  • 「京料理は意外と・・・」,共同通信社 『Kyodo Weekly』, No.44, 2020年11月2日号
  • 「『日本一厳しい』ブランド管理」,共同通信社 『Kyodo Weekly』, No.15, 2021年4月12日号

主な論文

  • 木下祐輔・清谷康平(2011)「震災復興と首都機能のリスク分散」,三菱UFJリサーチ&コンサルティング『季刊政策・経営研究』,vol.4
  • 木下祐輔(2020),「関西圏における新型コロナウイルスの影響と今後の展望」,(一財)日本立地センター『産業立地』,2020年7月号
  • 木下祐輔(2021),「関西圏における設備投資計画の現状と見通し」,(一財)日本立地センター『産業立地』,2021年1月号

学会発表

  • 「構造失業の解消が関西の賃金に与える影響-UV分析と賃金版フィリップスカーブの推計から-」,2016年度マクロモデル研究会(於:日本経済研究センター),2016年9月10日
  • 「『関西経済白書2016』から見る関西と世界の行方」,神戸都市問題研究所都市問題セミナー(於:三宮研修センター),2016年12月22日
  • 「仕事内容や職場環境とメンタルヘルス・健康問題」,大阪大学医療経済・経営学寄附講座 大阪研究会(於:大阪大学中之島センター),2017年9月28日
  • 「労働者のメンタルヘルスと労働損失:アブセンティイズム・プレゼンティイズムの実証分析」,日本経済政策学会関西部会2018年度大会(於:岡山商科大学),2019年3月16日
  • 「労働者のメンタルヘルスと労働損失:アブセンティイズム・プレゼンティイズムの分析」,第92回日本産業衛生学会(於:名古屋国際会議場),2019年5月25日
  • 「中小企業におけるメンタルヘルスと健康経営について」,2019年度第2回AIGオープンセミナー(於:コングレコンベンションセンター),2019年7月8日
  • 「職業性ストレスモデルに基づく職場環境変化とメンタルヘルス対策の効果分析」,生活経済学会2019年度関西部会(於:関西学院大学大阪梅田キャンパス),2019年12月7日
  • 「複合診療データを用いた特定保健指導未利用要因の実証分析」,医療経済学会第13回若手研究者育成セミナー(オンライン),2020年3月15日
  • 「中小企業における人事労務・健康管理施策とメンタルヘルス-事業所・従業者マッチングデータを用いた実証分析-」,日本経済政策学会第77回全国大会(オンライン),2020年5月27日
  • 「健康経営度調査を用いた健康経営施策の実証分析」,生活経済学会第36回研究大会(オンライン),2020年9月13日
  • 堀江進也氏・堀江哲也氏報告論文「経済学的手法を用いたCOVID-19ウイルスの国内侵入・国内感染拡大の抑制政策」へのコメント,日本応用経済学会2020年秋季大会(オンライン),2020年11月22日
  • 「関西の歴史から今,そして未来を読む」,NTTデータ関西プライベートセミナー講師,2020年12月4日
  • 「健康経営優良法人認定は採用活動に有利なのか-『健康経営度調査』を用いた実証分析」,生活経済学会中部・関西部会2020年度合同研究大会(オンライン),2020年12月12日
  • 「新型コロナウイルスが地域経済に及ぼす影響―コロナ禍において求められる調査の視点とは―」,6大都市商工会議所経済調査担当者会議,2021年1月28日

所属学会

  • 日本経済学会
  • 日本経済政策学会
  • 生活経済学会
  • 産業衛生学会

その他

  • <資格>メンタルヘルスケア・マネジメント検定試験Ⅱ種(ラインケアコース) 合格(2018年4月)、専門社会調査士(2020年10月)

論文一覧

  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.107-景気は足下、先行きともに局面変化へ: 国際情勢や原油高による下押し圧力が懸念材料-

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・関西の景気は足下、先行きともに局面変化を見込む。足下の所得環境は弱く、消費も人流抑制で減少。センチメントも悪化した。先行きはロシアのウクライナ侵攻で国際商品市況が急騰し、景気の下押し圧力が高まっている。
    ・関西のCOVID-19の1日当たり新規陽性者数は、2月中旬にピークを打ち、足下では第6波のピーク時の3割程度まで減少した。まん延防止等重点措置の解除を受け、今後緩やかではあるがサービス消費の回復が見込まれる。
    ・1月の鉱工業生産は2カ月ぶりの前月比上昇。主に生産用機械、化学工業(除.医薬品)、電子部品・デバイスなどの増産が好影響した。
    ・1月の完全失業率は2カ月ぶりの前月差悪化。感染拡大に伴い非労働力人口が増加し就業者数が減少。雇用環境は悪化している。有効求人倍率は7カ月ぶりの上昇だが小幅にとどまり、緩やかに回復する全国と比べ差が広がっている。
    ・12月の関西2府4県の現金給与総額は名目で10カ月連続の前年比増加だが、伸びは小幅にとどまった。実質では4カ月連続の同減少で、マイナス幅も前月から拡大。通年では名目で3年ぶり、実質で4年ぶりの増加だが、コロナ禍の大幅落ち込みからの回復としては弱い。
    ・1月の大型小売店販売額は4カ月連続の前年比増加だが、2019年同月と比べて前月からマイナス幅は拡大。感染拡大でスーパーは内食需要の増加でマイナス幅は縮小。一方、百貨店は来店客数が急速に減少し、売上が悪化した。
    ・1月の新設住宅着工戸数は6カ月連続の前月比減少。主に貸家の大幅な減少が寄与した。足下は弱含みとなり、減少傾向が続いている。先行きはオミクロン株の感染拡大による住宅展示場への客足の減少、マンションの平米単価の高騰による需要減少等の下押し圧力が強まっている。
    ・1月の建設工事出来高は関西、全国ともに前年比減少が続いている。公共工事出来高は関西では増勢基調が続くが、全国は低調。2月の公共工事請負金額は関西、全国ともに減少が続いている。
    ・2月の景気ウォッチャー現状判断DIは、まん延防止等重点措置の延長により飲食や宿泊などの業種が悪影響を受け、2カ月連続の前月比悪化。先行き判断DIは5カ月ぶりに改善したものの、原材料価格高騰の懸念もみられる。
    ・2月の貿易収支は2カ月ぶりの黒字となった。医薬品やエネルギー関連の輸入増加が続くものの、アジア向け半導体等電子部品の輸出が好調であったため。
    ・2月の関空への外国人入国者数は3,499人と前月とほぼ同水準。外国人の新規入国停止継続が影響し、低水準が続く。
    ・1-2月期の中国経済は、生産の加速や、春節と冬期オリンピックの影響で消費が好調と安定基調が続いている。一方で国際商品市況の高騰で生産者物価が依然高水準であり、今後の国際情勢次第では、その加速が懸念されている。

    PDF
  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Quarterly No.58 -不安材料多く、霞む本格回復への途:コロナ禍に加え国際情勢や物価高などが下押し圧力に-

    経済予測

    経済予測 » Quarterly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 入江 啓彰 / 木下 祐輔 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一

    ABSTRACT

    1. 2021年10-12月期の関西経済は、新型コロナ「第5波」が収束し、緊急事態宣言等の感染抑止策が全て解除となった。これにより経済活動は正常化したものの、半導体不足に伴うサプライチェーンの混乱や物価高など足下で不安材料が多く、下押し圧力がかかる。

    2. 家計部門は、「第5波」の収束と緊急事態宣言の解除で、百貨店販売額などで持ち直しの動きが見られた。センチメントや所得は伸び悩んでおり、本格的な回復には至っていない。雇用環境も横ばい続きで、全国に比べて回復が遅れている。

    3. 企業部門は、前期から引き続いて足踏み状態にある。景況感は緩やかに回復しているが、生産は部材供給不足や物流逼迫の影響から弱い動きとなった。またエネルギー価格の高騰は企業収益を圧迫している。

    4. 対外部門は、財については輸出・輸入とも増加してコロナ禍前の水準を上回っている。特に資源価格高の影響により、輸入の伸びが顕著で、足下1月の貿易収支は赤字となった。インバウンド需要などのサービス輸出は、底ばいが続いている。

    5. COVID-19感染状況は、秋口から新規陽性者数の減少が続いていたが、感染力の強いオミクロン株の広がりにより、12月下旬以降急速に増加し「第6波」を迎えた。このため22年1月以降、まん延防止等重点措置が各自治体に順次適用され、再び経済活動が制限されている。

    6. 関西の実質GRP成長率を2021年度+2.6%、22年度+2.5%、23年度+1.9%と予測。22年度にコロナ禍前の水準に戻り、23年度もプラス成長を見込む。ただしコロナ禍の収束見通し、地政学的リスク、エネルギー価格の高進など、懸念材料が非常に多く、下振れリスクは大きい。

    7. 日本経済予測と比較すると、21年度から23年度にかけて、関西が全国の伸びを上回って推移する見込み。公的需要と域外需要の寄与が関西の方が大きい。

    8. 実質GRP成長率について、前回予測(12月23日公表)に比べて、21年度は-0.28%ポイントの下方修正、22年度-0.30%ポイントの下方修正、23年度は+0.2%ポイントの上方修正。21年度は、民間需要を中心に、需要項目いずれも下方修正。22-23年度は、輸出の伸びを下方修正。

    9. 2021年度は、民間需要が+1.0%ポイントと4年ぶりに成長押し上げ要因となる。公的需要はコロナ対策の効果から+0.5%ポイント、域外需要も+1.0%ポイントとそれぞれ堅調。22年度以降は、経済活動の正常化により3項目すべてがバランス良く成長に貢献する。

    10. 今号のトピックスでは、「DMOのインバウンド誘客の取り組みとその効果」および「足下の関西・台湾間貿易に基づく台湾のCPTPP加盟による影響の考察」と題する当研究所レポート2篇の概要を紹介する。

     

    ※説明動画は下記の通り4つのパートに分かれています。

    ①00:00~02:27 :Executive summary

    ②02:28~29:16:第137回「景気分析と予測」<遅れる日本経済の回復:リスクは変異株、原油高と為替安>

    ③29:17~42:14:Kansai Economic Insight Quarterly No.58<不安材料多く、霞む本格回復への途>

    ④42:14~44:42:トピックス1<京都府におけるDMOのインバウンド誘客の取り組みとその効果>
            トピックス2<足下の関西・台湾間貿易に基づく台湾のCPTTP加盟による影響>

  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.106-景気は足下、先行きともに足踏み: 原油高とオミクロン株拡大によるリスクが高まる-

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・関西の景気は足下、先行きともに足踏みを見込む。生産や消費は足下で幾分改善したが所得環境は弱く、センチメントも感染拡大で悪化が見込まれる。
    ・関西のCOVID-19の1日当たり新規陽性者数(7日間移動平均)は、12月下旬以降急増していたが2月中旬にピークを打った。足下では新規陽性者数は減少傾向が見られるが、確保病床使用率は高水準で医療提供体制の逼迫が続く。
    ・12月の鉱工業生産は2カ月連続の前月比上昇だが、上昇幅は小幅にとどまった。2021年平均は3年ぶりのプラスだが、コロナ禍前の水準を下回った。
    ・12月の完全失業率は3カ月ぶりの小幅改善、有効求人倍率は4カ月連続の横ばい。緊急事態宣言解除後も雇用の改善は遅れている。10-12月期では、完全失業率は前期差横ばい、有効求人倍率は4四半期ぶりの小幅悪化。結果、通年ではいずれも2年連続で悪化しており、回復は遅れている。
    ・11月の関西2府4県の現金給与総額は名目で9カ月連続の前年比増加だが、伸びは小幅にとどまった。消費者物価の上昇基調が続いており、実質賃金は3カ月連続の同減少でマイナス幅も前月から拡大した。所得環境は悪化が続く。
    ・12月の大型小売店販売額は3カ月連続の前年比増加。新規陽性者数が低水準であることを背景に、外出機運の高まりや年末商戦の活況により、百貨店を中心に回復が続いた。結果、10-12月期は2四半期ぶり、通年は4年ぶりの前年比増加となった。
    ・12月の新設住宅着工戸数は3カ月連続の前月比減少。持家と分譲の減少が寄与した。これまで回復基調にあったものの、足下では減速傾向が目立つ。結果、10-12月期は3四半期ぶりのマイナスとなった。通年では2018年以降低迷していた貸家の大幅な回復により、3年ぶりの増加となった。
    ・12月の公共工事出来高は27カ月連続の前年比増加と、全国(6カ月連続の同減少)に比して好調。公共工事請負金額は関西、全国共に減少が続いている。1月は全国でマイナス幅が拡大したが、関西は縮小した。
    ・1月の景気ウォッチャー現状判断DIは、オミクロン株による感染急拡大で飲食やサービス関連が悪影響を受け、5カ月ぶりの前月比大幅悪化。先行き判断DIも感染状況の改善が依然不透明なこともあり、3カ月連続で悪化した。
    ・1月の貿易収支は24カ月ぶりの赤字となった。輸入が12カ月連続の増加に加え過去最高額となったため。品目別では、医薬品輸入が月別過去最高額となったことと、エネルギー関連の輸入増加が影響した。また、地域別では、春節の影響で中国からの輸入が増加した。
    ・1月の関空への外国人入国者数は3,496人と、外国人新規入国停止が継続されている影響もあり、低水準が続いている。
    ・中国1月のPMIは製造業では3カ月ぶり、非製造業では2カ月ぶりに、ともに前月から悪化した。また、石炭や鋼材などの価格低下の影響から、生産者物価指数は3カ月連続で減速し、5カ月ぶりに1桁の伸びとなった。

    PDF
  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.105-景気は足下、先行きともに足踏み: 半導体不足は緩和だが、オミクロン株拡大リスクが懸念-

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・関西の景気は足下、先行きともに足踏みを見込む。半導体不足が幾分緩和されたが、オミクロン株拡大リスクの懸念で先行きのセンチメントは悪化した。
    ・関西のCOVID-19の1日当たり新規陽性者数(7日移動平均)は、12月下旬に増加に転じた後、急激に増加し、足下では第5波のピークを2.5倍上回り過去最高を更新した。確保病床使用率も上昇し、医療提供体制の逼迫が懸念される。
    ・11月は半導体不足等の影響が幾分緩和されこともあり、輸送機械が増産した結果、鉱工業生産は5カ月ぶりに前月比上昇した。
    ・11月の完全失業率は2カ月連続の悪化。感染状況が落ち着いた9-11月の変化を均すと労働力人口と就業者数が減少しており、労働市場改善の足取りは鈍い。11月の有効求人倍率は3カ月連続の前月差横ばい。
    ・10月の関西2府4県の現金給与総額は名目で8カ月連続の前年比改善だが、伸びは小幅にとどまった。消費者物価が上昇に転じたため、実質賃金は2カ月ぶりの同減少。所得環境は悪化している。
    ・11月の大型小売店販売額は2カ月連続の前年比増加。新規陽性者数が低水準で推移したことで人流の増加傾向が続き、百貨店を中心に回復が見られた。ただし、前々年同月比では依然低水準となっている。
    ・11月の新設住宅着工戸数は2カ月連続の前月比減少。持家と貸家の減少が寄与した。回復は鈍化したが、低迷していたアパートローンにも底打ちが見られることから、今後も持ち直しの基調が続こう。
    ・11月の公共工事出来高は26カ月連続の前年比増加と、全国に比して好調。一方、12月の公共工事請負金額は関西、全国共に大幅減少が続いている。
    ・12月の景気ウォッチャー現状判断DIは、クリスマスや年末商戦などの好調もあり、4カ月連続の前月比改善だが、オミクロン株の感染拡大懸念もあり小幅にとどまった。一方、先行きは感染拡大や原材料価格上昇の懸念の高まりから2カ月連続で悪化した。
    ・12月の輸出は10カ月連続、輸入は11カ月連続の前年比増加。貿易収支は23カ月連続の黒字。輸出は半導体等電子部品が、輸入はエネルギー関連が引き続き増加に寄与。通年では輸出は半導体等電子部品、建設用・鉱山用機械の好調で過去最高額を更新した。輸入は医薬品に加え、エネルギー関連の増加により、2014年に次ぐ大きさとなった。
    ・12月の関空への外国人入国者数は、外国人新規入国停止の影響もあり2,737人と前月(3,678人)から減少。通年では4万1,119人と、1994年の開港以来、過去最低となった。
    ・中国10-12月期の実質GDP成長率は前年同期比+4.0%と7四半期連続のプラスだが、前期から-0.9%ポイント減速した。20年は、COVID-19の影響もあり前年比+2.2%の低成長だったが、21年は同+8.1%と回復し11年以来の高成長となった。また、「政府工作報告」の目標値(6.0%)を上回った。

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  • 稲田 義久

    Kansai Economic Insight Monthly Vol.104-景気は足下、先行きともに足踏み: 半導体不足による減産に加え、新変異株拡大リスクに注意-

    経済予測

    経済予測 » Monthly Report(関西)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / 郭 秋薇 / 野村 亮輔 / 吉田 茂一 / 車 競飛

    ABSTRACT

    ・ 関西の足下の景気は足踏みしており、先行きも足踏みを見込む。半導体不足で関連産業の大幅減産が続く。また、新変異株による感染拡大リスクなどの懸念から先行きのセンチメントは悪化した。
    ・ 関西のCOVID-19の1日当たり新規陽性者数(7日移動平均)は、8月下旬以降減少し、足下低水準が続く。先行きは新変異株拡大により国内旅行需要やサービス消費の回復に水を差す可能性が懸念されている。
    ・ 10月は半導体不足等の影響もあり、電気情報通信機械や電子部品・デバイスが減産した結果、鉱工業生産は4カ月連続で前月比低下した。
    ・ 10月の完全失業率は6カ月ぶりの小幅悪化。緊急事態宣言は解除されたものの、労働力人口と就業者数は減少し、労働市場の改善は遅れている。10月の有効求人倍率は2カ月連続の前月差横ばいであった。
    ・ 9月の関西2府4県の現金給与総額は名目で7カ月連続の前年比改善だが、伸びは前月から縮小した。実質賃金は9カ月ぶりの同減少。一昨年と比較すれば、依然として所得環境は厳しい状況が続いている。
    ・ 10月の大型小売店販売額は3カ月ぶりの前年比増加。新規陽性者数が低水準で推移し、緊急事態宣言が解除されたことで、人流が大幅に増加し、百貨店を中心に売上の回復が見られた。
    ・ 10月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりの前月比減少。貸家と分譲マンションの減少が寄与した。合板など建設資材価格の高騰等の下押し要因は強いため、今後回復は鈍化しよう。
    ・ 10月の公共工事出来高は25カ月連続の前年比増加と、全国(4カ月連続の減少)に比して好調。一方、11月の公共工事請負金額は関西(3カ月連続)、全国(5カ月連続)共に大幅減少が続いている。
    ・ 11月の景気ウォッチャー現状判断DIは、飲食やサービス関連の回復もあり3カ月連続の前月比改善。一方、先行きは新変異株の感染拡大や原材料価格高騰による値上げへの懸念から3カ月ぶりに悪化した。
    ・ 11月の輸出は9カ月連続、輸入は10カ月連続の前年比増加。貿易収支は22カ月連続の黒字だが、黒字幅は前月から大幅縮小した。輸出は原動機や半導体等電子部品が引き続き好調だが、輸入は原油高によるエネルギー関連輸入増が全体を押し上げたためである。
    ・ 11月の関空への外国人入国者数は、3,678人と入国緩和の影響は小さく前月(3,743人)とほぼ同水準となった。
    ・ 11月の中国経済は、COVID-19の感染再拡大によって多くの経済指標は減速傾向になっている。外出を控える一方で、インターネット経由の消費は堅調な動きを示している。オミクロン株の市中感染の懸念もあり、先行きの景気については減速の可能性が高まっている。

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