ABSTRACT
-景気は足下、先行きともに緩やかな成長が見込まれる-
・8月の鉱工業生産指数は2カ月ぶりに前月から上昇したが、7-8月平均は4-6月平均比小幅上昇にとどまった。近畿経産局は「生産は横ばい傾向で推移している」と判断している。
・9月の貿易収支は8カ月連続の黒字。米国向けのゲームソフトを中心に遊戯用具が過去最高額となり、輸出の伸びに寄与した。結果、前年比でも黒字幅は拡大した。
・9月の消費者態度指数は前月比小幅悪化。一方、景気ウォッチャー現状判断DIは2カ月ぶりの改善。消費者の節約志向は依然強いものの、好調なインバウンドに加え、秋物商材が好調で全体は上昇した。
・7月の関西2府4県の現金給与総額は5カ月連続の前年比増加。「関西コア」賃金指数も3カ月連続の同改善。緩やかではあるものの、賃金は上昇が続いている。
・8月の大型小売店販売額は2カ月ぶりの前年比プラス。百貨店は化粧品、宝飾品等が国内需要とインバウンド需要向けで好調。スーパーは牛肉と水産品を中心に食料品が堅調であった。
・8月の新設住宅着工戸数は3カ月ぶりの前年比増加となった。利用関係別にみると、持家は6カ月連続、貸家は2カ月連続いずれも減少。一方、分譲は2カ月連続の増加。
・8月の有効求人倍率は前月比横ばい。新規求人倍率は2カ月連続の上昇となり、労働需給が引き締まった状態が続く。完全失業率は3カ月連続の改善で、雇用情勢は依然好調である。
・9月の公共工事請負金額は4カ月連続の前年比減少。季節調整値で見ると、3カ月連続の増加となったものの、補正予算の効果はすでに剥落しているとみられる。
・9月の関空を利用した訪日外客数は前年比+24.0%と7カ月連続で増加しており、インバウンドは好調。また、7-9月期の訪日外客の平均消費額は7四半期ぶりのプラスであった。
・中国の7-9期の実質GDP成長率は、前年比+6.8%となり、4-6月期から、-0.1%ポイント小幅下落した。