第63回 景気分析と予測

2005

「日本経済のマクロ経済分析」研究成果報告
(主査: 稲田義久・甲南大学経済学部長・教授
高林喜久生・関西学院大学経済学部教授 )

当研究所のマクロ経済分析プロジェクトチームでは、在阪の大手企業・団体の若手スタッフの参加の下で研究会を組織し、予測に必要な景気の現状分析、外生変 数の想定について共同で作業を行っている。 「景気分析と予測」については、四半期ごとに年4回(2003年度までは年2回)発表している。大阪大学伴金美教授から稲田教授への主査交替に伴い、 2005年度より四半期予測作業においても、甲南大学日本経済超短期予測モデル(CQM)による、直近2四半期のより正確な予測値を取り入れている。 11月11日の政府四半期別GDP一次速報の発表を受けた2005-2006年度の改訂経済見通しとなっている。
ポイントは以下の通り。

* 2005年度7-9月期実績の評価‥‥ 当期の実質GDP成長率(一次速報)は前期比+0.4%、年率換算で+1.7%となり、1-3月期の+6.3%、4-6月期の+3.3%に比して緩やかで あったが、民間調査機関の予測平均の+1.07%を上回る結果となった。国内需要の寄与度はプラス0.5%ポイント、純輸出はマイナス0.1%ポイント (2四半期ぶりのマイナス)であった。

* 2005年度、2006年度の見通し‥‥ 2005年度は引き続き民間最終消費支出と民間企業設備投資がエンジンとなろう。加えて、中国経済は高成長を維持、米国経済もハリケーンの影響は軽微にと どまり、輸出は前年度より伸びが低下するも堅調に推移することから、2005年度の実質GDP成長率は2.8%を見込む。2006年度は世界経済の減速傾 向が予測されるが、日本経済は堅調な内需に支えられ、実質GDP成長率は+1.6%と減速するものの、引き続き安定軌道を維持しよう。