「三位一体改革」への緊急提言 (2003年11月)

2003-11

「国・地方の行財政健全化に関する研究」研究成果報告
(主査: 齊藤 愼・大阪大学大学院経済学研究科教授)

地方分権については、当研究所でも最重要課題の一つと位置づけて、長年研究を重ねてきた。国庫補助負担金削減・税源移譲・交付税見直しの「三位一体改 革」こそが、「真の分権型社会」への移行に直結する、21世紀の大改革であると受けとめて、平成15年度の重要な研究活動として「国・地方の行財政健全化 に関する研究会」(主査:齊藤愼大阪大学大学院経済学研究科教授)を立ち上げた。この研究会では、昨今の経済財政諮問会議や地方自治体をはじめとする各界 の有益な議論・提案をも考慮に入れつつ、実行可能で具体的な「三位一体改革」のあり方について検討を行ってきた。もとより平成18年度までの「改革と展 望」の期間は、地方の「自己決定・自己責任」に基づく「真の分権型社会」の実現を左右する、極めて重要な期間である。こうした問題意識の下に、今般、「三 位一体改革」の加速に向けて緊急提言を行うこととした(平成15年11月25日記者発表)。提言のポイントは以下のとおりである。

* 地方分権実現のために、三位一体改革を計画的に実現することにより、国と自治体の財政の自由度拡大と効率化を断行する。
* 特に平成18年度までの3年間に実現すべき姿を『マーク1』とし、①奨励的補助金先行型で補助金4兆円削減、②基幹税を中心とした3兆円の税源移譲(平成 17年度には消費税1%を地方に移譲)、③平成18年度までの3年間の具体的なスケジュール(工程表)の作成・実施 を推進する。
* 新たな地域間財政調整の構築のため、抜本的な地方交付税改革を検討する機関を早急に設ける。
* 平成19年度以降の第2段階にあっては、補助金の大半を削減し、税源移譲についても『マーク1』に対応して、自治体の効率化努力を前提に、その8割を目処に移譲することを『マーク2』として掲げ、改革を段階的かつ継続的に進める。