ABSTRACT
<総括判断>
- 景気の現況は、改善を示す。景気動向指数(現況判断CI)は当月の前月差がプラス、3カ月後方移動平均は6カ月連続のプラスとなり、判断を据え置いた。
- 先行きは、上方への局面変化を示す。景気先行指数(関西CLI)の当月の前月差がプラス、7カ月後方移動平均は3カ月連続のプラスとなり、前月から判断を上方修正した。
<項目別動向>
- 【生産・労働関連】5月の生産は生産用機械の好調もあり、2カ月連続の増産。同月の失業率は前月から横ばい。一方、労働力人口と就業者数はそれぞれ減少だが、4-5月平均を1-3月平均と比較するとともに増加。また、4月の実質賃金は5カ月連続のプラスとなり、前月から拡大した。
- 【内需関連】5月の大型小売店販売額は、国内向け販売・免税販売ともに好調だった。新設住宅着工は前月比で減少に転じた。同月の建設工事出来高は21カ月ぶりに全国を上回った。背景には公共工事の回復の影響がある。
- 【景況感】6月の消費者態度指数は前月からほぼ横ばい、景気ウォッチャー現状判断DIは、中東情勢に一時的な落ち着きがみられた結果3カ月ぶりに低下した。ただし、景況感全体としては依然として低い。
- 【外需関連】6月の輸出入はともに増加した。輸出では半導体関連が引き続き堅調であり、輸入は原油の価格・量ともに上昇し、全体を押し上げた。一方、同月の関空における外国人入国者数は中国人客減少の影響が続いており、7カ月連続で前年を下回った。
- 【中国経済】6月の生産・消費はともに前年同月比プラスとなった。固定資産投資は減少し、不動産市場も依然低迷している。一方、半導体の輸出が大幅増加し、貿易収支は2カ月連続で前年比拡大した。4-6月期の実質GDPは前年同期比+4.3%となった。足下、中国経済は消費低迷が続く一方、堅調な輸出がそれを支える構図となっており、二極化が鮮明となっている。
- 【S-APIR指数】ウェブニュースを基にAIで推定した景況感を表す7月のS-APIR指数は2カ月ぶりに上昇。その背景を4つのキーワードで確認した。「インバウンド」はこれまで縮小傾向にあったプラス寄与が足下拡大した。また、大きな下押し圧力となっていた「原油」は、プラス寄与とマイナス寄与がほぼ拮抗した。一方、「AI」は直近まで拡大したプラス寄与が幾分縮小している。また「株価」はマイナス寄与に転じた。
【関西経済のトレンド】
