ABSTRACT
- 2026年4-6月期の関西経済は、生産・輸出が堅調に推移し、設備投資意欲も旺盛といったように、企業部門を中心に底堅い動きがみられる。家計部門では実質賃金や小売販売が底堅く推移する一方、消費者マインドや雇用には弱さが残る。また、中国人客の減少を背景にインバウンドが前年を下回るなど、部門によって回復の動きにはばらつきがみられる。
- 家計部門は、大型小売店販売が4四半期連続で前年を上回り、実質賃金もプラス圏で推移するなど、所得・消費面では底堅さがみられる。一方、消費者センチメントは4四半期ぶりに大幅に悪化し、雇用環境も求人倍率が低水準で推移するなど弱含んでいる。
- 企業部門では、生産が3四半期連続で増加し、在庫循環も回復局面が続くなど、持ち直しの動きが明確となっている。景況感は調査時期によってばらつきがあるものの日銀短観は高水準を維持している。2026年度の設備投資も高い伸びが計画されるなど、企業の投資意欲は底堅い。
- 対外部門では、財輸出が米国、EU、アジア向けのいずれも前年を上回り、特にアジア・中国向けの半導体等電子部品が高い伸びを示した。一方、インバウンドは中国人客の減少から前年を下回ったが、円安を背景とした客単価の上昇により、百貨店免税売上は5四半期ぶりに増加した。
- 公的部門は、公共工事出来高が10四半期ぶりに前年を上回るなど、万博関連工事の反動による弱さから、足下では持ち直しの動きがみられる。
- 関西の実質GRP成長率を2026年度+1.0%、27年度+1.1%と予測。中東情勢や原油高による下押し圧力が次第に和らぐなか、景気は緩やかな回復が続くと見込む。前回予測に比べて、26年度は+0.3%ポイント、27年度は+0.1%ポイントのそれぞれ上方修正である。
- 需要項目別に見ると、26年度は民間需要が+0.4%ポイント、公的需要が+0.3%ポイント、域外需要が+0.3%ポイントと、いずれも成長に寄与する。27年度は、民間消費や企業設備投資が底堅く推移することから、民間需要が+1.0%ポイントと成長を牽引する。公的需要も+0.2%ポイントと小幅に寄与する一方、域外需要はマイナス寄与に転じる。
- 今号ではトピックスとして「ナフサ供給不足の関西経済への影響」と「レアアースの供給制約と関西経済」を取り上げる。
予測結果表

DETAIL
※説明動画のタイムスタンプは下記の通りです。
00:00~0:19 はじめに
00:20~00:41 Outlineの説明
00:42~01:32 Executive summary
【日本経済予測の要旨】消費税をめぐる政策変更の影響と日本経済
実質GDP成長率予測:26年度+0.9%、27年度+1.2%
【関西経済予測の要旨】底堅さをみせる関西経済、先行きにはなお不透明感
26-27年度は1%程度の成長を維持、緩やかな回復が続く
01:33~11:21 「第159回 景気分析と予測」の概要:景気の概況
11:22~17:55 予測結果の解説
17:56~23:49 景気の概況「Kansai Economic Insight Quarterly No.80」の概要:関西経済の現況
23:50~26:31 予測結果の解説
26:32~31:05 トピックス「供給制約と関西経済:ナフサの供給不足」
31:06~34:51 トピックス「供給制約と関西経済:レアアースの供給不足」