Kansai Economic Insight Monthly Vol.160
-現況は改善、先行きも改善の兆し: 中東情勢の今後の展開と自然災害の影響が先行き重要-

洞察・意見 » 経済予測 » 月次レポート(関西)

ABSTRACT

<総括判断>

  • 景気の現況は、改善を示す。景気動向指数(現況判断CI)は当月の前月差がプラス、3カ月後方移動平均は7カ月連続のプラスとなり、判断を据え置いた。
  • 先行きは、改善の兆しを示す。景気先行指数(関西CLI)の当月の前月差がプラス、7カ月後方移動平均は4カ月連続のプラスとなり、前月から上方修正した。

<項目別動向>

  • 【生産・労働関連】6月の生産は3カ月連続の増産となり、緩やかに持ち直している。完全失業率は3カ月ぶりに改善。労働力人口と就業者数はそれぞれ減少だが、四半期平均でみればともに増加している。また、5月の実質賃金は6カ月連続のプラスとなった。
  • 【内需関連】6月の大型小売店販売額は、6カ月連続で前年を上回った。新設住宅着工は前月比で増加に転じた。建設工事出来高は3カ月連続で前年を上回った。7月の公共工事請負金額も3カ月ぶりに前年を上回った。
  • 【景況感】7月の消費者態度指数、景気ウォッチャー現状判断DIはともに2カ月ぶりに上昇した。景況感は持ち直している。一方、先行き判断DIは3カ月連続の上昇だが、中東情勢や熊本地震の影響が懸念される。
  • 【外需関連】7月の輸出入はともに増加した。輸出では半導体関連が引き続き堅調であり、輸入は原油の価格・量ともに上昇し、全体を押し上げた。一方、関空における外国人入国者数は中国人客の訪日自粛の影響が続いており、8カ月連続で前年を下回った。
  • 【中国経済】7月の生産・消費の伸びはともに鈍化した。固定資産投資は前月からさらに減少し、不動産市場も大きな改善がみられない。一方、AI関連需要の拡大による集積回路の輸出が大幅増加し、貿易収支は3カ月連続で前年比拡大した。今後、輸出の高い伸びの持続可能性が大きな課題となっている。
  • 【S-APIR指数】ウェブニュースを基にAIで推定した景況感を表す8月のS-APIR指数は前月から横ばいとなった。その背景を前月の「AI」「原油」「株価」に、今月は「熊本地震」を加え、確認した。特に「熊本地震」は景況感へ大きな下押し圧力となっていることが分かった。

【関西経済のトレンド】

pagetop
loading