Kansai Economic Insight Monthly Vol.161
-現況は改善、先行きは改善の兆し: ただし、「中東情勢」「自然災害」「金利」が先行き見込みに重し-

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ABSTRACT

<総括判断>

  • 景気の現況は、改善を示す。景気動向指数(現況判断CI)は当月の前月差がプラス、3カ月後方移動平均も8カ月連続のプラスとなり、判断を据え置いた。
  • 先行きは、改善の兆しを示す。景気先行指数(関西CLI)の当月の前月差がプラス、7カ月後方移動平均も6カ月連続のプラスとなり、判断を据え置いた。

<項目別動向>

  • 【生産・労働】7月の生産は4カ月ぶりの減産となり、四半期最初の月としては低調である。完全失業率や有効求人倍率は悪化しており、労働市場は弱い動き。一方、6月の実質賃金は7カ月連続のプラス、所得環境は改善している。
  • 【内需】7月の大型小売店販売額は7カ月連続で前年を上回った。新設住宅着工は前月比で増加に転じた。建設工事出来高は4カ月連続で前年を上回ったが、8月の公共工事請負金額は2カ月ぶりに前年を下回った。
  • 【物価】8月の消費者物価コア指数の伸びは前月から減速し、8カ月連続で2%を下回った。政府による電気・ガスの補助金が押し下げ要因となった。ただ、食品の値上げや原油高などを背景に値上がりした品目も多いことに注意。
  • 【景況感】8月の消費者態度指数、景気ウォッチャー現状判断DIはともに2カ月連続で上昇し、景況感は持ち直している。一方、先行き判断DIは4カ月連続の上昇だが、中東情勢や物価上昇への懸念は依然として残る。
  • 【外需】8月の輸出入はともに増加した。輸出では半導体関連が引き続き堅調であり、輸入は原油の価格・量ともに上昇し、全体を押し上げた。一方、関空における外国人入国者数は中国人客の訪日自粛の影響が続いており、8カ月連続で前年を下回った。
  • 【中国経済】8月の生産の伸びは2カ月ぶりに加速したが、消費は2カ月連続で鈍化した。固定資産投資は5カ月連続で減少し、不動産市場は依然低迷している。一方、AI関連需要の拡大による半導体の輸出が大幅増加し、輸出全体を押し上げ、結果、貿易黒字は4カ月連続で1,000億ドルを超えた。
  • 【S-APIR指数】ウェブニュースを基にAIで推定した景況感を表す9月のS-APIR指数は2カ月ぶりに上昇した。その背景を前月の「原油」「AI」に、今月は「金利」、「豪雨」を加え確認した。AIの浸透や半導体関連需要の高まりなどを背景に、「AI」は景況感全体を押し上げた。一方、全国各地で豪雨や長雨が相次ぎ、「豪雨」は景況感への大きな下押し圧力となっている。

【関西経済のトレンド】

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