Kansai Economic Insight Monthly Vol.39

2016-07-26

-雇用は好調も、厳しさを増す消費動向-
・5月の鉱工業生産指数は2カ月連続の前月比マイナス。生産は依然停滞基調である。
・6月の輸出は9カ月連続の前年比マイナス。輸入は10カ月連続の同マイナス。結果、貿易収支は5カ月連続の黒字。資源価格・為替レートも変動しており、今後貿易黒字の持続性については、注意が必要である。
・6月の消費者態度指数は消費増税が延期されたこともあり、2カ月連続の改善。一方、関西の景気ウォッチャー現状判断DIは2カ月連続の悪化。英国のEU離脱への不安やインバウンド関連の減速から、先行き判断DIも2カ月連続の悪化。
・4月の「関西コア」賃金指数は3カ月連続で上昇したものの、伸びは小幅にとどまっている。
・5月の大型小売店の販売額は3カ月連続の前年比マイナスとなり、減少幅は前月より拡大。百貨店、スーパーとも伸びが前年比マイナスとなったのは消費増税による反動減の影響が見られた2015年3月を除けば、2014年6月以来およそ2年ぶり。
・5月の新設住宅着工戸数は5カ月連続の前年比プラス。うち、持家、貸家は2桁増となった。6月のマンション契約率は3カ月ぶりに70%台を上回った。
・5月の有効求人倍率は、4カ月連続の上昇。新規求人倍率も2カ月連続の上昇。完全失業率は4カ月ぶりの改善となり、雇用情勢は好調を維持。
・6月の公共工事請負金額は2カ月連続の前年比マイナス、季節調整値でみれば、2カ月ぶりのプラス。結果、4-6月期は前期比+28.4%増加した。
・6月の関空への訪日外客数は51万2,100人で41カ月連続のプラスであった。
・4-6月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.7%となり、前期から横ばい。依然として成長減速トレンドにある。一方、リコノミクス指数は6カ月連続で前年比上昇しており、中国経済に底打ちの兆しが見られるものの、引き続き注意が必要である。

関連論文

稲田 義久
経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.48-景気は足下、先行きともに改善の方向にある

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 豊原 法彦 / 木下 祐輔 / James Brady / CAO THI KHANH NGUYET / 生田 祐介 DATE2017-04-25

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Abstract/Keywords

関西経済, 月次レポート, KEIM

-景気は足下、先行きともに改善の方向にある- ・2月の鉱工業生産指数は2カ月ぶりの前月比上昇。結果、1-2月平均は10-12月平均比+2.3%増加しており、1-3月期も5四半期連続の拡大が期待できる。 ・3月の輸出は2カ月連続の前年比増加、輸入も2カ月ぶりに同増加した。結果、貿易収支は2カ月連続の黒字となった。 ・3月の消費者態度指数は2カ月ぶりに改善した一方で、景気ウォッチャー現状判断DIは3カ月連続の悪化。春の行楽シーズンを控え、インバウンド需要増加への期待感はあるが、全体を押し上げるだけの強さはなく、先行き見通しは2カ月ぶりの悪化。 ・12月の関西2府4県の現金給与総額は6カ月ぶりに増加した。2016年通年では、小幅増加にとどまった。一方、1月の「関西コア」賃金指数は2カ月ぶりの減少。再び減少が続く可能性も出てきた。 ・2月の大型小売店の販売額は7カ月連続の前年比マイナス。うち百貨店は、訪日外国人の影響で販売が堅調であったものの、スーパーでは、前年がうるう年の影響から販売が落ち込んだ。 ・関西2月の新設住宅着工戸数は前年同月比-4.0%となり、4カ月ぶりの減少。全国は分譲住宅が大幅に減少したため、8カ月ぶりのマイナスとなった。 ・2月の有効求人倍率は前月比小幅上昇し、2カ月ぶりの改善。依然として高水準である。新規求人倍率も2カ月ぶりに上昇しており、企業の求人意欲は旺盛である。完全失業率は6カ月ぶりに悪化したものの、雇用環境は好調が続く。 ・3月の公共工事請負金額は前年比マイナスとなったものの、前月比ではプラスに転じており、補正予算の効果が出ているようである。 ・3月の関空への訪日外客数は54万4,020人となり、2カ月ぶりに増加した。一方、1-3月の訪日外客の平均支出額は、5四半期連続で減少が続いている。 ・中国の1-3月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.9%となり、前期より+0.1%ポイント小幅加速。工業成長の回復と不動産市場の好調により、成長率は15年7-9月期の値まで回復した。
稲田 義久
経済予測

Kansai Economic Insight Monthly Vol.47-景気は足下、先行きともに改善が続く

[ Monthly Report(関西) ] AUTHOR稲田 義久 / 豊原 法彦 / 林 万平 / 木下 祐輔 / CAO THI KHANH NGUYET / James Brady DATE2017-03-24

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Abstract/Keywords

関西経済, 月次レポート, KEIM

-景気は足下、先行きともに改善が続く- ・1月の鉱工業生産指数は3カ月ぶりのマイナスだが、10-12月平均比+1.8%となっており、近経局は「生産は持ち直しの動きが見られる」と判断している。 ・2月の輸出は2カ月ぶりの前年比増加、輸入は2カ月ぶりに同減少した。結果、貿易収支は2か月ぶりの黒字となった。 ・2月の消費者態度指数は3カ月ぶり、景気ウォッチャー現状判断DIは2カ月連続で、いずれも悪化した。依然として消費者の節約志向は強いものの、インバウンド需要の増加への期待もあり、先行き見通しは3カ月ぶりに改善した。 ・11月の関西2府4県の現金給与総額は5カ月連続で減少し、下落幅も拡大。一方、12月の「関西コア」賃金指数は6カ月ぶりの増加。一時的な増加かどうか、今後の動きに注視が必要。 ・1月の大型小売店の販売額は6カ月連続の前年比マイナス。農産品の相場高や、訪日外国人に対する販売が堅調だったものの、天候不順等により衣料品等が不振であったため。 ・1月の新設住宅着工戸数は3カ月連続の前年比増加。全国は東京五輪・パラリンピックの選手村建設による特殊要因が影響したため、関西よりも高い伸びであった。 ・1月の有効求人倍率は前月比横ばいだが、依然として高水準が続く。新規求人倍率は3カ月ぶりに低下したものの、企業の求人意欲は旺盛である。完全失業率は3カ月ぶりに改善し、1998年以降で最も低水準となった。雇用環境は好調が続いている。 ・2月の公共工事請負金額は5カ月連続の前年比マイナスとなったものの、前月比ではプラスに転じており、補正予算の効果が出始めたようである。 ・2月の関空への訪日外客数は49万9,570人となり、2013年1月以来、49カ月ぶりの減少となったものの、引き続き高水準で推移している。 ・中国の2月の生産者物価指数(PPI)の伸びは2016年9月にプラスに転じてから、6カ月連続で加速。原油価格の上昇に加え、需給バランスの改善からデフレ圧力は緩和している。
稲田 義久
経済予測

日本経済(月次)予測(2017年2月)<五輪関連で1-3月期の民間住宅は大幅増加、実質GDP成長率を押し上げる>

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Abstract/Keywords

日本経済, 月次レポート, 超短期予測

稲田 義久
経済予測

第111回景気分析と予測<新推計GDPを反映し成長率予測を上方修正>

[ Quarterly Report(日本) ] AUTHOR稲田 義久 / 下田 充 DATE2017-03-01

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Abstract/Keywords

日本経済予測, 四半期レポート, 超短期予測

新推計GDPを反映し成長率予測を上方修正 1.GDP1次速報値によれば、10-12月期実質GDP成長率は前期比年率+1.0%(前期比+0.2%)と4四半期連続のプラスとなった。潜在成長率を上回る成長が続いている。実績は市場コンセンサス(ESPフォーキャスト2月調査)から幾分下振れた。なおCQM最終予測は、支出サイドが前期比年率+1.0%、生産サイドが同+1.3%、平均同+1.1%と、ピンポイントの結果であった。 2.10-12月期実質GDP成長率への寄与度を見ると、内需は前期比年率-0.0%ポイントと小幅ながら2四半期連続のマイナス、純輸出は同+1.0%ポイントと2四半期連続のプラスとなった。内需は引き続き低調であるが、輸出の大幅プラスが実質GDP成長率プラスの主要因といえよう。 3.米国大統領選後から就任式まで続いていた円安・株高の好調な風は幾分変化の兆しを見せている。トランプ大統領のダイナミックな政策対応が今後の国際環境をめぐる見通しの不確実性を強めているからだ。多くの米国経済のベースライン予測にみられるように、政策効果が表れる2018年は17年より成長加速が期待されている。ただし、貿易戦争や深刻な政策ミスがないという条件付きである。 4.10-12月期GDP1次速報値を織り込み、2016年度の実質GDP成長率は+1.2%、17年度+1.4%、18年度+1.2%と予測する。前回(第110回)予測に比して、16年度0.2%ポイント、17年度0.3%ポイント、18年度0.3ポイント、いずれも上方修正となった。上方修正の主たる理由は、GDP推計方法の変更である。 5.財政政策として「未来への投資を実現する経済対策」及び第2次補正予算の効果を期待したが、10-12月期の公的固定資本形成は2四半期連続の前期比マイナスとなった。公的需要は17-18年度にわたり景気を下支えしよう。18年度は保守的な当初予算を想定するため影響は幾分減じるが、これまでのパターンからすれば新たな補正予算成立の可能性が高い。 6.12月のガソリン価格は25カ月ぶりに前年比プラスとなった。これらの変化を織り込み、消費者物価コア指数のインフレ率は、2016年度-0.2%、17年度+0.8%、18年度+1.0%と予測。前回から上方修正となっている。また国内企業物価指数は-2.4%、+1.8%、+1.0%となる。GDPデフレータは-0.1%、-0.1%、+0.8%と予測している。日銀は1月の展望レポートの中で、消費者物価コア指数の見通しを、16年度-0.2%、17年度+1.5%、18年度+1.7%としているが、この予測実現には困難が伴うと思われる。