研究者紹介

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研究者紹介

下田 充

下田 充2019年4月現在

本研究者は以前に在籍されていた、または研究活動に関わっていた方です。

日本アプライドリサーチ研究所 主任研究員

論文一覧

  • 稲田 義久

    訪日外国人消費による関西各府県への経済効果: 2018-19年比較

    インサイト

    インサイト » トレンドウォッチ

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 下田 充

    ABSTRACT

    2019年各種統計の確報値(訪日外客統計、訪日外国人消費動向調査、宿泊旅行統計調査報告)に基づき、「2011年版APIR関西地域間産業連関表」を用いて、訪日外国人消費の関西経済に与える影響を分析した。得られた結論は以下のように要約できる。

     

    (1)2019年の訪日外客数の伸びは、18年の前年比+8.7%から同+2.2%に減速した。その最大の要因は韓国からの訪日客の激減である(同-25.9%)。

    (2) 国籍別では、2019年の中国からの訪日客は約959万人と全体の3割を占めており、日本の訪日外客はアジア(特に中国)に偏在した構成となっている。なお、関西をみれば、中国のシェアは43.4%と全国と比べて高く、関西の訪日外客は中国が突出した構図となっている。

    (3) 2019年訪日(関西)外客の観光消費額を18年と比較すると、関西2府8県では14.4%増加した。うち、京都府の伸び(+42.8%)が群を抜いて高く、福井県(+14.5%)、徳島県(+9.8%)、三重県(+7.6%)がこれに続いている。一方、和歌山県(-8.7%)、鳥取県(-1.5%)は減少した。

    (4)観光消費額の経済(粗生産、付加価値、雇用)への波及を府県別にみると、2019年で最も高い伸びを示したのが京都府であり、他の9府県と比べて圧倒的な差をつけている。

    (5)訪日外国人消費の関西名目GRPに対する寄与度は、2017年に初めて1%を超え、2018年は関空被災にも関わらず1.08%となり、19年は1.25%と加速した。うち、京都府では中国人客の増加もあり、19年の寄与度は大幅に上昇した(1.80%→2.54%)。大阪府は上昇したものの、韓国人客の減少もあり、寄与度の伸びは小幅にとどまった(1.35%→1.47%)。

    (6) コロナ禍の影響により、2020年前半の訪日外客数はほぼ絶無であり、20年の訪日外国人消費は絶望的である。19年関西2府4県の訪日外客観光消費による付加価値波及は1兆678億円で、仮にこれがすべて消失すると、19年の関西名目GRPを1.23%押し下げることとなる。

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  • 稲田 義久

    129回 景気分析と予測<COVID-19感染再拡大と景気回復のバランス:難解なパズルの解を求めての試行錯誤>

    経済予測

    経済予測 » Quarterly Report(日本)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 下田 充

    ABSTRACT

    1.  8月17日発表のGDP1次速報によれば、4-6月期実質GDPは前期比年率-27.8%(前期比-7.8%)減少し、3四半期連続のマイナス成長。市場コンセンサス(ESPフォーキャスト8月調査)最終予測(同-26.59%)とほぼ同程度であった。CQM最終予測は、支出サイドが同-25.0%、生産サイドが同-20.2%、平均同-22.6%となった。
    2.  4-6月期に、国内総生産(実質GDP)は前期比-41.1兆円大幅減少したが、需要側では民間最終消費支出と財貨の輸出の減少がこれに対応した。緊急事態宣言による影響が民間最終消費支出に、ロックダウンによる海外経済停滞の影響が財貨の輸出減に出たといえよう。一方、1-3月期は、前期比-3.3兆円の国内生産減少と中国の生産停止による財貨輸入の減少に対して、需要側ではサービス輸出、民間最終消費支出、財貨の輸出の減少が対応した。
    3.  新たに認定された暫定的な山(2018年10月)からの今回の景気後退は、緊急事態宣言の解除により5月に底打ちした可能性も出てきた。しかし、経済活動の再開に伴い第2波の感染再拡大が起こっている。今後も続く感染拡大と景気回復のバランスという難解なパズルにとって、ソーシャルディスタンス(社会的距離)の確保が必須で、これが今後の日本経済の回復を緩やかなものにとどめる
    4.  4-6月期GDP1次速報を追加し外生変数の情報を織り込み、予測を改定した。2020年度の実質GDPは-5.9%大幅減少し6年ぶりのマイナス成長となろう。21年度は大幅落ち込みの反動もあり+3.3%と回復に転じるが、コロナ禍前のピークを回復するのは22年度以降となろう。前回(第128回)予測に比して、今回は20年度を-0.3%ポイント下方修正。21年度を+0.8%ポイント上方修正した。
    5.  月次指標から明らかなように、景気は5月に大底を打っており、6月は大幅な改善を示している。実質GDPの四半期パターンをみれば、7-9月期は前期比年率10%を超える成長を予測する。ただ高成長は持続せず一時的なリバウンドにとどまり、以降は潜在成長率を上回るペースが持続するが、前年同期比でみると、19年10-12月期から21年1-3月期までマイナス成長は避けられない
    6.  19年10-12月期にマイナスに転じたGDPギャップはしばらく悪化をたどる。内需外需の低迷からデフレ圧力は高まり深刻。原油安を背景としたエネルギー価格の下落幅は縮小するが、幼児教育無償化に加え高等教育無償化の影響はCPIを引き下げる。これらに加え、今後の需給ギャップの動向をふまえ、消費者物価コア指数のインフレ率を、20年度-0.3%、21年度+0.4%と予測する。

    ※英語版はこちら

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  • 稲田 義久

    128回 景気分析と予測<COVID-19収束後のV字型回復は期待薄:ソーシャルディスタンシングが回復のスピードを遅らせる>

    経済予測

    経済予測 » Quarterly Report(日本)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 下田 充

    ABSTRACT

    1.  5月18日発表のGDP1次速報によれば、1-3月期実質GDPは前期比年率-3.4%(前期比-0.9%)低下し、2四半期連続のマイナス成長を記録した。市場コンセンサス(ESPフォーキャスト5月調査)の最終予測同-4.63%を上回った。CQM最終予測は、支出サイドが同-5.2%、生産サイドが同-1.7%、平均同-3.4%となった。
    2.  1-3月期のGDP統計を供給面からみると、COVID-19による供給ショックで国内総生産は前期比-4.5兆円、財貨サービスの輸入は同-4.6兆円減少した。これに対して、需要面では、民間最終消費支出が-2.1兆円、民間資本形成-1.3兆円、また財貨サービスの輸出-5.3兆円の減少が対応した。4-6月期には、4月の緊急事態宣言発令による民間消費削減の影響が一層強く出てこよう
    3.  COVID-19の感染拡大は急速に経済を縮小に追い込んでいる。財とサービスの2つの輸出の縮小に加え、自粛活動の広範化による民間最終消費支出への影響を今回の予測に反映した。緊急事態宣言が解除されても、ソーシャルディスタンシング(社会的距離の確保)が持続するため、生産・消費の急速な(V字型)回復は期待薄である
    4.  1-3月期GDP1次速報を追加し外生変数の情報を織り込み、予測を改定した。2020年度の実質GDPは-5.6%大幅減少し2年連続のマイナス成長となろう。21年度は大幅落ち込みの反動もあり+2.5%と回復に転じるが、19年度の水準が回復するのは22年度以降となろう。前回(第127回)予測に比して、今回は20年度を-5.2%ポイント大幅下方修正。21年度は前年度の大幅下方修正からの反動もあり+1.3%ポイント上方修正した。
    5.  実質GDPの四半期パターンをみれば、緊急事態宣言の影響もあり、4-6月期は-20%を超える大幅なマイナス成長は避けられない。20年の後半の2四半期はマイナス成長からの反動で比較的高い成長となるが、以降は潜在成長率を幾分上回るペースが持続する。ただ前年同期比でみると、19年10-12月期と20年の最初の3四半期はマイナス成長が避けられない
    6.  標準予測ではCOVID-19による経済悪化は4-6月期を大底と想定しているが、収束・回復については不確実性が高い。内需外需の低迷からデフレ圧力は高まり深刻である。原油安を背景としたガソリン価格の下落、幼児教育無償化に加え高等教育無償化の影響もCPIを引き下げる。これらに加え、今後の需給ギャップの動向をふまえ、消費者物価コア指数のインフレ率を、20年度-0.4%、21年度+0.4%と予測する。

    ※英語版はこちら

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  • 稲田 義久

    127回 景気分析と予測<新型コロナウイルスの影響で2四半期連続の マイナス成長は不可避:2次速報更新後の予測改定>

    経済予測

    経済予測 » Quarterly Report(日本)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 下田 充

    ABSTRACT

    1. 3月9日発表のGDP2次速報によれば、10-12月期実質GDPは前期比年率-7.1%と1次速報(同-6.3%)から更に下方修正された。前回増税時(14年4-6月期:同-7.4%)以来の下げ幅となった。

    2. 10-12月期GDP2次速報発表に合わせて、基礎統計の改定や季節調整のかけ直しが行われ、過去値が改訂された。注意を要するのは、7-9月期が-0.4%ポイント(前期比年率+0.5%→同+0.1%)下方修正された結果、ほぼゼロ成長になったことである。駆け込み需要は前回増税時に比して限定的であったが、その反動減は一部台風の影響もあるとはいえ大きかった。日本経済は消費増税前から景気減速に入っていたといえよう。

    3. 新型コロナウイルス感染拡大は急速に経済を縮小に追い込んでいる。財とサービスの2つの輸出の減少に加え、自粛活動の広範化による民間最終消費支出への影響を今回の予測に反映した。このため、もともと基調の弱い民間最終消費支出の大幅落ち込みにつながった。

    4. 10-12月期GDP2次速報を織り込み、予測を改定した。2019年度の実質GDP成長率は-0.0%、20年度は-0.4%と2年連続のマイナス成長、21年度は+1.2%と回復に転じよう。前回(第126回)予測に比して、今回は(1)7-9月期のほぼゼロ成長、(2)10-12月期大幅マイナス成長の下方修正、(3)1-3月期以降の新型コロナウイルスの民間最終消費支出への影響を反映し、19年度を-0.3%ポイント、20年度を-0.6%ポイントいずれも下方修正。21年度は下方修正からの反動もあり、+0.1%ポイント上方修正した。

    5. 実質GDPの四半期パターンをみれば、2019年10-12月期は5四半期ぶりのマイナス成長。純輸出はプラス寄与となったものの、民間需要が総崩れとなったためである。標準予測(後掲、表2参照)では、新型コロナウイルスの影響で1-3月期は民間需要の戻りが遅いことに加え、純輸出がマイナス寄与に転じるため、2四半期連続のマイナス成長は避けられない。20年度の最初の2四半期はマイナス成長からの反動で比較的高い成長となるが、以降は潜在成長率ないしはそれを幾分下回るペースが持続する。前年同期比でみると、19年10-12月期と20年の最初の3四半期はマイナス成長が避けられない

    6. 新型コロナウイルスの感染拡大の終息は標準予測では4-6月期と想定しているが、終息・回復が一層遅れる可能性もある。その回復の程度は、経済活動の下落幅とその持続期間に依存する。また中国での生産や輸出活動が回復したとしても、風評被害により人の移動の回復が遅れる可能性が高い。2011年東日本大震災の場合は、訪日外客の回復に1年を要した。生産・消費の回復スピードは一様ではない。

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  • 稲田 義久

    第126回景気分析と予測<消費増税、新型コロナウイルスの影響で大幅減速>

    経済予測

    経済予測 » Quarterly Report(日本)

     / DATE : 

    AUTHOR : 
    稲田 義久 / 下田 充

    ABSTRACT

    1.  CPB World Trade Monitor(25 Feb. 2020)によれば、2019年10-12月期の世界輸出(数量ベース:2010年=100)は前期比+0.1%と2四半期連続のプラスだが小幅にとどまった。12月14日に、米中貿易交渉は第1段階の合意に達し世界貿易の一層の悪化は避けられたが、世界貿易の先行きは依然読みにくい。
    2.  2月17日発表のGDP1次速報によれば、10-12月期実質GDPは前期比年率-6.3%(前期比-1.6%)大幅低下し、5四半期ぶりのマイナス成長マイナス幅は市場コンセンサス(ESPフォーキャスト1月調査)の最終予測同-4.05%を大きく下回った。CQM最終予測は、支出サイドが同-4.2%、生産サイドが同-6.4%、平均同-5.3%となり、生産サイドからの予測が実績に近かった。
    3.  10-12月期1次速報発表に合わせて、基礎統計の改定や季節調整のかけ直しが行われ、過去値が改訂された。過去1年を振り返ると、18年10-12月期+1.0%ポイント、19年1-3月期0.0%ポイント、4-6月期-0.1%ポイント、7-9月期-1.3%ポイント、それぞれ修正された。特に、7-9月期の下方修正が大きい
    4.  10-12月期GDP1次速報を織り込み、予測を改定した。2019年度の実質GDP成長率は+0.3%、20年度は+0.2%と減速する。21年度は+1.1%と回復に転じよう。前回(第125回)予測に比して、今回は(1)7-9月期の下方修正、(2)10-12月期の大幅マイナス成長と(3)1-3月期以降の新型コロナウイルスの影響を反映し、19年度を-0.6%ポイント、20年度を-0.2%ポイント下方修正。下方修正からの反動もあり、21年度は+0.4%ポイント上方修正した。
    5.  経済政策の影響もあり今回の駆け込み需要は低く出たものの、増税後は駆け込み需要の反動減や10月の台風の影響もあり、消費の落ち込みは相対的に大きかった。そもそも民間最終消費支出の基調は弱く、その後の回復はしばらく緩やかなものにとどまろう。
    6.   米中貿易戦争は一時的な休戦に入ったが、1月下旬に明らかになった中国を発生源とする新型コロナウイルスの感染拡大は日本経済の先行きに大きな影響を与える。その影響はまず財とサービスの輸出に表れる。またその影響の程度は、経済活動の下落幅とその持続期間に依存する。このため、19-20年度の日本経済は大きく減速し、回復に転じるのは21年度である
    7.  物価の先行きについては、エネルギー・非エネルギー価格の動向と消費税増税に加え教育無償化の影響が重要だ。1月における消費増税と幼児教育無償化のCPIに与える影響は+0.4%にとどまった。これらに加え、今後の需給ギャップの動向をふまえ、コアCPIのインフレ率を、19年度+0.6%、20年度+0.5%、21年度+0.4%と予測するる。

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