Kansai Economic Insight Monthly Vol.55-景気は足下やや横ばいだが、先行きは緩やかな改善の見込-

2017-11-24

-景気は足下やや横ばいだが、先行きは緩やかな改善の見込み-

・9月の鉱工業生産指数は2カ月ぶりに前月から低下した。7-9月期は2四半期ぶりのマイナス。近畿経産局は「生産は横ばい傾向で推移している」と前月から据え置いた。
・10月の貿易収支は9カ月連続の黒字だが、黒字幅は前年同月と比べて3カ月ぶりに縮小した。輸出は前月に続き、遊戯用具が増加し、9カ月連続のプラス。輸入はたばこ・医薬品等が増加し、8カ月連続のプラス。
・10月の消費者態度指数は4カ月ぶり、景気ウォッチャー現状判断DIは2カ月連続の改善。株価上昇や好調なインバウンド消費が上昇に寄与した。先行き判断DIは、株高を受けた年末商戦への期待などから大幅に上昇した。
・8月の関西2府4県の現金給与総額は6カ月連続の前年比増加。「関西コア」賃金指数も4カ月連続の同改善。賃金は着実に伸びている。
・9月の大型小売店販売額は2カ月連続の前年比プラス。百貨店は、秋冬物衣料が伸び、化粧品と宝飾品は依然好調。スーパーは、牛肉と鍋物関連商品を中心に食料品が堅調であった。
・9月の新設住宅着工戸数は2カ月ぶりの前年比減少。利用関係別にみると、持家は7カ月連続の減少、貸家は3カ月ぶりの増加、分譲は3カ月ぶりの減少。
・9月の有効求人倍率、新規求人倍率はともに前月比悪化。完全失業率も4カ月ぶりに悪化したが、これまでの反動とみられ、雇用情勢は依然堅調である。
・10月の公共工事請負金額は5カ月ぶりの前年比増加。季節調整値では4カ月連続の増加となった。
・10月の関空を利用した訪日外客数は8カ月連続の前年比増加。また、7カ月連続で2桁増が続いており、好調である。
・中国10月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は3カ月ぶりに悪化したものの、15カ月連続で景気の分岐点である50を上回った。

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本稿では観光庁『訪日外国人消費動向調査』の個票データを用いて、インバウンド需要の決定要因について定量的に考察する。具体的には11の国、地域からの訪日外国人の消費額の決定要因を、2015年第1四半期から17年第4四半期までの各期のクロスセクションデータを用いて分析する。分析結果より、為替レートや世帯収入などインバウンド需要の基本的決定要因は有意にプラスの影響を与えていることが明らかとなった。為替レートの変動は訪日外国人の収入の多寡よりも強く作用しており、その影響は自国通貨が円に対して割安であるほど大きくなっていることが確認できた。またビザ緩和は発動当初には強く影響しており、徐々にその効果が低下していく点も明らかとなった。 APIR_Trend_Watch_56
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・5月の生産は2カ月連続で増産となった。結果、4-5月平均は1-3月期平均比+0.6%上昇した。近経局は生産の基調判断を「生産は底堅い動きがみられる」と4カ月ぶりに上方修正した。 ・6月の貿易収支は2カ月ぶりの黒字だが、輸出、輸入ともに減少しており、貿易総額は対中国を中心に7カ月連続で減少。 ・6月の景気ウォッチャー現状判断DIは、2カ月連続で前月から悪化し、7カ月連続で50を下回った。ゴールデンウィークの反動減の影響やG20サミットによる企業の売上減少がみられる。 ・4月の関西2府4県の現金給与総額は2カ月連続の前年比マイナス。実質現金給与総額も2カ月連続で同マイナスとなった。 ・5月の大型小売店販売額は2カ月ぶりに前年を上回った。高額品の好調に加え、気温の上昇の影響で百貨店もスーパーも季節品の売り上げによりプラスに寄与した。 ・5月の新設住宅着工戸数は前年比-27.5%と2カ月連続で減少。減少幅は2009年8月以来最大。分譲の大幅減少が影響した。 ・5月の有効求人倍率は前月比小幅のマイナスだが、求人数、求職者数ともに5カ月ぶりに増加した。一方、完全失業率は前月比横ばいだが、労働力人口、就業者数いずれも増加している。雇用情勢に引き続き改善がみられる。 ・5月の建設工事出来高は15カ月連続で前年比増加した。好調なインバウンド需要は宿泊業の建設投資の増加に寄与している。6月の公共工事請負金額(季節調整値)は3カ月ぶりに前月比減少した。結果、4-6月期は3四半期ぶりに前期比小幅減少した ・6月の関空の外国人入国者数は9カ月連続で前年比増加し、2018年6月以来の二桁の伸びだが、前年同月の自然災害の影響が一巡したためである。 ・中国4-6月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.2%で、1992年以降で最低の伸び率であった。また、6月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は5月から横ばい、2カ月連続で50を下回っている。
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・4月の生産は6カ月ぶりの前月比プラス。結果、4月実績は1-3月期平均比-0.5%下落した。近経局は生産の基調判断を「足踏みをしている」と前月から引き続き据え置いた。 ・5月の貿易収支は4カ月ぶりの赤字。輸出、輸入ともに減少しており、貿易額は6カ月連続で縮小。米中貿易摩擦の影響を受け、対中貿易額は7カ月連続で減少している。 ・5月の景気ウォッチャー現状判断DIは、2カ月ぶりに前月から悪化し、6カ月連続で50を下回った。月初は大型連休の好影響が見られたが、その後は節約志向が強まった。 ・3月の関西2府4県の現金給与総額は3カ月ぶりの前年比マイナス。実質現金給与総額も3カ月ぶりに同マイナスとなった。 ・4月の大型小売店販売額は2カ月ぶりの前年比マイナス。百貨店はインバウンド需要の影響でプラスに寄与したが、スーパーは、気温の影響もあり、季節品の不調によりマイナスに寄与した。 ・4月の新設住宅着工戸数は主に貸家の大幅減少が影響し、2カ月ぶりに前年同月比減少した。分譲も減少したものの、持家は引き続き増加した。 ・4月の有効求人倍率は前月比小幅のプラスだが、求人数、求職者数ともに4カ月連続の減少。一方、完全失業率は前月比横ばいだが、労働力人口、就業者数いずれも減少している。雇用情勢には一服感がみられる。 ・4月の建設工事出来高は14カ月連続で前年比増加した。5月の公共工事請負金額は2カ月連続の増加となった。補正予算の効果が出ている。 ・5月の関空の外国人入国者数は8カ月連続で前年比増加だが、一桁台の伸びが続いている。国籍別にみると、3月の中国からの入国者は6カ月連続で前年比増加だが、台湾からは2カ月連続、韓国・香港からは10カ月連続でいずれも同減少している。 ・中国の5月の製造業購買担当者景況指数は2カ月連続で前月から悪化し、3カ月ぶりに景気分岐点を下回った。また、対米貿易収支は4カ月連続で拡大したが、貿易総額は6カ月連続で減少していることに注意。 APIR_KEIM_Vol74_統合版